真・東方夜伽話

永遠亭ジャック~半人半霊の夢見た酒池肉林~

2014/12/28 14:56:07
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永遠亭ジャック~半人半霊の夢見た酒池肉林~

セキガ

このお話は下ネタを中心としたギャグとなっております。
荒ぶる息子を鎮める展開や浮世の垢を落とすような心洗われるエピソードなどは一切ございません。
キャラクターは崩壊しています。
そんな時こそ、おっぱい。

深夜の永遠亭、裸の魂魄妖夢と鈴仙優曇華院イナバが相撲をとるにいたった経緯。
それを語るにはまず数週間前の白玉楼から始めなければならない。

「今日のプチ宴会は嗜好を変えて酒池肉林の宴にしましょう」

白玉楼に一人遊びに着た八雲紫のこの一言が全ての始まりだった。
白玉楼の主である西行寺幽々子の友人である八雲紫は時たまこうやって一人でふらっと白玉楼に現れてはプチ宴会を行う事がある。
神社などで行われる騒がしい宴会とは違い二人で時には桜を時には月を肴にしめやかに行われるのが常であったが、今回はそんな提案をしてきたのだ。
何か考えがあっての事ではない。妖怪の賢者の気まぐれの提案である。
そんな気まぐれで企画された宴会であったが酒池肉林は本格的なものであった。
隙間よりどこからもってきたのかも分からない大量の焼いたお肉の吊るされた木に、能力によってお酒と水の境界を操られお酒になった庭の池。
そして、酒池肉林の宴の掟として参加者は全員裸である。
これが魂魄妖夢にとっては問題であった。

「ほら妖夢、私にもお酌お願い」
「…はい」

白玉楼で行わる酒池肉林の宴である、強制的に妖夢も裸で参加させられたのだが裸で酌をする事よりも目のやり場に困っていた。
とりわけ酌をしようとすると否が応でも目に入ってしまう八雲紫のたわわな胸に。

「あら、妖夢。そんなに私の胸が気になる?」
「いえいえ!」

すぐに視線を感じそのような事を言われて顔を真っ赤にし、首を必死に横に振る妖夢。
そんな妖夢の様子を見て何時もの何を考えているのか分からぬ笑みを浮かべる紫。
正直で魂魄妖夢はこんな時の八雲紫が苦手であった。
それは妖夢が紫に懐く複雑な感情にある。
密に自分が想いを寄せる主である西行寺幽々子。
その親友であり、自分にはない多くのものを持つ妖怪。
そんな彼女に妖夢は嫉妬とも憧れともとれる感情を懐いていた。
そんな妖夢の胸の中を知ってか知らずか、この笑みを浮かべるときの紫は妖夢に対して意地の悪いからかい方をしてくるのだ。

「そんなに気になるなら触ったり吸ってもいいのよ。無礼講だし」
「なっ!!??」

事実、今回も本気とも冗談ともとれる口調でそんな事を言ってくる。
しかし、その言葉に妖夢の心は大きく揺れた。
本来ならすぐに断らなくてはいけない申し出である。
だが、すぐにその誘いを断る事はできぬほどに八雲紫の胸は魅力的すぎた。

「いけません!紫様!お戯れを!」

自分には心に決めた人とお乳がある。
おっぱい浮気はできない。
その一心でなんとか拒絶の言葉を妖夢は口にするも一方ではお乳は何も悪くない!お乳に罪はない!との想いとの葛藤もあった。
それでも、なんとか理性を奮い立たせこの誘惑を断ろうと手を前に出した瞬間である。

「あん…」
「はっ!!??」

謀らずもその手が紫の胸に当たり今まで妖夢が聞いた事の無い甘い声をあげられたのだ。
その胸の感触とその声に妖夢の理性はいともたやすく崩壊した。

「紫様!いけません!そんな声を出しては!」
「ちょっと妖夢…いきなり激しい…」

気が付けば紫を押し倒しその豊満な胸の先端に吸い付いていた。

「いけません!こんな魅力的なお乳をして…いけません!」

自分でも何を言っているか分からない程に妖夢にもう考える力は残っていなかった。
唇で感じる乳首の感触が、吸えば吸うほど硬さを増していくその感触が妖夢の理性を完全に奪ったのだ。

