都内の大学職員のブログ

倍率400倍以上の試験を突破した大学職員のブログ。ノウハウ提供します。

【雑感】2020年 大学職員への転職支援を行い続けた所感

 こんにちわ。

都内の大学職員です。

 

日々、添削や面接対策等に時間を要して中々ブログを書く時間が無かったので、執筆するのは久しぶりとなりますが、本日は標題のとおり1年間就職・転職活動を行い続けた所感を記載させていただきます。

 

1.はじめて見て思ったこと

 最初、このアカウントは一大学職員としてのアカウントで別に転職や就職支援を行っているようなアカウントではありませんでした。ただ、大学職員への転職体験記等を書いていた際に、志望者の方から相談を受けたのがきっかけとなり、相談・添削を行うようになり、面接対策もしてほしいと言われたことをきっかけに対策を行うようになりました。

 勿論、私はリクナビエージェントでもなければ、都内の大学で勤務する一大学職員です。(面接対策を受けられた方からはたまに「本当に一大学職員なのですか?」と言われることもあるのですが(笑 )なので、別に「プロ人事」でもなければ、「転職エージェント」でもないので、最初は、「そんなことできるのか?」と言う疑問もありましたが、自分自身が転職活動を行った時に意識したポイントや理論化した内容を踏まえて、実際に対策を行い、フィードバックを詳細に行っていくことで、志願者の方の結果が出るようになりました。そこで当方は更にその面接内容を踏まえて分析・研究し、対策に活かすということを繰り返した結果、「効果のある面接対策」として形になる程度にまで至る事ができました。(転職活動1大学目で何人も内定まで持って行った実績となって表れてます。)

 

【内定者の声↓】

note.com

 添削も同様で、これも非常に難しい作業で、大学ごとに求める人材像も異なれば、アプローチの仕方もその志願者の経歴や取り組みたいこともバラバラなので、それらを総合的に踏まえて、なるべく通過できるように仕上げるという作業を、上手く行った事例や逆に上手く行かなかった事例も踏まえて「自身の添削の腕」を上げて行った形となります。思ったことは、志願者の方の背景が書類作成の上では非常に重要で、裏返せば良いバックグラウンドがある人は、それを私が適切に表現さえすればかなりの確率で上手く行くことが多い、ということです。そして、依頼を受けて時間があれば私も練った添削ができるのですが、締切まで時間が無く短期間で大量に依頼が来る場合は、とにかく時間内で最大のパフォーマンスを出すこととなるので、私自身、もう少し時間があれば、と思うことが多々ありました。

 良い結果となった方には言うことはないのですが、私の力量が足りず結果が振るわなかった方には申し訳ないと思っています。ただ、昨今、大学職員の転職市場は聞いたことがないような学校法人ですら若干名募集に1000通以上の応募が来る世界と言うことを知っていただけたら、「書類を通過することすら難しい」ということも御理解いただけるかなと。私自身、添削後に本当に良く書けた志望動機だな、と思っても書類で落とされた例はいくつもあります。相手の求める人材像もあり、大学の採用基準もあるので、上手く行かないことも勿論あります。なので、大学ごとに色々異なるので諦めずに挑戦することも大切だと思います。(実際に10数大学の書類すら通過しなかった方がその後内定まで行かれた事例がありましたので。)

 

【ES通過者の声↓】

note.com

 そんなこんなで、内定実績もある程度出てきて、ニッチな業種である大学職員となる攻略法も私なりに見えてきたので、それをnoteの方で書かせて貰い、今に至っています。本来、私が興味・関心があり取り組みたいことは別にあるのですが、転職等で困ってる方の役に立ててるんだな、という側面があるので、このアカウントは就職・転職支援アカウントに特化して今後もやって行こうかな.....と考えています。

 

2. 内定者数

 数えておらず、数字で正確に把握はしていないですが、軽く10人は超えているはずです。直接、添削から面接対策、各種相談に応じて何らかの形で内定に至った方は軽く両手を超える人数となっています。その中でも「エントリー1校目ストレート突破」の方は5人程いたと思います。

 あまり、使用はしないようにしてるのですが「奥義:全添削」という秘儀を当方所持しており、ストレート突破者複数の方には、これでまず書類の段階で採用側にクリティカルヒットさせていただき、そのまま内定していただいた方も何人かいらっしゃいます。(添削領域が大きすぎるため、志願者の方向性や文章体が根こそぎ変わってしまう可能性もあるので、これは普段は使用しないようにしているのですが....え?どこかで聞いたことがあるフレーズですって???)

 

【奥義「全添削」のイメージ図】

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鬼滅の刃」煉獄杏寿郎の奥義より引用

......煉獄さん、またファンの方すみませんm(__)m 本当にこんなレベルではなく恐縮ですが、あくまでイメージ図として用いらせていただきました。

 

3.内定先

内定先は、早慶・マーチから都内中堅大学、地方の大学まで様々ありました。ただ、私大は特に大学の選考基準がまちまちなので、その大学に応じた対策をしていくことが肝心だなという印象です。大学が違うと企業が違う位には文化やカラーは違うと思います。

 

4. 内定者の最高倍率

 さて、私は倍率レンジ400-500倍の倍率を潜り抜けましたが、支援者の方で伺った限りの最高倍率「約700倍」という方がいました。なんていうか、私なんて可愛いものだな、と思い、宝くじレベルの倍率だよな、何て思ったりしました。でも面白いもので、そのような倍率を突破された方でも他大学では一次面接で落とされたりもしているので、本当に私大ごとに基準は違うのだなと思っています。この方は、当初書類が通過せずに困っていたところ、当方のnoteを参考にESを書いたら、ストレートで約700倍を潜り抜け、内定まで行かれたとのことで、本当に感謝されました。(いや、私も700倍を超えるレベルの対策用には書いていないのですが、その桁違いの倍率を攻略する糸口になったこと誠に嬉しいと思っています。noteは今後もアップデートを続け、完成度を上げていく予定です。)

 

【約700倍の倍率突破に寄与できたnote↓】
note.com

 

5. どのような日々だったか

 2020年はひたすら毎日、相談に乗り、添削をして面接対策を行っていた気がします。このような弱小アカウントでも特に大手私大の募集があると、1週間で10件ほどの添削依頼が来たりするので、仕事終わりに毎日添削を行いフィードバックし、また同時に面接対策も行うという毎日を送っていました。土日もそんな感じの日々でしたので、「自分の時間」と言うのが後半戦はほとんど取れなくなり、毎日、就職・転職志望者の方のために相談にのったり何かしていたという感じでした。添削や面接対策等で忙しすぎて洗濯物にアイロンかける暇も無く洗濯物が3週間分溜まった時期もあった感じでした。

 私なりに、支援者一人一人に向き合って、常に最善をめざし、少しでも結果を出そうと必死に走り抜けた1年だったと思います。時には、大量に色々な依頼が届き、手を抜く訳にもいかないので、全部に対応していたところ、体調を崩したことも何回かありました。なので、添削などは料金設定してますが、これは私が捌ける数の調整の結果だと思っていただけたら幸いです。試行錯誤の結果、今に落ち着いていますが、今後の依頼数次第では料金は高くなる可能性もありますこと御了承ください。因みにですが、一般の面接対策サービスの料金(一般的には60分1万を超えてきます。)なんかよりも余程低く、そして大学職員に限ると、余程「中身や内容がある対策」にして、少しでも対策を受けた方の面接力が向上すれば良いなという感じでかなり本気でやってます。現状でもかなりの依頼が来てるので、捌けなくなってきたらまた少し考えます。

 

6. 転職支援への思い

 以前、ブログで記載しましたが、私は前職時代に死にかけていました。重たすぎるので詳細は省きますが、文字通り、「本当に死にかけて」います。(もしかしたら、病院通いの日々で、いつでもドクターストップがかかる水準で、毎日薬でごまかしながらその日を超えるために必死で働いていたかもしれません。)よって、ブラック過ぎる漆黒の環境の中で息絶え絶えで亡命するように転職活動を行い今に至っています。動機なんて、「なんか、大学職員って仕事恵まれてそう」位のもので、その他何も無かったです。なぜなら、今すぐにこの職場を離れないと肉体と精神が崩壊しそうだから。あの当時の私は、もう自分の限界をとっくに超えてました。親と電話で話すといつも「辞めたい。本当に辞めたい。限界だ。もう無理だ。」といい年して本気で言っていたことを思い出します。だから、「早く楽になりたかった・その場から抜け出したかった」んです。それしか転職の動機なんて無いです。

 新卒の頃の私は、社会を良くしたいというある程度の志を持って、とある公的機関に入職し、昼夜・土日問わず働いていました。働いて、働いて、働いて、働いて、そして働いて。それで、スキルや仕事への哲学(職業観)や社会人としての素養は身に付きましたが、同年代と比べ年収が良いわけでも、待遇が言い訳でも無く、周囲の人に自分が崇高だと思える仕事の内容を話しても全然響かず、むしろ年収は幾らだ・企業ランキングはどうだ等の私からすればくだらないことの方が余程一般社会で受けている現状を目の当たりにして、一体自分は何してるんだろう、という思いが日に日に強くなっていき、頑張れば頑張るほどに擦り減っていく自分がいました。勿論、やりがいは感じていましたが、社会のために、その人のために頑張っているのに「税金泥棒」と容赦なく言われたり、頑張っても頑張っても一向に良くならないこの日本の現状や、公的機関に頼ってはいるのになぜかいつも石ばかり投げつけられ、働けば働くほどに報われない世界に嫌気が差し、色々なことが相まって、決して転職なんか思いもしなかった自分は、ある日突然、転職活動を始めていました。

 新卒の頃の「やりがいや志」位しか考えていなかった自分は別に間違ってはいなかったと思います。でも、実際の社会では、年収・待遇・福利厚生やステータス、そっちの方が受けが良く人が飛びつきやすいという事実に遅すぎる程の時間が経って気が付きました。今でも、どうしようもなくクソだなと思っていますが、如何せん仕方ないですね。事実は事実としてあるので。時代は資本主義社会、金が正義なのは私も良く理解していますが、しかしクソだな、といつも矛盾した思いを抱えながら生きています。(少しだけお話ししますと、クソだと思う理由の1つは「手段が目的化する世界」を生んでいるから、です。資本主義社会の目的は、本来手段であるはずの資本が至上目的化し、至上概念のようにされている点でクソだと思っています。通貨自体は人類史上最高の発明ですが、資本主義は分かりやすいシステムな反面、従来の価値観(目的は目的、手段は手段)を歪め、主述逆転した世界(手段(金銭:資本)の目的化)としうる点においてモラルハザードや精神性の毀損を生みかねないので。換言すれば、人間の尊厳や精神などの本来、客観的に定量化できない若しくはしてはいけないとされる領域さえ「資本」という基準で「値」が付けられてしまう可能性を生んでいるという点です。ここは、この主義を使いこなす利用者側の力量次第なところはあるのですが、如何せん、そこまで「読み込める力量」が無い方もいますからね。)

 そんなこんなで、必死にもがきながら転職活動し今に至っています。

 

【イメージ図:呪術廻戦 七海建人】 

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【呪術廻戦】七海建人

 初めて目指す業界で初めての転職活動で、何をどうしたら良いか分からない。職務経歴書さえ初めて、志望動機なんてものはさらさらない。自己PRってどう書くの?何も分からない。そして誰も教えてくれない。時間も無い。仕事で一杯一杯で業界研究何てしてる時間も無い。精々履歴書を書く時間で精いっぱい。その中で手さぐりで転職活動を行い、自分なりの戦略を立ててそれが功を奏し今に至っています。

 それと、自分の実体験ですが、本当に困っている時に助けてくれて頼りになる人って世の中にそんなに多くないです。私も、今までの人生、助けて貰ったことは数えきれないほどありますが、本当に困ってる時に一気に問題解決してくれる「腕のある人」に出会ったことが今まで無いです。(一気に問題解決してくれる凄い仕事ができる上司には1人出会ったことがありますが。)こと転職活動は色々人生がかかっているので、私自身もかなり本気でやっています。外科医だとオペの腕が無いと患者が助からず死にますし、人生相談しても人生経験が無い人からは得るものが少ないでしょうし、恋愛相談しても人間心理に長けてない人からは当たり障りない回答しか来ないでしょうから。なので、そうならないように、腕を磨いて、結果を出すことに専念しています。その過程もあり、今年は大学業界知識ゼロで思い立って転職を決意した数人の方を添削から面接対策まで一貫して行い、エントリー1校目でストレート内定まで行かせることができたので、私自身、最低限自分を許せる位には実績は出ているなと思っています。(勿論、結果が伴わないことはありますし、まだまだ研鑽し続ける必要はあるのですが...。)

