ブリスクZC/ZSプラグのトラブル その(2)
皆様、あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願い致します!
去年は年末の挨拶も出来ず仕舞いで大変失礼致しました。
いきなりですが、
フェイスブックの方では先に報告した事ですが、
レッドヤードモーターサイクルは
「ファクトリーまめしば」との今後一切の取引を終了いたします。
その理由についてはおいおい詳しく説明して行くつもりですが、
端的に言いますと代表のマメシバ氏が信用に値しない人物だからです。
今回の不良ブリスクZC/ZSプラグについて一切の謝罪も無く、
私の
「ブリスクプラグにはこの様な不良品はわりと有るものなのですか?」
って質問にもマトモな回答を返していません。
常識的な販売者なら、先ず、
「すみませんでした。」
ですよね(笑)。
プラグ折れから2週間が過ぎようとしていますが
未だに一言の謝罪も有りません・・・。
細かい事は後々超詳しく書きますが
大方こんな感じで非常に不誠実で舐めた対応でしたので
取引終了と決定した訳で御座います。
そんな感じですが、今後ともよろしくお願い致します。
ブリスクプラグ仕入れ先については
商品説明について、
非常に細かく記載されている
レースクラフターズさんから購入予定です。
それはそれで置いときまして
レッドヤードでは
これからも少しでも安心してブリスクプラグを使用するに辺り、
強度確認の為、
ブリスクプラグ締め付けトルク耐久テストをやってみました。
使用プラグは新品
ブリスク AR12ZC/ZS
NGK CR8E
です。
共に締め付け指定トルクは
10~15Nmです。
テスト前にプラグをしっかりと観察して行きましょう。
まずブリスクAR12ZC/ZSからです。

まず見た瞬間ネジ部(リーチ部)の色が一山違う所が見て取れます。
ブリスクは主体金具からネジ部まで、基本的に作りが悪いです。
仕上げが荒い感じです。
特にネジ山部はザラザラで転造製だと思いますが、
切れの悪いダイスで切った様な雰囲気がします。
上部の絶縁体部はキレイです。
プラグキャップを刺し込む上端部ですが、
これも見た目ではさほど違いが有りませんが、
NGK製より刺し込み難いです。

お次はNGKCR8Eです。
カタナ400のノーマルプラグですね。
もう比べて見た方が早いですね。

造り、仕上げはもう圧倒的にNGKが美しいですね。
特にネジ部の仕上げは比べ様が有りません。

メッキの質や主体金具のカシメもNGKに軍配が上がります。
番手明記のプリントの美しさはブリスクの勝利ですね。

プラグキャップの刺し込み部ですが、
ここは見た目は同じように見えますが、
NGKの方が確かな手応えが有り、
嵌めやすいです。

重さを測ってみましたが、
共に31gでした。

お次は「ネジ切る為」の治具です。
これは加工屋さんが
「無償」
で作ってくれました!
この職人さんもバイク乗りで、
事の重大さをよく理解されていますので、
「頑張ってね!」
と応援を込めてくださりました。
有難うございます!
素材は10mm厚のステンレスです。
エンジンのアルミ鋳物ヘッドと摩擦係数が違いますが、
ネジ切れた瞬間ネジ山が傷むと困るので
それを理解した上でステンと致しました。
ご了承くださいませ。

ネジ部にはルーセンを塗布して締め付けます。
メーカーは一切の塗布を禁止していますが、
私はいつもルーセンを使います。
スレッドコンパウンドを使う方も多く居ますが、
これについてはケースバイケースだったりしますので、
ここでは言及致しません。
ステンの摩擦係数の高さとルーセン使用で
少しは相殺されてまあまあの所に落ち着くかな?って感じですね。
あくまで参考値レベルですがこれで始めて行きますよ。

まずブリスクです。
ガスケットが座面に接した所から
9Nm
でトルクを掛けて行きます。

結果ですが9Nmでは
回転角はほぼ170度で
ガスケットは完全につぶれました。

お次はNGKですが、
同じ9Nm掛けたところ、
ガスケットは殆ど潰れずに
回転角も70度位しか回りませんでした。

ブリスクは完全にガスケットが潰れています。

対してNGKではほぼ潰れていません。

左がブリスク、右がNGKです。
これは非常に面白い結果となりましたね!
この結果から解る事は
ブリスクのガスケットはNGKのガスケットより柔らかい、
または、NGKのガスケットはブリスクより硬いと言えます。
この事からブリスクの最下限トルクでの締め付けは
回転角170度位、手応えとしてはガスケットが潰れ切るまでは締める
と成ります。あくまでも暫定ですが。
NGKの場合は
回転角70度位、ガスケットは潰れる手応えが有る範囲内でとめると成ります。
しかし、NGKプラグは価格が安いので、もう1本試した所、
回転角45度位で9Nmに達しましたので
これもあくまでも暫定としておきましょう。

どんどんブリスクを締めて行きます。
25Nm位まで2Nmごとトルクを上げて行きましたが、
その都度約外周で2mm程締まって行くような感じでした。
25Nmを超えてからは1mmずつって感じで
なんと40Nmまで持ち堪えてしまいました!
これは下限値の約4倍って事ですよ!


