死亡率は8倍以上…透析患者のコロナ感染“急増”[2021/01/14 23:30]
厚生労働省は、腎臓病などで人工透析を受けている人たちが、新型コロナウイルスに感染した場合は、重症化しやすいため、原則、入院としています。ところが、いま、透析が必要な感染者を受け入れられる病院は、東京都内で、ほぼ満床となっていて、入院すら厳しい状態です。
人工透析を受けている患者は、全国で34万人。感染拡大が続くなかでも、日常生活と週3回の透析治療を続けなければなりません。透析患者のうち、新型コロナに感染した人は、7日時点で700人に上ります。年明けからの1週間だけで100人近くと急増中です。都内の透析患者の入院調整にあたっている日本透析医会・対策ワーキンググループの菊地勘委員長は、“医療崩壊”が始まっていると訴えます。
日本透析医会対策ワーキンググループ・菊地勘委員長:「(都内では)約45人の透析患者の入院キャパシティーしかない。この2週間で50人程の者が増加しているので、必ず少しあふれてしまう。崩壊が始まったと考える方が妥当。透析患者の発熱や、コロナ患者の容体変化の救急車の受け入れが、非常に厳しい状況になっている」
透析患者にとって、コロナが特に深刻なのは重症化しやすいことです。死亡率は11.9%と、一般の感染者の8倍以上に上ります。
日本透析医会対策ワーキンググループ・菊地勘委員長:「(透析患者は)高齢の方が多いことや約4割が糖尿病を合併していたりということでもともと免疫力が低下傾向にある。酸素投与なども6割以上の人が必要。つまり中等症以上の患者が非常に多い状況」
都内のクリニックに通う透析患者で、12日に感染が確認され、入院を待っている人がいます。
コロナに感染した透析患者(60):「せきが出だすと止まらなくなってしまう。人混みには行かないようにしていけど、蔓延しているんだなと、よくわかる」
15日に入院できることになりましたが、14日は保健所が手配した車両で透析を受けに行きました。
透析患者は高齢者だけではありません。遠藤昭平さん(33)は4年前から人工透析を続けています。以前、営業の仕事をしていましたが、週3回の透析の時間が取れないため退職し、いまはカフェの仕事と郵便局での夜勤を掛け持ちしています。
遠藤昭平さん(33):「感染したら、そのまま死んじゃうかもしれない。誰かしら人がいる場所に行っているが、感染リスクを理由に仕事をしないという選択肢もできない」