2019年10月の横須賀フリートウィークに
C2プレパラートが出店した時が初出の
クリーチャー「しーらむちゃん」(SeaRAM-chan)の商標出願に伴う問題まとめ
【SeaRAM®】は、米国Raytheon Technologies Corporationの登録商標です。
本件概要
本件を簡単に説明すると、
米レイセオン社の製品の意匠と名称をそのまま用いたグッズを権利者に無断で製作・販売し多額の利益を上げただけに留まらず、
日本において商標が申請されていないのをいいことに、先願によって名称を自社の権利とするべく抜け駆け出願した
という問題である。
以下本ページで詳細に解説する。
商標について
C2機関によるSeaRAM【ちゃん】の出願
レイセオン社によるSeaRAMの出願
現在の経過
2019年10月3日の出願から1年後の2020年10月5日付で特許庁審査官が【しーらむちゃん】への拒絶査定を下した。
異議申し立ての期限は「決定書の発送から40日以内」とされているため、同日発送なら11月14日、商標公報データベースに情報登録された10月9日を起算点とするなら18日が期限となり、同日までに(株)C2プレパラート側がリアクションを起こさない場合は却下が確定することになるが、19日時点では異議申し立てが行われた形跡は無い。もしかして:D敗北確定
なお、これまでC2機関から外部へ向けたコメントはない。
問題の発端
2019年3月に【憎きあぢゅれん】の猛攻で
横須賀鎮守府陥落に追い込まれて以降、悔しくて悔しくて仕方がない
艦王は
発狂島悔シーパラダイスで
ベルギーヴェルニー公園に陣取り「反転攻勢ムギャッ微差栗微差栗」と怪気炎を上げたが戦況は芳しくなかった。そして半年後、海上自衛隊が開催した「横須賀フリートウィーク」に出店を構えた時にデビューさせた新手のクリーチャー2体のうち1体が
「しーらむちゃん」である。
商標もイベント2日前に出願された。
- もう1体の「ECMくん」についてはクリーチャーのページを参照。
SeaRAMとは?
米レイセオン・テクノロジーズ社が製造する、近接防御・対艦ミサイル迎撃システムである。
1基あたり11本のRAM(回転飛翔ミサイル)を搭載し、最小射程400m〜最大15kmを範囲に収める。
弾体はマッハ2で飛翔し、命中率は95%を超える。
SeaRAM
ちなみにレイセオン社は2020年4月にユナイテッドテクノロジーズ社と合併し、
新しいロゴは両社の旧ロゴを融合させたものになっている。
艦王率いるC2プレパラートが十中八九、レイセオンに無断のまま同社の製品であるSeaRAMを基にしたキャラクターグッズを製造・販売し、並行して商標出願まで行った背景は次のように考察されている。
- 艦これのプレイヤー間で初期から作品のマスコットとして認識されていたのは島風が連れている「連装砲ちゃん」であった。しずまよしのり原案の「連装砲ちゃん」は着ぐるみも作られる
クリーチャー軍団を率いるボクカワウソとは比べ物にならないぐらい人気者だったが、DMM(のち分社・社名変更してEXNOA)が「連装砲ちゃん」や浮き輪に書かれた「ぜかまし」を商標登録している。
そのため連装砲ちゃんグッズを出す度にDMMへ商標料の支払いが発生するのが悔しくなったのか、2018年頃からはキモ浮き輪こと「うきわさん」をゴリ押しするようになったのを始め連装砲ちゃんの出番を極力減らす動きが見られた。そうした事情(艦王の対DMM関係も参照)により「C2の独断でDMMに縛られず自由に使える代替キャラクターを欲していたのではないか?」とするもの。
- 「海上自衛隊との
爛れた関係をアピールするために現代兵器モチーフのキャラクターを投入することにした」と言うもの。元から艦王はカガボッキを始め「第二次世界大戦期の艦船よりも現代の護衛艦の方が本命なのではないか?」と見られており、舞鶴総監部にしばふがデザインしたオリキャラ(通称「舞鶴芋」)を起用させたり事あるごとに「護衛艦クルーからの依頼」を強調して艦娘の艤装を省略した差分を「護衛艦の擬人化キャラクター」と称し、タテカンを飾らせたりと海自内部の謙属からの手引きもあるのか相当に好き勝手なことをやって来た経緯がある(それらの自称「海自コラボ」の問題点については海上自衛隊関連も参照)。
