# 雇用

日本なのに「餓死」が増えている? データが語る「ヤバすぎる未来」

新型コロナの影響を読み解く
鷲尾 香一 プロフィール

厳しすぎる2020年の雇用状況…

次に2020年の雇用者数を見ていきたい。新型コロナウイルスの感染が拡大した4月以降、全体の雇用者数の前年同月比は大きく減少している(表5)。

中でも、“正規雇用者”は5月に前年同月比で1万人程度の減少となったものの、それ以外の月は増加を維持。ただし、9月、10月の増加幅が大きく減少している点は気掛かりだ。

 

これは、12月6日の「報道されない『男性の失業率』の増加、実は『雇用崩壊』の超危険シグナルだった…!」でも指摘したが、雇用調整が非正規雇用者から正規雇用者に波及し始めているシグナルの可能性が高い。

一方、“非正規雇用者”は2月を除いて、すべての月で前年同月比減少し、特に6~9月は同100万人以上の減少となっている。多くで報道されているように、非正規雇用者への影響は甚大だ。

特に、表6のように女性の非正規雇用者は男性に比べて減少幅が大きい。同50万人以上の減少が11ヵ月中5ヵ月にのぼり、7月、8月は80万人を超える減少となった。