そして45Nm掛けた所でブリスクプラグはネジ切れてしまいました。
実に素晴らしい強度ですね!
この事から、
通常有りうるであろう常識的なオーバートルクにも
正常品なら十分に許容する事が証明されました。
私が体験した折れプラグでは、
ガスケットが潰れ切ったかどうか解らない段階で折れましたので
明らかに不良品だと身をもって確認も出来ました。

説明が前後しましたが、
ブリスクプラグを上限指定トルクで締めた場合、
約15Nmですが、
それだと回転角は約200度位に成ります。

折れた破片をエキストラクターで取り除きます。
治具をステンにしたので、
折れたネジ部が噛みこまないで簡単に取れ、
再タップも全く不要でした。
これがアルミなら要再タップですよ。

お次はNGKですが、
NGKの場合は上限締め付けトルクで
ガスケットが完全に潰れる様な感じで、
以上は画像の目盛りの様に締まって行きました。
そして35Nmまで耐え、40Nmで破断致しました。
これにより、ネジ切り破断テストでは
5Nmブリスクが上回る結果と成りました。

しかし、ブリスクとNGKでは壊れ方に違いが見られました。
ブリスクは絶縁体陶器部分の下の
「主体金具」のカシメが緩まり、
ガタガタに成りました。
これにより、不良品なのか?はたまた
オーバートルクによる破損なのかどうか?の
一つの目安が出来た様に思います。
対してNGKはただネジ切れただけでした。

