一昨日、YouTubeの生配信で喋ったのですが、1時間半ほどタラタラと喋った中の一つのテーマで、その箇所を探していただくのも大変ですし、、「あらためてお話してください」というリクエストもいただいたので、今日は、こんな話をしたいと思います。

 
 
23〜4歳の頃から6年ほど、『音楽戦士 MUSIC FIGHTER』(日本テレビ)という音楽番組のMCをやらせてもらいました。

まだまだ生意気盛りだし、自分の手柄が欲しくてたまらない時期です。
そんな中でも、ゲストに出てくださったアーティストさんがいちいち優しくて、そこからの繋がりで、番組でご一緒させていただいたアーティストの皆様には色々と可愛がっていただきました。

強く印象に残っている人が何人かいて、そのうちの一人がET-KINGのいときんサンです。

「帰り道の橋の上から、いつも見かける真っ黒な鯉に『ベンツ』という名前を付けたんですが、僕は、いつか、あのベンツを釣り上げてみせますよ!」という本当にどうでもいい話を熱っぽくされたので(笑)、
「真っ直ぐな目で何を言うてるんですか?」と突っ込んだら、顔をクシャクシャにして、なんか泣いている赤ちゃんみたいな顔で笑われて、その顔が何故かメチャクチャ印象に残ったんです。

 
黙ってたら、大阪の怖い兄ちゃんなんですが(まぁ、それを言ったらET-KINGの皆さん、そうですが)笑うと、とびっきりキュート。
そして、とにかくよく笑っていらっしゃって、笑い方も文字にすると「ガハハハ」で、漫画に出てくるキャラクターみたいな人だったんです。
 
 

ここで『えんとつ町のプペル』の話になりますが、『えんとつ町のプペル』という物語の軸になっている人物は、いわゆる主人公とされているゴミ人間の「プペル」でも、煙突掃除屋の「ルビッチ君」でもなくて、「ルビッチ」の父親の「ブルーノさん」です。

 


彼が、黒い煙に覆われて、星空を知らない、見上げることを知らない『えんとつ町』の中で一番最初に「あの煙の上に星はある」と言ったんです。

 
今度(12月25日公開)の映画で全てが明らかになりますが、『えんとつ町のプペル』はブルーノが残したその言葉を笑う町と、その言葉を信じて走るゴミ人間と煙突掃除屋の物語なんです。

 

でね。

 

ブルーノの台詞を書く時や、ブルーノのビジュアルを決める時に、やっぱり、「星を知らない町で『星がある』と大声で言う人って、どんな人だろう?」って考えるんです。

その時に、頭に出てきたのが「立川志の輔師匠」と「いときんサン」でした。

 
今日は「いときんサン」の話です。

彼なら、皆には震える膝を隠して、「星がある」「見上げよう」という、ともすれば恥ずかしい台詞を、大声で言ってくれそうな気がしました。
なので、いときんサンを勝手にブルーノのモデルにさせていただいたんです。


キャラクターのビジュアルのモデルが誰かなんて、誰かに聞かれるまで話す機会もないので、これまで誰にも話してこなかったのですが……

3日ほど前です。


映画『えんとつ町のプペル』のプロモーションの件で、とある商店街とコラボをする話になりまして、打ち合わせを進めていたら、「西野さん、お久しぶりです」と言われたんです。

ZOOM会議で画面も暗かったものですから、すぐに分からなかったのですが、正体は、ET-KINGのマネージャーさんでした。。


僕、あまりにもビックリして、10秒ぐらい黙っちゃいました。

マネージャーさんが、「ET-KINGチームで応援できることがあれば、メンバーを口説いて、なんでもやりますよ!」と言ってくださって、「ああ、これはキチンと話す機会だな」と思い、
今回の物語の主人公であるブルーノのモデルが「いときん」サンであるということ、
脚本執筆中に、ET-KINGさんの「さよならまたな」を何度も何度も聴いていたことを、
お伝えさせていただきました。



 
ET-KINGさんの「さよならまたな」を今あらためて聴いていただきたいのですが、あの歌詞、そのまま『えんとつ町のプペル』なんです。



ブルーノのモデルが「いときんサン」なんて誰にも言ってなかったんですよ。
神様がくれた魔法なのか、いときんサンのしぶとさなのか、「このタイミングで繋がるかぁ」と思いましてね。
 

「余命半年」と宣告されてから半年後のライブで、いときんサンがお客さんに向けて「生きろよ」と声をかけられていて、僕、それに本当に励まされたんです。

あんまり喋ると泣きそうになっちゃうから、このへんにしときますが、「人は2度死ぬ」とよく言われるじゃないですか?

