こんばんは、かやです

今年も残すところあとわずかですね!
何となくですが、年内にはこの契約解除のくだりを終えたい気持ちがあります

(やっぱり嫌なことはその年でキレイさっぱりしたいというか…)
なので、今晩もうめぴーの泊まり勤務を利用して夜も更新しよう!と思いました

(夜一人って正直めちゃくちゃ楽です

)
いつも長文の記事にお付き合い頂きありがとうございます

では、前回の続きです!
……………………………
最終決戦の話し合いを迎える前に、どうしても例の条文が気になった私たちは、他の弁護士にも意見を求めることにしました。
ただ、弁護士を探すのも一苦労

不動産に強い人がいいのか……
(前回の藤田先生は不動産に詳しい弁護士でした。それでもハッキリわからなかった…)
企業の顧問弁護士の経験がある人がいいのか…
実際、うめぴーが【弁護士ドットコム】というサイトで探した2〜3人の弁護士に電話をしてみましたが、簡単に概要を話すだけで「手付金100万円の放棄しかない」と言われてしまいました


「やっぱり弁護士さんに聞いても答えは同じかなぁ…。相談料払ってそれじゃあ意味ないしね。」

「うん、なかなか誰に相談していいのかわかんないね

」

「あのさぁ………
かやちゃんが昔お世話になった先生いたよね?」
実は10年ほど前、元カレと別れるとき揉めてしまって、先生にご相談したことがありました。そのときに法的なアドバイスを頂いて解決できた経緯があります……
私の黒歴史まで知ってるうめぴー

「何かそのとき、先生に相談してよかった!って言ってたよね。で、俺に解決したお祝いに焼き肉おごれとか言ってさぁ、そのあとカラオケ行って、そんでスーパー銭湯行って……」
凄まじい記憶力!笑
うめぴーは本当に何でも話せる親友でした。

「そんなことあったね〜

うん。確かに一般人にもわかりやすく話してくれたし、とにかく頼もしかった!でも、萩野先生はどっちかというと刑事事件が専門で…。まぁ、私のときも民事に近かったし、不動産もいけるかな?」

「ここまで来たら専門かどうかより信頼できるかどうかだよ。萩野先生に聞いてみようよ。」

「……うん、そうだね、調べてみる!」
そしてネットで先生の名前を検索すると、以前と在籍する事務所は変わっていたものの、同じ市内に事務所があることがわかりました。
すぐに私が電話をかけて、以前お世話になった経緯があること、相談内容の概要を話すと、翌日に時間を作ってくれるとのことでした。
いいときって、タイミングが合うんですよね!
この日を逃したら話し合いまでに間に合わなくなるところでした。
そして翌日、契約書や見積もり書などの資料一式を持参し、先生の事務所に行きました。
……………………………

「今日は不動産トラブルについてですよね?」

「はい、よろしくお願いします。すみません、その前にトイレをお借りしてもいいですか

?」
お腹弱くてすぐトイレ行きます
うめぴーがトイレに行くと、先生がこっそり資料を出して私に見せてくれました。

「昨日お電話頂いて、依頼者の資料探したんです。森下かやさんですよね?2011年にご相談に来て頂いたんですよね。資料読んで思い出しました。」

「あ!そうです!先生にその節は大変お世話になりました

」

「いや、ご主人には言ってないことかもしれないから黙ってました。笑」

「あ、主人も知ってるんです。笑
でも、お気遣いありがとうございます。」

「そうでしたか。優しそうなご主人と結婚されて良かったですね。」
2回目ですけど!笑
そんなやりとりをしているとお腹スッキリのうめぴーが戻ってきました


「では早速、ご相談内容を聞かせて下さい。」

「あの、今までの経緯やHM側とのやりとりを全てまとめました。長いので申し訳ないのですが、読んで頂けますでしょうか…?」
私たちは、事前に作成していた今までの経過と契約書等の資料一式を渡しました。
先生はそれらを一通り読んだあと、しばらく考えていました。

「うーん………。いや、でもなぁ……」
時折独り言を言いながらずっと考えていましたが、ついに口を開きました。

「この松下さんが【どうにでもなる】って言ったから契約したんだよね?」

「はい、それで自分は安心して契約したんです。でも、全然どうにもならなくて…」

「それを契約前に紙に一筆書いてもらえばよかったね。証拠がなぁ…。」

「……そうですね。」

「損害賠償請求も難しいですか?」

「それは正直お話にならないです。」
萩野先生は白黒ハッキリ仰ってくれるのでそれはよかったのですが、期待していた答えは聞けませんでした


「この条文はどう思いますか?別の弁護士さんに聞いたときは判断できないって言われて…」
私は最後の望みを託して質問しました。

「これは正直私もよくわからないなぁ。よく分からないことでは戦えないんですよね。相手にもそれなりの顧問弁護士がいるでしょうし。」


「…………………」
ダメだ…。
やっぱり100万円は諦めないとなのかな

しかし、落ち込む私たちに先生が驚きの見解を述べました

「3坪削ってるんだから、契約したときとは全く別の建物になってますよね?」
「その時点で、契約は双方の合意解除が認められると思います。」
「つまり、一度契約はしたけど、それはお互いの話し合いで解約されて、今打ち合せしている建物との契約はまだ成立していない状態です。」