※自分で今年、良くやったなと思ったのは、社会人歴一年未満(約半年)の方ES・小論文を全添削して通過させた後、面接対策を徹底して行い、数ある受験生の中から若干1,2名の枠に押し込み内定まで支援したことです。勿論、その方や背景が素晴らしいという前提なのですが、数々の凄い経歴がある社会人の方を押しのけて「社会人歴約半年」の社会人歴が無いほぼ学生が1,2名の「内定者」として選ばれることは、客観的に考えて「普通ではない」ので、このような事例は今後も中々無いかもしれません。

 だから、色々な事情や制約がある人が少しでもより良い環境で働けたら、という思いもあり、この就職・転職支援を行っています。真に高等教育業界で働きたいという方にも勿論、支援しています。

 いつも大学職員が待遇が良い?ホワイト?みたいな論争が起き、正直そんなことどうでもいいし、どうしようもない論争だなと内心思っていますが、私がいた前職から比較すると今自分がいる場所は天国みたいな場所というのが私の実感です。週に1回整体に行かないと持たない身体が1,2か月に1回で良くなりましたから。そして、現職でも月の残業が80時間程になることもありますが、当方は、正直100時間程度の残業では大変だなんて思うことはないです。単純に積み上げて行けばいいだけの仕事で、ただ時間をこなせばいいだけの話しなので。前職時代は、絶大なプレッシャーの中で、難易度の高い業務で月200時間overなんて普通でしたから、エンジンがかかってくるのが大体130~150時間過ぎたあたりになってくる身体になってしまってるようなので、月の残業が100位だと残業してる実感はないので、まぁ私の基準値が狂ってしまってるのかもしれません。ただ、広い世の中の職業を見渡した時に、(部署や大学・環境にもよるのでしょうが)大学事務レベルの仕事を大変・キツイっていうのはかなり違和感を感じます。文科省の方々が寝ずに作ってくれた法や制度を運用する側ですし、教員のように答えが無い教育や研究を行ってる訳では無いので、単純に積み上げていくような業務が大半ですから。その意味で新卒から大学職員っていう選択肢は人材育成上はかなり疑問だと個人的には思います。一番は視野が狭くなるってことが問題かと。大学は、局所的な世界なので。

 全部の大学が良い環境では勿論ないですが、首都圏の大手私大や中堅大学などでも待遇が良い大学は結構あります。だからか最近人気で凄い倍率になってますが。転職でより良い環境で働きたい、高等教育機関の職員として働きたい、また色々な理由で大学職員になりたいという方のために2021年もこの活動を頑張って行こうと思います。

 

7. 得られたもの

 この活動を通じて得られたものは「その方の人生を変えられたこと」です。支援者の方が大学職員になって、幸か不幸になったかはわかりません。ただ、その人の目標に向かって当方も真剣に支援を行い「内定」という形でその方の「人生を変えられたこと、その瞬間」に向き合えたことは何よりの財産となりました。

 当方は昼は大学の事務職なので、世の中に何か新しい付加価値を生み出している人間では無いですし、転職の支援も世の中に新しいサービスや製品を出すことで画期的に利便性を高めている訳ではありません。がしかし、「その方の人生を変えられた」ということは、まぎれもない事実であり、それは「その方にとってはとても大きなこと」だと思うので、それに寄与できたということは、私にとっての財産となっています。

 そして、 何の動機も無かった私と違い、「その大学の職員になりたい」という思いを抱えた方の内定を支援できた時は、その方がその大学で活躍していただき、今後の大学やひいては社会を担う一旦となっていただけることを期待できること、それが生きていく上での楽しみとなりました。

  私は、あくまで社会人(社会を構成する一員)として「プロ意識」を持って、職務中は全力で仕事に取組み、改善できることは改善し、意見を言うべき時は意見を言い、常にパフォーマンスを出すように心がけていますが、如何せん、残念ながらこの仕事(職業)に対する熱意というものは私にはそれ程はないので、その職業に対して意義を見出し、夢や希望を持って取り組めるということそのものが何にも代えがたい素晴らしいことだと思いますので、勝手ながら内定された方の活躍を期待させていただいております。

 

8. noteの売上について

 額にしてどの位か?と言うのは明言は避けますが、「売上=付加価値」だと思っていますので、「(付加)価値」が先に来るように有為なサービスとなるように努めています。正直、私自信は資本主義よりも福祉国家体制の方が(日本人はさておき)人は幸せになれるのではないか?と考えてるタイプの人間なので、このモンスター化した歯止めがきかない資本主義社会に心底嫌気が差していますが、パラドクスですが資本主義社会では金銭が1つの大きな基準であり指標となっているので、この主義・制度を仕方ないという言い方は変ですが、取り入れるに至っています。

 余談ですが、現状、当方はアフェリエイトは一切やっていません。その内、サイトを構築したらもしかしたら非公開求人も中にはあるので、エージェント系の登録を行うかもしれませんが、大方公開されているのに加え、大学職員業界に関して言えば、エージェントの代わりに私が支援した方が良いと思ってるので、現状では取り入れてないです。正直、2020年も一人一人にきめ細やかな支援を行うことを信条としていたので、量的にギリギリなところがありましたが、当方で捌ける所までは頑張っていきたいと思います。

 

9.  2021年の方向性

 2020年で培った知識や経験を踏まえ、2021年も更に磨きをかけられたらと思います。大学業界に関する勉強もしていかないとなと。後は、コンサルもできたら取り入れる形を取ろうかな?とか考えています。ここら辺は私の力量次第ですが、現時点でも面接対策では戦略面の構築などではそれなりの評価いただいてるので、やれたらやろうと思います。

 とかく時間に追われていて余裕が無かったので、ブログ等を更新できませんでしたが、2021年はもう少し余裕を持ってできると良いかな?と思いますが、多分、無理だろうな....と(笑 場合によっては、運用を、見直していく必要もあると思っています。

 また、できたら、独自のサイトを構築できたらしたいな、ということは構想として考えています。

 

10. 最後に

 2020年はコロナ禍もあり、動乱で一年が過ぎました。と同時に、私としては就職・転職支援ではかなり成果を残せ貢献できて何よりでした。プライベートでは山あり谷あり(谷多目・多過ぎ?)でしたが。皆様にも逆にお世話になることもあり、色々な方のお話しを伺っておりますと、皆さん思い思い生きて居られるのだな、と色々想いを巡らせることが多かったです。2021年はコロナ禍のスタートとなりますが、感染防御を徹底し、アフターコロナの世界を見据えて飛躍へ準備する年としていきましょう!!!

 今年一年ありがとうございました。と同時に、皆様の来年が良き年となるよう祈願しておりますm(__)m

 

 

都内の大学職員

 (Twitter:@fazrael_x)

 

 

 

【大学職員志望者・現職対象】競争的研究費(科研費/運営交付金含む)とは

こんにちわ。

都内の大学職員です。

 

本日は、簡単にこの話しをさせていただきます。

 

競争的研究費は、統合イノベーション戦略2018(平成30年6月15日閣議決定)において、「大学、研発等において、省庁等の公募により競争的に獲得される経費のうち、研究に係るもの(「第3期科学技術基本計画」(平成18年3月28日閣議決定)に規定する「競争的資金」を含む)」と定義されている。研究生産性の向上として、「競争的研究費の一体的な見直し、独創性や分野横断的な俯瞰力を備えた人材の育成等を行うことで、若手研究者による研究や新興・融合領域の開拓に資する挑戦的な研究を奨励するとともに、多様な外部資金を活用して研究者を雑務から解放し、研究に専念できる環境を整備する」としており、政府として競争的研究費の一体的な見直しを進めている。

 

(競争的資金)

 競争的資金は、第3期科学技術基本計画において、「資源配分主体が広く研究開発課題等を募り、提案された課題の中から、専門家を含む複数の者による科学的・技術的な観点を中心とした評価に基づいて実施すべき課題を採択し、研究者等に配分する研究開発資金」と定義されている。「研究者の研究費の選択の幅と自由度を拡大し、競争的な研究開発環境の形成に貢献する科学研究費補助金等の競争的資金は、引き続き拡充を目指す」としており、政府としてその取組を進めてきている。

 

 

(提案公募型研究資金)

 科学技術イノベーション総合戦略2017(平成29年6月2日閣議決定)において、公募型研究資金の改革として、競争的資金や競争的資金以外の研究資金のうち大学等の研究者による提案型の公募型研究資金については、我が国における研究開発の多様性を確保し競争的な研究開発環境の形成に資する重要な資金であることから、国は、研究力及び研究成果の最大化、一層効果的・効率的な活用に向けて取り組むことが必要であるとしており、競争的資金以外の公募型研究資金についても、政府としてその取組を進めてきている。

 

内閣府HP】

https://www8.cao.go.jp/cstp/compefund/#:~:text=%E7%AB%B6%E4%BA%89%E7%9A%84%E8%B3%87%E9%87%91%E3%81%AF%E3%80%81%E7%AC%AC,%E3%81%A8%E5%AE%9A%E7%BE%A9%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B%E3%80%82

 

◆競争的資金の拡充と制度改革の推進について

(平成19年6月14日 総合科学技術会議基本政策推進専門調査会)

 

↓現状と課題から拡充及び改革への推進に向けて識者がまとめた見解が示されています。

https://www8.cao.go.jp/cstp/siryo/haihu68/siryo2-2.pdf

 

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文科省資料より

 

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文科省資料より

 

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文科省資料より

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文科省資料より

<引用元>競争的研究費について - 文部科学省

https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shinkou/039/shiryo/__icsFiles/afieldfile/2015/03/04/1355560_10.pdf

 

【科学研究費助成事業】

日本の研究機関に所属する研究者の研究を格段に発展させることを目的とす文部科学省およびその外郭団体である独立行政法人日本学術振興会の事業である。国内の研究機関に所属する研究者が個人またはグループで行なう研究に対し、ピアレビュー審査による競争的資金を提供しており、年度毎の計画にしたがって交付される科学研究費補助金と、年度をまたいで交付される学術研究助成基金助成金の二本立てで構成されている。一般に科研費と略称されており、国際的にも逐語英訳であるGrants-in-Aid for Scientific ResearchのほかにKAKENHIという呼称を定めている。不正防止のために預け金・カラ出張・カラ謝金を禁止して、違反した場合の罰則を設けている。

 制度上の問題点としては、国公私立大学の特色ある発展という名の下に行われてきた研究費の傾斜配分により、研究費の多い大学に更に多くの研究費が配分され、研究費の大学間格差が拡大すると言う結果を招いている。 From wiki

 

科研費の分配結果(↓日本学術振興会HP)

↓どの大学がどれ程科研費を取得してるかがわかります。

www.jsps.go.jp

 

ノーベル賞受賞者科研費について思うこと

科研費について思うこと」 by 大隅 良典  東京工業大学 フロンティア研究機構 特任教授

 

昨今の国立大学法人等に対する運営費交付金の削減と、予算の競争的資金化によって、

大学や研究所の経常的な活動のための資金が極端に乏しくなってしまった。運営費交付金はほとんど配分されないため、科研費等の競争的資金なしには研究を進めることは困難である。すなわち、補助金補助金ではなくなり、「研究費」そのものになっている。最近、国全体で研究の出口を求める傾向が強くなっていることは否めないが、研究者の方も一方的に思い込んで自己規制をしていることはないだろうか。私は、研究者は自分の研究が、いつも役に立つことを強く意識しなければいけない訳でもないと考えている。「人類の知的財産が増すことは、人類の未来の可能性を増す」と言う認識が広がることが大切だと思う。役に立つことをいつも性急に求められていると思うことで、若者がほとんど就職試験での模範回答のごとく、考えもなく“役に立つ研究をしたい”という言葉を口にする。直ぐに企業化できることが役に立つと同義語の様に扱われる風潮があるが、何が将来本当に人類の役に立つかは長い歴史によって初めて検証されるものだという認識が、研究者の側にも求められていると思う。

 

<引用元>

 https://www.jsps.go.jp/j-grantsinaid/29_essay/data/no78_ohsumi.pdf

 

国立大学法人の運営交付金推移】

f:id:educated_idlers:20200920180354p:plain

https://www.jcp.or.jp/akahata/aik18/2018-12-04/2018120404_01_1.html

f:id:educated_idlers:20200920185227p:plain

https://www.sangiin.go.jp/japanese/annai/chousa/rippou_chousa/backnumber/2019pdf/20190603067.pdf#search='%E5%9B%BD%E7%AB%8B%E5%A4%A7%E5%AD%A6+%E9%81%8B%E5%96%B6%E4%BA%A4%E4%BB%98%E9%87%91+%E6%B8%9B%E9%A1%8D'