「ちょっ!?妖夢何してるの!!」

宴の席でこんな事をしていればすぐに主であり想い人でもある西行寺幽々子におっぱい浮気の現場を目撃されてしまう事も予想できぬ程に。

「はっ!幽々子様!これは違うんです!お乳は悪くないんです!お乳は何も悪くないんです!!」

見つかってなお、紫の胸を揉む手を止めることなくそんな意味不明の釈明をする程に。




この件に関しては紫の口添えもあり無礼講ということで妖夢が幽々子より咎められる事はなかった。
しかし、あの宴以来妖夢はある想いをずっと胸に抱いていた。

(もう一度、酒池肉林の宴を開きたい!ぜひ幽々子様のお乳も思う存分吸いたい!)

その事を幽々子に気付いてもらう為庭の桜に焼き鳥を刺して酒池肉林のアピールをするも。

「あら、近ごろの鳥は焼けたまま飛んでくるなんて気がきいてるわね」

と、うまくはぐらかされているのか、はたまた天然のせいなのか一向に効果はでない。
このままではらちが明かないと思い妖夢は一計を案じる。

それはお腹を下した主を永遠亭へと誘いだし、そこで開かれている酒池肉林の宴に強制参加さしてしまう完璧な計画であった。
そんな都合良く幽々子がお腹を下した日に永遠亭で酒池肉林の宴が開催されている事などあろうはずが無いが妖夢に抜かりはなかった。
夕食に大量下剤を混入し、その夜中に永遠亭を酒池肉林の園に改装。
そして、翌朝なにくわぬ顔で主を永遠亭に連れていけばそこは酒池肉林の宴の最中。
永遠亭で酒池肉林の宴が催されてる理由もちゃんと考えていた。
妖夢の書いたシナリオはこうだ。
永遠亭でホームパーティーを行っていた所、突如宇宙から来た未確認飛行物体が着陸。
その中から現れた正体不明の宇宙人が放つ謎の怪光線により人々の衣服は一瞬で消え去り。
未確認飛行物体の発する怪電波の影響で池の水がお酒に変わってしまうも永遠亭の皆は折れぬ心でホームパティーを続行していると。
これが妖夢の考えた完璧な計画、そしてだれも不審に思わぬ理由づけであった。

そして、思い立ったが吉日とすぐにその計画は実行された。
下剤も抜かりなく夕食に盛った。
その効力は一服盛った饅頭をお地蔵様にお供え物としておいたところ。
博麗の巫女が3日ほど外に出てこなくなった事よりおりがみつきである。
あとは永遠亭をこの夜のうちに酒池肉林の園へと改装してしまえば作戦は成功したも同然である。
こうして妖夢は縁もゆかりもない永遠亭を酒池肉林の園へ変えるべく皆が寝静まった頃を見計らい侵入したのである

「お邪魔します」
「あら、妖夢さん。どうしたんですかこんな夜中に。全裸で?」

失態である。
妖夢は酒池肉林に期待を膨らませるあまり、宴を始める前から全裸で準備を行うフライングをしてしまったのだ。
しかし、そんな事は些細な事であった。
一番の問題はこれから他人の家を勝手に改装しようというのに玄関から礼儀よく不法侵入をしてしまい、あまつさえそれを住人である鈴仙に見られてしまった事である。
ここで妖夢が不用意に言葉を発しなかったのは日々弾幕を避ける訓練などで培った判断力の賜物である。
なぜなら突如、深夜に家に入ってきた全裸の剣士という圧倒的な現実の前にはいかなる言葉も無力。
被レズレイプ願望のある変態かもしくは自分の恥ずかしい姿を見られて興奮する変態かと判断され。
どちらにしろ、どうしようもない変態として拘束されるであろう。
ここは永遠亭。治療と称するその行為の為に人を拘束する施設には事欠かないのだ。
まさに詰みである。
しかし、魂魄妖夢は知っていた。
この絶対的絶望を覆せる魔法の言葉を知っていた。