「なるほど!」

「3坪削った建物で打ち合わせを進めているという証拠は何かありますか?」

「はい!その間取りを元に内装とか決めたので図面があります。契約日より後の証拠に、打ち合わせの日付も入ってます!」

「私の見解では、間取りを多少変更するとかはあり得ることだと思うんだけど、3坪削ってたら全く別の建物だと思うんだよね。」

「そしたら、契約した内容は既にお互い納得の上で
合意解除されてて、厳密に言えば同じような新しい契約書が必要だと思うんだよね。」

「それに署名・捺印して契約を交わしてないんだから、
そもそも契約は成立していないって突っぱねることはできるんじゃないかなぁ。」

「あくまでも最初の契約は、間取りの変更を前提とした
仮契約って感じかな。」
もう衝撃でした

あんなに悩んでいたあのまどろっこしい条文をすっ飛ばして、まさか契約は合意解除されてますって……
でも確かに………
筋が通ってる気がする!
私たちが契約したのは、あくまでも契約書に添付された図面の建物で、それを元に内装の打ち合わせも一切してないし、承認図にもサインしてないじゃん


「先生、すごい見解です…。私たちが今まで悩んでたことは何だったんだろうって。」

「ハハ、そうですか?弁護士は曲がった見方をするからね。」

「ただ、私もこういうケースで戦ったことはないから。この理屈がどこまで通用するかは分からないね。半々かなぁ。一応、私より不動産に強い弁護士にも意見を聞いてみるけどね。」

「たぶん、土地の売主がHMなら話がもっと簡単だったと思うよ。これA社が絡んでるからね。おそらくHMが返したくてもA社がゴネてるんだろうね。」
おそらく、100万円は既にA社に支払われていて、A社からすると何で返金しないとならないんだ!ってゴネるはずだと仰ってました。ある意味A社も被害者だと。

「なるほど、そうなんですね…。ちなみに、もし先生に依頼したら、報酬はいくらになりますか…?」

「うーん、正直勝てる自信があるわけじゃないからなぁ。普段は着手金は10万円頂いてるけど、5万円でやりますかね。そしたら梅野さんの代理人としてHM側とは全て私がやりとりします。」
え!5万円で戦ってもらえるならお願いしたい

何より、もうあのストレスの溜まるやりとりをしなくて済む!それだけでも5万円払う価値があると思いました。

「実は数日後にHM側との最後の話し合いがあるんです。そこでずっと会ってなかった松下とも会って、事実確認をするつもりです。その話し合いがうまく行かなかったら、先生に依頼してもいいでしょうか…?」

「なるほど。そしたらその場で証拠を取ってきて下さい。録音できればベストかな。相手が言うか分かんないけど、例の【どうにでもなる】って発言を認めさせたらもっと戦いやすいですね。」

「話し合いで解決したいなら、今の私の見解を相手に投げてみてもいいけどね。」

「いや、それは最終的に先生にお任せしたいです。余計なこと言って手の内をバラしたくないんで

松下の言動の証拠を取るつもりで話し合いに臨みます。」

「うまくいくといいね。頑張って下さい。ダメならすぐ相談して下さい。向こうも損害賠償を請求するとか言ってるなら早く手を打った方がいいから。」


「ありがとうございます!!」
……………………………
帰りの車内での会話


「うめぴー…。何か私、天野さんに相談したときを超える衝撃だったかも……」

「頭いい人って違うんだね……何か話聞いてて【すげー!】しか出てこなかった

」

「話し合いするの正直怖かったけど、いざとなったら先生がいるって思うとめちゃくちゃ気が楽になったよ!話し合いがうまく行かなくても先生にお願いできるんだもん。」

「だね。あとは、うまく松下を誘導して吐かせるだけだな…

」
萩野先生への相談を終えて、私たちは気持ちがとても楽になったのを覚えています。
何というか……
賢者を味方につけたような頼もしさと安心感

そして、数日後に控えた話し合いに向けて、どう話したら松下の【どうにでもなる】という発言の裏を取れるか、徹夜で作戦を練るのでした

(取り調べの刑事になった気分

)
次回は、いよいよ最終決戦の話し合いについて書きたいと思います!
長い話し合いなので、うまくまとまるといいのですが……

今日も長くなってしまいましたが、最後までご覧頂きありがとうございました

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Re:無題
いつもコメントありがとうございます
賢者さま!
まさにその通りです!
勇者だけでは立ち向かえませんね
かや
2020-12-28 14:44:25
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