あらすじ

第四十回「松永久秀の平蜘蛛(ひらぐも)」2021.1.10放送

大坂本願寺攻めの最前線から、突如、松永久秀(吉田鋼太郎)が逃亡をはかり、織田方に衝撃を与える。伊呂波太夫(尾野真千子)の導きで松永と会い、なぜいま離反するのか問いただす光秀(長谷川博己)。筒井順慶(駿河太郎)に大和の守護の座を与える信長(染谷将太)の、家筋を重んじる態度が許せないという松永は、自分に大和を任せる本願寺側につくと明言する。

<第40回のトリセツ> 監修:小和田泰経

『麒麟がくる』をより楽しんでいただくために、ドラマ上の設定や展開、世界観をわかりやすく解説します。

松永が所有する天下一の名物とうたわれる『平蜘蛛』を、信長がことのほか欲しがっています。

正式名称は『古天明平蜘蛛(こてんみょうひらぐも)』。低く平らな形状が、蜘蛛がはいつくばっている形に見えることが、名前の由来といわれています。

このころの武将にとって、茶の湯は欠かせない教養の一つでした。また、名物茶器を所有することが、権力者であり文化人でもあるというアピールになり、持っていない者は権力者ではあっても文化的とはみなされませんでした。
中でも信長には、「天下の名物は天下人のもとにあるべきだと」いう考えがあり、降伏する武将が名物茶器を持っていれば、命の代償として献上させていたともいわれています。

信長は、天下一の名物とうたわれる『古天明平蜘蛛』は松永ではなく、自ら所有するのにふさわしいと考えていたのかもしれません。

越前編(第18回~第27回)
美濃編(第1回~第17回)

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