筋肉こそ生命活動の原動力。筋肉が活動的になれば、代謝が活性化し、健康で元気な体になります。世の中にはいろいろな「筋肉の常識」がありますが、すべて正しいとは限りません。本連載では、筋肉博士・石井直方先生が、筋肉の正しい知識をやさしく解説していきます。今回のテーマは「大胸筋と大腿四頭筋の鍛え方」について。最も標準的な筋肉とも言えるこの2つを肥大させるにはどんなトレーニングがいいのでしょうか。
大胸筋や大腿四頭筋は最も標準的な筋肉と言えます。基本的なトレーニング処方は、この二つを念頭においてつくられていると思っていい。したがって、筋肥大をさせるためには、第39回で説明した80%1RMを中心とした負荷を使って、反復不可能になるまで追い込むということになります。
ただし、両方とも大きな筋肉なので、3セットという基本的なセット数では少ないでしょう。6セットぐらい行なった方が効果は顕著に現われます。1セット目はウォーミングアップとして軽めの負荷でかまいません。また、最後の6セット目もウォームダウンとして少し軽くしてもいい。それに中心となるセットを合わせて、合計6セットと考えればいいと思います。