文科相「対面授業の積極検討を」 大学4団体と協議

萩生田光一文部科学相は19日午前、国立大学協会など大学4団体の代表と東京都内で会い、対面授業の機会を増やすよう求めた。新型コロナウイルス感染対策によるオンライン授業に対する学生の不満が根強いことを踏まえ、「大事なのは学生が納得する教育機会を提供すること。可能なものは積極的に対面での実施を検討していただきたい」と強調した。

会合には国大協の永田恭介会長(筑波大学長)や日本私立大学連盟の長谷山彰会長(慶応義塾塾長)ら国公私立大団体の幹部6人が出席した。

永田氏は全ての国立大で対面授業を実施し、キャンパスへの入構も認めていることなどを説明。「オンラインのメリットもあり、一部積極的に使うこともある」とした。長谷山氏はコロナ収束後もオンライン授業が定着していくことを見据え「根本的に制度を見直す時期にきているのではないか」との認識を示した。

文科省は対面授業の割合が少ない大学の公表を検討している。公立大学協会の鬼頭宏会長(静岡県立大学長)は「多様性を考慮し、大学名を公表するという形での誘導はさけてほしい」と述べた。萩生田氏は会合後「公表の仕方は相談していく」と語った。

会合では大学入試や、大学生を取り巻く厳しい就職環境についても協議した。大学側からはコロナが再び感染拡大しているなか「たとえ緊急事態宣言がでたとしても、大学入学共通テストの実施は死守していただきたい」との声が上がった。

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