【米国株動向】テクノロジーセクターの中で注目の配当株3銘柄
モトリーフール米国本社、2020年12月17日投稿記事より
高配当利回りや大幅な増配など、テクノロジーセクターには、配当投資家が求める特長を備える銘柄があります。
多くのテクノロジー企業は、事業が成熟し先が読めるようになるにつれ、増配を始めます。
安心できる配当や株価上昇が見込める銘柄を探すのであれば、テクノロジーセクターを最初に検討するべきでしょう。
1. ルーメン・テクノロジーズ
通信セクターは、高配当利回りに加えて情報時代の中核を占めるサービスであることから、配当投資家の注目を集めています。
通信サービスプロバイダーのルーメン・テクノロジーズ(NYSE:LUMN)は、配当投資家が求める多くの特長を備えています。
例えば、配当利回りは9.8%(執筆時点)で、長期的な見通しも良好です。
配当利回りが高いが実体は減配で株価下落のリスクが大きい「配当の罠」は、ルーメンにはあてはまりません。
売上高の中核部分はブロードバンドインターネットサービスがもたらし、また旧来の銅線に代わって効率の良い光ファイバーサービスの収入が増え、事業構造の転換も順調のようです。
加えて、利用者に近いところにサーバーを分散配置するエッジコンピューティングやハイブリッドクラウドサービスに成長の機会を見出そうとしています。
昨年ルーメンは、売上高の減少と有利子負債返済のために減配せざるを得ませんでしたが、売上高は落ち着き、配当も現状水準であればかなり安全と言えそうです。
配当にはおよそ11億ドルが必要ですが、過去12カ月間のフリーキャッシュフローは28億ドルと、事業資金や債務返済の継続には十分です。
ルーメンの収益力は高く、費用削減によって利益率をさらに高めています。
これまで注目されなかったことは、投資家に有利に働く可能性があります。
今期の予想株価収益率(PER)は7倍です。
2. ブロードコム
2016年の半導体メーカー、アバゴ・テクノロジーズによる370億ドルのブロードコム(NASDAQ:AVGO)買収後も、同社は大規模な買収を続けています。
その多くは、ソフトウェア業界での地位向上が狙いです。
中核である半導体事業の堅実な業績と、買収事業からのキャッシュフロー拡大が貢献し、ここ数年の増配を実現してきました。
今後5年間にブロードコムの増配ペースが落ちることがあっても驚かないでください。
これまで同様、増配を続けていくことは可能に見えます。
執筆時点で、既に配当利回りは3.3%あり、株価にとって明るい材料もあります。
次世代通信規格5Gのネットワーク利用が拡大し、互換性のあるハードウェアにはより多くの高性能半導体が必要とされているため、同社の接続機器は急拡大するはずです。
またIoT(モノのインターネット)のトレンドは、ネットにつながる様々な機器やセンサーの数が急増することを示唆します。
インフラソフトやサイバーセキュリティーサービスの需要増もハードウェア業界には追い風になります。
同社は今後も好調さを維持すると見られ、投資家には高配当と増配という魅力的な組み合わせを提供してくれるでしょう。
3.アクティビジョン・ブリザード
ゲームソフト大手のアクティビジョン・ブリザード(NASDAQ:ATVI)の配当利回りは0.5%程度(執筆時点)であり、投資家は配当目当てに購入はしないでしょう。
同社の強固なビデオゲーム事業のポートフォリオや、双方向エンターテイメント産業の長期的な成長見通しに投資家は注目しているようです。
また、増配株としても魅力があります。
アクティビジョン・ブリザードは、2010年に配当を開始して以降毎年増配し、この間配当は173%増加しました。直近では、今年初めに約11%の増配を実施しました。
同社は増益を維持して利益を株主に還元する一方、成長投資も余裕で賄えそうです。
「コール・オブ・デューティー」「ワールド・オブ・ウォークラフト」「キャンディー・クラッシュ・サガ」など、ゲーム事業では、グローバルなゲーム産業の成長を享受するブロックバスターを擁しています。
開発やマーケティング力で同社に並ぶ競争相手は数少なく、ヒット作シリーズを立上げ、持続する能力を立証してきました。
今から長期で保有する投資家は、将来的により大きなリターンを享受できる可能性が高いと言えます。
【米国株動向】どちらに注目か:アクティビジョン・ブリザード vs. エレクトロニック・アーツ
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連続増配を継続する銘柄では株価が割高な水準にあることが多いです。ここではやや割高で、配当利回りが高くなくても、増配も含めた今後の成長性を評価できる銘柄を紹介します。
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