速度違反
速度違反とは、画面内における日常茶飯事である。
概要[編集]
コンプライアンスが重視される現代では、速度違反はご法度であり、違反者は逮捕されるか匿名の少年Aになってしまう。一方で、人間には先天的に速度違反したい欲求が存在しており、暴走族などがその好例である。そこでせめて画面内だけでも視聴者にスピードを体感してもらい、速度違反したい気持ちを発散させるエンタテインメントが生まれた。新型コロナウイルスに伴うStay Homeにより速度違反どころか外出もできない状態に合わせ、世界中の製作会社がこの分野に力を入れている。
映画における速度違反[編集]
自動車大国のアメリカなどは日本よりも圧倒的に制限速度が高いため、全米のみならず人類を満足させるためにハリウッドなどは驚異的スピードを出すべく努力している。そのためラッシュアワー・ワイルドスピード・無限列車など題名から速度違反を彷彿とさせる超大作が次々と製作されている。近年における映像技術の進化、そして映画館における4DXの普及に伴い、画面内のみならず鑑賞している座席でも速度違反を体感できるようになっている。
テレビ番組における速度違反[編集]
- デュエル系アニメの場合
- デュエルマスターズは対戦する両者のデッキ次第では決着がつくのに時間がかかる場合がある。一方でテレビ東京の都合でどんな戦況でも放送時間は1話はCM含めて30分までと固定されている。[1]そのため放送時間の都合上、歴代主人公は速度違反級の速攻デッキを組む設定となっており、中学生・高校生以下を対象としているのに主要な視聴者がストーリーについていけないという事案が発生している。
- お隣の遊戯王シリーズでも主人公以外は同じような状況だが、2000年の放送開始当初は速攻魔法や1ターンキルを除いて法定速度を遵守していた。しかし2008年から開始された第3シリーズからバイクに乗ってデュエルするライディング・デュエル形式が導入され、道路交通法を公然と破り始めた。当然ながら「子供たちに悪影響があるのではないか」という苦情が噴出し、後継シリーズでは完全に姿を消した。ところが2019年12月にドローフェイズでの複数枚ドロー、無制限の通常召喚(ラッシュデュエル)が導入されて以降はアニメ本編だけでなく公式ルール自体も速度違反するようになり、世界中のデュエリストたちはストーリー展開以前にルール変更についていけない状況である。
- 囲碁番組の場合
- 囲碁の持ち時間は国際標準で両者3時間と決まっているが、YouTube生配信を除く多くの囲碁番組において放送時間は2時間以内が相場である。ヒカルの碁に至っては1話30分である。そのため囲碁番組は速攻・早打ち・早送りの速度違反三重奏で構成されている。テレビの影響を受けやすい世代がこれを真似した結果、速攻どころか即降参するようになり、世界戦で成績が低迷する原因になったのではないかと日本棋院が批判される結末となった。
「NHK杯テレビ囲碁トーナメント」も参照。
- クイズ番組の場合
- クイズ番組においてはとにかく早く正解することが求められているため、速度違反は大いに歓迎されている。顕著な例がTBSの東大王であり、「地球押し」などの技を次々と編み出した。しかし素人が真似し出すと地球押しで速度違反どころか負傷者が続出する事態となったため、初代東大王の水上は責任を取る形で番組を降板して医師になり、速度違反・地球押し被害者たちの治療にあたっている。
- アイドルの場合
- 若いうちじゃないと活躍できないアイドル業界は他の芸能界よりも賞味期限が極めて短いため、[2]メンバーたちは稚拙な自己紹介一発ネタで現場の空気を急速冷凍させている他、韓国では生き急ぐアイドルによる人生の速度違反が多発している。事態を重く見た乃木坂46はメンバーたちが
おばさんになって引退した後も活躍できるように、女子アナウンサー研修や歴女講習を実施しており、体を張った速度違反を防止するべく努めている。 - 検証系・体験系バラエティ番組の場合
- 検証系・体験系バラエティ番組では芸能人の全く体験したことのないエクストリームスポーツなどに挑戦してもらい、悪戦苦闘しながらも成長する様子を描いて尺を稼ぐのが常套手段となっている。よって台本が想定しているスピートを超えて技を習得するのは速度違反であり、粛清の対象になりうる。さらに検証系・体験系バラエティ番組における速度違反は指導する先生のメンツをつぶすほか、VTRを縮減させ、企画の予算を狂わせたり計画倒れを起こしてしまうため悪質な行為だと考えられており、ジャニーズ事務所などの芸能大手は速度違反をしないよう厳しく指導している。
- 著名なバラエティー番組速度違反の常習者として森川葵が知られており、日本テレビの番組でスピードを出しすぎてプライベートでは全くスピードが出せないという本末転倒な事態を引き起こしている。
オンライン百科事典における速度違反[編集]
「エクストリーム・NRV剥がさせおよび エクストリーム・NRV貼り付け」も参照。
速度違反は画面内の芸能人だけでなく、それらを応援するファンたちによって引き起こされる場合もある。例えばオンライン百科事典だとこんなことが常に起きてしまう:
- 立項の速度違反
- 好きな芸能人を応援したいという気持ちが高まってしまい、利用者が十分な特筆性がないにもかかわらずウィキペディア・アンサイクロペディアに立項し、管理者により即時削除・ブロックされたり削除議論を提起されたりする。
- 編集の速度違反
- 貼り付けられた削除依頼テンプレートなどを剥がすために議論を無視して編集合戦を引き起こしてしまう。
- サーバーの速度違反
- 削除を回避したいという気持ちが高じて、短時間に連続して編集を行うこと。
ちなみに上記の速度違反三拍子がそろってしまうと、[3]長期休暇と共にLTAという称号が与えられ、その業績をたたえるべく驚異的なスピードで専用サブページが作られるのでこれも覚えておこう。
負の速度違反[編集]
スピードを出しすぎるのが速度違反になるならいっそのこと全く出さなければいいのではと思うかもしれないが、それは逆に「負の速度違反」を引き起こす。典型例が災害の報道であり、記者の避難が遅れて人生の速度違反を起こしてしまうケースもある。学校を舞台とした作品ならば宿題遅延など負の速度違反がさらに発生しやすくなる。[4]速度は出し過ぎずに適度に出すことを心がけよう。