新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真。
特に、従来の変種から個別的に現れていた突然変異を同時に有し、感染力が強まったと推定されている。英国のマット・ハンコック保健相は「新変種は統制不能状態」とまで言及した。
こうした中、エディンバラ・バーミンガム・オックスフォードなど英国の大学の専門家は21日(現地時間)、新型コロナウイルスのゲノム(遺伝情報)情報共有サイト(virological.org)に英国で新たに出現した変種ウイルスに対する予備分析結果を公開した。
◆3カ月で新規患者の62%占めるまでに
研究チームの報告によると、B.1.1.7(VUI-202012/01)と命名された新変種は9月20日に英国東南部ケントカウンティで、9月21日にはロンドンで初めてその出現が確認された。
その後、増加の勢いは止まらず、今月15日までに全1623件のB.1.1.7ウイルス試料が収集されたが、519件は大ロンドン(Greater London)地域で、555件はケント地域で、545件はスコットランドやウェールズなど英国内の他地域で、4件はデンマーク・ベルギー・オランダ・オーストラリアで収集された。
同国の公衆衛生局は新変種が予想よりも速いスピードで拡大していると評価している。
英国内で、新変種は11月初めには新規感染の28%を占めていたが、今月9日には全体感染の62%を占めるまでに増加した。
この変種は感染者1人が何人に病気を伝播することができるかを現わす指標「実効再生産数」を最大0.4高める可能性があることが分かった。
◆突然変異によりアミノ酸14種類で置き換えが発生
新変種は最初に報告された新型コロナウイルスと比較して、タンパク質からアミノ酸の置き換えにつながる突然変異を14種類(7種類はスパイクタンパク質で発生)も持っていることが分かった。
一般的に現れる数字よりも前例がないほど多くの突然変異を有しているといえる。
加えて3種類でアミノ酸欠失(deletion)もあった。
研究チームは「新型コロナウイルスの進化(突然変異)速度は1カ月に1~2種類と一定だが、新変種の直前の世代になって進化のスピードが速まった」と説明した。
専門家は新変種のさまざまな突然変異の中でも、特にN501Yの突然変異に注目している。N501Yは受容体結合ドメイン(RBD)501番目のアミノ酸がアスパラギン(N)からタイロシン(Y)に変わった突然変異だ。
受容体結合ドメインは新型コロナウイルスのスパイク(S)タンパク質の一部分だが、これはスパイクタンパク質がヒト細胞の受容体であるアンジオテンシン変換酵素2(ACE2)と直接接触して結合する部位だ。
この突然変異によってスパイクタンパク質と受容体がさらに結合しやすくなることが確認された。細胞にさらに浸透しやすくなったということだ。みると、ワクチンに与える影響は何もない」と話した。
扱いにくい英国コロナ変種…感染力強まった突然変異「総合版」(2)
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