TRIO ( Kenwood ) FC-754 周波数カウンターの修理
「2015年10月 記す」
整備後の FC-754

2015年のハムフェアーで購入しました。
1000円の値札が付いていました。、SHF機器のケースに使おうと思って買いました。

汚いケースで展示ブースの机の上には置かれていませんでした。
机下の床の上に転がっていました。
最初に見た時は、躊躇しましたが、一時間後に再度見に行ったら、まだ、 可哀想に放置されていたので、ご縁かな?と思って・・・・


次の日に、AC100V電源を入れてみました。
スイッチを色々と動かしていたら、数字LEDの右端の0が点く事がありました。
スナップスイッチを可動すると、定位置では駄目で、中間地点で点く事がわかりました。
入力端子にSGから低周波数(100KHz)を入れると、数字LEDが何桁か点く事が あるので、重度の接触不良か、スイッチ自体の不良と思いました。

押しボタンスイッチも同様に重度の接触不良です。



主な修理部分
左図のように スイッチボードを引き出して、CRC-556を沢山吹きかけて、スイッチを何回も 上下させ、電源を入れると少し良くなって、スイッチの、とある位置では、クリチカルに、表示動作が可能と分かりました。
手持ちの、CRC-556のノズルをを何度も吹きかけ直しても、完動には、ほど遠い 状態です。

インターネットでSWを捜しても特殊部品なので、似たものも出てきません。
ネットで評判が良かった米国製の接点復活剤を思い出して、注文しました。



DeoxIT-D5 という商品名です。少し高価ですが、効果にはビックリです。

上記のスイッチに吹き付けて、十数回スイッチを上下に動かした後に、電源を 入れました。
完全にスイッチが直っています。まるで、スイッチを新規に交換した感じです。

耐久性は、私が使い始めて日が浅いので実証できませんが、ネットで使用感の コメントを見ると、電気楽器のグラフィコ、シンセサイザーなどのボリューム SWなどが直り、長持ちするような事が書いてあったので、良いのかな?と思っています。

2016年7月5日に記す
修理が終わってから 8ヶ月が経ちました。接触不良で直したスイッチの状態はどうかと電源を入れて 試したら、全てのスイッチが正常に動きました。この接点復活材の威力は素晴らしいですね。

下の表は、改めて、SGを持ってきて測定した スペック ですが、メーカーのマニュアルに載っている 特性と同じかそれ以上です
使い物になるようです・・・

FC-754 入力感度特性
FC-754 Frequency Counter Input Sensitivety
         
Freq Renge 100KHz 200KHz 500KHz 4MHz
100Hz-60MHz 32mV 32mV 32mV 32mV
50MHz-250MHz        
         
Freq Renge 5MHz 10MHz 25MHz 50MHz
100Hz-60MHz 32mV 35mV 40mV 50mV
50MHz-250MHz       18mV
         
Freq Renge 100MHz 150MHz 200MHz 250MHz
100Hz-60MHz        
50MHz-250MHz 36mV 32mV 50mV 71mV


次は、汚れていたので、ケース等のお掃除をしました、正面パネルの周囲にあるクリーム 色のプラスチックに赤いビニールテープが巻かれていたので、剥がすと、角が一ヶ所 割れていました。二液性のセメダインスーパーで接着して直しました。



結局、購入品は当初の目的のケースとしては使用せずに、本来の周波数カウンターとして しばらくは使います。