弘前保健所管内の県立高校で発生した新型コロナウイルスの学校クラスター(感染者集団)について、青森県は3日、クラスターに関連する感染者7人の中に別の複数の学校の生徒ら数人が含まれていると明らかにした。県はこの県立高校の感染者から、友人関係やサークルなどで接触した別の学校数校に感染者が派生したとみている。小中高の種別や地域は明らかにしていない。別の学校数校にも影響していることが判明したが、県は「接触者や関係者は把握できている」として、学校名は引き続き非公表としている。
県によると7人は、クラスターとなった県立高校の生徒・教職員の知人や同居人ら二次感染者。別の学校に派生した感染者は現時点で1校に1人で、同じ学校から複数の感染者は確認されていないが、濃厚接触者ら検査対象者が複数いる学校もある。
県健康福祉部の奈須下淳次長は「新たなクラスターが懸念されるような感染拡大は現時点で確認されていないが、検査が陰性でもその後に発症する可能性がある。検査予定の人や陰性だった人は保健所の指示に従い、移動や人との接触を避けて健康観察をしてほしい」と注意を呼び掛けた。
学校クラスターは3日現在、10代1人が増えて計45人、関連を含めると計52人。関連する検査は同日までに約630人を調べ、陽性者を除く約570人は陰性だった。このほか200人近くが検査中で、検査対象者は今後も増える見込み。