偉人たちと紡いできた伝統を、腕元に。ロンジン スピリットが次世代の定番機となる
スイスの老舗『ロンジン』が“ニューオーセンティック”な傑作をリリース。「ロンジン スピリット」は、機構、デザイン、背景のすべてに“精神”を宿すタイムピースです。
長い付き合いを予感させるオーセンティックな銘品が、『ロンジン』より届いた
「時計は男性に許された唯一の装飾品である」。そう囁かれた頃からは幾分事情も変わった“ニューノーマル”な現代ですが、腕時計は今も他のファッションアイテムにはない特別な意味を持ちます。そんな時計選びにおいて今こそ気に留めるべきが、“実用性”や“堅実さ”といったキーワードでしょう。自分にとって本当に必要なもの、価値が変わらないもの。それらを吟味する目は日増しに厳しくなっていて、不確かな日常をともに歩んでいける“タイムレス”な時計が求められているからです。
各ブランドもそんな雰囲気を敏感に察知し、時代に流されないデザインを取り入れています。近年の“ヴィンテージ”や“復刻”ブームは、ある意味で象徴的です。そしてこの度、“真打ち”ともいうべき傑作が『ロンジン』からリリースされました。老舗ウォッチメーカーの矜持が詰まった、アーカイブに沿うクラシカルな顔立ちと、末長く愛用したい計器としての正確性。その両方を兼ね備えた新作「ロンジン スピリット」を、以下で詳しく見ていきましょう。
宿るは英雄と研鑽してきた“精神”。「ロンジン スピリット」とは何か
新作について掘り下げる、その前に。まずは『ロンジン』というブランドの歴史についてご紹介します。創業は1832年。ウォッチメイキングの本場スイスでも指折りの老舗は、ジュラ地方のサンティエミで産声を上げました。1867年にはサンティエミに自社工場を設立し、“Es Longines(細長い野原)”と呼ばれるその土地がブランド名の由来となっています。同年には初代ムーブメント「キャリバー20A」を製造し、同じ年に開かれたパリの万博博覧会で金賞を受賞。優れたウォッチメーカーとしての地位を確立していきます。
1919年には高い精度が認められ国際航空連盟より公式認定を受けるなど特に航空業界との結びつきは強く、1927年に「アワーアングルウォッチ」を製品化。史上初めて単独大西洋無着陸横断飛行を成功させたチャールズ・A・リンドバーグのアイデアを具現化したナビゲーションウォッチは、今なお語り草です。
時を正確に測る信頼性と、新しいチャレンジに身を置く先見性。ロンジンの強みは、前述のチャールズ・A・リンドバーグをはじめ多くの偉大な冒険家から支持を受けてきたことでも証明されます。今回ご紹介する「ロンジン スピリット」も、まさしく彼らの“精神”を継承する時計。本作は4人の伝説的パイロットにオマージュをささげ、その偉業に敬意を表わしています。
例えば、1938年に当時最速の世界一周飛行を成し遂げたハワード・ヒューズ。1932年に女性で初めて太平洋単独横断飛行を達成したアメリア・イアハート。彼らの記録を支えたのが『ロンジン』のテレグラフであり、クロノグラフだったのです。また、エリノア・スミスとポール=エミール・ヴィクトールも『ロンジン』がサポートし、「ロンジン スピリット」の土台となった冒険家。4人の詳細は、ロンジンのホームページ、またはLINEアカウントなどからぜひチェックしてみてください。なお一層、「ロンジン スピリット」への思いが深まることでしょう。
改めて「ロンジン スピリット」とはどんな腕時計なのか。それはつまり、”古き佳きを受け継ぎ、未来を切り開く”時計です。過去に製作された数々のパイロットウォッチのエッセンスをデザインに落とし込み、老舗ブランドの力強い歩みを示唆。長い歴史の中で培われた品格、信頼性が凝縮されています。また、冒険家たちの“精神”をも継承し、己の限界に挑む現代人の背中を押してくれるのです。故に、我々が直面する不安定な今にふさわしい、最高の相棒となるはずです。
その内外に表現された“過去”と“現在”。「ロンジン スピリット」の実力を知る
「ロンジン スピリット」は具体的にどんな特徴を持っているのか。ここからは腕時計の“内外”、ルックスとムーブメントに焦点を当てて、稀代のタイムピースが放つメッセージを読み取っていきます。
▼ルックス:パイロットウォッチをベースとしたクラシカルな顔と、モダンな空気が同居
過去のパイロットウォッチの意匠を取り入れているだけあり、第一印象は極めてクラシカル。シンプルさも相まって、すでに定番モデルのような風格を放ちます。スーパールミノバが塗布された視認性の高いインデックス、パイロットグローブを着けたままでも操作しやすい大ぶりのねじ込み式リューズといったディテールも、昔から変わらない上空へのロマンを思わせるもの。さらにはセコンドトラックまで伸びた秒針は先が赤く塗られ、ケースバックにはブランドロゴと地球儀を掛け合わせたエングレービングが施されるなど、細部まで抜かりありません。
