(台北中央社)台湾で昨年10月以降にインフルエンザに感染し、重症化した患者が12月末までに1人にとどまっていることが3日、分かった。衛生福利部(保健省)疾病管制署が明らかにした。死者はゼロ。重症者、死者ともに過去最少を記録した。同署は、新型コロナウイルスの感染防止策がインフルエンザの感染予防にも役立ったとみている。
同署の統計によれば、前季(2019年10月から2020 年9月まで)は、重症患者968人、死者161人だった。
腸管で増殖するエンテロウイルスによる感染症についても、昨年1月~12月の重症患者数は5人と、前年の69人から大幅に減少している。5人とも年初に確認されたケースだった。
同署の荘人祥副署長は取材に対し、マスクの着用や手洗いの励行などコロナに備えた対策が大多数の感染症の予防に効いたことに加え、海外から持ち込まれたインフルエンザウイルスなども、14日間の在宅検疫措置によって拡散しなかったとの見解を示した。インフルエンザなどの感染症患者の減少は、コロナ対策において予想外の収穫になったと述べた。
(張茗喧/編集:荘麗玲)