世界各国の男女平等の度合いは?
令和元年12月、世界経済フォーラム(World Economic Forum:WEF)が「グローバル・ジェンダー・ギャップ報告書2019(The Global Gender Gap Report 2020)」を公表しました。
この報告は、毎年、世界各国における経済、教育、健康、政治の4分野14項目のデータから、男女平等度合いを測る「ジェンダーギャップ指数(Gender Gap Index:GGI)」を算出し、総合点で順位付けしたものです。
得点が「1」に近いほど、男女格差が少なく、平等ということを表しています。
今回の報告によると、1位は11年連続となるアイスランドで、最も男女が平等に近い国となりました。
北欧諸国は、差が出やすい「経済」と「政治」分野において、高い得点を得ていることが、総合順位が上位となる要因と考えられます。
順位(昨年順位) | 得点 | 国名 |
---|---|---|
1位(1位) | 0.877 | アイスランド |
2位(2位) | 0.842 | ノルウェー |
3位(4位) | 0.832 | フィンランド |
4位(3位) | 0.820 | スウェーデン |
5位(5位) | 0.804 | ニカラグア |
121位(110位) | 0.652 | 日本 |
日本の総合順位は153カ国中121位
2019年版の日本の総合順位は、153カ国中121位(得点0.652)で、昨年の149カ国中110位(得点0.662)から11ランク後退し、G7諸国(日本、フランス、アメリカ、イギリス、ドイツ、イタリア、カナダ)の中では、昨年に引き続き最下位となりました。
世界全体の比較では、2018年の調査対象である149カ国中101カ国で数値が上がっていますが、日本は0.01ポイント下がった(2019年:0.652 2018年:0.662)ことにより、順位が後退することとなりました。
4つの分野別では、それぞれの特徴がみられます。
経済分野は、115位(昨年117位)と、依然として低い順位であり、項目別では、「所得の男女平等」108位、「管理職における男女平等」131位、「専門職・技術職における男女平等」110位の項目が低く、得点は0.598(昨年0.595)でした。
教育分野は、91位(昨年65位)となり、「識字率」「初等教育」の項目は昨年に引き続き1位を保ち、得点は0.983(昨年0.994)と高得点でした。
健康分野は、40位(昨年41位)となり、「出生児の男女割合」の項目は昨年に引き続き1位、「健康寿命」は59位であり、得点は0.979(昨年0.979)と高得点を保っています。
政治分野は、144位(昨年125位)と、4つの分野の中では昨年に引き続き一番低い結果となりました。
「国会議員の女性割合」の135位、「閣僚の女性割合」139位の項目の低さは顕著であり、得点は0.049(昨年0.081)と下降しました。
これらの結果から、日本では、「経済分野」及び「政治分野」における女性の参画が課題であると考えられます。
日本の分野ごとの順位及び得点は、下表のとおりです。
世界と世界平均1位のアイスランドの得点とともに掲載しています。(括弧内は昨年の値です。)
経済
項目 | 日本の順位 | 日本の得点 | 世界平均 | アイスランドの得点 |
---|---|---|---|---|
経済活動への参画機会 | 115位(117位) | 0.598(0.595) | 0.582 | 0.839 |
労働参加の男女平等 | 79位(79位) | 0.814(0.799) | 0.661 | 0.945 |
同種業務の給与における男女平等 | 67位(45位) | 0.672(0.696) | 0.613 | 0.846 |
所得の男女平等 | 108位(103位) | 0.541(0.527) | 0.499 | 0.734 |
管理職における男女平等 | 131位(129位) | 0.174(0.152) | 0.356 | 0.708 |
専門職・技術職における男女平等 | 110位(108位) | 0.680(0.671) | 0.756 | 1.000 |
教育
項目 | 日本の順位 | 日本の得点 | 世界平均 | アイスランドの得点 |
---|---|---|---|---|
学歴 | 91位(65位) | 0.983(0.994) | 0.954 | 0.999 |
識字率 | 1位(1位) | 1.000(1.000) | 0.899 | 1.000 |
初等教育 | 1位(1位) | 1.000(1.000) | 0.757 | 0.998 |
中等教育(中学校・高校) | 128位(1位) | 0.953(1.000) | 0.954 | 1.000 |
高等教育(大学・大学院) | 108位(103位) | 0.952(0.952) | 0.931 | 1.000 |
健康
項目 | 日本の順位 | 日本の得点 | 世界平均 | アイスランドの得点 |
---|---|---|---|---|
健康と生存率 | 40位(41位) | 0.979(0.979) | 0.958 | 0.968 |
出生児の男女割合 | 1位(1位) | 0.944(0.944) | 0.925 | 0.944 |
健康寿命 | 59位(57位) | 1.059(1.059) | 1.034 | 1.021 |
政治
項目 | 日本の順位 | 日本の得点 | 世界平均 | アイスランドの得点 |
---|---|---|---|---|
政治への参画 | 144位(125位) | 0.049(0.081) | 0.239 | 0.701 |
国会議員の女性割合 | 135位(130位) | 0.112(0.112) | 0.298 | 0.616 |
閣僚の女性割合 | 139位(89位) | 0.056(0.188) | 0.255 | 0.667 |
女性国家元首の在位期間 | 73位(71位) | 0.000(0.000) | 0.190 | 0.779 |
男女共同参画に関する国際的な指数
このほかにも、男女共同参画に関する国際的な指数として、「人間開発指数」や「ジェンダー開発指数」、「ジェンダー不平等指数」があります。
これらの指数の説明や順位など、詳しくは「内閣府男女共同参画局のホームページ(別ウインドウで開く)」をご覧ください。
だれもがいきいきと「自分らしく」暮らせるまちを目指して
すべての人が、性別にかかわりなく個人として尊重され、ともに責任を担い、自らの意思によってその個性と能力を発揮することのできる「男女共同参画社会」の実現は、人権尊重と持続可能な社会の発展の意味からも、最重要課題です。
長岡京市では、平成22年10月に「長岡京市男女共同参画推進条例」を制定し、性別による差別がなく、すべての人の人権が尊重される「男女共同参画」のまちを目指しています。
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