「鈴仙さん…実は愛してるんです!」
「…はあ?」

それは妖夢の師である妖鬼に教わった人が誰でも使える魔法の言葉である。
しかし、多用するとさらなる修羅場を招く為、決して安易には使ってはならないとも教えられていた。
だからこそ妖夢は判断したのだ。
今が、その時だと。
事実、鈴仙は今の状況が理解できていないのかただ立ち尽くすのみであった。
その隙を見逃す妖夢ではなかった。
鈴仙に逃げる隙も与える事なく組み付きがぶり寄りの態勢にもちこんだ。
この時点で妖夢は少し情熱的なレズ夜這いをしに来た人物となり変態の汚名を着せられる事は回避できた。
あとはこのまま、寝所まで寄り切って構成事実を作ってしまえばこちらのものである。
運命共同体となり強引に共犯者にしてしまえば永遠亭の改装もつつがなく行える。
たとえ相手が妖獣であろうと剣術で鍛えた膂力で十分に押し切れる。
それにこちらは裸。
一見不利に見えるが相撲において掴む場所の存在は大きい。
それが無いという事は鈴仙は何一つ技の起点となる部位が無いという事である。
全ての状況が妖夢の勝利を確信さしていた。
しかし、妖夢は失念していた。
これが相撲ではないという事を。

「イタタタタタタ!!」
「一体なんなんですか?突然」

思わず妖夢が大声を上げてしまったのは他でもない。
鈴仙がむき出しの妖夢の両の乳首を無慈悲につねり上げたからだ。
無論、相撲では禁じ手である。
しかし、これは相撲ではない。
鈴仙からしてみれば突然告白され押し倒されようとしたのだ。
完全に正当防衛である。

「誰か!誰か助けて!!」

不法侵入および強姦未遂、さらには他人の家を無断改装しようした身の上であるが妖夢は思わず助けを求める声を上げていた。
痛みではない。
恐怖からである。
妖夢は気付いてしまったのだ。
自分が無防備にさらけ出している女の子の大切な部分は乳首だけではないと。
それをこのようにつねり上げられでもしたら。
その未曽有の恐怖に思わず助けを求めてしまったのだ。
どう考えても助けなど望めない、虚しい抵抗であったかもしれない。
しかし、天は妖夢に味方した。

「鈴仙もう止めて!もう、これ以上罪を重ねないで!!」
「ちょっ!?てゐ!放しなさい!」

真夜中に館に響きわたる助けを求める悲鳴を聞きつけ駆けつけた。てゐに鈴仙のほうが羽交い絞めにされ止められたのだ。
てゐが何の迷いもなくまず鈴仙を止めたのは訳があった。
それは鈴仙が常日頃からてゐに対して行っていた過剰なスキンシップのためである。
ついこの間まで「てゐがお風呂で溺れたらいけないから一緒に入りにきたわよ」
と適当な理由をつけては半ば無理矢理てゐの入浴中に風呂場に入り。
「体はしっかりと洗わないといけないから私が洗ってあげる」
と、自分の手に石鹸をつけ洗うと称して身体中を触られる。
そんな事が日常的に行われていたのだ。
そして、つい先日そんな鈴仙に堪忍袋の緒が切れたてゐは浴槽の深さを5メートルに改装。
何時も溺れてはいけないと先に浴槽に入る鈴仙は見事に落下。
その浴槽の半分の所まで満たされた熱湯の中で「熱い!熱い!」ともがき悲鳴を上げる結果となった。
「鈴仙、これにつかまって」
そう言い、深く熱い風呂の中であえぐ鈴仙にてゐがさしだしたのは、なぜか風呂場に常備されていた太くて長いレズ用の双頭バイブであった。
それをローションでヌルヌルにした状態で。

