4度の行政処分と刑事告発で揺れるジャパンライフ、取材ルポ

       

4度の行政処分と刑事告発で揺れるジャパンライフ、取材ルポ
荷物を持ち社外に出る従業員

荷物を持ち社外に出る従業員

【11時40分】
 別の債権者は「債権が残っている。ジャパンライフに電話しても繋がらず来社した」と語気を強めながら語る。入口のインターホンは鳴らしても応答なし。

【11時50分】
 男性従業員が大きな荷物を抱えて出てきた。取材には無言で、大量の荷物を車に運び混む。

【12時00分】
 タイミング良く社内に入れた業者がジャパンライフから出てきた。「社内にはいつもより従業員がかなり少ない。デスクの上はきれいに片づけられていた」と社内の状況を説明。

【12時18分】
 ジャパンライフの山口会長が乗車していると思われる高級外車が本社前を通り過ぎる。同一の番号が3つ並んだわかりやすいナンバーだ。債権者の一人が「あれは会長の車だ」と話す。

【12時30分】
 別の債権者に取材すると、「3年前から支払い期日に遅れることがあった」という。さらに「11月位から支払い遅れがひどくなった」とも。インターホンを押すが応答はなく、茫然と本社入口に立ちつくしている。

【13時00分】本社近隣の駐車場
 幹部が利用している駐車場を突き止めた。「ジャパンライフ」と掲げられた駐車スペースに所有者は不明だが、白い高級車が止まっていた。12時18分に本社前を通り過ぎた高級車と同じ番号が並んだナンバーだ。

4度の行政処分と刑事告発で揺れるジャパンライフ、取材ルポ
ジャパンライフの駐車スペースに止まる高級車

ジャパンライフの駐車スペースに止まる高級車

【13時30分】ジャパンライフ本社
 会長が利用している国産車が本社前に。会長は乗車していない。債権者が会長の所在を訊ねるが、運転手は「会長の連絡先は言えない」と断り、そのまま出て行った。

【13時40分】地方のジャパンライフ店舗
 店舗の状況を別の取材班が確認。店内には複数の高齢女性が店員と話し、とくに変わった様子はみられない。

【14時00分】ジャパンライフ本社
 一度、別の入口から出てこようとした男性従業員は、債権者が待ち構えていることに気づき、ドアを閉めようとする。ドアが閉まる寸前、債権者がドアを押さえ、引っ張り合う。強引に従業員がドアを閉め、すぐに鍵を掛ける。

【15時00分】
 ジャパンライフ関係会社へ取材ができた。「本社から何も連絡がなく、混乱している。社長辞任や本社不動産の売却はTSRのWEBニュースをみて知った」と答える。

 その後、18時まで大きな動きはなかった。4度目の行政処分、被害対策弁護団からの告発を受け、ジャパンライフの社内は混乱しているようだ。不安を感じている高齢の会員や債権者への真摯な説明が急がれる。

 (東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2017年12月26日号掲載予定「取材の周辺」を一部抜粋)

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