いずれにせよ「SeaRAM」はレイセオンが自社製品の登録商標として現に使用しており、日本では伊藤忠アビエーションが総代理店として海上自衛隊に納入し、護衛艦に装備されている。C2プレパラートが横須賀フリートウィークで複数のグッズを販売した「しーらむちゃん」は、画像を見てもわかる通り単に「名前が同一もしくは類似している」と言うだけではなく、明らかにレイセオンの製品を基にデフォルメしたキャラクターである。
これは良く言って【二次創作グッズ】に過ぎないものだが、二次創作とはそもそも厳密には違法でありそれらの販売と利益の獲得は権利者の寛容性に依存するものである。
しかしグッズ販売で満足せず、【権利者の目を盗み自身のものとして権利を確保しようと出し抜く行為】までをも許容する権利者が存在するはずがない。
田中謙介及びC2機関が【同人気分でやっている】ことを示す最たる例と言える。
出願とその後の経過
本件のC2機関による商標出願は1回目の販売機会であるフリートウィーク(10月5日)の開催2日前の10月3日に申請されている。
その後、米レイセオン社による出願も12月4日に行われた。
翌2020年、艦王の商標出願に対しては2020/1/27付で「刊行物等提出書」が提出された。
これは、簡単に言えば第三者からこの商標出願に対し「これこれこう言う理由で登録させちゃダメなんじゃないんですか?」という情報が提供された(匿名にすることもできるが一定のソース・書式が必要。提出自体は無料で利害関係者以外でも出せる)という事である。
一応、即座に拒絶査定へ繋がるものではないのだが、この商標のみピンポイントで「情報提供」されたのは、上記の件を鑑みると興味深いところである。
また、合わせて「刊行物等提出による通知書」が2020/02/21付で出ているが、これは何か特別な問題があったという事ではなく単に「こういった情報が提供されたけど、これについて確認・返答してください」といった事を言ってるだけなので、出願の正当性をちゃんと説明出来るのならば全く問題ない。
なお、この通知書は送付したものが届かなかったのか、3/10に再送された。
これにより、C2プレパラート側がminatokuタワーに届いたこれらの通知書の内容を確認すらもしていない疑惑が浮上した。
この後3/31に通知書が再度「再送」されていた事が4/3に判明した事により、その疑いがより濃厚となった。
公的書類【block】mooooooode。本当に商標通す気あんのかと。
もしこの情報提供された内容が商標登録の拒絶に値すると審査官が判断した場合は拒絶理由通知が届き、出願者が一定期間内に反論しなければ商標登録は取り下げ扱いとなる。
再送された通知に艦王が反論したのか(そもそも内容を確認したのか?)は不明。
なお、先の通知書の最初の「再送」から二日後の2020/3/12には新たな「刊行物等提出書」が提出され、これに対応する「通知書」が4/3に出された。
「こういった情報が提供されたけど、これについて確認・返答してください」
新たな「再送」がない為、こちらについては催促されない内には対応した模様。
二正面作戦で苦しみも含めた楽しさ倍増。
3月5日に起案された
【いつかあの海で】の指摘に対して4月1日に【ワタナベ】が応答しているが、
その前日の3月31日(到着は1日か)に2度目の再送通知の行っている本件への応答はない。
1件目の通知、再送、2件目の通知、1件目の再々送と都合よく本件だけが短期間に4度にわたって届いていない事態など想定できない。
特に1回目の再送と2件目の通知は11日と12日の2日連続、いつかあの海での応答と再々送も31日と1日で2日連続。
後者は別件とはいえ同じ商標問題への【アクションを行っている】という事実によって通知は正しく届いていることも証明された。
特許庁から届く封筒はおそらく両者とも外見では区別はつかないと思われ、開封と内容確認はどちらも行われていると考えられる。
そのため、しーらむちゃんへの通知については【中身も知った上で意図的に無視している】ことが疑われていたが、6月2日になりC2プレパラートが「ファイル記録事項記載書類の交付請求書」を特許庁に提出したことが判明した。今から第三者の提供情報を確認してどうするつもりかは判然としないが、KADOKAWAか海上自衛隊からケツを叩かれて嫌々自分で蒔いた種の対処に乗り出しているようにしか見えないのは気のせいだろうか?
