神奈川県、不急の手術・入院延期を要請 病床確保で
神奈川県は新型コロナウイルスの感染拡大に対応できる病床を確保するため、不急の手術や入院を1カ月程度延期するよう病院に要請した。直ちに新型コロナの患者を受け入れられる「即応病床」を現在の800床強から1100床に引き上げる。
4日に開いた関係者の連絡会議で医療機関に要請し、5日の定例記者会見で黒岩祐治知事が県民や患者に協力を求めた。要請対象は新型コロナの患者を受け入れる県内の医療機関約60施設。形成外科や慢性疾患など延期可能な疾患を想定しているが、個々のケースで判断する。救急医療や悪性腫瘍などは対象としていない。
県によると、即応病床の使用率は4日時点で80%、そのうち重症患者向けは90%に上り、このまま感染者が増えた場合は病床の確保が進んでも2月上旬には入院患者が病床数を上回る恐れがあるという。県によると、4日の要請を受け、医療機関から増床に関する相談が寄せられ始めたという。
黒岩知事は新型コロナの感染状況について「最近の激増ぶりは医療崩壊にまっすぐ突き進んでいる状況」と強調。県庁内でも健康医療局の大幅増員を進め、新型コロナへの対応を強化するという。