ご注意書き。
仁も義もないおっぱい、否、ギャグでございます。
抜けませぬ下ネタばかりかと。
レズセックス・バイオレンス・ロックンロールの蔓延する幻想郷が舞台です。
キャラも当然のごとく壊れております。
しかしながら、そうであっても、おっぱい。
その冬、幻想郷は荒れた。
それは博麗霊夢があるとんでもない事を思いついてしまった事に端を発する。
その年の元旦。
博麗神社は兵糧攻めのなか年を明かした。
年末からの吹雪によりただでさえ少ない参拝客はついに0となり。
食糧も底を付き、神社の回りの食べられる植物は食べつくし荒地となった境内には動物すらよりつかず。
炬燵をかじり「う~う~」と唸りながら餓えを凌ぐその姿は博麗神社の炬燵の主と畏れられ二度と神社には来まいと思わせるだけの迫力はあった。
しかし、幸か不幸か今神社を訪れる人間はいない。
霊夢はもはや何者かの悪意すら感じ、この自身に起きた異変を解決しようとしたが玉串をくらわせ、針を刺す相手が一向に見当がつかないのだ。
しかし、寒さと餓えで意識は朦朧としこのまま家の中で遭難してしまうのかと薄れいく意識の中霊夢が思い始めた時、生命の危機を感じたのだろうか、脳がフル稼働しある革命的な思いつきをしてしまったのだ。
(そうだ参拝客とお賽銭が来ないならこっちから行けばいいじゃない!!)
(皆が入れる事ができなかったお賽銭も自動で回収してあげて!!)
まさに、逆転の発想であった。
入れる事ができなかったお賽銭を自動で回収するという便利なお賽銭の新システム。
これなら神社に来る事もなく自宅にいながらお賽銭を入れることでき、入れ忘れの心配もない。
なんという親切。
なんという真心。
思い立ったが吉日と博麗霊夢によるお賽銭の回収は始まった。
当然のごとく博麗の巫女によるお賽銭の回収は熾烈を極めた。
「巫女様お止め下さい!」
「あるじゃないの!ここにお賽銭が!」
「それは年老いた父が淫猥な本を買う為に貯めたお金なんです。お許しください」
「このお賽銭入れたらエロい事に困らないくらい御利益あるから大丈夫よ」
「ああ!そんな全部なんてお止め下さい。お止め下さい…」
と、隠していたヘソクリを奪われるなどは序の口。
八雲家などはさらに酷い目にあっていた。
「すごい御利益があるお賽銭の徴収にきたわよ」
「ほう、それは一体何の御利益があるんだ」
マヨヒガで巫女を出迎えたのは八雲藍。
賽銭の徴収の事は聞いていたので適当にあしらい追い返すつもりであった。
「そうね…例えば、あんたの家に可愛い式の式がいるじゃない。近頃ぶっそうだから悪い人間に捕まってペロペロされるかもしれないじゃない。それが防げる御利益」
「なっ…!?」
その言葉を聞いて一瞬にして藍は青ざめた。
この巫女の言う悪い人間が誰なのか、それが分からない彼女ではない。
「くっ…いくらだせばいいんだ…」
「あー分かってないわね。お賽銭は額じゃなくて、気持ちよ、気持ち!だからちゃんと気持ちが伝わる額をだしてもらわないと」
それは金銭の要求ではもっとも悪辣な要求の仕方であった。
藍はしかたなく財布ごとお賽銭として差し出すより他なかった。
「あら、すごいこんなにも!これはきっとすごい御利益があるわね!じゃあまた来月もくるから」
来月も来る。
それはあれだけ払っても御利益は1ヶ月しかないという事だ。
その事を告げられ、満面の笑みで帰路につく霊夢の後ろで藍は泣き崩れた。
「おら達もう我慢できねえだ!!」
そして、そのような非情なお賽銭の徴収が続けられ人間の里では人々がついに怒りの声を上げた。
なにしろ博麗の巫女の暴挙はこのお賽銭の徴収だけではないのだ。
それは去年の秋の事。
外の世界から「はろうぃん」という異国のお祭りが幻想郷入りしてきた。
このお祭りの趣旨である「お菓子をくれなきゃ悪戯しちゃうぞ」を博麗の巫女はお菓子を持ってない者には悪戯していいと拡大解釈。
真っ先にその巫女の餌食となったのは、当然のごとく魔法の森に住む魔法使い二人だった。
魔法の森、霧雨邸。
その日突如、訪問した珍しい客人に驚きながらも散らかった部屋を片付けもてなす用意をしようとした魔理沙にむかい霊夢は非情にもこう言った。
「お菓子がないじゃない」
そんな事を突然言われ、縛られベットの上に転がされる魔理沙は今自分に何が起こっているのか。
なぜ自分が縛られないといけないのか理解ができなかった。
「魔理沙全然今の状況が分かってないようだから説明してあげる。今日はお菓子を持ってない人間は悪戯される日なの」
「なっ!!」
自分の上に馬乗りになり恍惚とした表情を浮かべる霊夢からそう告げられ魔理沙は言葉を失った。
「なっなあ、霊夢、冗談だよな?」
この巫女は冗談を言わない。
長い付き合いであるそのくらいは当然わかる。
そうであっても一分の望みをかけそうもらした。
「冗談なわけないじゃない。さあ、魔理沙これをくわえなさい」
そんな一分の望みさえ非情に断ち切り霊夢が魔理沙に差し出したのは自らの下着に装着した卑猥な形のアツアツコンデスミルク発射装置であった。
「そっ、そんな大きいもの口に入らないぜ!」
「じゃあ、無理矢理入れるだけね」