「すべる!すべる!」

鈴仙は溺れる者は藁を掴むとの言葉どうりそれを掴もうとするがすべって全く掴む事ができず何度もバイブを手でしごく形となった。

「駄目だよ鈴仙。いくらしごいてもバイブだから何もでないよ」
「違う!ヌルヌルなんとかして!」
「濡れてないと多分痛いよ」
「そうじゃない!」

このように今まで鬱憤を晴らすようにてゐは鈴仙をヌルヌルのバイブで懲らしめる事に成功。
その後、お湯を足し浮力によくって浮き上がった鈴仙は無事に深い風呂から生還を果たした。
それからというもの鈴仙が一緒にお風呂に入る事はなくなった。
その矢先である。
真夜中に助けを求める悲鳴に駆けつけてみれば。
鈴仙が裸の妖夢を襲っているのである。
てゐは直感した。
鈴仙が自分では満たす事の出来なくなった性のはけ口に今度は妖夢をレズレイプしていると。



正に天の助け。
てゐが鈴仙を羽交い絞めにした事で乳首を解放された妖夢はそのまま屋敷の中に逃げ込んでいた。
永遠亭も白玉楼に負けず劣らず広い屋敷である。
一度見失ってしまっては探しだす事は困難である。
なんとか鈴仙から身を隠す事に成功した妖夢であるが計画は大幅に狂ってしまった。
人知れず永遠亭を酒池肉林の園に改装する計画がこれからは追手の眼をかいくぐりながらの改装になってしまったのだ。
今だ窮地である。
しかし、妖夢には諦めるという選択はすでに無かった。
朝になればお腹を下した主が訪れようし。
何より着て帰る服がないのだ。
なんとしてでも夜が明けるまでに永遠亭を酒池肉林の園に改装するしか妖夢に道はない。
背水の陣。
もはや退路を失った妖夢に恐れるものも迷いもなかった。
ゆえに、咄嗟に思いついた現状を打破する策は即選択され、すぐさま実行された。

(賢者は言いました。木を隠すなら森の中。裸を隠すなら裸の中と)





「やっだ…止めて、もう止めて鈴仙。私が悪かったから…」
「駄目よてゐ。変態を逃がしたって事はてゐも変態の仲間の可能性があるからその身体にちゃんと聞かないと。う~ん。これは嘘をついてるあ……うん?」

最初にその異変に気が付いたのは妖夢を逃がしたてゐに尋問と称しその全身をぺろぺろする悪戯を行っていた鈴仙であった。
庭の方からパチパチと何かが燃える音が聴こえるのだ。
それと同時に香ばしい匂いまで漂ってきた。
それだけではない。
ぺろぺろに夢中になって気が付かなったが脱がしたてゐの服と体が熱くなったので脱いだ自分の服もないのだ。
仕方がないので裸のまま庭に出てみると鈴仙はその光景に言葉を失った。

「何、これ…」

そこには火をくべられ煌々と燃え盛る自分達の衣服と箪笥があった。
そして、その周りでは串刺しにされた肉が地面に刺され焼かれていた。
ここは幻想郷、そして永遠亭である。
深夜に裸の不審者が侵入する事など些細な事であった。
しかし、今鈴仙の眼の前に起こっている現実はそんな些細な事ではない。
自分達の衣服を薪変わりに肉を焼くなど理解の範疇をはるかに超えた出来事である。
もはや異変である。
犯人は一人しかいない。

「てゐ!妖夢を捕まえるわよ!」

今回の異変これだけではすまない。
近くに犯人と目ぼしき妖夢の姿がまったく見えない事がその事を予見さしていた。
鈴仙はすぐさま屋敷へと引き返し駆けた。
これから起こるであろう更なる異変を防ぐため。
新たな服を探す間も惜しんで。




