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Leijineのポータブルアンプ「47Aptbl」自作した!
いい加減そろそろブログに書いとかないとお蔵入りするぞw、、、!
ということで「47Aptbl」の自作記事です!
「47Aptbl」とはLeijineが販売してるポータブルヘッドフォンアンプ基盤のことです。
キット販売はしておらず基盤だけの販売ですが、その分パーツ選定に自由度があり、楽しいですw。
Leijineの商品ページhttp://leijine.com/ptbl.htm
作ろうと思った理由は、以前自作したMini3よりも高音質かつ安価に作れるというのが最大のポイントです。
それと秋月から出てるポタアンケースにぴったりのサイズで設計されているらしく、見栄えも良くつくれそうだったから。
あとは、まうまうさんの製作レポート見てたら作りたくてしょうがなくなっちゃったw
詳しくレポートを書いてくれてるので、もし自作を考えてる人がいたら、こんなうんこブログではなくてまうまうさんのブログを参考にして作るようにして下さいw
自分もこの記事がなければ47Aptblを作ることはできませんでした。
なにせ47Aptblの製作レポートはまうまうさんのこの記事しかなかったので。
【Leijine Portable Headphone Amplifier 47Aptbl & A386ptbl】製作レポート
基盤を注文すると、まずLeijineからメールでファイルが添付されてきます。
そのファイルに、このアンプについての説明や回路図や、作り方や、パーツの選定例まで丁寧に書いてあります。
自分は回路図とか電子部品の知識が全然ないので結構ちんぷんかんぷんでしたがwww
でも作り終えた頃には確実に知識は向上してると思いますよ。
☆使用した部品☆
基本的にはLeijineから送られてきたファイルの「部品選択例」の表に書いてある部品を中心に使って作ったので、
「部品選択例」とは違う部品を使った部分について書きます。
ちなみに、純粋にメインのアンプとして使える高音質なものを作ろうというコンセプトで作ったので、
部品の選定には自分なりにこだわりました。
☆抵抗☆
Leijine想定部品はKOA製の金属被膜ですが、贅沢に精密抵抗を使いました。
基本的に通販を利用したので、抵抗の種類は在庫の関係やなんやらで統一されてませんが、
抵抗値ごとに購入可能で最も誤差の低いものを選びました。
・R1~R5(2.2kΩ、10kΩ、22kΩ)タクマン 精密抵抗 1/4W 誤差±0.1%
・R6,R7(47kΩ)Linkman【LMFQ50S-470D】小型1/2W(1/4サイズ)誤差±0.5%
・R8(33Ω)タクマンREYオーディオ用金属被膜抵抗 1/4W 誤差±1%
抵抗の選定についてはnabeさんの記事をかなり参考にさせて頂きました。
抵抗の音質を正しく評価する
フィルムコンデンサや他の電子部品についても詳細な比較を行われているので、毎回パーツの選定にはかなり参考にさせて頂いています。
☆フィルムコンデンサ☆
・C1~C4, C8 PanasonicのPPSコン ECHU(0.1μF、0.047μF)
・C5 アムトランス【AMCH2A471J】オーディオ用ポリプロピレンフィルムコンデンサ(100V 470pF)
これもnabeさんの記事を参考にさせて頂いて選びました。
フィルムコンの音質 試聴メモ
以上のパーツがだいぶこだわった部分ですね。
あと電解コンデンサはMini3のときみたいにFineGoldを無理矢理つけようとしましたがさすがに無理だったので選択例通りニチコンKWシリーズにしました。
C6も指定通りニチコンの無極性電解コンデンサESシリーズです。
C7,C9も音質にはそんな影響しないだろうし汎用品でと書いてあったので適当に数字だけ選択例と合わせました。
ただC9の0.12μF/50Vっていう数字のものが全くないw。多分数字近けりゃ問題ないんだろうけど、何しろ電子回路的な知識がないもので、できれば失敗したくないから同じ数字にしたい。ということで、
高さ的にギリギリだとわかっていながら千石でルビコンのポリエステルフィルムコンデンサを購入しました。
☆オペアンプ☆
肝心のオペアンプは何種類か買っておきました。
006Pの9V電池を使用するので、満充電で9V、消耗し切った状態で7Vとなるようです。
なのでオペアンプは最大動作電圧が±4.5V以上、最低動作電圧が±3.5V以下のものを選ぶ必要があります。
音質に大きく影響するのはオペアンプMです。オペアンプFはボルテージフォロワと呼ばれるものです。
なのでオペアンプMに上記の条件を満たす高音質なものを選び、オペアンプFにはとにかく省電力でできるだけローノイズのものを選ぶと良いかと思います。
まうまうさんのレポートにもありますが、消費電力の高いオペアンプを選定して使う電力量が多くなると再生時間が短くなってしまいます。かといって再生時間を延ばす為に省電力のものを優先して選ぶと音質が悪くなります。
バランスが大事ですね。
