表2は“完全失業者数”と“生活保護者数”の推移だ。
完全失業者数はリーマンショック直後の2009年度、2010年度と増加し、その後に減少している。そして、生活保護者数は2009年度から急激に増加し、その後は高止まりを続けている。これは“格差社会”の表れということなのかも知れない。
さらにここで、「“完全失業者数”と“食糧不足による餓死”」、「“生活保護者数”と“食糧不足による餓死”」に相関関係があるか検証してみたい。
まず、“完全失業者数”と“食糧不足による餓死”は似た推移をしているのがわかる(表3)。
さらに“生活保護者数”が増加すると、“食糧不足による餓死数”は減少している(表4)。これは生活保護というセーフティネットによって、食糧不足による餓死が年20人程度に抑えられている可能性がある。
つまり、生活保護受給者が高止まりしていることが、結果的に食糧不足による餓死を防いでいると考えられる。
では、新型コロナ禍に苦しんだ2020年はどうなのか。