法は完璧ではない | 富とは無限の選択肢

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借金返済が厳しくなり、債務整理(任意整理)をした親族がいる。

消費者金融数社からの借り入れがあったそうで、毎月延滞せずに返済していたのだが、
失業に見舞われて返済能力がゼロになってしまったのだ。

消費者金融から借り入れしている人は貯金がほとんどないという。
生活費に充てるだけの貯金があれば、消費者金融から借りて高利息の支払いをするようなことはしない。

こうした人が借金を抱えたまま失業すると、すぐに返済に逼迫してしまうわけだ。
転職活動の最中でお金がないからといって、金融機関が融通をきかせてくれることは少ない。

もし待ってくれたとしても、日数単位で遅延損害金が発生し、これは一般的な金利よりも高く設定されている。

お金がないから借りるわけだが、お金のない人ほど返せないのだ。


延滞が続いて“期限の利益喪失”となると、一括請求をされることになる。
“期限の利益”とは、返済期日がくるまで返済を猶予してもらえる利益である。
返済日が25日であれば、25日を過ぎるまでは金融機関から催促を受けることはないのだ。
しかし延滞が続けば、期限の利益が喪失し、いわば返済期日が無効になって一括請求をされるわけだ。

そうした状況に陥ったら、弁護士や司法書士に相談して債務整理をするしかない。


……そしてここからは親族の話だが、
弁護士に任意整理を依頼する場合、着手金と報酬が必要になるそうだ。

債務整理事件に着手するときに必要になる前金が着手金である。
ほかにも弁護士が債権者と交渉し、借金減額を求めていく手続きに対して、報酬を支払うことになる。
(報酬は債権者1件ごとに発生する)
着手金と報酬の具体的な金額はわからないが、数十万円は支払ったそうだ。

ここで何を言いたいかというと、お金がないと任意整理はできないことだ。

また任意整理をすれば将来の利息は消失するが、元金はそのまま残ってしまう。
それを3年(最長は5年)かけて返していくことになり、
もし延滞が続けば、再び一括請求をされることになる。

個人信用情報機関の金融事故情報(ブラックリスト)に登録される問題もあり、
一定期間にわたってローンやクレジットカードの新規契約、既存ローンの利用ができなくなる。

個人再生や自己破産をした場合は、国の機関誌である官報に載るという。

「借金問題は法律で解決できる」と言われるが、実際は面倒なことだらけなのだ。


債務整理は利害関係が明確で、債務者に利益となる一方で債権者には損失となる。
離婚や交通事故・遺産相続問題などは、当事者すべてが円満解決には至らない。
刑法においても刑罰を重くしたところで、犯罪者がゼロになることはない。

やはり「法律は完璧ではない。不完全だ!」と思ってしまうのである。

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