(下記引用元より一部抜粋)

運営費交付金が削減されるもと学費値上げに踏み切る国立大学が出てきています。来年度から東京工業大学東京芸術大学が現在年間53万5800円の授業料を約10万円引き上げます。

 畑野氏は「学費と生活費のため1日8時間、週5日バイト」など学生の深刻な実態や、高校生から寄せられた学費への不安の声を紹介。東京芸大の学生が値上げ撤回へインターネット署名に取り組んでいることも示し「経済的理由から進学を断念することがないよう、運営費交付金を増額すべきだ」と強調しました。

 

<引用元>

www.jcp.or.jp

 

【国立大「運営費交付金“等”」の仕組と狙い!(29 年 5 月)】

f:id:educated_idlers:20200920180952p:plain

【引用】http://eic.obunsha.co.jp/resource/viewpoint-pdf/201705.pdf#search='%E5%9B%BD%E7%AB%8B%E5%A4%A7%E5%AD%A6+%E9%81%8B%E5%96%B6%E4%BA%A4%E4%BB%98%E9%87%91+%E6%B8%9B%E9%A1%8D'

f:id:educated_idlers:20200920181215p:plain

【引用】http://eic.obunsha.co.jp/resource/viewpoint-pdf/201705.pdf#search='%E5%9B%BD%E7%AB%8B%E5%A4%A7%E5%AD%A6+%E9%81%8B%E5%96%B6%E4%BA%A4%E4%BB%98%E9%87%91+%E6%B8%9B%E9%A1%8D'

 

国立大学法人における経常収益の 40%前後を占める国からの「国立大学法人
営費交付金等」

国立大学法人等(国立 86 大学・4研究機構の 90 法人)には基盤的経費の安定的な確保と機能強化への重点支援として「運営費交付金が交付されている。しかし、16 年度の法人化以降、ほぼ毎年度減額され、29 年度は前年度より 20 億円(0.2%)減の1兆 925 億円である。他方、国立大等の機能強化を継続・安定化させるため、29 年度は 53 億円を機能強化経費から基幹経費へ移し替えるとともに、新たな「機能強化促進費」(補助金)45 億円を措置。その結果、「国立大学法人運営費交付金“等”」は、東京大 824.1 億円、京都大 543.5 億円など、国立大学法人等に前年度より 25 億円(0.2%)増の総額1兆 970 億円が交付される。

 

→公布される金額全体で見れば微増したとのこと。

 

<引用元:国立大「運営費交付金“等”」の仕組と狙い!(29 年 5 月) >

http://eic.obunsha.co.jp/resource/viewpoint-pdf/201705.pdf#search='%E5%9B%BD%E7%AB%8B%E5%A4%A7%E5%AD%A6+%E9%81%8B%E5%96%B6%E4%BA%A4%E4%BB%98%E9%87%91+%E6%B8%9B%E9%A1%8D'

 

【 「評価に基づく配分」をめぐって 】

運営費交付金の一部については、2019 年度以前から、「評価に基づく配分」が行わている。その枠組みとしては、①国立大学法人評価に基づく配分、②重点支援評価に基づく配分の2つがある。


国立大学法人評価に基づく配分
 国立大学法人評価に基づく配分は、国立大学法人評価(6年間の中期目標・中期計画
の達成状況を確認するための評価)の結果に基づき、各国立大学から拠出された運営費
交付金の一部を、傾斜的に再配分するものである。
 配分総額は、年間 30 億円であり、第3期中期目標期間(2016~2021 年度)の6年間においては、第2期(2010~2015 年度)の評価結果に応じた額が各大学に配分される。後述の重点支援評価に基づく配分額とは大きな差があり、また、評価結果の運営費交付金への反映方法・各大学への配分結果については、公開されていない。

 

イ 重点支援評価に基づく配分
 第3期中期目標期間の運営費交付金については、各大学の強み・特色を発揮し、機能
強化の方向性に応じた取組をきめ細かく支援することを目的に、「3つの重点支援の枠組み」が創設された。
 「3つの重点支援の枠組み」において、各大学は、国が提示した3つの枠組み(①地域のニーズに応える人材育成・研究を推進、②分野毎の優れた教育研究拠点やネットワークの形成を推進、③世界トップ大学と伍して卓越した教育研究を推進)から1つを選択するとともに、第3期の中期目標を踏まえ、予算上の重点支援の枠組みに応じた「ビジョン」及びその実現に向けた「戦略」等を作成することとされている。

 文部科学省は、「戦略」の進捗状況等について、毎年度、外部有識者からの意見を踏まえて評価を行うこととされ、各国立大学から拠出された運営費交付金の一部が、評価に基づき、再配分されている。なお、再配分は、「3つの重点支援の枠組み」ごとに行われる。

 

「評価に基づく配分」が、制度として適切に機能していくためには、とりわけ以下の2点が重要であると考えられる。


 1点目は、「評価に基づく配分」を行う目的を一層明確にすることである。

 2点目は、評価を受ける国立大学法人側の意見を十分に聴くことである。

 

<引用元>

https://www.sangiin.go.jp/japanese/annai/chousa/rippou_chousa/backnumber/2019pdf/20190603067.pdf#search='%E5%9B%BD%E7%AB%8B%E5%A4%A7%E5%AD%A6+%E9%81%8B%E5%96%B6%E4%BA%A4%E4%BB%98%E9%87%91+%E6%B8%9B%E9%A1%8D'

 

【国立大学の研究力低下は運営費交付金の減額によるものか】

国立大学法人の研究力が落ちているのは、運営交付金の減額では無く「客観的な評価の体制」の欠如にあるのではないか?と言うことを他の独立行政法人との比較により論じている論文です↓

https://www.jri.co.jp/MediaLibrary/file/report/other/pdf/10589.pdf#search='%E5%9B%BD%E7%AB%8B%E5%A4%A7%E5%AD%A6+%E9%81%8B%E5%96%B6%E4%BA%A4%E4%BB%98%E9%87%91+%E6%B8%9B%E9%A1%8D'


【個人的な意見】

 大隈先生のまさにおっしゃるとおりですね。お金は十分に与えすぎると無駄に使われてしまいますが、効率化しすぎても「新しい芽」が育たないことでしょうから、そのさじ加減や配分方法がまさに鍵なのかな?と思います。勿論、財源は限られていますし、その時代において求められている研究もあるでしょうから、目立たない「基礎研究」などへの予算が減少するのも1つの考え方として理解できるところです。なぜなら、政府としては、いったい将来何の役に立つかわからない研究に予算を配分するのは「明確な根拠」が無いので不安ですし、今社会で求められているニーズのある分野や研究に予算を傾斜すれば、取り敢えずは社会的な合意や賛成も得られるでしょうから。しかし、多くのノーベル賞受賞者が「基礎研究」に重点を置く必要性は痛いほどわかります。それこそが、大隈先生の言う「人類の知的財産が増すことは、人類の未来の可能性を増す」ことにつながっていき、ひいては人類の幸福に寄与するでしょうから。理想と現実、短期的視点と長期的視点が交差する所で、その「判断や評価」に当たっては、難しいと思います。国民全体に対して、「中長期的視点からの研究予算に対する社会的合意」が取れれば良いのでしょうが、限られた財源の中、差し迫った課題や問題への解決策として予算が拡充されるのが世の中な昨今、果たして芽が出るのかも分からない「研究」というものに対して、予算を継続的に配分することは、非常に困難なことと思います。それこそ、「投資思考」や「SDGsに表わされるように、次世代に向けた持続可能性・将来性」を 軸に据えた意思決定をしないことには、そういった予算配分はなされないでしょうから、その点について、社会に余裕や理解があることが求められます。換言すれば、「将来や次世代を如何に考えているか?」というのが、この芽が出るかわからないけれども、確実に将来の人類の可能性を切り開くことができる「基礎分野」への予算の多寡でわかる気がします。

 しかし、研究者がその重要性を説き、そしてその説明に客観性があることも十分頷けますが、雇用・失業対策、待機児童問題、難病対策、防衛対策、経済対策、情報科学分野の発展、地方創生予算、インフラ整備などなど、社会が「金銭」を求める分野は多岐に渡り、また国民の生活に密着している分野程、その「予算」の必要性は高いことは誰もが理解できるところであり、そういった中、「長期的視点」・「可能性」という「、見えないもの」に対して、予算がどれ程獲得できるか?と言うは、繰り返しになりますが、非常に困難なことと思われます。明日、「食べる事」に困ってる人と言うのは、世の中には沢山いますからね。そういった方を救うための取り組みが「研究」というものの一つの目的に該当するのかもしれませんが、如何せん、研究者の置かれる立場と言うのは、非常に残念なことですが厳しいものがあります。

 誰もが「研究」というものの将来への可能性・有用性については、しっかりと説明すれば理解できることでしょう。しかし、「差し迫った現実問題」の前に、どれだけそれが「説得力を持ちうるか」というのはまた別の話ですからね。そして、「意思決定」に際しては、「国民の理解」を得ることが大切なので、このような現状になっているのが昨今の日本の情勢です。そのような中で、頑張って「予算獲得」している文科省は本当に努力していると思います。高等教育の重要性をまともに考えているならば、きっと予算減額なんていうことはできないでしょうから、様々な理由やしがらみの中で何とか予算を財務省から獲得して国立大学に配分してくれていることを考えると本当に頭が下がります。特に国立大学は「国の未来を担う研究機関」でもあり、「財源の多寡」が「世界レベルの研究成果」に直結することもあります。当然ですが、優秀な人材にはいかんなくその能力を発揮できる環境が無ければ、良いものが世の中に生み出さないので、そういった意味では、「優秀な知の人材」=「公共財産」と換言でき、公共的に支援していかなくてはなりません。そして、様々ある大学に対して実のある予算分配の方法についても頭を悩ませているでしょうから、その点についても試行錯誤を得て、より適切な予算配分の形に落ち着いていただけたらな、というのが所感です。

 事務方としては、教員の事務手続きの負担を如何に減らし、教員が研究等にリソースを避けるように間接的にサポートするというのが大切なところです。よって、実務面では、「申請」に当たっての書類作成などを迅速かつ的確にできるようにする、と言うのが事務職として求められるスキルとなります。

 

 

都内の大学職員

(Twitter:@fazrael_x)

 

【大学職員志望者・現職対象】大学の内部質保証(自己点検等)について

こんにちわ。

都内の大学職員です。

 

今回は、標記について簡単にお話しいたします。

 

【内部質保証とは?】

大学等が、自らの責任で自学の諸活動について点検・評価を行い、その結果をもとに改革・改善に努め、それによってその質を自ら保証すること。教育の内部質保証とは、大学等の教育研究活動の質や学生の学習成果の水準等を自ら継続的に保証することをいう。それぞれの教育課程の編成・実施に責任をもつ組織が、当該課程における教育研究への取組状況や、学生が身に付けるべき能力や課程における学習成果等を分析・評価して改善に活かすとともに、大学等が各教育課程におけるこうした取組みを把握し、総体として改革・改善の仕組みが機能していること、およびそれによって、教育研究の質が確保されていることを保証する責任を有する。

 

【位置づけ】

我が国の大学における教育研究の「内部質保証 」は以下の2つの制度のもとに位置づけられます。

 

  • 設置認可制度(学校教育法第4条)
  • 認証評価制度(学校教育法第109条第2項)

 

設置認可制度は、従前より、文部科学省が大学としてふさわしい高等教育機関を公的に認定し、大学設置時から設置完成に至るまでの間に教育研究の質を保証するためのものでした。これに対して、2003年の学校教育法の改正により2004年4月に認証評価制度が制定されて、大学の教育研究の質保証はこれらの2つの制度の下で関係機関が連携して行うことになりました。これにより、大学設置は以前よりも緩和された基準に基づいて審査の上で認可されることとなり、大学が既に授与している学位の種類及び分野を変更しない範囲で新たな学部や学科などを設置する際には、設置審査を経ない届出で処理されることになりました。一方で、このような設置認可制度の変更に伴い、大学設置完成後の質保証は、原則として「大学自らの自己点検・評価 」と「認証評価機関による認証評価 」によることになり、大学における教育研究の質保証は、大学と文部科学省、及び認証評価機関の3者によって担うことが明確にされました。

 

このように、大学の教育研究の質保証については、制度的には「(緩和された)設置審査による事前規制」と「(新たに導入された)認証評価制度による事後確認」によることになるとともに、大学自らの自己点検・評価とそれに基づく自己改善が重視されることになりました。この、大学が自ら行う(自己点検・評価を含む)質の改善に向けた組織的な活動を「内部質保証 」と呼んでいます。また、大学の外部の評価機関(認証評価機関)による「第三者評価」としての認証評価は大学から独立した「外部質保証」の一部であるといえます。

