巷ではポピュラーな作り方になっている『こねない』&『低温長時間発酵』でのパン作り。
現段階でパン作り4ヶ月程度の初心者でも、とっても美味しく作ることができたので、レシピと作り方をご紹介します!
最近、パン作りの影響か、手荒れが気になり始めまして…
ふと試してみた方法ですが、なんとも香ばしい粉の味わいのカンパーニュが出来上がりました。
場所もとらないし、洗い物も少なくなりますから、お家でパンを焼く方にはピッタリですよ!
このカンパーニュは、ぼくがパン作りを初めて通算11回目の作品です。10回も焼いてみれば、発酵の見極めや焼成温度、焼成時間が掴めてきます。
自分にあった製法、材料を見つける意味でも、何度も挑戦してみましょう!
準備
使用する主な道具
- ボウル × 2
- スケール
- ゴムベラ
- ラップ
- バヌトン型(あれば)
- 耐熱皿(グラタン皿やココット。今回はル・クルーゼのココット使用)
- クッキングシート
- オーブン
- クープナイフ
- ちっちゃいまな板(あると便利)
- 霧吹き
- 軍手(二重にして使いましょう)
事前に準備すること
- レーズンや旬の果物で酵母エキスを作っておきましょう。
- 作った酵母エキスを使って元種を作っておきます。
使う分は室温に戻しておきましょう。
【酵母エキス:全粒粉または準強力粉】=【1:1】 - 水は常温に戻しておきましょう
材料
カンパーニュNo.11 | 分量 |
---|---|
準強力粉(リスドォル) | 220g |
ライ麦粉(細挽き) | 30g |
天然酵母種 | 100g |
塩(伯方の塩フルールドセル) | 5g |
浄水 | 160g |
天然酵母じゃなくてももちろん作れます!
インスタントドライイーストを使う場合はこちらを参考にしてくださいね↓↓
カンパーニュNo.11.5 | 分量 |
---|---|
準強力粉(リスドォル) | 240g |
ライ麦粉(細挽き) | 30g |
全粒粉 | 30g |
インスタントドライイースト(赤サフ) | 3g |
塩(伯方の塩フルールドセル) | 5g |
浄水 | 210g |
ぼくが使っている材料はこんな感じですが、それぞれいろんなメーカーの商品がありますから、お好みのものを使ってくださいね。
水は最近ペットボトルのものを使っています。酵母を育てるときなんかは、水道水や浄水だと湯冷ましにさせる必要があるので面倒なんですよね。
作り方
1)天然酵母種を計量し、ボウルに移しておきます。
この酵母種を使ってパンを作る製法をポーリッシュ法といいます。ぷくぷくと気泡が出ていることを確認してくださいね。
不安な場合、失敗するのがどうしても嫌な場合は、インスタントドライイーストをごく少量(0.5g〜1g)入れてあげましょう。
酵母種の作り方は後日、また記事にまとめる予定です。
2)1)に常温に戻した浄水を加え、均一になるように混ぜましょう。
ここはざっくりで構いません。一度に水を加えて大丈夫ですので、ゴムベラを使って混ぜ残しがないように。
3)残りの材料を計量したボウルに2)を加え、ゴムベラで混ぜ合わせます。
準強力粉、ライ麦粉、塩は、スケールの上にボウルをおいて計量しながら合わせていきましょう。
パンやお菓子を作る場合、スケールは必須です。何よりも買い揃えましょう!