一度目は肉体の死。
二度目は皆の記憶の中から忘れられた時に迎える死。


マネージャーさんとお話しさせていただいた夜、ET-KINGのメンバーのセンコウさんから御連絡いただいて、「西野君。ホンマありがとう。ホンマにありがとう」と何度も何度も何度も言われて、その言葉を聴いた時に、
なんとしてでも、映画『えんとつ町のプペル』を一人でも多くの人に届けて、いときんサンの二度目の死は絶対に迎えさせないと決めました。



10月20日に、映画『えんとつ町のプペル』の本予告と呼ばれる1分30秒のCMが公開されます。
そのCMにはブルーノも出てくるんですね。

そこでブルーノを見てください。
見る人が見たら、ブルーノが誰をモデルにして生まれたキャラクターなのかが、すぐに分かると思います。
あきらかに、いときんサンなので(笑)

センコウさんにはコッソリお見せしたのですが、「いときんがおるやん!」と笑われました。

ブルーノは、法被を着て、カンカン帽を被っています(笑)

 

10月20日の公開をお楽しみに。

あたらめて、いときんサンは「忘れて欲しくない人」なので、映画『えんとつ町のプペル』はメチャクチャ頑張って届けますので、宜しくお願いいたします。


 


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  • ”いときんサン(ET―KIMG)と『えんとつ町のプペル』”

    どうしても公開後すぐに観たくてほんとは、公開当日に行きたかったのですが、次の日にレイトショーで観に行きました旦那様のおかげで、シニア割引ありがたい※ま、あたしもすぐそうなりますが…観たかった理由は、2つ1つ目は※ネットから引用ETキングが、この映画『えんとつ町のプペル』の主題歌をcoverしてるとの事わたくしETキングが好きでしてあのザ!関西人なところや大国町!と書いた法被で元気よく歌ってる姿がほんま好きめちゃくちゃ元気が出ますとにかく明るい歌もエネルギッシュそして歌詞は熱いもう一つの理由はこの物語の核となる人物が、ETキングのいときんさんキングコング西野さんのブログでも書いてあるのですが、YouTubeなどでもおっしゃっておりましたこれは是非劇場で観ないとこれらの理由から、観に行って参りました色んな人物に感情移入しながら、初めから終わりまでわくわくした物語でしたそして、あ!いときんサンやーーーなんて思いながらあっという間の時間でしたわたしは、ココロとカラダの健康をサポートするメンタルコーチでも有りますその際に、よく『心身一如』ココロとカラダは繋がっているとお話しをさせて頂きます嬉しい時ひとはこんな感じで背骨が伸び胸が広がり、うえを向いている状態こんなポーズ取りますよね?やったーバンザイ🙌気持ちええなぁなどなどの感情を、身体で表すとこーなるんです逆に怖い時、悲しい時は?背骨は丸くなり胸は閉じて下を向いてしまう怖い悲しい不安などなど感情を身体で表すとこんな状態かしら映画でもうえを向いて!!という言葉がたくさん出てきてました私もよく使いますまず上向いて、背中使って笑いーーーってそしたら、なんか元気出てくるんですよねぇすぐ忘れて下向いちゃうそしたらまた、上向いて背中使って笑うの繰り返しこれが習慣化されたら儲けもんこれ、よう旦那さんにゆーてました映画を観た後、旦那さんが『自分ブルーノと同じよーなことゆーてたな』※ブルーノとは、イトキンさんをモデルにしたと言うこの物語の中心人物ですな!当初は、全く響いてへん感じやったけどこれで、納得したかしら最後のシーンの言葉はホンマにええことゆうてはるとにかく観てる間中、色んな感情がごちゃ混ぜになり身体が熱くなり、胸が熱くなり、エネルギー沸々とが湧き上がる様な、心地よく、情熱的な感じでしたそしてこの日の価値観カードはこれなんだなぁ繋がるね価値観カードのお話はまた今度とにかくとてもとても満たされた日を過ごせました出愛に感謝良かったお友達登録お願い致します☆

    RIKO-TAKA

    2020-12-26 23:50:25

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