スズメ目スズメ科 全長約14.5cm
身近に多いスズメを小さい鳥の「ものさし鳥」として、大きさ、形、声を比べる基にするとよい。似た小鳥や若いスズメを見分けるには、頬の黒斑がポイント。ひなは「シリ、シリ」と鳴く。
鳴き声
※鳴き声が再生されます。
人家周辺にしかいないので、山や森で道に迷ってもスズメを見たらあきらめてはいけません。スズメがいるということは、近くに人の暮らしがあることの証になるのです。
一年中見られるので、移動していないと思われがちですが、同じスズメが1年中同じ場所にいるとは限りません。近年、若いスズメが秋に移動することがわかってきました(近親交配を防ぐなどの意味があるようです)。
子スズメは親のサイズになって飛べるようになってから巣立つので、大きさでは親なのか子なのかを判別できません。頬の黒斑が薄いほど若いのですが、秋には見分けられなくなります。
虫が主食である小鳥は、虫をつまみやすい細いくちばしをしているのが普通ですが、スズメは例外。主食はタネで、タネを割って食べるのに適した太めのくちばしをしています。
それでも多くの小鳥同様、春にペアになり、夏までに子育てを終えるのは、栄養豊富で消化しやすい虫が多い時期でないと、ひなが育たないからです。ひなを巣立たせるまでの2週間に、親鳥は4千回以上も虫を捕らえて運びます。
近年、スズメが減ったと心配されていますが、子育てに欠かせない虫が減ったことも影響していると考えられます。