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めしばな刑事タチバナ:第11話 うどん広域手配 [ めしばな刑事タチバナ]

テレビ東京放映の深夜のグルメ番組「めしばな刑事タチバナ」。
6月26日放映の第11話は「うどん広域手配」でした。
脚本:小峯裕之、監督:宝来忠昭です。

ネタとして古くなってきたけど・・・まぁ、記録として。

テーマは、全国に広がる強いコシを特徴とする讃岐うどんに対して、西日本に広がるコシなしうどんの話しでした。

ドラマの内容を以下のポイントに分けて紹介しましょう。

◆「めしばな」のネタ
◆タチバナの熱い語り
◆タチバナの主張

◆副署長流レシピ

今回は、立花流レシピはありません。
でも本編の後で「今野スペシャル 副署長のアフター5」が登場しました。
第10話「韮沢スペシャル 課長のアフター5」の続編ってわけです。
そこで「立花流改め今野流レシピ」が出てきます。
それを「副署長流レシピ」として明日、紹介しましょう。

◆「めしばな」のネタ

ドラマに出てきたうどんを列挙します。
原作での登場もいっしょに表示します。

 地方店舗メニュー原作


香川はなまるうどんかけ(小)第83ばな
コクうまサラダうどん
東京楽釜製麺所豚の角煮うどん
ざるうどん
かけうどん
ぶっかけうどん
釜揚げうどん
釜玉うどん
第83ばな
大阪讃岐製麺麦まるぶっかけうどん第83ばな
愛知製麺大学チーズ釜玉
肉ごぼううどん
牛ざるつけ麺
三重四代目横井製麺所白豚ざるうどん
赤豚ざるうどん
東京親父の製麺所温玉生醤油第83ばな
 大阪鶴丸饂飩本舗きざみうどん第83ばな





名古屋長命うどんう中(大盛)
うそ(大盛)
第85ばな
どんどん庵かけうどん(赤汁)
かけうどん(白汁)
第85ばな
大阪京橋浪花ゆずこうどん第85ばな
KASUYAKASUYAのかすうどん
阪急そば天ぷらうどん第85ばな
南海そばいか天うどん第85ばな
都そばかけうどん第85ばな
福岡牧のうどん丸天うどん
ごぼう天うどん
緑の丸天うどん
第85ばな
資さんうどん肉うどんぼた餅第86ばな
東筑軒かしわうどん第86ばな

 

ドラマで登場するうどん店は、ほとんどは原作の第83~86ばな「うどん百景 その3~7」に登場しています。

ドラマオリジナルのお店も登場します。
製麺大学、四代目横井製麺所、そしてKASUYAです。
製麺大学は愛知県、四代目横井製麺所は三重県がそれぞれ発祥のお店です。

今回のドラマの脚本は田口佳宏さんの担当。
その田口さんは岐阜県出身
それで中京圏のお店が補強されたのでは?と思います。

しかし、このことよりもネタについて奇怪なことが1つあります。
有名な讃岐うどんのチェーン店で、登場しないところがあるでしょ?

そうです。
「丸亀製麺」が入ってない!
これはどうしたことなのでしょうか?
このことは次でまた触れましょう。

 

◆タチバナの熱い語り

◇タチバナ「讃岐うどん」を語る

讃岐うどんの全国制覇について語ります。

確かに俺もこっちであの触感を楽しめる日が来るとは思っていなかった。
ことの発端はもちろん、はなまるうどんの通称「渋谷攻め」。
2002年に渋谷公園通りに初めて進出。
そば文化圏であるわれわれ関東人は即座に白旗を揚げ、あの味を受け入れた。
かけの小が1杯105円というリーズナブルな価格設定。
そしてなにより、驚きのうどんのコシ。
この成功を皮切りに讃岐軍団はわずか10年ほどの間で全国を制圧。
あの信長でさえ果たせなかった全国制覇をうどん史上初めて成し遂げたのです。

香川県出身の「はなまるうどん」は、讃岐うどんの東京進出として重要です。

 

・丸亀製麺カットの怪

讃岐うどんチェーン店の登場の中で、大きな疑問が1つ。
店舗数ではいまや最大のチェーンがないんじゃない?
そう、「丸亀製麺」がない!
ドラマでは丸亀製麺が登場しないんですよ。

原作では、「はなまるの麺は”シコツルシコ”、丸亀製麺の麺は”シコモチシコ”みたいな繊細な違い」があると、しっかり登場しています。
なのにドラマでは全く登場しない。

これはなぜなんでしょうか?

脚本家が丸亀製麺を嫌いなんでしょうか?

ここで気になることがあります。
今回と同じく小峯さん脚本の第8話「レトルトカレー捜査網」では、レトルトカレーがテーマなのに、タチバナが突然「はなまるうどんのカレーライス」の話題を出します。
このことを「脚本家がはなまるうどん好きなのかな?」って評しましたけど、ほんとにそうなのかも。
http://onhome.blog.so-net.ne.jp/2013-06-11-2

今回も、後に紹介するように、はなまるうどんの「コクうまサラダうどん」なんていう、原作にないうどんが登場する。

かなり「はなまるうどん」に入れあげています。

あるいは、丸亀製麺に取材拒否されたんでしょうか?

真相は不明です。

 

・鶴丸うどんは讃岐系?

