大阪府の死者が東京都上回る 新型コロナ、累計714人
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大阪府は14日、新型コロナウイルスの死者を新たに11人確認したと発表した。累計死者数は714人となり、同日時点で707人の東京都を初めて超え全国最多となった。感染者数では東京が大きく上回っているが、大阪は高齢者が占める割合が大きく、死亡者の増加につながっているとみられる。
府によると、昨秋以降の感染拡大の「第3波」で、府内の新規感染者のうち3割を60代以上が占める。一方、東京都は2割未満だ。府によると、府内の65歳以上の人口は27.1%(昨年9月時点)で東京都(23.3%)を上回っているほか、若者と同居する高齢者が多く、家庭内などで若者から高齢者に感染が広がっている可能性がある。
高齢者施設でクラスター(感染者集団)も多発している。府によると昨夏の第2波(6月14日~10月9日)は20件だったが、第3波(10月10日~1月13日)では79件に上る。東京都では6~9月は18件、10~12月は54件と報告されている。
厚生労働省によると、府内の有料老人ホームや訪問介護などの施設は約2万で、東京(約1万9千)を上回り全国で最も多い。吉村洋文府知事は「(大阪府は)高齢者に感染が広がりやすい環境がある。感染拡大を防ぐため、検査体制をさらに強化したい」と話している。