自分だけが裸だから不審者として目立ってしまう。
ならば永遠亭中の服を無くして皆裸にしてしまえば目立つ事も怪しまれる事もない。
何より酒池肉林の宴の際脱がす手間は省けるしそれを薪にお肉も焼ける。
まさに一石三鳥の策であった。
しかし、一つだけ危惧はあった。
自分の姿が鈴仙とてゐに見られてしまっているのだ。
すぐに自分が服を燃やしていると悟られ最悪捕えられてしまう。
そこで妖夢は真犯人を用意する事にした。
突如現れ。人々の服を次々と消し去ってもなんら不思議ではない存在。
淫獣である。




「妖夢さん。酷い事しないんで出てきてくれませんか?」

てゐのあまりやる気の無い声が永遠亭の中に響く。
無論、妖夢がそれを聞いて素直に出てくるとは思っていないし、そもそも本気で捕えようとも思ってもいない。
捕えようが捕えまいがどのみち自分はまた服を脱がされ鈴仙にぺろぺろされてしまう。
それならば妖夢を探す振りだけでもしておけばその間は鈴仙に悪戯をされる事はない。
ゆえにわざと声をあげ自分の位置を妖夢に知らせているのだ。
少しでも鈴仙の悪戯から逃れるために。
しかし、その自分の位置を知らす行為が裏目にでた。

「ふぉおおお!助けて!淫獣が!淫獣に犯される!!」

淫獣の存在を知らしめるべく、自らの手を淫獣の触手に偽装し、襲われる演技をした妖夢が目の前に飛び出してきたのだ。
自分の手を触手の様に自分の身体中をはわせ、さも触手に犯されているようにてゐに見せつける妖夢。
妖夢の手についているのはつい先ほど風呂場で見つけた裏返した健康サンダル。
その足の裏のツボを刺激するめのイボイボがじつに触手のイボイボにそっくりだったのでこれは使えると思い、裏返し手にはめただけの疑似触手である。
しかし、襲われている演技とはいえそのイボイボで自分の敏感な乳首や股間などを刺激してると思った以上に刺激が強く。

「あっああああ!駄目っ!駄目なのに気持ちよくなるぅぅぅぅぅ」

演技ではなく本気で感じている声を上げてしまった。

「ひぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」

その様子を見ててゐは一目散にその場から逃げ出した。
淫獣への恐怖からではない。
裸で他人の家に侵入し、今度は一人淫獣プレイを人に見せつけ始める魂魄妖夢に恐怖したのである。
かかわってはいけない。
考える前にそう感じたてゐは自分が出しうる限界の速さでその場から逃げ去った。

(まさか、これほど成功するとは…)

決して演技とは思えぬ悲鳴。
そして、今までみた事もない速さで逃げ出すてゐを見て妖夢は自分の演じた淫獣の出来に自分でも驚いていた。
思えばこの淫獣の大成功によって妖夢の心に慢心が生じたのかもしれない。
この大成功がなければあのような事は行わなかったであろう。

それはさらに服を集めようと永遠亭のある一室に入った時。

「あっあん…だめ…駄目だぜ…またこんな事…」

聞き覚えのある声がするのだ。
妖夢もよく知るその声の主。
魔法の森に住む普通の魔法使い霧雨魔理沙に違いなかった。
魔理沙が永遠亭にいる理由、妖夢は思い当たる節があった。
同じ森に住む人形遣いとのレズセックスのしすぎでベッドが崩壊。
その時の衝撃で足を折って永遠亭に入院していると風の噂で聞いた事があった。
そして、病室のベッドの上こんな夜中に自分を一人で慰めているのであろう。
それが分かったとて本来なら妖夢はすぐに立ち去り永遠亭の改装を続けるべきであった。
しかし、淫獣はそうではなかった。
演技とは一種の自己催眠である。
淫獣になりきり妖夢自身を犯した妖夢は決してこのチャンスを逃す事はなかった。