ここはスピーディーにいきましょう。ボウルのヘリについた粉もしっかりまとめる感じで。ゴムべらは硬めのものが使いやすいですよ。
4)ひとまとまりになったら、乾燥防止でラップをし、発酵、パンチを行います。
ここから発酵→パンチを3回行いました。
こねてない分、生地を鍛えてあげたほうがいいかな〜という個人的な考えです。
以下、発酵時間とパンチのタイミング。
発酵(常温) | 30分 |
パンチ | 1回目 |
発酵(常温) | 60分 |
パンチ | 2回目 |
発酵(冷蔵庫) | 12時間 |
復温 | 40分 |
パンチ | 3回目 |
2回目のパンチ前の写真です。
だいぶ膨らんできたかな〜??とフィンガーチェックするも、勢いよく戻ってきます。
インスタントドライイーストとは、発酵の仕方がまるで違うな〜とわかるはずです。
パンチもボウルの中で行いましょう。
生地の周り、手のひらに打ち粉を振って、周囲の生地から中央にまとめていきます。
そのまま手に持ち上げて、そっと閉じ目を下にして元に戻します。
5)一次発酵完了を確認します
人差し指に粉をつけて、発酵を確認します。(フィンガーチェック)
インスタントドライイーストで作るパンと比べて、跳ね返してくる感じが強いです。
この写真は冷蔵庫から出したてのときの様子です。もう少しかな?と判断し、このあと丸め直して復温もかねて40分放置しました。
6)整形してバヌトン型に入れて二次発酵に移りましょう。
バヌトン型、作業台にたっぷり打ち粉をします。
ぼくはいつも、バヌトンには細挽きのライ麦粉を使っていますが、片栗粉や上新粉、米粉を使う方もいらっしゃいます。
過去に強力粉を使って型に生地がくっついてしまったことがあるので、出来れば小麦粉は避けましょう。
作業台の打ち粉は小麦粉で構いません。ここではリスドォルを使っています。
せっかく膨らんでくれた生地を傷つけないよう、たっぷり打ち粉をしましょう。
バヌトン型は、カンパーニュを極めたい人は絶対揃えるべきです。焼き上がりが圧倒的にカッコよくなるので、何度も焼きたくなりますよ!
綺麗な面が下になるように作業台に出しましょう。ガス抜きとかは特に気にしていません。
まずは上下を中央に持ってきます。過度に押さえつけると気泡を潰してしまうので、優しく扱いましょう。
続けて上側の左右斜めから中央に持ってきます。
ここで左右から三つ折りにして終わらせても大丈夫なんですが、外国人の動画を見てマネしてみました。なんとなくカッコいい気がして楽しくなります。
下側の左右斜めからも中央に持ってきましょう。
上下を合わせて軽く閉じます。
閉じ目を上にしてバヌトンに入れたら、暖かいところで二次発酵です。(今回は90分)
過去の反省を生かし、ぼくはこの時点でクッキングシートをかぶせた上から、硬く絞った濡れタオルを置いて、乾燥に気をつけて発酵させています。
膨らんでくると、濡れ布巾や濡れタオルにくっついてしまうことがあるんですよね。
※ここでオーブンの予熱を開始します。できれば300℃。ご家庭の場合は最高温度で、最低でも30分は予熱しましょう。
今回はココットに入れて焼成しています。天板でももちろん焼けますが、どちらにしても、ココットや天板も一緒に予熱しておきましょう。
底面もしっかり焼き色が付きますし、生地の立ち上がりも良くなる(気がする)ので!
7)二次発酵の完了を確認したら、型から外してクープを入れましょう。
発酵完了です。この見極めを掴むのが、個人的に難しいポイントでした。
触ってみてホワホワしつつも、弾力を感じるぐらいがちょうどいいタイミングです。
写真の通り、クッキングシートに生地が張り付いています。これが濡れタオルだと、はがす過程で生地が破れ、せっかくの気泡が潰れてしまいます。
タオルを外し、クッキングシートの上に小さなまな板を置いてひっくり返します。
生地が自然に落ちてくるのを待ちましょう。
板状のものであればなんでも構いません。こういう薄っぺらいまな板、あると何かと便利ですよ。
横向きに、深めにクープを入れましょう。カッコいいクープを入れてくださいね。
ぼくもまだまだ練習中ですが、クープナイフはぜひ導入してみてください。
かくいうぼくも、形から入る性格にも関わらず、クープナイフはなぜか買う気になれずに包丁で代用していましたが、あると全然違います。
専用のものがある理由が、使えばわかります。
大体替刃もついてるので、よほどじゃない限り、一度買っておくと当面は使えるはずです。
サッと引くのがポイントです。一気にいきましょう。
粉の落としすぎにも気をつけてくださいね。この粉が、カッコよく焼くポイントでもあります。
8)クープを入れたらすぐ焼成!
