文芸春秋の編集者として司馬遼太郎や松本清張を支えて、自身もそれに近い「作家」だった。あくまで歴史学者ではないが、読み物としては興味深い著作が多かった。
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秦さんは「ジャーナリストとして、イデオロギーを超えた中立な視点で、歴史の謎や課題を検証する姿勢を持っていた。昭和史については専門家と並ぶほどの知識を持ち、編集者として一緒に仕事をした、松本清張や司馬遼太郎からも一目置かれていた。また、その知識を一般に広めたことも半藤さんの大きな功績だ」と話しました。
富田メモなどの資料検証や、実体験からくる証言など、貴重な仕事も少なくない。近年の仕事では、個人的な興味関心もあって、宮崎駿との対談をおもしろく読んだ。
保守派の天皇主義者だったことも間違いないが、1990年代のどこかで保守の建前を演じることを心に決めて、最期まで演じきったようにも見えた。
たぶん根本的な思想では意見のあわない作家だったが、このツイートのような反応があるおかげで、立派な人ではあったと逆説的に感じられる。