「魔理沙さん…一人でなにしてるんですか?」
「なっ妖夢!?なんでこんな所に! あっ!見るなああ」

音も立てず魔理沙のベッドに近づき上にかかる毛布をはぎ取るとそこには秘所をまさぐっている魔理沙の手がはっきりと見えた。

「こんな場所で一人でするなんて魔理沙さん。すごくいやらしいんですね」
「違うぜ…私はそんないやらしい娘じゃ…」
「へえ、あんなに大きな声だしてよくそんな事が言えますね」
「やっやだ、それは言うなよ…」

視線が魔理沙の身体を犯し、言葉でせめるとその度に魔理沙の身体は反応し小さく痙攣した。
人と肌を合わす経験があまりない妖夢であったがこのように自然に魔理沙を攻める事ができるのは常に主従が逆転して時にそなえ身体でしか主人に奉仕ができない駄目な使用人幽々子を攻めるイメージトレーニングを毎晩欠かさなかった訓練の賜物である。

「だめっ妖夢…もうやめてくれ…」
「妖夢?じつは私は体を淫獣に乗っ取られたんですよ、手だってほら」
「ひぃぃ」

淫獣の設定はまだ生きている。
裏返しにした健康サンダルを手にはめた疑似触手を魔理沙に見せると小さい悲鳴があがった。
しかし、その悲鳴にふくまれる感情は恐怖だけではなかった。

「これで魔理沙さんのアソコこすったらどうなっちゃいますかね」
「ああ…ダメッ…そんなの、んっ…うん」
「んっ…うん…キスしたら舌が絡み付いてきますよ魔理沙さん」
「ああ…うんっキスもだめ…止めて…うっうん」

魔理沙の口も舌で犯しはじめ、妖夢の頭から当初の目的がすっかり抜け落ちかけたその時。

「淫獣め、やってくれましたね」

突如背後より聞こえた殺気のこもった声に妖夢は現実へと連れ戻された。
振り向けばそこにたたずむのは明らかな殺気を宿した瞳で自分を見下す裸の鈴仙の姿。
手には対淫獣用の長くて太い双頭バイブを握って。
悪戯をしている場合ではなかった。
妖夢は触手の恐怖と期待に喘ぐ魔理沙を残してすぐさまその場を離脱。
鈴仙もそれを追った。

「この淫獣めぇ!!」

普段の鈴仙からは想像もつかぬ怒りに満ちた声と双頭バイブを振り回しながら迫るその姿に妖夢は後ろを振り返る余裕すらなくひたすらに走った。
鈴仙の怒りの大半は服を燃やされた事よりもてゐへの悪戯を中断さし、あまつさえてゐを脅し逃がした事であったがそれにゆえに抑え難かった。
気持ちも体力も圧倒的に鈴仙が勝っていた。
このままでは妖夢が追いつかれるのも時間の問題であった。
しかし、妖夢もただ闇雲に逃げていた訳ではない。
鈴仙を倒すある獲物を取りに風呂場に移動していたのだ。
しかし、それは危険な賭けでもあった。
風呂場に入ってしまえばもう逃げ場はなくなる。
だが、鈴仙を倒さない限りはどの道永遠亭の改装はもはや不可能。
妖夢は覚悟をきめた。

風呂場に入る妖夢を見た鈴仙はその時に勝利を確信した。
そこに逃げ込んでしまえばもう逃げる事は不可能。
地の利は完全に自分にあると。
走るのを止め悠々と妖夢を追い詰める為に風呂場のドアを開ける鈴仙。
しかし、そこには行き止まりに慌てふためく妖夢の姿はなく、月の科学で作られた電動歯ブラシを片手に構える妖夢の姿があった。
妖夢が何をしようとしているか鈴仙には全く分からなった。
しかし、妖夢の思惑を察して行動するほど今の鈴仙は冷静ではない。
ただ窮地に陥った獲物を仕留めるがごとく風呂場に足を踏み入れた時。
見えてしまったのだ。
妖夢の足で踏まれ、こちらに向けられているローションの容器を。
電動歯ブラシに気を取られすっかりと見逃していたのだ。
鈴仙が風呂場に足を踏み入れると同時に容器からローションが鈴仙の足元目がけて発射された。
間一髪容器の存在に気が付いた鈴仙は足を滑らし転ぶ事はなかった。
しかし、風呂場と双頭バイブとローション。
これらの組み合わせは鈴仙にトラウマとなったヌルヌル地獄風呂の恐怖を思い出させるは十分であった。
無論、妖夢は鈴仙のトラウマを知る由も無かった。
しかし、偶然とはいえ恐怖で鈴仙の動きが止まったのだ。
この機を逃す妖夢ではなかった。
妖夢の放った電動歯ブラシの先端は抜群の精度で鈴仙の一番敏感な所にあてられ。
妖夢は迷う事なくそのスイッチを入れた。