 

我が国ではこのような制度によって大学における教育研究の質を保証していますが、国際的にも、大学自らの自己点検・評価に基づく「内部質保証」と第三者評価に基づく「外部質保証」によって相補的に質保証を実現するのが一般的です。我が国の設置審査と認証評価の連携は外部質保証の仕組みだといえます。なお、大学が選定した外部者による「外部評価 」は内部質保証の一環として実施しているものと考えられます。

 

【参考:教育の内部質保証に関するガイドライン(2017)】

 

https://niadqe.jp/wp/wp-content/uploads/2018/02/a001-170331-gaid.pdf

 

大学における教育の内部質保証に関わる方々の参考になるように、大学改革支援・学位授与機構において大学の関係者の協力を得てとりまとめたものです。

 

大学教育の質を保証する仕組みや制度は国によっていくらか異なりますが、大学自らが行う「内部質保証」と、大学外部の第三者が実施する「外部質保証」を相補的な質保証の構成要素とする考え方は国際的に共通しています。わが国の質保証の全体像の中では、大学設置制度と認証評価制度が特徴的で、これらが「外部質保証」の役割を担っているといえますが、これらはいずれも大学における「内部質保証」を前提としています。このことから、大学教育の質を保証する取組みの根幹は「内部質保証」にあるということができます。

 

このガイドラインでは、内部質保証システムを構成する要素を説明するとともに、内部質保証の中核となる教育プログラムの質保証の具体的な方法を例示してあります。大学の組織や運営体制に応じて、大学自らが内部質保証システムを構築する際に参照することを想定しています。

 

【参考:欧州高等教育圏における質保証の基準とガイドライン(ESG2015)】

 

https://niadqe.jp/wp/wp-content/uploads/2018/02/a002-150515-ESG.pdf

 

欧州地域における高等教育の質保証に関するガイドラインである“Standards and Guidelines for Quality Assurance in the European Higher Education Area (ESG)” (2015)を大学改革支援・学位授与機構で翻訳したものです。

 

 

この基準とガイドラインは、 第1部: 内部質保証、 第2部: 外部質保証、 第3部: 質保証機関 の3部の基準とガイドラインからなり、これらが一体的に質保証の枠組みを構成しています。特に、第2部の外部質保証は、第1部の基準に基づいて大学自らが行う内部質保証を前提として第三者(質保証機関)による外部評価の基準を定めています。これらの基準は大学や質保証機関が相補的に機能するように設計されていて、相互に利害関係にある主体がそれぞれの役割を担いつつ独立して質保証に寄与することを明確にしています。

 

【教育の内部質保証を実現するための仕組み】

具体的に取り組むべきことは以下となります。

 

1 教育の内部質保証に関する方針と体制

大学が教育研究活動の質と学生の学修成果の水準等を保証し、継続的に改善・向上を行う ための枠組みとして、質保証の方針や体制を定めている。

 

2 教育プログラムの点検・評価(モニタリングとレビュー)

教育研究活動の質や学生の学修成果の水準等を保証し、継続的に改善・向上を行うため に、教育プログラム等の毎年の点検(モニタリング)や定期的な点検・評価(プログラム・ レビュー)を行っている。

 

3 教育プログラムの新設等の学内承認

新たな教育プログラムの設置において、その質を保証するための学内承認の仕組みを定め、行っている。

 

4 教職員の能力の保証と開発

教育研究活動を担う教員と教育支援及び学生の学修支援業務にあたる教職員の能力を保証し、育成・能力向上をするための方策を継続的に行っている。

 

5 学修環境・学生支援の点検・評価

学生が学修を行う施設・設備や資源等の学修環境、ならびに学生の学修等の相談・助言等の学生支援の施策の状況について、継続的な改善・向上を行うために、点検・評価を行っている。

 

6 大学や学部・研究科の教育研究活動の有効性の検証

大学や学部・研究科の使命や目的を実現するため、上記の点検・評価の結果を総合し、また、必要に応じて全学のテーマ別の点検・評価を行うこと等により、大学や学部・研究科の教育研究活動がその使命や目的に照らして適切に行われ、成果を上げていることを検証している。

 

By 「教育の内部質保証に関するガイドライン」2017

 

大学基準協会による内部質保証のポイント>

https://www.tfu.ac.jp/fd/material/pdf/quality_assurance_03.pdf

 ↓

PDCA サイクル等の方法を適切に機能させることによって、質の向上を図り、教育・学習その他サービ スが一定水準にあることを大学自らの責任で説明・証明していく学内の恒常的・継続的プロセス。 本協会が「内部質保証」を重視する評価を推進する… ※2011(平成 23)年から…評価システムを改革しました。改革の主眼は、「内部質保証システム」の構築です。

 

↓ 内部質保証で求められる2つの側面 (大学基準協会「内部質保証システムについて」2013 より)

 

①質の向上: 大学教育の実質化のための改善メカニズムの構築

②説明責任 :大学教育が一定水準にあることのステークホルダーへの説明・証明

 

【1. 質保証の4つのレベル】

大学基準協会『新大学評価システム ガイドブック』より)

 

質保証という言葉の使われ方を見てみると、およそ4つのレベルが考えられます。第1は、大学及び大学院等の設置認可時の遵守事項が守られていること、第2は、学士力のように、社会が一般的に期待している学習成果が上がっていること、第3は、国際的に通用性のある教育研究が行われていること、第4は、大学が掲げる理念・目的が達成されていることです。大学設置基準が守られていることは大学としての最低条件ですから、第2を基礎要件とし、第3を目指しながら、各大学の特色を活かした第4の理念・目的の実現を目指すことが、大学の質保証に繋がると考えてよいと思います。

 

【2.内部質保証システムを構築するための条件】

1)質保証の責任を担う部局の明確化

①既存の部局を活用するか、新たに整備するかは、大学の判断

②内部質保証に関する方針の策定と手続きの整備(規程化)

③内部質保証システムを掌る組織の責任と権限の明確化

④自己点検・評価などの検証結果を改善にフィードバックさせる仕組みの整備

2)内部質保証の3つの側面

①「授業(class level)」

②「教育プログラム(program level)」

③「大学全体(institutional level)」

3)検証システムの確立と学外者の参画

エビデンスに基づく評価(データの収集、ベンチマーク指標の設定・活用)

②IR機能の確立

③学習成果(ラーニングアウトカムズ)の評価

④学外者の検証

⑤大学全体、教育プログラムレベル-自己点検・評価結果に対する定期的(例えば 7 年周期)に学

外者による検証

⑥授業レベル-教員同士の授業参観など

4)検証結果の活用システムの構築-PDCA サイクルの推進

①大学全体、各学部・研究科による中期的な戦略計画、実行計画等の策定

②進捗状況を年次報告書で報告

2

5)情報公開の推進-大学自らが一定水準にあることを説明・証明

①教育情報、自己点検・評価や学外者による検証などの結果、こうした検証結果に基づく中期的戦

略計画などの公表

②自らの教育が一定水準にあること、大学教育の質の向上を目指して努力していることの説明・証明

 

【3.自己点検・評価と内部質保証の関係】

各大学が内部質保証システムを構築するためには、なによりも教育プログラムや学位授与に関する的確な検証システムを取り入れることが必要となります。どのような検証システムを導入するかについては…さまざまな方法が考えられます。そして、検証するにあたって、その基礎をなすのが、自己点検・評価です。自己点検・評価は、現状を認識し、長所と問題点を洗い出し、何を改善・改革していくかを決定していく作業です。従前通りの自己点検評価から、これによって得られた改善・改革への糸口を、検証システムの導入や内部質保証システムの構築に向けて、活用していくことが強く望まれます。内部質保証システムの構築とは、大学自らが大学の質の維持・向上を実現するための仕組みを整備することです。自己点検・評価は、そのための核となる重要な活動ですが、それだけでは十分ではありません。大切なことは、点検・評価の結果を改革・改善に確実に繋げることなのです。詳細に亘る点検が行われ、適切な自己評価が行われても、そのことが自動的に大学の質の維持・向上に結びつくわけではないのです。内部質保証システムの構築とは、自己点検・評価を生かしながら、改革・改善を継続的に可能にする自律的なシステムを整備することなのです。

 

【4.自己点検・評価と認証評価の関係】

実際にこの制度が始まってみると、各大学の自己点検・評価は、認証評価対策に行われる場合も多く、自己点検・評価が実質的に機能しているかというと、大学によってその差は大きいのが実情です。各大学は、自主的・自立的に運営される機関であるが故に、大学の教育・研究等の質を担保するためには、自ら、何をすべきかを考え常にその向上を目指すことが求められています。(=2011 年の改革で目指した「内部質保証システム」)

⇒毎年や 2 年、3 年の周期で自己点検・評価を実施(周期的実施)→前年度に自己点検・評価報告書→改善→認証評価の申請

 

【5.自己点検・評価の実施について】

本協会が指定した枠組みの中で、それぞれの個別事情に合わせた評価システムを組み立てることが求められているのです。

〔自己点検・評価を効果的に行うために〕

① 学内組織の設置

自己点検・評価の対象が大学の諸活動全般に及ぶことから考えると、全学組織のみならず、学部・研究科といった部局ごとに自己点検・評価を行うための組織が必要です。あるいは、評価基準ごとに組織を組んでもよいでしょう。いずれにせよ、各組織が全学組織と有機的に連携する体制であることが重要です。

そのためには、学内規程を整備し、それぞれの組織が担うべき役割を明確にしておくことが必要です。

② 実施サイクル及びスケジュールの策定

自己点検・評価をどのようなサイクル及びスケジュールで行うかを決めます。その際は、認証評価や外部評価を利用することも含めて考えることが必要です。

③ 評価方法の組み立て

自己点検・評価を実施するためには、その前提条件として、方針及び到達目標の明確化、到達目標の妥当性の吟味、評価項目の決定、評価項目に対応する評価の視点等の確定等を定期的に行う必要があります。自己点検・評価は、その結果明らかになった目的と実際の状況との差異に対して、目的に近づくための分析と対策を講じていくことに意義があります。そのため、将来の方向性を示す方針や到達目標の達成度を測る評価の視点等を設定することが不可欠です。

④ 学内情報のデータ・ベース化

客観的根拠に基づく評価を実施するために、データをできるだけ集めておくことが重要です。そのため、大学の諸活動について、どのようなデータが必要かを検討します。必要なデータは、計画的・継続的に収集・整理し、検索・分析・加工等の情報処理を効率的に行えるよう管理しておくことが必要です。このような学内情報のデータ・ベースの整備が行われていれば、客観的な情報に基づいて、現状を把握し評価することができるようになります。

〔自己点検・評価を内部質保証につなげるために〕

① 自己点検・評価結果の活用方法

自己点検・評価を大学の改善・改革に反映させていくためには、評価結果の活用について、学内合意を形成しておく必要があります。自己点検・評価を大学マネジメントの一環に正しく組み込み、経営戦略や改善計画の策定に生かしていくことが重要です。

② 外部評価の利用

自己点検・評価の信頼性と妥当性を高めるために、必要に応じて外部評価や外部の視点を取り入れることが推奨されます。自己点検・評価の過程で卒業生や外部有識者の意見を積極的に聴取したり、専門分野の評価を関連する学協会に依頼したり、大学間で相互に評価し合う方法等が考えられます。

③ 自己点検・評価の結果公表内部質保証システムを機能させるための重要な要素として、適切な情報の公開を挙げることができます。

特に、自己点検・評価の結果(「点検・評価報告書」)は、各大学がどのように自大学を分析し、改善につなげる取り組みをしているのかを社会に分かりやすく示す方法として重要なものです。

 

【6.自己点検・評価を活用した PDCA について】

評価項目を「点検」する上で重要な点は、客観的な事実に基づき、自らが設定した「目標との照合」を行いながら点検することが重要です。「自己評価」は、目標の実現度・達成度を評価することが基本になりますが、その評価が十分な「根拠」や論拠を持っていることが重要です。また、長所として伸長すべき点や改善すべき点について、具体的に指摘できていることも評価の重要な視点となります。自己評価の結果を改善に繋げるためには「計画」が必要です。計画を立てる上で重要なことは「実現の可能性」です。そのためには、大学が保有している「資源」を適切に把握し、人的・物的・資金的資源の投入計画と実行のための手順や方法が明確であることが大切です。計画を立てても、それを「実行」しなければ意味がありません。確実な実行のためには、構成員に対し、計画自体を構造化して示し、具体的な下位目標の設定を求め、実行した結果生じた変化を的確にフィードバックし、進捗状況に応じてインセンティブを付与するなど、構成員の実行に向けた「動機づけ」を高める工夫が必要です。

