県内では1月6日時点で、新型コロナで63人が入院しています。急速な感染拡大で入院患者が増加する中、患者と深く関わる看護師不足が深刻化しています。

1月6日の会見で、医療体制について、宮崎県福祉保健部の渡辺善敬部長は、「高齢の感染者の受け入れが多く、当初想定されていたよりも看護師を含め、非常に多く活躍頂いている状況。」と話しました。

県などは、国が緊急事態宣言を行った場合に、宮崎市にある旧宮崎市郡医師会病院に臨時の病床を設ける方針を決めていますが、看護師が不足し、開設のめどはたっていないと述べました。

現在コロナ病床のひっ迫状況は県全体で25.6%、都城・北諸県圏域においては国の基準でステージ4の目安を超える50%となっています。

(県看護協会 中武郁子会長)

「数字で表すと50%といえば、あと50%ゆとりがあるじゃないかと思われるが、患者さんが1人でも24時間ずっとケアをする。数値だけでは見えない部分があるのでは。」

県看護協会の中武郁子会長は、県内の看護態勢がひっ迫しており、看護師の疲労もピークを迎えていると話します。

(県看護協会 中武郁子会長)

「看護職は今使命感だけで頑張っている。ゴールが見えないところで、ずっとケアをしているので疲弊している。」

通常、看護師1人で対応できる場面も、コロナ患者の場合2人以上、高齢者や重症者の場合、さらに看護師が必要となります。加えて、感染症病棟ならではの負担もあるということです。

(県看護協会 中武 郁子会長)

「感染症の病棟ですと、食事を運んだりシーツを変えるとかゴミの処理とか、通常は委託業者の方がするが、コロナ感染症の病棟になりますと看護師がそれを全部行う。このような状況の中で、何よりも県民のみなさまが健康でいてくださるという事、感染をしないという事が、私たち看護職への一番のエールだと思う。」