一方で、懐古的な面ばかりを持つわけではありません。「ロンジン スピリット」はクラシックでありながら、モダンなイメージも備えています。例えば、レトロな書体のアラビア数字インデックスを立体的に仕上げ、ヴィンテージとは違った趣を演出。SSケースには絶妙なヘアライン仕上げを施し、強度とエレガンスを両立しています。3時位置にはデイト表示の小窓が付くため、実用性においても現代的です。サイズは従来のパイロットウォッチに比べてやや小ぶりな40mm径(3針モデル)にアレンジすることで、主張し過ぎないモダンなバランスを構築しています。
▼ムーブメント: “5つ星”と“クロノメーター”表記が、価格帯以上のパフォーマンスを約束
改めてダイヤルに目を向けると、下部に5つの星が並んでいます。軍用機に施されたノーズアートを彷彿とさせるこれは、実は見た目だけのあしらいではありません。この星は、『ロンジン』が1950年代から始めていたムーブメントの精度と信頼性を示す“ランク付け”の意味合いを含んでいます。つまり5つ星とは、5段階の評価で最高を示すもの。星の下に配されたクロノメーターの表記と合わせて、計器としての優れた性能をさりげなくも声高にアピールしているのです。
そんな計器としての性能を担うのが、6つのビスで留められたSS製ソリッドバックの内部で鼓動を刻む自動巻きムーブメント。これぞ「ロンジン スピリット」の心臓であり、クラシカルなイメージの中でブランドの最新を示すアイコニックなファクターともいえます。3針モデルには64時間パワーリザーブの「Cal.L888.4」が、クロノグラフモデルには60時間パワーリザーブの「Cal.L688.4」がそれぞれ採用されますが、いずれも耐久性と耐磁性に優れたシリコン製ひげゼンマイを使用。高い精度は折り紙付きで、スイスの公的機関である「COSC」のクロノメーター認定を受けています。COSC認定を受けながら、価格は20万円台からとコストをできるだけ抑える。その圧倒的完成度には、驚きを禁じえません。
妥協なき作りの、堅実な顔ぶれ。「ロンジン スピリット」のラインアップを知る
それではいよいよ、カラーバリエーションを含むラインアップを見ていきましょう。デイト表示を備えた3針モデルと横3つ目のクロノグラフモデルが顔を揃え、それぞれブラック、シルバー、ブルーのダイヤルカラー、レザーベルトとスチールブレスレットのタイプを用意。幅広いコレクションは、選ぶ楽しみを与えてくれます。また、メンズの定番色ともいえる3色にあしらわれたこだわりも白眉。ブラックはマットなラッカー仕上げ、シルバーは梨地、ブルーは鮮やかなサンレイ加工と、各種異なるフィニッシュでエレガンスに拍車をかけています。腕元に巻いた際の印象は大きく異なり、ただのカラーバリエーションという枠を超えた魅力を感じます。
40mm径のケースが“ちょうど良い”。基本となる、クラシカルな3針モデル
デイト表示付きの3針は、時計において基本中の基本といえるデザイン。「ロンジン スピリット」のそれは、エレガンスと武骨さを備えたバランスのとれたプロポーションが光ります。先に挙げたようにディテールへのこだわりは特筆で、それらを積み重ねることによってオーセンティックながら深みのある顔立ちに。40mm径のサイズ感は腕馴染みが良く、スタイリングを問わず活躍するでしょう。なお、3針モデルでは通常版のほか、付け替え用のストラップと専用のスペシャルボックスを備えた「プレミアムモデル」もスタンバイしています。
計器然とした見た目が頼もしい。モダンさが際立つクロノグラフモデル
ダイヤルの下部に3つのサブダイヤルが横並び。スポーティなクロノグラフは、気品と同時に男性的な野性味をも感じさせてくれるデザインです。ダイヤル上で読み取る情報量が3針モデルに比べて増しているため、サイズは視認性を加味した42mm径にアップしました。時間を測定する際に使う2時位置と4時位置の2つのプッシャーとは異なり、日付調整用の10時位置のプッシャーにはねじ込み式のプッシュピースを採用。手首の動きによる不慮の日付変更を防いでくれるなど、細かな配慮が感じられます。
毎日を委ねたくなる才色兼備の「ロンジン スピリット」を、腕元に
圧巻の信頼性と廃れることのないエレガンスを備え、華々しいデビューを飾った「ロンジン スピリット」。その冒険は、まだ始まったばかりです。実用的で堅実。そのうえで、未来への希望までも孕んだ意欲作。偉大なる先駆者たちから受け継がれた気高き“精神”を、ぜひあなたの腕元で感じてみてください。
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※掲載の金額はすべて税抜価格です
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Text_Naoki Masuyama