 さらに、実行結果を「検証」しているか、得られた「問題点」を整理しているか、「改善のための方策」を工夫しているかなどが、評価の視点として重要です。試行錯誤はつきものですが、このような一連の流れが、大学の活動全般に亘って、円滑に機能していることが、内部質保証システムが機能しているかどうかを評価する主な視点といえます。

 

【7.大学基準協会が目指す内部質保証システム】

1) 大学の諸活動について点検・評価を行い、その結果を公表することで社会に対する説明責任を果たしているか。

①大学は、教育情報の公表を適切に行っているか。

②自己点検・評価や学外者による検証などの結果に基づく中期的アクションプランなどを公表しているか。

③自らの教育が一定水準にあること、大学及び大学教育の質の向上を目指して努力していることを証明するものになっているか。

2)内部質保証に関するシステムを整備しているか。

①質保証に責任を負う組織が明確になっているか。

②内部質保証システムを掌る組織の責任と権限が明確になっているか。

③内部質保証に関する方針と手続きが整備されているか。

④同組織を支える事務局機能が確立しているか。

⑤自己点検・評価などの検証結果を改善にフィードバックさせる仕組みが整備されているか。

3) 内部質保証システムを適切に機能させているか。

①学位授与方針、教育課程の編成・実施方針が明確にされ、それを大学構成員が共有しているか。

②組織レベル・個人レベルでの自己点検・評価が実施されているか(例えば、機関レベル、プログラムレ

ベル、授業レベル)。

  • 自己点検・評価などの検証システムは、エビデンスに基づくものになっているか。
  • 検証システムにおいて、「学外者の目」が入っているか。

 

<引用>

https://niadqe.jp/information/internal/

 

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駒沢女子大学における内部質保証のイメージ

 

 

 

都内の大学職員

(Twitter:@fazrael_x)

【一般教養】真に学生のことを考える大学職員とダイバーシティ

こんにちわ。

都内の大学職員です。

 

今日は、これについてお話しさせていただきます。

昨今、大学職員志望者の方のための就職・転職支援も行ってますが、本来、私の趣味は色んなテーマについて思いを馳せて論じたりすることなので、最近はその時間が減っていますが、幅広く教養を獲得することは、教育基本法に定める、教育の目標である「人格の完成」にも必須だと思っていますので少し標題の結論まで長くなりますが、お付き合いいただけたら幸いです。

 

※標題の結論に至るまでが少し長いですが、ダイバーシティを語る上で背景知識は必須かと思いスキーマ(背景知識)として記載させていただきました。

マーケティングをより良いものに変える「不可視のダイバーシティ」へ ...

【正解の無い時代】

 昭和時代には「正解」がありました。結婚し、子供を2人ほど産み、一軒家に住み親子三世代で暮らす。そして、大企業に定年まで年功序列で勤め上げ退職し余暇を過ごして人生を終える。そんな「人生の答えが決まった社会」だった時代から、現代は「答えそのものが存在しない世界」となりました。未婚化・晩婚化は進行し、2040年には男性の3人に1人が独身となります。つまり、現在2020年頃に出生した男の子が成人し、社会に出る頃には「男性が未婚である確率が1/3の世界」となっており、当然、今生まれてくる男の子は1/3の確率で生涯独身で一生を終えることになっています。人口統計は学者の間でも「精度が高い将来予測」とされており、「今起こっている未来」という表現がなされます。

 少子化について言えば、最早それを止めることは不可能に近いと感じます。憲法で人権が保障されている以上、家畜のように生産管理はできませんし。政府はその原因を経済的な理由をデータなどから例に挙げますが、実際の所、本質は違う所にあるのではないかと思っています。皆、取り敢えず「経済問題」に原因を帰着させますが、戦後間もないころのベビーブームなどを見ていただければわかるとおり、焼け野原から一から築いていった頃の方が合計特殊出生率は高いです。今の方が経済は発展していますし、別に育てようと思えば幾らでも制度を利用して育てられるので。(理想とは異なるかもしれませんが。)では本質的な理由は何か?ということですが、理由は複合有機的な問題で、1つに限定することはできませんが、敢えて一言でいうならば、自由主義による共同体社会の崩壊」と「それに起因する価値観の多様化によるミスマッチの進行」が主たる原因なのではないのかな?と。(確か同じようなことを実践女子大学の教授の方も言っていたような...時間があれば後で論文載せます。)今でも地方は共同体社会が残っており、「家庭を持つ」というのが普通な世界ですが、都市部では特にそんなことはありません。利便性が高く、娯楽は多いですし、一人でいても特に不自由なく過ごしていくことができます。今はSNSなども発達してるので気軽に人とつながり、自分の居心地が良い環境形成ができるので、特に結婚という制度に頼らなくても不自由はしないかもしれません。

 そうです。自由主義による価値観の多様化」が日本人を自由にさせ、個人の権利を保障し生き方を多様化させた反面、自由になりすぎてまとまらなくなってしまった、と言うのが本当のところなのではないかな?と思います。自由と言うのは勿論、各自の責任によるところが大きく、その自由を使いこなすだけの力量が無ければうまく機能はしません。それは哲学者フロムも「自由からの逃走」で主張しているところですし、そのとおりで、個人主義的な価値観では、その先の社会がターゲットとして存在しないので、つまりは社会のための行動とはならず、社会の凝集性や存続・維持ができなくなります。これが、ミッション無き自由主義の末路なのかな、と私は推測しています。

 別に、婚姻だけでは無く、価値観や性別、宗教、思想、ライフスタイルも多様化の一途を辿り、「これだ」という正解は最早、ありません。

 

【与えられた民主主義】

 では、なぜ日本は「ミッション無き自由主義となってしまったのか。それは、日本という国家は、アメリカに第二次世界大戦で敗戦して、「自ら民主主義を獲得した」訳では無く、「アメリカから理想の下で与えられたにすぎないから」です。いきなり、国民神道天皇を現人神と崇めていた全体主義社会(国粋主義社会)から、敗戦して正反対の自由主義+民主主義+資本主義(の加速)という世界になりました。戦後の復興のために、持ち前の生真面目さから企業活動(経済活動)に精を出し、GDPではトップレベルにのし上がりました。そう、高度経済成長による「経済の成功体験」があります。しかし、経済は成長しきって、「成長社会」から「成熟社会」となり、最早、過去の経済活動一辺倒では対応できなくなり、家電メーカーも世界の日本と言われていた時代から一転、ITによるパラダイムシフトにより有形資産市場からGAFAに代表される無形資産市場が優位となる世界となり、日本はそのパラダイムシフトに乗り遅れる結果となっています。アメリカ(元々抜かれていたかもですが)にも中国にも抜かれ、大学の世界では、TOP100ランキングノミネート数では、中国・韓国には完全に抜かれ、その歴史はまだ浅いはずのシンガポール大学にも東大は負けています。色々な所で「負けてしまっている」のです。持ち前の真面目さで頑張っているはずなのに。

そして、フランスのように幾度となく革命を起こし主体的に自由(平等・博愛)を獲得していったスタイルでは無いので、日本人は民主主義も自由主義も良くわかっていません。資本主義だけは良くわかっているかもしれませんが。

 

【自由と民主主義を使いこなせない日本人】

 「与えられた民主主義」なので、多くの日本人は「民主主義」と言うものを良く理解していないと思います。それは投票率の低さ」からもわかるとおり、間接民主制である選挙を通じて国民の代表者である政治家を選出し、自分たちの意見を代弁して貰うための選挙活動への関心もありません。これでは、社会が上手く機能するはずもないのですが、現実はこんな感じです。理由は様々かと思いますが、「政治不信」もあり、何をしてもそんなに変わらないだろうという一種のあきらめにも似た何かがそうさせているのだと思います。元ZOZOTOWNの前澤さんの「お金くばり」にはこれでもかと言うくらい反応するのに、選挙には反応しない現代人。政治制度・社会制度が機能しておらず、多くの国民も機能させようとすら思っていません。(それら社会問題などを考えるより、目の前の仕事や家庭、趣味などが忙しいのかもしれませんが)

 

【失われた愛国心と資本主義の正義化】

 そして、特に日本からの報復を恐れたGHQによる「骨抜き政策」の結果かもしれませんが、日本人の「愛国心」はあまり高くないのではないか?と思いますし、「日本人としての誇りやプライド、意識」と言うの低いような気がします。今、います?若者でそんな「右傾化した人」、いないですよね?あまり見かけません。そして、資本主義の加速と共に、既存の権威体制や秩序は崩壊し、「金を持っている者がより正義な社会」となっているのが現代です。わかりやすいですからね、お金は。お金があれば大抵のことはどうにかなります。ベストセラー「サピエンス全史」の著者であるヘブライ大学教授のユヴァル・ノア・ハラリ氏によると、「お金というのは人類史上最大の発明」であり、変換性が高いものである、と言っています。つまり、お金があれば、医療を受けられ「健康を獲得」できますし、仕事をやらなくて済むならば「時間を獲得」することもでき、「食料も獲得」できるという、あらゆる物やサービスを世界規模で変換することができる凄い発明品と言うことです。

 こと、資本主義大国である日本では、インフラや制度は整っており、思想や宗教の自由も憲法で担保されているので「お金があれば取り合えず何とでもなる社会」です。そこには別に思想も教義も愛国心も必要ありません。あるのは、「資本力」という客観的で合理的なわかりやすい指標です。そのために皆、やりたくもない労働に勤しんだり、宝くじを買ったり、株などに投資をしています。つまり、人生や生活の決定権を握り、多大な影響を私たちの生活に与える「お金という存在に振り回されている」わけです。過去、大日本帝国時代では強固な権威体制のもとで、軍人が社会を牛耳っており、その命令に逆らえば命すらありませんでした。しかし、敗戦で民主主義+自由主義+資本主義社会が到来し、「自由で金があれば好き勝手にできる社会」が到来したのです。既存の権威なんていうものは「金という新たな権威」からすれば、この社会では全く意味をなさないものであり、金こそが自由の源泉であり、自由への道の案内人である世界が今の日本の社会です。中国では、経済体制は資本主義であるものの、政治体制は共産主義なので、金が全てを支配している訳ではありません。国家権力による統制監視は凄まじいものがあり、日本のような自由主義社会では無いので、制約は大きいことと思います。因みに、日本の税制度は本当に良くできており、逃げ道が無いので、日本の新富裕層はシンガポールなどの税制面で優遇してくれる国に移住しています。

 

【大学と金】

 大学と言うのは公益性が高い立ち位置にいるので、資本主義体制ではなく、どちらかと言えばその理念は共産主義に近いです。なので、教育というある種、崇高なものを金のために行っている訳では無いという認識をされていることと思いますが、それは完全なる間違いで、日本がきっぱりと信念を持って教育を金のためにしていないなら、「教育費は完全に無償化」されているはずです。(いや、勿論、したくても財源の関係上できないのでしょうが。)ですが、日本において、現状、教育と言うのは完全な無償化には至っていません。部分的に所得制限を設けて、その中で自由化をしているに過ぎません。当然ですが、大学も金が無いと存在すらできません。多くの大学職員は「学生のために」と仕事をしているのかもしれませんが、経営層からしたら、学生は客です。つまり、お金を教育と言う商品に支払ってくれる客です。大学は金が絡む以上、経営なんです。だから、こんなに訳も分からず必要かどうかもわからないレベルの私立大学が増え、そんな存在意義すら良くわからない大学というものが社会に蔓延している状態です。

 つまり、「大学は金になるからその市場に参入する経営者がいる」という訳です。仮に、大学経営が赤字事業だとしましょう。一体、誰がその業界に参入しようと思うでしょうか?しかも、設立する理想は良いとしても、実際にその理想通りの人材育成ができている大学はどれ程あるのか?という話しです。良く「フリーランク大学」と言われますが、そういった大学に入られる学生の志望動機は「取り敢えず」と言うのが一番多いようです。皆が大学に行くから取り敢えず自分も行く。そして取り敢えず授業に出て、取り敢えず卒業し社会人になる。そこには主体性のかけらも無ければ、身についたものも無いでしょう。それに対して保護者は数百万というお金を数年で支払います。

 本来の大学はそんなファッション的な物では無く、学術・学問の場であり、高等な教育を学び、そして世の中に貢献する知的財産を生み出す知の拠点であるはずですが、そのようなことをフリーランク大学には望むべくことも無く、「ただの何となくの場」もしくは「就職予備校・職業訓練校」のような立ち位置となっているのが現状です。