自分はいろいろ試した結果、MにはMUSE8920、FにはNJM4580DDの組み合わせで落ち着きました。
あと電力に関してはLEDも地味に重要なので、高輝度で消費電力の低いものを選んで、半固定抵抗のツマミを最小にして消費電力を極力減らした方が良いかと思います。
その他「部品選択例」に書いてないもので必要なものは、
秋月のケースとツマミ、オペアンプ用のICソケット、電池、電池スナップ、スポンジ(タカチのがオススメ)
といったところでしょうかね。
背の低い部品からちゃっちゃとはんだ付けしていきます。
ボリュームは下の出っ張りの部分をニッパーでカットする必要があるようです。そうしないとケースの表面パネルに当たってしまいます。
こだわりのPanasonicのPPSコンデンサです。音質は文句無しですが、リード線を自分でつけなければならないため多少難易度が高いです。リード線は抵抗などの余った足でOKです。
ちなみに、この色の違うリード線は、次に紹介するアムトランスのコンデンサの足で、特殊金メッキOFCリード線らしいので、捨てるのもったいし音質的に有利だろうと思ってつけましたwww。
自分なりのリード線のつけ方はMini3の初号機を作ったときにtogetterの方に詳細に書いてあるのでよかったら参考にして下さい。自作ポータブルヘッドフォンアンプ『Mini3』製作過程まとめ
これがアムトランスのオーディオ用ポリプロピレンフィルムコンデンサです。
かなりこだわりを持って作られていて音質が非常に良いと評判です。なんと一個240円もしますw。
ただ足がカエルみたいになっていてw、このままつけると背が高過ぎるので右の写真のように慎重に伸ばします。
じゃじゃーーーーん!!!!完成です!!
電池は後ろのパネルだけ開けて出せるようにと、あとぐらつかないように導線を電池の周りを回り込ませました。
スポンジは基盤と電池の境目と、電池の上部側につけてぐらつかないようにしました。
電池の充電はこんな感じ。充電器は東芝の006P用充電器。
秋月のケースはそのままだと後ろのパネル外すと上下のパネルもズレたり外れたりしちゃうからめんどくさいんだけど、自分の場合はベルト2本でCOWON A3(DAP)にしっかり固定しているのでその心配が無い。
後ろのパネルもいちいちネジ緩めんのがめんどくさいからネジは対角線上に2本しかつけてなくて、写真のように片方だけ外して電池を引っ張りだしてるw
こういう工夫はめんどくさがりな奴にやらせたら強いんですよw
音もちゃんと出た!!しかしここで問題が!
あれっ、低音ボワボワだwww!!だめだ!美しくない!
よーく聴くと高音域・中音域の解像度や高音質さはわかるんだけど、低音がボワボワで台無しにしてるw。
というのも「部品選択例」通りにバスブーストも設定していたのですが、それが思ってた以上に効き過ぎている。
う~ん。抵抗値を変えてバスブーストを弱めるか、バスブースト回路自体を短絡させてバスブースト切るか、
あれ、でも「バスブーストの短絡ってどうやるんだろうw」←このレベルのド素人www
「R4をはずしてリード線で繋ぐのかな?外さないでいいのかな?C8も外すのかな?」という初歩的な疑問が止まらなかったので、思い切ってLeijineさんにメールで相談してみることにしました。
◎頂いた回答◎
まず47Aptblにバスブースト回路を設けているのは、
このアンプはモバイル環境で使われる場合が多いと考え、ヘッドフォンからの低音が外部からくる低音、
たとえば列車の振動音や飛行機のエンジン音に負けてしまわないために用意しているもので、
使わずに済めば、そのほうが原音に忠実な再生になります。
バスブーストの効きが強すぎるので取り外したいとお感じのようであれば、
「R4についている抵抗を外して、同じ部分をリード線で繋ぐ」という方法で間違いありません。
ただ回路的にはR4を外さず、R4抵抗の両端をリード線でつなぐだけで短絡は完成します。C8も取り外す必要はありません。まずはこの状態にして、バスブーストがまったくない場合の音を確認するのがいいでしょう。
これで十分であればいいのですが、やはり低音が物足りないと感じる場合には二つの対応策があります。
ひとつは短絡に用いたリード線を外し、さらにR4を10kΩ程度の抵抗に取り替えます。
もう一つはOpAmp Mを交換する方法です。今はOPA2134をお使いかと思いますが、
これをOPA2604、あるいはAD827というようなオペアンプに変えてみる方法です。
前者の方法は弱くバスブーストをかける方法です。確実に機能しますが音色はそんなに変わりません。
後者の方法はオペアンプのキャラクターを変える方法で、お使いのヘッドフォンや再生する音楽、さらにはリスナーの感覚に依存するところが大きな方法です。
というめっちゃくちゃ丁寧で親切な回答を頂けました。
Leijineさんありがとうございました!
ということでR4の抵抗の足の両端を余ったリード線でつないでバスブースト回路の短絡をしました。
そして音を聴いてみると、、、
ななななな、なんということでしょう!!!!
そう!この音が欲しかった!!