「あああああああ!!!」

その瞬間鈴仙の身体を今まで感じた事のない衝撃が走った。
極細の柔らかい歯が一秒間に数万回左右するそんな刺激を一番敏感な部分に与えられたのだ。
悲鳴に近い歓喜の声を上げ、そのまま鈴仙は意識を手放した。

「勝った…」

なんとか鈴仙を倒す事に成功した妖夢であったが勝利の余韻にひたる暇はなかった。
服集めや魔理沙への悪戯に時間を費やしすぎた為夜明けが迫っていた。
自分だけではあの夜のように夜を止める事は不可能。
残された時間では主が訪れるまでに酒池肉林の宴の準備は不可能であった。
この追い込まれた状況であるがうえに妖夢の決断は早かった。

(幽々子様の服を脱がす方法は酒池肉林だけではない!)



文々。新聞『ヌーディスト薬屋 永遠亭開店』

○月○日、迷いの竹林にある永遠亭がこの度裸で訪れ事ができるヌーディスト薬屋として新装開店した。
裸でくるお客さんに配慮して従業員も皆裸である。
この永遠亭をプロデュースした魂魄妖夢さんにお話しを伺ってみると、
「薬屋は苦いや怖いなど負のイメージを持っている人が多い。そこで皆を裸にし、開放的なイメージをもたせ皆さんがぜひともきたいと思うそんな薬屋をめざした」
と、熱くこのヌーディスト薬屋について語ってくれた。
事実、開店当初から店の姿を目のあたりにした永遠亭の薬師と姫は喜びのあまり卒倒。
「おのれえええ」と電動歯ブラシを片手に裸で走りまわる兎に「魔理沙!魔理沙が淫獣に襲われたのよ!こんな所にはおいてはおけないわ!!」と半狂乱に叫びまわる森の人形遣いなどかなりの賑わいをみせている。
この噂を聞きつけ里の人間もぞくぞくと永遠亭を目指しているが裸で迷いの竹林に入りそのまま遭難するケースが増えているので注意が必要だ。
さて、次回は 突如冥界白玉楼に出現した謎の大穴。底さえ見えぬその穴の中に何があるのか突撃レポートを行います。
最後までお読みいただき誠にありがとうございます。
おひさしぶりだというのにあんまり変わってないセキガです。
実はこの話結構前から考えてたんですが色々やってたら発表がすっかり遅くなってしまいました。
なんとか年内に間に合ってよかったです。
まあ、なんとかスケージュルや脳内の管理のコツがつかめてきたので次回はこんなに時間がかかる事はないでしょう!
なにはともあれ、おっぱいは素晴らしいですね。
それではまた次回!!

1/10 追記
コメント誠にありがとうございます。
それではコメをくださった皆様に感謝の気持ちをこめてコメ返しを行いたいと思います。

1様
いや~それほどでもないです(謙遜)
年の瀬や新年は笑ってすごしたいのでこの時期にギャグを投稿する事が多いのですが、それほど笑っていただければ何よりです。
セキガ
コメント




1.性欲を持て余す程度の能力削除
バカじゃないの(褒め言葉)
腹抱えて笑わせてもらいました。年の瀬になんつーもんを読ませやがる…!
2.性欲を持て余す程度の能力削除
すごい……どうやったらこんなの書けるんだ……?センスありすぎるwww