 

【大学職員=ヤクザ?】

 大学職員ってヤクザなの?と言われたらどうでしょうか。きっと現職の大学職員は自分はヤクザでは無い、何を言ってるんだ!と思うでしょう。当たり前です。ヤクザとは反社会的勢力・団体のことなので。大学と言うのは、本義では、教育と言う公益性の高いものを世の中に提供し、崇高な教育を通じて世の中に貢献する使命を担っている非常に尊い場所ですから。

 しかし、少し思考をして考えてみましょう。現実はどうでしょうか?訳も分からない位に世の中に要か不要か分からない程に私立大学が増加した理由はなぜか?そして、高額な学費設定によって保護者や学生からお金を徴収し、なぜか訳がわからない位の職員の給与設定にしている大学もあります。別に大学は学生を強制的に入学させる権利も無いですし、学生も強制的に大学に入学する義務もありません。なのに、現実的に、強制でもない大学に入り「学費の支払いに困っている学生がいる」というのは事実ですし、良くニュースで流れますが、「女子学生が夜の風俗店等で学費のためにバイトしてる」のは普通に聞く話しです。特に美術・芸術系の大学の場合、学費は高いですからね。

 「女子学生が身体を売って大学に払った金」が教員や職員の給与になってることもあるでしょうし、そうでなくても保護者は必至で子供のためにお金を工面している家庭もあります。では何故そこまでして、大学に入らせたいか?というところですが、それは一つに「社会的圧力・要請」ではないでしょうか。一種の身分制度とも換言できます。大卒は高卒を見下すかもしれないし、就職に際して高卒だと不利益を受けるかもしれない。そして、大学へ進学するのが当たり前の世の中になっている。まるでコンビニで買い物をするかのように。そういった世界では、大学へ行くっていうのは普通の社会通念であって、逆に行ってない方が合理的な理由も無く差別を受ける可能性を秘めている社会となっている訳です。だから、保護者も高い金を出して大学に行かせるし、学生も何とかバイトして大学を卒業しようとします。

 別に大学に行く必要なんて無いです。自分は、完全に「大学の名前だけ」が欲しいからその大学に行った人間で、前述したようにこの社会では大学のネームバリューと言うのは非常に価値があり、ある程度の大学に入れば皆「それなりの目」で見てくれるのは社会に出てから実感しました。今TVで話題の「東大番組」なんてその最たるものです。一種のブランドであり、ある種の「免許」みたいなものなんですよ、大学と言う存在は。

 こんな感じだから、皆、別に行く必要も無い大学に行きます。

 因みに、お金を配って皆が寄ってたかっている元ZOZOTOWNの前澤さんは「高卒」です。資本主義社会における社会経済的成功は大学に行かなくても可能です。相関性はあるでしょうが、別に高卒でも中卒でも商才があれば経営で成功することはできます。現に実証されてますし、お金を他人に配れるほどに社会的にも有益で有用な人材となっています。凄いことで、私なんか足元にも及びません(笑

 なのにも関わらず、みんな大学に行くんですよね。今の進学率は約5割日本では、実に2人に1人が大学に行っています。そんな社会だし、雰囲気だし、当たり前だし。

 さて、ここで一つの視点ですが、「進学率が約5割の日本において、私立大学が急増し、大学に行かないと社会的に不利益を被る可能性が否定できない環境下で、大学に進学する女子学生が学費の支払いに困っている一方、それに対して納入督促をする大学職員が存在する。そして、大学職員からの督促に耐えられず、なおかつ大学を辞めるという選択肢を取ることもできず、学費を稼ぐためにやむを得ず、本人の意思に反し、泣きながら、夜に風俗業で身体を売ることとなった。」というシーンでは「大学職員=ヤクザ」に見えなくもないですか?いかがでしょうか....?敢えて二項対立的な記載をさせていただきましたが、何か、映画でたまにそういった光景を見るので、ここだけを切り取るとそう見えなくもないな....と。じゃぁ、私もきっと悪人かもしれないですね。恐ろしいです。ハンナ・アーレントは「凡庸なる悪」と著書の中で言っていましたが、思考停止している大学職員はいつの間にか、ナチス政権下でユダヤ人の大量虐殺に加担していたアイヒマンのレベルとまでは到底行きませんが、女子学生の人権にかかわる問題に間接的に加担しているのかもしれない....なんて、考える人はいないかもしれません。そうそう、考えすぎですね。

 

【真に学生のためを考えるなら】

 学生のためを考えるなら、教育費は税金で賄い、誰でも大学に行けるようにすればいいし、教職員の給与下げて学費を下げればいいし、むしろ「大学に行かない」と敢えて決断する人が称賛される世界、高卒でも別に普通に輝ける世界が健全だと思います。

 具体的に言えば、日本はこれから少子化で人口が激減するので、一人あたりの子供にかける教育的な期待は高まるでしょうから、教育に対する社会的な価値も上昇し、近い将来、教育費無償化による社会経済効果及び少子化減少への抑止力も考慮すると、完全に教育費が自由化されるかもしれませんね。合理的な理由があるので。

 「ダイバーシティ」という標題ですが、高卒も大卒も、男も女も、老人も若者も、日本人も外国人も全ての人が、不利益を被らず平等に機会が与えられ、社会参画できる社会と言うのがダイバーシティだと思います。それを実現するに当たっては、短絡的に「高卒」だから、とかそういった基準で他人を見ない「相互理解力」が必要ですし、相手の特性や特質・差異を認めた上で、相手を尊重し理解していく視野を広げるというのがダイバーシティの実現には必要だと思っています。

 因みに、私は「何も考えていないかつどうしようもない大学職員」ですが、「大学職員は学生のために仕事しているやりがいがあり、大変な仕事だ!!!」という素敵な大学職員さんに、まずしていただきたいことは、そんなに学生のためを思うなら、教職員の給与を最低とは言わずともそれなりに生活できる水準まで落として、その分、学費を低く設定し、学生やその保護者さまのために大学を改革していただけたらと思います教育の質を担保したり、制度整備するより一撃で学生のためになりますし、相手にもその誠意はダイレクトに伝わると思います。

 そうすれば、大学はラクで暇で高給取り、って言ってる訳の分からない大学職員もいなくなるでしょうから、まずは自分の大学で自ら実践されてはいかがかな?と思います。あれですね、私が愚かなだけで、既にそういった素敵な大学職員さんは学生のために、自大学で給与減額&学費減額運動を実践されており、抵抗勢力である他の教職員や労働組合仁義なき戦いをされているから、無駄に忙しいし大変なのかもしれません。

 因みに、私は、今日、昼ごはん食べるまでには1日の仕事を終えて、暇すぎたので、今まで書いたような内容の事をつらつらと考えていました。(嘘です、週末の予定について思いを馳せていましたm(__)m)

 こういった大学職員もいれば、忙しい大学職員もいるというのがダイバーシティかもしれませんね。総じて暇で仕方ないですが、たまに忙しいときもあるので、私も仕事量の多様性というダイバーシティの中で生きています。

 ダイバーシティと言うのは「理解」と「寛容性」の中で醸成されるものだとは思いますが、例えばそれが「価値観」や「思想」・「宗教」等である場合、相手を理解するにはそれなりの教養が必要なようです。私も、大学職員として勤務してて、忙しくやりがいのある方たちへの理解はある(と思ってる)のですが、反面、先方の方々からの理解や寛容はあまり無いので、相互理解の難しさを実感しています。自分と異なる背景や思想・文化・価値観を持っていたとしても、それが反社会性を帯びたり、社会通念から著しく逸脱するものでなければ、相互理解の前提に立たないと、昨今言われるダイバーシティには程遠いと思うのですが、大学職員という同じような世界ですら相互理解が進まないので、現実は難しいようですね。

 

ということで、本日は、「暇でラクでホワイト」の大学職員と「忙しく、大変で、やりがいに満ちている」大学職員を、日本の社会情勢の変遷を踏まえつつ、ダイバーシティの観点から論じてみました。

 

では、今日はこの辺で!

 

都内の大学職員

(Twitter:@fazrael_x)

 

【大学職員志望者対象】大学職員への転職・就職支援について

こんにちわ。

都内の大学職員です。

 

今回は、これについて説明させていただきます。

 

1. はじめに

 就職や転職支援を始めてから少しの時間が経ち、ESを添削したり、面接対策をzoomで行ったりしてきた結果、無事内定を獲得される方も出てきて、本当にうれしく思っています。反面、現職の同業者からは根拠も無く、誹謗中傷を浴びることもあり、それが的を得た意見なら正当な批判として受け止めるのですが、単に有料で記事を書いているだけでそういわれることもあり、その点に関して言えば、誤解を解くのが必要だなと思っています。

 

2.なぜ就職・転職支援を行っているか?

 まず、この話しですが、私の前職の話をすると、壮絶なブラックな環境でした。普通の大学職員として働いているプロパー職員からは想像できない位のブラック水準で働いており、そこから脱出するために転職活動をしていた際に「大学業界」を知り「まぁホワイト」と言われており、「真偽は不明だけど希望がある業界」であることを知り、手さぐりで良く業界も情報も分からない中、取り敢えず転職活動をして入職した次第です。入職してから、ネットで言われている情報はかねがねあっていることを体感し(まぁ、本学がホワイトだからということもあると思いますが。)、私が本当に死にかけていたこともあり、同じように、今辛い状況で働いている方々がそこから脱して少しでも良い環境で働けたら良いな?と思い、取り敢えず転職支援を始めることにしました。選択肢は沢山あるので、別に大学職員では無くても良いのですが、単純な事務職でここまで給与水準が高い業界(特に大手私大)も中々ないでしょうから。実際に、今本当に辛くて早くにでも脱出したいという方も勿論います。

 

【相談例一部抜粋】

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→(人生)相談に乗っていますと、本当に早くその環境から脱出していただけたら、と思うことがあります。私もできる限り親身に相談に乗り、支援できる分は支援させて貰ってますm(__)m 場合によっては相談は数か月に及ぶ場合もあります。

 

3.  有料の記事を販売していることについて

 noteにて有料の記事を販売しています。勿論、大学業界についてはブログでも記事を執筆しており、全て有料という訳ではありません。noteの記事については、「大学職員を目指している人が最短で、この業界に入れるために、それなりに考えて」作成してます。その上で読んでいただいた方からES通過報告や内定報告も受け、一定の成果が出ています。なので、一定の有用性は担保されているようです。(まだまだ作りこみの余地はあると思いますが。)加え、読みたくないなら読んで貰う必要は無いので、別に強制している訳では無いです。(当然ですが)

 加え、有料にすることで「ハードル」を設けていますので、大学職員により真剣になりたい方々が成功できるようにさせていただいております。無料にした場合、誰でも同じようなESを作成したりして差別化が図れなくなってしまうので、その点からも一種のハードルを設けさせていただいています。

 因みに、私たちが日々無料で使用している「ライン」ですが、東京大学の学生による論文だと、年間300万?程の価値があるようです。そして、現代では有形資産から無形資産へのパラダイムシフトが起き、無形資産である「情報」に価値があるような世界となりました。つまり、1970年代の高度経済成長期に3種の神器と言われた「家電製品」は目に見える有形資産で実際にメリットを感じやすいです。(実在するので)しかし、現代では最早家電製品のハード面における競争はかなり飽和状態で、その中身であるソフト面(無形資産)が重要視される世の中となってきました。因みに、アメリカでは、無形資産がGDPを占める割合は、約10%となっており、計上できない分も含めると、非常に割合が大きくなっています。(これについては「NEO ECONOMY」にて説明されています。)GAFA企業に代表されるように、IT企業では「顧客情報等」の無形資産こそに貴重な価値があるので、「情報(無形資産)=有用である」という発想や価値観が無い人は完全に時代遅れで的を外れた考えを持っているという事は御理解いただけると思います。

 そもそも、「教育」というものは「無形資産」です。当たり前ですが、家電製品のように実態がある訳ではありません。情報を生徒や学生に与え、正しい方向・あるべき方向に導くものなので、それ自体は(おそらく)有用です。だから、学生に対して高額な学費設定がなされており、それに対して学生や保護者は大金を支払っています。なぜなら、教育と言う無形資産の価値は人材育成に関わる高いものと判断されているので。

 なので、「無形資産(情報含む)」というのは現代における新たな価値であり、それが主流になりつつある、と言うことは基礎的な知識としてマストであり、しかも教育業界にいるなら猶更知っておかなければなりません。その知識すら希薄な人が物凄く多いということが日本がいかに遅れているかという一つの証明かと思いますが。例えば、東京から京都へ行くのに新幹線では無く、歩いていくようなことをしても不毛なのは理解していただけることと思いますが、「歩いていくのが正義だ、文明の利器である新幹線は邪道だ」と信じている人に何を言ったところで通じないので、時代感覚を掴むというのは大切だな、と感じています。

 

4. 情報商材=悪とみなすことの短絡性について

 さて、主に批判をされているこのことですが、まず初めに言っておくと「情報商材=悪や詐欺まがい」と言ってる人たちは「思考力が低い」と思ってます。理由を以下に説明します。

 

 ①法的に詐欺ではないから

  法律上規制されているなら、ネット上で有料記事を書いている人全員が「詐欺罪」で捕まっており、何らかの対処がされています。特段、法に触れるような形態では無いですので、合法です。詐欺詐欺言ってる人は、多分「詐欺」というものが何であるか法的に分かっておらず、単に直観や思い込みで喚き散らしているだけだと思います。要は、良く知識が無いのにも関わらず他者を批判し断罪する「加害的行為」を行っている方々かと思います。因みに、大学職員は勿論「法曹資格」を持っている方々では無いですし、法律に関して言えば「素人」ですので、その素人がわけわからずに叫んでる状態です。医学の知識も無いのに、「食事で癌は治る!」と言っているようなものではないでしょうか?