或いは、ここまで特許庁を通さず独自に示談を進めていたのかも知れないが、審査官に余計な手間をかけさせるのが登録の支障になると考えないあたりは「まさに
オーク艦王らしい展開であるな」としか言いようがない。
上記の経緯もあるためか、この出願については翌年に手続補正書を自主提出した13件の商標に含まれていなかったがやや遅れて6月4日提出分の補正書が追加された(内容は上記の誤字・区分間違いの訂正のみ)。
これにより、レイセオンと全面衝突してでも商標登録を目指す意思を明確にしたものと考えられる。なぜなら、仮に取り下げの予定があるならば補正書など出す必要がないからである。
ちなみにこの件について、【区分が違うのだから問題ない】と擁護する意見を見かけるがそれはまったくの的外れである。
想像していただきたい。意匠までそのまま用いた【ミッキーマウスちゃん】や【ピカチュウくん】を出願したとしたら、それは許されるだろうか?
出願しても登録にならない商標
3.他人の登録商標又は周知・著名商標等と紛らわしいもの
iv) 他人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれのある商標(商標法第4条第1項第15号)
このように【指定商品】が異なってもアウトだと
【例示で否定】されているのだ。
拒絶理由通知
10月9日付で【拒絶理由通知書】が出されたことが商標リンクの経過情報通知から確認できる。
抵触条文は【商標法第4条第1項第15号】
上で紹介した【紛らわしいもの】にあたる。
通知書の内容を要約すれば次のようになる。
商標の一部に出願時点で著名な名称である、Raytheon Technologies Corporation所在の名称と同一のものがある。
そのためそれを使用した名称はRaytheon Technologies Corporationと人的、組織的、あるいは経済的に関わりのある者の商品であると混同を生じる恐れがあると認める。
次に但し書きがあり、要約すると以下のようことが記載されている。
ただし出願人がRaytheon Technologies Corporationから許諾を受けていることを証明する書面を提出しそれを認定した場合にはその限りではない。
これを書面発送の日から40日以内に提出すれば再審査となる。
発送日は外部からはわからないが、起案日と経過情報更新日の間とすれば11月14日から11月18日の間が期日となる。
現時点では拒絶確定ではないが、【商標について米レイセオン社の承諾を取り付ける】という【甲】や【史】よりも遥かに達成困難なミッションを遂行しなければ、
【商標泥棒】【フリーライド】が確定してしまう。
果たしてC2機関(田中あるいはワタナベ)がどのような対応をとるか注目される。
期限は最遅で11月18日と予想されるが、結果が特許庁サイトに即反映されるとは限らないため可否の判明には今しばらくの時間を要すると思われる。
- 同時に出願されていた「いーしーえむくん」に対しても「しーらむちゃん」と同日付で「既に複数人が“ECM”を商標登録しており、単に“くん”を付けただけでは別の商標とは認められない」として拒絶査定が下されている。
この時に拒絶査定が下された2件以外の商標出願20件は書類の誤字脱字を審査官が赤ペンで職権訂正して全て登録査定が行われた。
拒絶査定が確定した場合
2019年10月に海上自衛隊が主催した横須賀フリートウィークで販売した「しーらむちゃん」のグッズ各種は当然に「権利侵害物品」の謗りを免れなくなる。
レイセオン側がC2プレパラート相手にアクションを起こすかは不透明だが、そうなった場合は艦王をイベント出入り業者として招き入れた
海上自衛隊内部の謙属も「出入り業者が権利侵害物品を売りさばいた」と言う結構な不祥事で責任を問われることになりかねないのではないか?
海賊版商品販売実績リスト
本件海賊版商品の販売実績は以下の通り
商品の販売は
【二度】に渡って行われている。
1回目はフリートウィーク、2回目は呉イベント
これまで回収などは【
もろちん】行われていない。
C2による販売告知
事業者による本件海賊版商品の販売告知は以下の通り
結果
特許庁の更新待ち
最終更新:2021年01月19日 14:17