厚生労働省に新型コロナウイルス感染症対策を助言する専門家組織は6日会合を開き、国内の感染状況を分析した。
流行の「第3波」に歯止めがかからず、5日も新規感染者が4900人超と過去最多を更新。今月1日までの1カ月間に報告された新たな感染者は約8万人で、その前の1カ月間の1・5倍となった。
政府は7日から1カ月程度、東京と埼玉、千葉、神奈川への緊急事態宣言発令を検討しているが、西浦博・京都大教授は東京の新規感染者数が100人以下に減るまで約2カ月が必要との試算をまとめた。「ここまで増えると1カ月で感染状況を下火にして、宣言を解除するのは困難」との見方をする専門家が組織内外で増えている。
会合資料によると、1人から何人に感染が広まるかを示す「実効再生産数」は全国では約1・1で「流行が拡大している」と評価。地域別で見ると、北海道は「流行が減速傾向」としたが、他の地域では流行の持続や拡大と分析した。特に首都圏は飲食店に営業を午後10時までに短縮するよう要請するなど対策を強化したが、実効再生産数は1を下回らず感染が広がり続けている。
大阪は緊急事態宣言を要請する段階ではないとしているが、昨年12月下旬の段階で感染状況を示す指標のうち、病床の使用率や療養者数、経路不明の割合など多くで最も深刻なステージ4(爆発的感染拡大)の目安に達している。
政府の新型コロナ対策分科会は5日、「首都圏では、既にステージ4に相当する対策が必要な段階に達している」とする緊急提言を発表した。
分科会の尾身茂会長は、1カ月で感染状況を1段階下のステージ3(感染急増)にまで下げて宣言解除を視野に入れ、さらに解除後に必要な対策を行うことでステージ2相当に下げるという目標を示した。だが一方で宣言解除に関して「1カ月未満では至難の業だ」とも述べ、長期化する可能性を示唆した。(共同)