低音がすっきりと締まっていて、その輪郭も明瞭。
それでこそ高音域・中音域の高解像度、高音質が生きてくる。
心配だった低音の量も問題ない。だいぶハードなロックも聴くけど、必要にして充分。
個人的にはブーストされてボワボワになった低音じゃなくて、しっかり締まった低音が深く響くのが好きなんだよね。自分で自分のこと、かなりドンシャリ好きだと思ってけど、やはり解像度は譲れないというわがままな耳だということを再認識w
改めてじっくりとこのアンプの音を聴くとその高音質さに驚かされる。
特に驚いたのがSN比の高さ。
オーディオにおいてSN比は何よりも重要なのではないかと最近思うようになってきたのだけど、SN比が高くなれば、解像度も定位感も表現力も増す。空気感や音場だって良くなる。
要はノイズが減って、情報量が増えるわけだからね。全体的な再現力が上がるわけだ。
これは精密抵抗のおかげもあるのかな?とにかく高精度。
いままでの環境でもそこのそこの解像度はあったはずだが、
そこから更にいままで聞こえなかった音が聞こえたり、いままでとは違った聞こえ方をする音があってかなり驚かされた。
バスブーストの設定は外部からくる低音に負けないために用意しているものとのことだったが、
電車移動で使用してみても、問題なかった。
ここは個々人のイヤホンやイヤーピースの装着感や遮音性なども関わってくると思うけど。
個人的にはバスブーストはいらないと思う。それは商品化されてる市販のバスブースト機能付きアンプを聴いていても思う。純粋に高音質を求めるならいらないものだと思うので、そういう人は最初からバスブースト回路を設けないで作ってみたほうがいいんじゃないでしょうか。
47Aptblは思ってた以上に高音質で大満足だし今もメインのアンプとして使っているが、
不満点も少しだけある。
上の方の基盤の写真を見てもらうとわかると思うけど、基盤の周りの白い線が見えてる。本来ならこの線で基盤がカットされていないとダメなはずだが、誤差が出てる。発注先の下請けのミスかな?
ケースや全面のパネルと干渉して上手く収まらない部分があったので、基盤をダイヤモンドヤスリで削った。
あともう一点は、ステレオミニのジャック部分のパーツ。
Ultimate Electronic Coponents社製のパーツを採用しているが、このパーツはプラグ部分に負荷がかかってぐらついたりするとすぐに接触不良を起こす。パーツの仕組みを見てもそういうことが起こりそうな仕組みをしてるのが分かる。
左右どっちかに少しでも動くと、LかRの信号が接触不良を起こして聞こえなくなったりする。
最初は断線かと思ってビビったが探してみたらどうやらこのパーツが原因だということがわかった。
といっても、上記の2点は自分だけかもしれないし、ステレオミニジャックのパーツにしても自分のはんだ付けがマズかったという可能性も考えられる。
それに47Aptblというアンプのノイズの少なさと音質の高さは保証できる。
それに比べたら上記の2点は些細な問題にすぎないだろう。
うん。かっこいい!そして高音質!満足満足。
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自作ポータブルヘッドフォンアンプ Mini3
もうだいぶ前になるんですが、アメリカのAMB Laboratoriesの自作キット[Mini3]を自作しました。
製作過程を逐一tweetしていたものを、togetterにまとめてあるので貼っておきます。
そっちにだいぶ詳しく書いてあると思うのでここにはほとんど書くことはないんですがねw
☆自作ポータブルヘッドフォンアンプ『Mini3』製作過程まとめ☆
完成品画像。
ちなみに、Mini3はもう一個作ったのでそっちも載せときます。
変更点は、フィルムコンデンサをWIMAにしたことと、
抵抗値を変えてゲインを2倍に変更したことと、ボリュームを秋月電子のAカーブ品に変更したことですね。
フィルムコンデンサはまたパナソニックのチップコンデンサで作るとなるとめんどくさかったので、若干妥協しましたw でも電解コンデンサは変えなかったせいでスペース的にかなりシビアになってしまい、結局めんどくさかったですがねw
ゲインとボリュームの変更点はまうまうさんがブログで紹介していた通りにしましたw
というのも2台目はiPod用として作ったんですが、iPodにはゲイン3倍だと高すぎるんです。
3倍だとボリュームを少し回しただけで充分な音量で、半分まで回そうもんなら超爆音ですw
ちなみにまうまうさんのブログはこちら。
http://mauhead00.blog.fc2.com
更新頻度=自作のペース がとても早く、しかも情報量も多く丁寧に書いてくれているので、とても良いブログです。
自分も良く見に行って参考にしたりしてます。
そろそろ製作レポート書こうかなと思ってるLeijineのアンプもまうまうさんのレポートが無ければ作れませんでしたね。
1台目と2台目のMini3
Mini3に関しては、自作アンプとしては人気なので検索すれば製作レポートがたくさん出てきます。
なのでいろんな製作レポートを見て情報の取捨選択をしながら、ナイスなMini3を作っちゃって下さい!