 

 ②一部の詐欺的商品をすべてに当てはめる思考をしている(過度の一般化)

  一部、本当に詐欺的な商材もあるようです。例えば、数十万するもので有用性に疑義があるもの等があるようですが、当然、全ての商品にそれが当てはまる訳ではありません。一部の事例を過度に一般化して全てに当てはめる思考法は認知が歪んだ思考法であり、思考としては不適切です。このように発想する人たちは思考力がそもそもないので、以下のように「レッテル貼り」を行うことで、イメージで物事を考え、「しっかり考えること」から逃げています。つまり、思考力が低いのでイメージでしか物事を捉えられないということです。

 

・茶髪=不良

・宗教団体=怪しい団体

・東京出身の人=人間として冷たい

 

まともな思考回路をしていれば、以下のような回答になると思います。

 

・「情報商材」は無形資産に分類され、現在の経済界ではパラダイムシフトにより、有形資産に変わり、新たな付加価値をもたらすものの一部。中には一部、高額な設定で詐欺的なものもあるけど、当然、全部がそうではない。出版されている本では無いので、中身の精査やダブルチェック等はされていない分、正確性や精密性には疑義が生じるけど、まぁ価値があるかは読む人次第だし、値段に寄るけど、購入したいと思ったら買ってみるのも1考では?

 

③そもそも実際に記事を読んでいないのに、誹謗中傷している

 そもそも、誹謗中傷する人の9割以上がコレなのではないでしょうか?実際に読んで「そんな価値ない。有用ではない」と根拠踏まえて言ってくれるなら、納得しますが、実際に読んでもいないのに「野次」を飛ばして、訳も分からず他者を誹謗中傷するという迷惑行為を行っていることに気が付いて欲しいと思います。「思考力も無く、イメージで物事を捉え、そして自分の思い込みで他者を誹謗中傷する」なんて迷惑極まりないことだと思います。そういう人間が「人事」とか言ってるのを見ると頭が痛くなります。人生がかかった受験生のESをしっかり読めず「イメージ」で捉え判断しているかと思うと暗澹たる思いです。

 

④経済学的な知識が無い

 消費者が経済市場では、自信が購入したいと思った「サービスや付加価値」に通貨を支払うというのは経済活動の基本です。日本だと、利益追求=悪というイメージがあるかもしれませんが、株式会社等普通の一般企業は「利益を追求」しないと成立しません。「利益追求」こそが企業活動なので、それ自体が悪いのではなく、利益を追求する方法等で人道的ではないことがあるから批判されるのだと思いますが...。

 特に、教育業界は公益性が高いので、一般的な民間企業と異なる立ち位置なので、こういった発想を持つ傾向が高いと思いますが、教育業界も「有用かどうかは果たして分からない「教育」というサービス」を提供することで、「高額な学費」を学生から徴収している事実は把握した方が良いと思います。決して強制では無いので、別に強制的な搾取でも何でもないですが、事実、学費の支払いに困る学生は存在していますので、そういった状況で徴収した学費から自分の給与を貰い、それで「経済活動を批判する」とか意味不明以外の何物でもありません。

 

⑤無形資産(情報含む)の価値を理解していない。

 知識集約型社会・知識基盤型社会というのは文科省も提言しており、有形資産から無形資産へのパラダイムシフトが起きて無形資産が主流の経済になっているということは前述しました。大学職員という方々はITの知識も希薄な方が多いでしょうから、そもそもこのパラダイムシフトさえ理解できていません。よって、新幹線やスマホは悪だみたいな完全に時代遅れな発想を基準に物事を判断している訳で、そういった方に何を言ったところで理解されないとは思いますが、正直その前時代型の発想はヤバすぎるので、早急に知識をアップデートされた方が良いです。そういう古い発想を持っていてしかもそれが正義と信じてる人がイノベーションを阻害するので。間違いなく勉強不足です。各新聞社もオンラインニュース化し、記事が有料になっていますが、情報や記事と言うのはそれ自体に「価値」があるということをまず認識された方が良いです。

 まぁ、こんな状況だから日本ではGAFAは生まれてこないんですよね。私はこの活動を通じてその理由が良くわかった気がします。

 

5. 添削などの就職・転職支援ではかなりの労力を割いている

 プライベートの合間を縫って、大学職員を希望される方を対象に「添削」や「面接練習」などをしています。本気で志望されてる方向けに、少し料金を貰うようにしてますが、割に合ってるか?と言えば、まったくそういったことは無く、人によっては、人生相談含め数週間~数か月に渡り対応することもあります。現在、私が載れる相談には全て対応してます。因みに、私の「時給」は裕に数千円なので、昼間の時給換算にしたらかなり低めで「本当に大学職員になりたい人」向けに対応しています。一種のハードルを設けていますが、価格設定にしても一般市場から疑問が着くようなものではないですし、むしろ私の普段の時給から考えたらかなり低い価格で、むしろ志望者のために時間を割いていると御理解いただけたら幸いです。(別にやらなかったらやらなかったで良いでしょうが、望まれる方もいますので。かといって無料にすると、さばききれないほどの数の書類が届くでしょうから、私が対応できないこととなり、真に志望されてる方の支援ができないこととなります。)

 

完成させてる方の添削は殆んど手を入れる所は無いですが、視点やポイントがずれてる方の場合、ほぼ全部に渡り添削を行うので、志望大学先の情報を様々調べたりすると、1つの添削に「数時間(考えこむと3-4時間とか)」かかることもあります。(私は1時間約2000円で働いてるので、単純に4時間かかる場合は8000円貰わないと割には合いませんが、初期には1000円で全部添削していました。)

 

【実際に添削を受けられた方の声】

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→なぜか、現職からは良くわからない批判をされることもありますが、このように心配していただける方もいらっしゃいます。この方は国内でも3本の指には間違いなく入る大学を卒業されている優秀かつ心優しい方でした。こういう優秀で素敵な方もいる一方、頭か性格が?なのか一方的に誹謗中傷してくる現職もいるので、そういった方にはもう少しまともな教育を受けていただけたら...と思ったりしています。

 

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→添削の値段設定を低くしていた際怒涛の如く直前締切の依頼が大量に来て、休日はホテルに缶詰めかつ平日の深夜3-4時まで添削するというのを1-2週間位やってた時期(勿論、プライベートはまったく無い)があります。体調を崩し職場にも迷惑をかけそうになったことがありますので、志望者の方には大変申し訳ありませんが、添削の料金を改訂するに至りました。(とは言っても、時給換算すれば当方の割には合っていませんが、どうしたら良いかわからない添削して欲しいと悩まれてる方もいますので。)

 

→因みに、この世の中でお金は自動的に増やすシステムはありますが、時間は万人に平等で増やすことは事実上不可能(自分の仕事等をアウトソース(外注)するしかない)なので、価値としては「お金<時間」が普遍の真理です。

 

【noteを読まれ無事内定獲得された方の声】

(なお、この方は精神を病み既に病休に入っておられました。)

 

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→なぜか、現職から様々批判されることもありますが、無事noteを読まれて内定される方やDMで相談にのることで、本当に感謝されることもあります。「私の活動で救われる人も沢山いるということ」これが、真実だと思います。現職の大学職員で何もせずに、野次を飛ばしてくる人たちは、自分たちは高みの見物で、現に困っている「救える人を救おうともしない。かつ邪魔すらしてくる」という事実に気が付いて欲しいです。

(確かに全ての大学がホワイトで労務環境が良い訳ではありません。しかし、激務部署出身者からすればホワイトと主観的に感じたり、そもそもホワイトな大学はそれなりにあると思います。私も、実際にこの業界に救われた者の一人ですから。)

 

【ブログ等を見て、内定獲得された新卒生から】

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→マナーよく、とても丁寧で誠実な人柄が文章から伝わってくる方でした。内定されたのも納得です。面接官にも好印象を与えた事でしょう。こういった謙虚でマナー良く、相手への感謝ができるというのは、「人としての大切な基本」であり、それができていることは組織人として何より大切なことなので、内定されたことも頷けます。是非、入職されてからも活躍されることを願っております。

 

6. 暇な大学職員さん?と勘違いされる方もいますが別人です

 一部、現職の方から勘違いされてますが、ブログ等見て貰えばわかるように間違いなく別人です。先方は添削等されていないでしょうし、私はLINE@などはしてません。(対応できないので。)あまりに、大学職員を楽過ぎホワイト過ぎとおっしゃってるので大変な思いをしてる現職から反発されたりしてますが、論点を転職支援の実績に絞ると、その実績は凄いと思いますし、事実、転職志望者の役に立ってるのではないでしょうか?(転職や就職支援という観点からは、批判して何もしない現職よりも有用かと思います。)

 

↓の大学人事をされている「玉山さん」は暇な大学職員さんと私を同一人物だと思ってらっしゃったようですが、別人なので、そういった「アカウントの見分けもつかない程度の認識能力しかない大学職員が人事をやっている」ことについては、その程度の認識能力では、ESの見分けも恐らく正確にできないかと思うと、正直、志願者や受験生が可哀想としか思えませんが、まぁ一般的な大学職員のレベルというのはこの程度なのかもしれません。(私も人の事は言えませんが、アカウントの区別位はできる「知能」は持っています。)

 

玉山さんが同一人物だと思ってらっしゃったので、別人ですよとリプしたら、なぜかブロックされています。ブロックしていただくことには別に何とも思いませんが、「人事」らしいので、志願者のESや面接だけはしっかりやって欲しい、と思ってます。(本人の能力に疑義があるので、しっかりやるだけの能力は無いかもしれませんが。)

 

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※因みに、私は「人事」だったとしてもネット上で自ら「人事」とは名乗らないと思います。守秘義務に抵触するようなことはわざわざ言いたくないので。

 

7. 平和に就職・転職支援したい

 なぜか、私が特定の現職の大学職員を批判してる訳でもないのに、やたら誹謗中傷してくる現職の大学職員がいるので、正直それらの方が「何をしたいのか?」が良くわかりませんが、別に私に関心を持っていただく必要はどこにもなく、私も別に現職の大学職員には興味ないです。大学職員という人たちは、大学という狭い世界に生きてる人たちなので、「大学職員」って名前が着いてるアイコンに殊更、反応してしまうのかもしれませんが、世の中は広いので、私のような雑魚キャラになんか構わずに、例えば「日本の首相」とか「住んでる都道府県の知事」とかそういった権力を有している方に反応いただいた方が余程、世の中を変えられる可能性を秘めており、健全かと思います。

 そして、批判してくる現職の大学職員の方は、当方を「怪しい」と断定し、なぜか「自分は正義の権化」のような構図で物事を語ってきますが、多分、ガチにリアルで私と合えば、そういった意見は吹き飛ぶと思います。(多分...笑)

 

8. 400倍以上の倍率突破って本当?