クープを入れると、生地が広がっていきます。霧吹きで軽く水分をまとわせて、ダレる前にすぐ焼成に入りましょう。
ココットは非常に熱くなってます。火傷には十分注意して、二重にした軍手をはめて作業するとスムーズです。
今回はココットで焼いていますが、天板で焼く場合の温度と時間も書いておきますね。
生地の状態や、オーブンの機能、サイズによって違ってきます。焼成に限ったことではありませんが、あくまでも目安にしてくださいね。
ココットの場合 | 焼成時間 | 天板の場合 | 焼成時間 |
---|---|---|---|
蓋をしてオーブンの最大温度 (300℃) | 10分 | 230℃(スチームあり) | 10分 |
蓋を外して230℃ (スチームあり) | 10分 | 210℃(スチームあり) | 10分 |
ココットから出して200℃ (スチームなし) | 15分〜 | 200℃(スチームなし) | 15分〜 |
様子を見て焼成 | 様子を見て焼成 |
焼けたかなー?と思っても意外と時間がかかります。二重にした軍手をはめて、カンパーニュをノックしてみてください。コンコンと乾いた音がしたら焼き上がりです。
ぼくはいつも30分以上は焼いています!
9)粗熱が取れてからカットして食べましょう。
まとめ
いかがでしたか?
まだまだパン作り初心者の域から出られていませんが、こんなぼくでも、本格的なハード系が焼けるようになりつつあります。
意外とコツさえ掴めば、楽しく焼けることができますよ。
以下、おさらいとしてポイントを3つにまとめました。
- 長時間の低温発酵で、粉の旨味を十分に引き出しながら、ゆっくり生地を作りましょう。
ハード系のパンはゆっくり発酵させて、粉の美味しさを味わうものが多い傾向にあります。
夕方仕込んで、寝る前に冷蔵庫に入れて、次の日焼く。って感じの、自分なりのルーティーンを見つけてみてくださいね。焦って次の工程にいってしまうのがいちばんもったいないです。 - たっぷりの打ち粉で、生地を傷めないように、優しく扱いましょう。
内相の気泡をできるだけ潰さないことが大切です。もともと加水率は高めのレシピですから、気にせずどんどん手粉、打ち粉を使いましょう。 - ココットや天板もしっかり予熱して、高温で焼き上げましょう。
ココットの他にも、有名どころではSTAUB、国産であればバーミキュラのオーブンポットが有名ですね。これらをパン作りで使用する理由はたくさんありますが、いちばんの理由は蓄熱性です。ステンレスやアルミなどは、熱伝導には長けますが、反面、オーブンから出し入れするとどうしても温度が下がってしまいがちです。
どれだけしっかり予熱をしても、やっぱり蓄熱性のいいこの子たちを使うと、戻れなくなりますね。安いものではないので、少々躊躇してしまいそうですが、見た目も可愛いし、いろんな料理に使えるので、持っていて損はありません。
何より所有感がすごいです。持ってるだけで満足。それでいいとさえ思ってしまいます。
国産といえば、最近気になるのがbest pot。どうやらプロ・アマ問わず流行しつつある模様。使ったことはありませんが、見た目がドストライクなので、これも所有欲にかられますね…
まだまだ修行中のぼくですが、天然酵母で焼くパン作りは、毎回発見と失敗と勉強の繰り返しです。
完全に独学なので、素人目線で疑問に思った部分とその理由や解決方法を共有できたらと思い、日々取り組んでおります。
この記事が、何かしらのお役に立てれたら幸いです。
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