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 「脱ハンコ」を推し進める河野太郎行政改革相に対し、山梨県長崎幸太郎知事がツイッター上で苦言を呈する原因となった「押印廃止」とのハンコ。これは平井卓也デジタル改革相が河野氏にプレゼントしたものだった。平井氏は4日午前の記者会見で「不快に思われる方がいると分かった」と釈明した。

 日本一の印章産地の山梨県の知事を務める長崎氏は2日、「押印廃止」との印影と印章の写真が載った河野氏のツイートとみられる画像を添え、「唖然(あぜん)として言葉も出ません…ただただ限りない『嫌悪感』」とツイート。「印章関係者の健気(けなげ)な想(おも)いや切実さに対する敬意はおろか想像力すら微塵(みじん)も感じられない」などと書き込んでいた。画像には河野氏と並んで平井氏も写り込んでいる。

 平井氏によると、「押印廃止」のハンコは友人からもらったものを、河野氏と会合を持った後にプレゼントしたという。4日の会見で「ある意味、ハンコを応援したいという意味だ」と難解な釈明をしつつ、「不快に思われる方がいるということも分かった。もっとちゃんと説明をしてから使わなきゃいけないと思った」と語った。(西村圭史)