新型コロナ感染、世界で9000万人超す 米国で再拡大
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【シリコンバレー=奥平和行】米ジョンズ・ホプキンス大学は10日、世界の新型コロナウイルスの累計感染者数が同日に9000万人を突破したことを明らかにした。全体の4分の1近くを米国が占め、感染力が強いウイルス変異種の確認も相次いでいる。一方、ワクチンの接種は遅れが目立ち、医療体制が逼迫する懸念が高まっている。
ジョンズ・ホプキンス大によると、米西海岸時間10日午後2時(日本時間11日午前7時)時点の世界の累計感染者は9007万4323人だった。国別では2230万人の米国がもっとも多く、1045万人のインド、807万人のブラジルが続いた。世界の新型コロナ感染による死者は193万人に達した。
米国では2020年11月の感謝祭休暇の直後から新規感染者の増加が再び目立ち始め、1日あたり20万人を超えるようになった。クリスマス休暇でも当局は市民の外出や会食を十分に抑えることができず、今月7日には1日の死者が初めて4000人を上回った。今後はさらに状況が悪化するとの悲観論が広がっている。
感染力が強い変異種は少なくとも8州で確認されている。一方、物流体制の不備や副作用への懸念などからワクチンの接種は遅れているのが実情だ。米政府は20年末までに2000万人に接種する目標を掲げていたが、実際には約2割にとどまっている。
6日に首都ワシントンの連邦議会議事堂にトランプ米大統領の支持者が乱入した事件も影を落としている。議員は事件の発生を受けて別室に一時退避したが、米ブルームバーグ通信は10日、「多くが避難の際に一室に集まっており、この際にほかの感染者と接触した可能性がある」との担当医師の声明を報じた。