東京都の年末からの感染者急増は「疫学的に見ると異常な増え方」 東北大学・押谷教授

 8日に行われた新型コロナウイルス感染症対策分科会後の会見で、東北大学大学院医学系研究科微生物学分野の押谷仁教授は、東京都で急速に感染者が増えている状況に対し「疫学的に見ると異常な増え方」との見方を示した。

【映像】東京の感染者急増「疫学的に見ると異常」

 東京都では、先月31日の大晦日にそれまでの過去最多となる1337人の感染が確認されると、今月7日に初の2000人超えとなる2447人、8日も2392人の感染が確認された。

 こうした年末からの感染者急増は分科会でも議論されたそうで、押谷教授は「いろいろな年末のイベントなどで増えた可能性も一つの要因としてはあると思うが、疫学的にみると異常な増え方。東京は昨日今日と2000人を超えたが、ベースラインが1000人未満だったものが10日以内に2000を超えるというのは、普通には考えにくい状況」と説明。大阪府でも、6日以降連続で過去最多の感染者数が報告されているが、「ちょっと不自然な増え方だと考えられる」という。
 また、東京と大阪の発症日別の症例数を年齢別に見ると、18歳から39歳の若い世代がかなり増えていると指摘。そうした傾向については「まだ我々の中でもいろいろな議論しているところで、すぐに結論を出せる話ではない」とした上で、「ひとつは、年末年始の休みの間に検査されたものが報告されるという影響があったと思われる。もう一つの理由として、これまでも分科会等で若い人がなかなか検査を受けてくれないということを言ってきたが、年末年始にかけて起きたことを振り返ってみると、12月27日に政治家の方が亡くなった。同時に、自宅療養や自宅で亡くなっている人たちが増えたという報道が広くなされた。そうしたことで、今まで受けてくれなかった事前確率の高い人たちが検査を受けて、こういうことが起きている可能性もある。そこはきちんと精査しなければならず、今後の感染者の動向を見極めていく必要がある」との見方を示した。
(ABEMA NEWS)
 

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ABEMA TIMES ニュース編集部

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