「鶴丸饂飩」は、ドラマではモチモチした大阪のうどん、という紹介です。
だから讃岐系には入っていません。
しかし原作では「讃岐うどん系」になっているんです。
ここはドラマと原作が違っている。

ドラマ用の取材に行ったら「うちは讃岐じゃないよ」って言われたんでしょうかね。

 

◇タチバナ「アンチコシ包囲網」を語る

讃岐うどんの周囲の西日本には、コシに頼らないうどん圏があることを語ります。

そもそも、うどんの魅力はコシだけじゃない。
あえて言わせてもらいましょう。
うどんのコシは”なきゃないでいい”
では、説明しましょう。
俺もこれに気づいたときには愕然としましたが、「うどん帝国」四国のまわりにはコシに頼らないうどんたちによる包囲網が存在するんです・
名付けて「アンチコシ包囲網」
讃岐うどんは完全に包囲されている。

「アンチコシ包囲網」は、原作では「コシなしうどん包囲網」と呼んでいます。

ざっと見ただけでも名古屋、三重、大阪、広島そして福岡あたり。
このあたりがコシ依存度が低いうどん立ちが善戦の地です。

この後、順にそれらのうどんが紹介されていく。
ドラマでは名古屋、大阪、福岡は出てくるけど、三重と広島はパスされます。
取材費の関係でしょうか?(笑)

 

◇タチバナ「博多系うどん」を語る

コシなしうどんの雄、博多系うどんについて語ります。

最近はコシ路線も増えてきているようですが、博多系うどんは音でいうと「ふわっ」「ポニョ」。

そう、それはまるで雲の上にいるかのような食感のパラダイス。
とまあ、こんなぐあいにコシに頼らずとも魅力的なうどんが、全国にわんさかあるんです。

「ふわっ」「ポニョ」とか、雲の上とかいう表現は、しっかり原作に登場します。

 

◇「かすうどん」と韮沢課長の怪

ドラマでは、原作に登場しない「KASUYAのかすうどん」について、タチバナが語ります。

ちなみに俺のイチオシは「KASUYAのかすうどん」。
南河内の郷土料理に「油かす」というのがあってなあ。
牛の腸を油でじっくりと揚げ、肉の旨味を凝縮させた独特の食べ物なんだが、その油かすをトッピングにしたのが「KASUYAのかすうどん」だ。

と、そこで韮沢課長が一言。

「正直知らんかったが、なんか旨そうだな。」

おっと、これはまた、どういうことでしょうか?

関東出身の韮沢課長が関西のうどんを知らないのは、当然のこと。
とすると、「知らんが、なんか旨そうだな」と言うのが普通。
しかし課長は「正直知らんかったが・・・」と言っている。
これは、知っていて当然なものを知らないから「恥ずかしながら、正直に言うと知らないんだが」というニュアンス。
でもなんで課長が「KASUYAのかすうどん」を知っていて当然、という前提がありえるのか?
だから、これはちょっとおかしな台詞なんですよ。

実はここはまた、脚本家か監督のイタズラですよ。

韮沢課長訳の小沢仁志さんは、ヤクザ映画によく出演している。
その関係で大阪にもよく行っていて、大阪のことを知っている。
しかもヤクザというと河内弁でしょ?
そんな小沢さんが、河内名物「かすうどん」を知らないなんてありえないはず。
そういう前提の上で、「正直知らなかったって」いう小沢さん自身の発言なんです。

第五話「名古屋めし包囲網」で、名古屋名物の「ころ」について、韮沢課長が「ぉぉぉおおお、”ころ”か!」とすごく感動する。
これは、韮沢課長が知っているんじゃなくて、小沢さんがを知っていて感動する、という設定なんだ、と批評しました。
http://onhome.blog.so-net.ne.jp/2013-05-24-3
これと同じ手法だと思いますよ。

だから、両方とも課長のこの発言に誰のツッコミもフォローもないんです。
役の上での課長の発言じゃなくって、俳優の小沢さんの発言だから、ややこしくなるもんね。

 

◇タチバナ「コクうまサラダうどん」を語る

タチバナは、はなまるうどんの「コクうまサラダうどん」を推す。
しかしその理由が笑える。

だがしかし俺は俺で、全く別のベクトルで勝負します。
俺は、はなまるうどんの「コクうまサラダうどん」を推します。
俺が「コクうま」を推す理由、それは・・・
最近ちょっとお腹が出てきたからなんです。

おいおい、なんで、そんな理由で推すんだよ。
これ実に不可思議です。

このネタは、原作の第106ばな「豆腐サラダ丼」からの連想じゃないかって思います。
「すき家」の「豆腐サラダ丼」をダイエット用に推す話題が出てくるんですよ。
そのネタをうどん用にアレンジして「コクうまサラダうどん」にしたんでしょう。

 

◆タチバナの主張

タチバナの主張は、もうすでに出ていますね。
「うどんのコシは”なきゃないでいい”。」

原作のタチバナは「なんかもう、うどんの”コシ”、あきちゃった。」と言っています。

うどん文化圏の西日本のうどんは、讃岐を除いてみな柔らかい、ということからこうした主張をしているんでしょう。

原作では汁の問題も取り上げているんですけど、話しが複雑になるので止めておきます。


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