 本当です。証明書が出ないので証明はできませんが、大体400-500倍位だったと思います。中の人の学歴や経歴を見ていただければ「あぁ......なるほど、確かに....そりゃぁ内定するわ.....」と思われるかどうかは分かりませんが、事実です。

 ちょっと、学歴や経歴が???だけに、「一般的な大学職員の方とは視点が違う」ので「一般的な大学職員の方」とは会話が成立しないことも多々ありますが、でもまぁ、中の人を実際に知って貰えば「あぁ......なるほど、確かに..」ともしかしたら、なるかもしれません。(ならないかもしれませんが....。)

 普段どういうことを考えてるかと言うと、↓のブログのようなことを考えてる人間です。 大変申し訳ありませんが、今一つ、高等教育に含め、教育業界への関心はそれほど高くないです。(ただ、仕事のために自己研鑽してますが....)

educated-idlers.hatenablog.com

educated-idlers.hatenablog.com

 

9. 少しでもお役に立てるようにと

 私自身、人様の転職や就職支援をできるレベルなのか?というのもありますが、少しずつでもお役にたてればと私自身も日々成長させていただいております。幾分、「教育業界」よりも学問の関心分野は異なる方向にあるので、高等教育含め、勉強不足な面が多々ございますが、それでも「就職や転職というある種独特の市場」のリサーチから、それに必要な高等教育界隈の知識も含めてブログ等で記載させていただいております。

 

10. 今まで御相談に乗られた方の出身大学と志望先

 出身大学や志望先がどこだからって、って話はあるかもしれませんが、念のため載せておきます。

 

【出身大学】

・東大、東工大

・その他国立大学(旧帝大含む)

・早稲田、慶應上智

・MARCH

 

【志望先大学】

・国立は東京大学、私立は早慶まで相談にのり、実際、note読むなり、添削した結果、無事、内定されてます。

 

 

以上、いつまでこの活動を続けるか?と言うのは現在の所、未定ではありますが、望まれる方がいるなら継続できていけたらよいなと思っていますm(__)m

 


 

都内の大学職員

(Twitter:@fazrael_x)

 

【大学職員志望者対象】大学職員の面接対策の重要性について

こんにちわ。

都内の大学職員です。

 

本日は、標記について述べさせいただきます。

 

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1.まずはじめに

◆ 面接試験は筆記試験と同様に事前の対策が必須!!!

 筆記試験は市販のSPI等でみっちり事前に対策しますよね?でも、なぜか「面接対策」をしない受験生がとても多いです。実際に、私もオンラインで面接練習を承ることがありますが、色々事情を聴くと「明らかに練習不足で2次面接で落ちました.....」とか、そもそも練習時に上手く受け答えができなかったりする方もおり、それでは受かるはずがないよね!?という当たり前の感想を持つことが少なからずあります。

 そうです。「面接試験」は「筆記試験」と同様に事前に綿密な対策が必要です。むしろ、面接試験の方が質問される事項が事前に分かっているだけ対策しやすいです。(だからこそ、中途半端な状態で挑まれて、結果落とされる方が後を絶たないのだと思いますが。)

 だからこそ、「対策している人」と「対策していない人」で差が付きやすい分、面接まで行けば、しっかり対策することで着実に結果を残すことができます!

 

2. 面接対策の仕方

(1)想定質問への回答集を作成する

 実際に面接官から質問される面接の回答集を事前に網羅して作成し、完全に暗記します。スラスラ話せるようになるというのが第一段階で、必ずやらなければならないステップです。ネットで調べれば、質問内容は出てくるかもしれませんが、網羅的に記載しているHPと言うのは中々無いので、どんな角度から質問が来ても答えられるように、私が「実際に出題された面接質問60問」をnote↓にまとめさせていただきました。調べる時間が惜しい方や、面接ノウハウ含め、面接官が見る着眼点等を知りたい方はこちらをご覧ください。大学業界で問われる知識系の質問も述べていますので、この50問に対する回答を簡潔に作成し暗記すれば、どんな角度から質問が来てもその知識をベースに本番では臨機応変に対応できるはずです。対策としては、筆記試験と同様に簡潔に60問の質問に対する回答を作成し、それを暗記し、言葉で話せるようにするだけです。すごーく簡単でシステマティックな流れ作業です。ロボットのペッパー君にプログラムを入れるような感じで、自分の頭に60問の回答をインストールして言葉にできるようにするだけの話しで、誰でもできます。やるかやらなかいか、それだけの話しで、実際にやらない人が多いから面接で落ちることになります。また、回答が出来上がったら自分の回答が的を外していないかを見て貰うことも大切です。実際にズレていたのが原因で落ちている人もいますので。

 

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→面接では1次~3次(最終)までありますが、その段階によって問われる内容や視点が異なったり、最終面接でも実は2つの形態があるなど、受験生が知らないルールが存在しますので、そちらについても漏れなく記載しています。

 

(2)面接官受けするように話す

 面接はスピーチではなく面接官と受験者の「心を通わせたコミュニケーション」です。よって、機械のように暗記した内容を無表情で話すのではなく、相手が「人」である面接官に対して「好かれる」ようにコミュニケーションを取らなければなりません。表情豊かに、笑顔で時には真剣に熱意を込めて、聞かれたことに対して適切に受け答えをする必要があります。この段階が2段階目です。

 

よって、面接対策は①質問内容を暗記した上で②面接官に好かれるように表情豊かに話す、と言う2段階の対策が必要です。特に最終面接では、基礎ができている受験生ばかりなので差が付きにくく、敢えて差をつけるとすれば、そういった「パーソナリティ的な部分」で差が着きます。

 

※ここまで完璧に対策してダメな場合は、受験生が悪いというより、ライバルが強敵だったり、欠員が生じた部署への職業上の即戦力的な差があったり、男女比や国立私立出身、理系文系出身など、自分では変えようがない要素による判断だったりするので、仕方がないです。自分が悪いわけでは無いので悲観しないでくださいね。

 

3. 面接準備の開始時期について

 これは、大切なことなので必ずこの通りにやってください面接の準備はESが通過した後からでは「遅い」です。通過連絡後1か月とか空いてればよいのですが、2週間位しか無いと特に社会人の方は準備不足でグダグダのまま本番に突入し、グダグダの結果となり敗退...というパターンが良くあります。なのでESは通過してるものと想定し、ESが提出し終わった段階で面接対策を始めてください。備えあれば憂いなしで、例え万が一にESが通過しなかったとしても、もし通過していた際の面接の成功を考えれば、やっておいた方が間違いなく良いです。もしやらなかった場合は面接で失敗する可能性が高まる訳ですから、必ずやっておきましょう。その際に、複数の大学で受験している場合は、想定集で共通部分は省略できるので、個別の大学で対策が必要な部分だけを作成すれば良いので手間も省けるはずです。

 

4. 面接練習の必要性について

 面接が得意で自信がある人は問題無いですが、人前で話すのが苦手であったり、自分がしっかり話せるか不安だったり、他者からどう見られているかが知りたかったりする方向けに「オンライン面接練習(対策)」を行ってます。とある受験生からどうしてもやって欲しいと頼まれたのがきっかけで始めることとなりました。話し方の癖や話す長さ、声のトーン、受け答えの内容の的確さ、この質問にはどう答えればいいのか?について、現職の私が丁寧にフィードバックして面接練習を行うものです。面接は「慣れ」の側面も大きいので、場数を踏みたい慣れたい方は御利用ください。質問内容もその人の状況に応じて漏れなく事前に送付し、練習では実際の面接で聞かれるだろう質問を網羅するように一通り質問して回答して貰うようにしているので、本番で慌てることがないように対策しています。

 

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※因みに、自分は面接対策が大の苦手でしたので、前職を受ける時の面接対策では民間のサービス(面接練習)を利用し、1万位払ったと思います。大体、民間サービスだと相場は60分1万以上でしょうか。見合う価値はあったか?という話しですが、一般的な「印象」や「受け答えがハキハキできているか」等のフィードバックはして貰えましたが、現職の方では無かったので、やはり現職特有の視点からのアドバイスが無く、その点は残念だったと思ってます。。。ただ思ったのは、面接は「慣れ」だということですね。

 

5. 最後に

 大学職員の面接試験は別に「スーパーマン」や「リア充」を採用するような試験ではなく「マナーがあり、基本的な受け答えが卒なくできて、人から好かれる普通の人」を採用するための試験なので、当たり前の対策を当たり前にやれば、普通の常識人なら十分に突破が可能です。よって、淡々と行うべき対策を行っていれば結果は自ずとついてきますので安心してください。

 

 

都内の大学職員

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【大学職員志望者対象】小論文試験対策について

こんにちわ。

都内の大学職員です。

 

本日は、標記について、大学職員の採用試験で多くの大学で出題される小論文試験の①論題と②書き方について簡単に説明させていただきます。

 

1. テーマ

以下に、メジャーなテーマを5つ述べさせていただきます。

 

①「少子化で大学も生き残りをかけた競争が行われるようになるが、選ばれる大学となるために必要な施策は何か」

 

これについては大きく、以下の2点から論じると良いでしょう。

 

・大学の特色ある施策を活かす。

・それを、効果的に広報する。

 

事前に、様々な大学の取組みをHPで調べておけば幾らでも書けます。コツは、「学生のニーズに合致し学生を集められるような取組みを記載すれば問題無いかと思います。」

 

②「あなたの強みと弱みを述べ、本学にどのように貢献することができるか」

 

まず、強みを述べて、それに大学の役割を関連付けて、貢献できます、と言った具合に記載しましょう。弱みも裏返せば強みにつながるので、弱みについても「見方を変えればこういう業務に活かすことができます」と記載してください。

 

例)協調性があり、巻き込み力がある → 大学では、周囲の職員や教員と連携しながら業務を円滑に遂行していくことができる。

 

③「チームで仕事をする上で重要と思われることは何か」

 

大学職員はチームで業務を遂行することが多いです。よって、受験者の協調性を確認する為に、こういった論題が出題されます。端的に、「相手の立場や視点」を重んじ、自分一人よがりにならない、周囲の状況をしっかり理解する、と言う様な事がかけていれば問題無いでしょう。

 

④「これからの大学経営で求められることは何か」

 

少子化によって学生の獲得競争が行われ、一層経営が厳しくなると思われる大学業界ですが、大学と言うビジネスモデルは変わらないので取り組めることはほぼ決まっています。具体的には以下の視点から記載してください。

 

(1)より多くの学生を如何に確保するか

・大学の特色ある施策を活かす。

・それを、効果的に広報する。

(2)その他資金源を如何に確保するか

・資金獲得と同様に、投資思考の下、中長期的な運用が大切

(3)大学をどう合理化するか(ムダの削除)

(4)大学の特色や強みを伸長できるような選択と集中を行う

 

⑤「これからの大学職員はどうあるべきか」

 

・④で述べたように、大学業界の厳しい外部環境にも適応し、乗り切れるスキルや知識を持つ大学職員が必要と言うことを具体的に記載します。全般的にはSDによるスキル養成等を研修等で行いながら、各部署で今後より求められる要素を書いていけば問題無いと思います。

 

<各部署におけるこれからの事務職員に問われるスキル等の例>

 

・制度が変わり続ける中、迅速に制度を適用及び運用できる総務

・学生確保や社会的認知度の上昇の為、効果的に発信できる広報力

・変わる入試制度にも対応できる迅速な適応力及び運用力

・多様化する学生ニーズを満たせる満足度が高い学生支援

・激変する労働市場やライフスタイルの変化を踏まえ、学生一人一人の個性や性格、資質に応じたきめ細やかなキャリア支援

・大学の財政を正確かつ適切に運営し、経営基盤強化に資する経理事務

 

2. 書き方

・小論文は、その名のとおり「論理的であること」が必要です。前提として論理的で一貫性があり、論理が破たんしていないことが小論文の条件です。その上で、「構成」がしっかりしており、読みやすいというのが小論文を書く上で必須であります。

 

・助長で何を言いたいのか分からないような文章は決して記載しないようにしましょう。

 

・極端に言えば、小論文で問われる内容は①論理(構成)②知識の2つなので、前述したテーマに関する知識を論理的に記載するだけです。(ここに関して、誰でも魔法のように小論文が書ける方法論はnoteの前編で説明しています。)

 

3. 小論文の添削

↓から承っています論理や構成、知識含め総合的に添削していますので、課題がある人などは必要があれば、御利用してください。思い立って大学職員を目指された人の小論文を添削した結果、超有名大学でしたが、無事書類突破されました。小論文は書ける人と書けない人の差が物凄くつきます。それだけに、しっかり対策しておけば、ライバルと差をつけることが可能です。本番で頭が真っ白になることを避けるためにも、しっかり練習しましょう!!!

 

<小論文添削を受けられ無事書ES突破された方の声>

※大学職員志望なので、課題小論文もあるし添削して貰えませんか?と思い立って申し込まれましたが、速攻で添削して難なく無事書類突破に至ってます。業界への理解が無い場合、大学業界に関する小論文は難しいでしょうから、私がヒアリング&アシストすることでその方のオリジナリティを文章で表現することが可能です。

 

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<↓から小論文の添削承っています!!!>

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