これにてねじ切り破壊テストは終了です。
今回の結果から
正常品ならどちらとも十分な強度を有している事が証明されました。
なのでブリスクは装着前に20Nm位まで仮装着テストするのが
望ましいと感じました。
少なくとも20Nm位で折れるのは正常品より不良品に近いと判断した方が
安全率は高いと思います。
正月早々、超暗い話からスタートしましたが(笑)、
本年もよろしくお願い致します!
今年もよろしくお願い致します!
去年は年末の挨拶も出来ず仕舞いで大変失礼致しました。
いきなりですが、
フェイスブックの方では先に報告した事ですが、
レッドヤードモーターサイクルは
「ファクトリーまめしば」との今後一切の取引を終了いたします。
その理由についてはおいおい詳しく説明して行くつもりですが、
端的に言いますと代表のマメシバ氏が信用に値しない人物だからです。
今回の不良ブリスクZC/ZSプラグについて一切の謝罪も無く、
私の
「ブリスクプラグにはこの様な不良品はわりと有るものなのですか?」
って質問にもマトモな回答を返していません。
常識的な販売者なら、先ず、
「すみませんでした。」
ですよね(笑)。
プラグ折れから2週間が過ぎようとしていますが
未だに一言の謝罪も有りません・・・。
細かい事は後々超詳しく書きますが
大方こんな感じで非常に不誠実で舐めた対応でしたので
取引終了と決定した訳で御座います。
そんな感じですが、今後ともよろしくお願い致します。
ブリスクプラグ仕入れ先については
商品説明について、
非常に細かく記載されている
レースクラフターズさんから購入予定です。
それはそれで置いときまして
レッドヤードでは
これからも少しでも安心してブリスクプラグを使用するに辺り、
強度確認の為、
ブリスクプラグ締め付けトルク耐久テストをやってみました。
使用プラグは新品
ブリスク AR12ZC/ZS
NGK CR8E
です。
共に締め付け指定トルクは
10~15Nmです。
テスト前にプラグをしっかりと観察して行きましょう。
まずブリスクAR12ZC/ZSからです。
まず見た瞬間ネジ部(リーチ部)の色が一山違う所が見て取れます。
ブリスクは主体金具からネジ部まで、基本的に作りが悪いです。
仕上げが荒い感じです。
特にネジ山部はザラザラで転造製だと思いますが、
切れの悪いダイスで切った様な雰囲気がします。
上部の絶縁体部はキレイです。
プラグキャップを刺し込む上端部ですが、
これも見た目ではさほど違いが有りませんが、
NGK製より刺し込み難いです。
お次はNGKCR8Eです。
カタナ400のノーマルプラグですね。
もう比べて見た方が早いですね。
造り、仕上げはもう圧倒的にNGKが美しいですね。
特にネジ部の仕上げは比べ様が有りません。
メッキの質や主体金具のカシメもNGKに軍配が上がります。
番手明記のプリントの美しさはブリスクの勝利ですね。
プラグキャップの刺し込み部ですが、
ここは見た目は同じように見えますが、
NGKの方が確かな手応えが有り、
嵌めやすいです。
重さを測ってみましたが、
共に31gでした。
お次は「ネジ切る為」の治具です。
これは加工屋さんが
「無償」
で作ってくれました!
この職人さんもバイク乗りで、
事の重大さをよく理解されていますので、
「頑張ってね!」
と応援を込めてくださりました。
有難うございます!
素材は10mm厚のステンレスです。
エンジンのアルミ鋳物ヘッドと摩擦係数が違いますが、
ネジ切れた瞬間ネジ山が傷むと困るので
それを理解した上でステンと致しました。
ご了承くださいませ。
ネジ部にはルーセンを塗布して締め付けます。
メーカーは一切の塗布を禁止していますが、
私はいつもルーセンを使います。
スレッドコンパウンドを使う方も多く居ますが、
これについてはケースバイケースだったりしますので、
ここでは言及致しません。
ステンの摩擦係数の高さとルーセン使用で
少しは相殺されてまあまあの所に落ち着くかな?って感じですね。
あくまで参考値レベルですがこれで始めて行きますよ。
まずブリスクです。
ガスケットが座面に接した所から
9Nm
でトルクを掛けて行きます。
結果ですが9Nmでは
回転角はほぼ170度で
ガスケットは完全につぶれました。
お次はNGKですが、
同じ9Nm掛けたところ、
ガスケットは殆ど潰れずに
回転角も70度位しか回りませんでした。
ブリスクは完全にガスケットが潰れています。
対してNGKではほぼ潰れていません。
左がブリスク、右がNGKです。
これは非常に面白い結果となりましたね!
この結果から解る事は
ブリスクのガスケットはNGKのガスケットより柔らかい、
または、NGKのガスケットはブリスクより硬いと言えます。
この事からブリスクの最下限トルクでの締め付けは
回転角170度位、手応えとしてはガスケットが潰れ切るまでは締める
と成ります。あくまでも暫定ですが。
NGKの場合は
回転角70度位、ガスケットは潰れる手応えが有る範囲内でとめると成ります。
しかし、NGKプラグは価格が安いので、もう1本試した所、
回転角45度位で9Nmに達しましたので
これもあくまでも暫定としておきましょう。
どんどんブリスクを締めて行きます。
25Nm位まで2Nmごとトルクを上げて行きましたが、
その都度約外周で2mm程締まって行くような感じでした。
25Nmを超えてからは1mmずつって感じで
なんと40Nmまで持ち堪えてしまいました!
これは下限値の約4倍って事ですよ!
そして45Nm掛けた所でブリスクプラグはネジ切れてしまいました。
実に素晴らしい強度ですね!
この事から、
通常有りうるであろう常識的なオーバートルクにも
正常品なら十分に許容する事が証明されました。
私が体験した折れプラグでは、
ガスケットが潰れ切ったかどうか解らない段階で折れましたので
明らかに不良品だと身をもって確認も出来ました。
説明が前後しましたが、
ブリスクプラグを上限指定トルクで締めた場合、
約15Nmですが、
それだと回転角は約200度位に成ります。
折れた破片をエキストラクターで取り除きます。
治具をステンにしたので、
折れたネジ部が噛みこまないで簡単に取れ、
再タップも全く不要でした。
これがアルミなら要再タップですよ。
お次はNGKですが、
NGKの場合は上限締め付けトルクで
ガスケットが完全に潰れる様な感じで、
以上は画像の目盛りの様に締まって行きました。
そして35Nmまで耐え、40Nmで破断致しました。
これにより、ネジ切り破断テストでは
5Nmブリスクが上回る結果と成りました。
しかし、ブリスクとNGKでは壊れ方に違いが見られました。
ブリスクは絶縁体陶器部分の下の
「主体金具」のカシメが緩まり、
ガタガタに成りました。
これにより、不良品なのか?はたまた
オーバートルクによる破損なのかどうか?の
一つの目安が出来た様に思います。
対してNGKはただネジ切れただけでした。
これにてねじ切り破壊テストは終了です。
今回の結果から
正常品ならどちらとも十分な強度を有している事が証明されました。
なのでブリスクは装着前に20Nm位まで仮装着テストするのが
望ましいと感じました。
少なくとも20Nm位で折れるのは正常品より不良品に近いと判断した方が
安全率は高いと思います。
正月早々、超暗い話からスタートしましたが(笑)、
本年もよろしくお願い致します!
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納得いくまでの実験。その姿勢、素敵です。
作業依頼してくれる方々の安心材料ですよね。
今年も素晴らしい記事、お願いします。