「うぐっ!?」
抗議の声も空しく、無理矢理卑猥な形のアツアツコンデスミルク発射装置を口に入れられ、あまつさえ腰を動かされ口内を犯される魔理沙。
しかし、苦しめば苦しむほど呻けば呻くほどその声と表情に霊夢の興奮の度合いは増し。
魔理沙の口を犯す霊夢の腰の動きは激しくなっていた。
「魔理沙!!!」
突如、あたりを切り裂くような悲鳴にも似た声が響き霊夢の魔理沙の口を犯す腰の動きは止まった。
見れば部屋の入口に人形遣いが立ち尽くしているではないか。
大方魔理沙の家に食事を作りに来た所でこの光景を目撃してしまったのであろう。
ショックで床に落とした買い物籠から散らばる食材がそれを物語っている。
「あら、アリスいらっしゃい。今、ちょっと魔理沙に罰を与えている所なの」
アリスが来たとて表情一つ変えずそう答える霊夢のあまりにも堂々した態度。
そして、魔理沙への罰という言葉にアリスは魔理沙がまた何かやらかし霊夢に罰を受けている。
そう勘違いをした。
「霊夢お願い!私は…私は何されてもいいから、魔理沙には酷い事しないで…」
「馬鹿ね。私が魔理沙に酷い事する訳ないじゃない。でもね、アリス。素でそんな台詞言える。あんたのそういう所すごい好きよ」
そう言い自分の上でさも計画通りとばかりに頬を歪める霊夢の顔を見た時。
魔理沙は身の毛もよだつ真相に気付いた。
霊夢の今回の標的は自分ではなく、アリス。
「アリス駄目だ!!」
「魔理沙…私は大丈夫だから」
口からアツアツコンデスミルク発射装置を抜かれ、やっとの思いで出した声だが霊夢はもとよりアリスも止まってはくれなかった。
「じゃあアリス。まずは胸を出しなさい」
そんな霊夢の屈辱的な命令にもアリスは素直に従った全ては魔理沙をこれ以上の辱めから守る為である。
ほどなくしてアリスの乳房が露わになった。
その形の整った乳房は大きすぎず、それでいて均衡の整ったアリスの身体のなかではその存在感は圧倒的であった。
我慢はしているが羞恥に顔を朱に染めるアリスの表情とも合わさりその姿は少々の事では動じぬあの博麗の巫女でさえ思わず唾を飲み込んでしまう。
それほどのものだった。
そんなものを見さされたのだ有無も言わさず霊夢の口はその乳首に吸い付き、その手は乳房を揉みしだいた。
「うんっ…本当いやらしいおっぱいしてるわね…」
「やっ…違うの…」
「何が違うの?ちょっと吸われただけでこんなに乳首硬くして…本当いやらしい…いやらしいおっぱい」
「やあっやああ!!」
「アリス!!!」
そんな霧雨邸での一部始終を文屋にすっぱ抜かれ。
お菓子をもっていないと巫女に悪戯されるとその秋の幻想郷の店頭からは甘い物は姿を消した。
そして、今回のお賽銭の徴収である。
里の人々の怒りは納まりがつかないものとなっていた。
「巫女さ犯すだ!巫女さ犯してお賽銭の徴収を止めてくれように説得するだ!!」
そんな説得の方法に誰一人して異を唱える者がいない程に。
こうして、人里の屈強な男衆数名が巫女の説得の為、博麗神社に向かった。
その股間の説得棒に里の人たちの希望をパンパンに詰めて。
しかし、突如股間の説得棒をパンパンにした男衆が訪れても博麗の巫女は顔色一つ変えず。
おもむろに神社の奥より持ち出した立派な形をしたマツタケを手に取り。
無言で針で串刺しにした。
それは男達の説得棒の末路を予見させるものだった。
説得棒を針で串刺しにされるという想像を絶する恐怖に勇者達は我先にと神社より逃げだした。
行きはパンパンにしていた説得棒をシオシオして。
その勇者達が説得棒をシオシオにして里に逃げ帰った姿を見て、人々は希望が潰えた事を静かに悟った。
そんな幻想郷で嘆く者もいれば笑う者もいる。
守矢神社の現人神東風谷早苗は後者である。
彼女は知っていた。
信仰は世が乱れ、人々が貧窮した時に切に求められるものだと。
まさに今がその時である。
しかし、彼女は知っていた。
自分にはまだあの博麗の巫女に対抗しうる程の信仰がない事も。
なにせ脇を出して人里を歩いただけでお賽銭の徴収に怯える人々が逃げ惑い里がパニックになる程なのだ。
博麗の巫女の恐怖と言う名の圧倒的なカリスマに対抗しうるには並の信仰では足りない。
しかし、風はこちら側にふいているとはよく言ったもの。
自らの力を示し信仰を集める算段は早苗にはもうついていた。
絶好の機会もすでにやってきているのだ。
魂魄妖夢。
冥界の白玉楼の庭師であるが今は冥界にはいない。
それは霊夢のお賽銭の徴収が始まる少し前の事。
お風呂の際「体を洗う布がない」との主の訴えに「ならば自分が布となり、幽々子様のお体をお洗いします」と石鹸を自らの体中にぬり主の身体を隈なく洗い、あまつさえ乳首は大事な所なので消毒もかねて口の中で丹念に洗い。
その働き天晴れなりと無期限の暇を与えられたのだ。
今は冥界にも入れず人里から少し離れた場所にある小さな一軒家を借り庭師をしながら暮らしていた。
そんな彼女の元に突然東風谷早苗が訪ねてきたのだ。
何度か宴会などで顔を見た事はあるが面識はそれほどあるわけではない。
しかし、なぜが真剣な面持ちで「大切なお話があります」と言う彼女に何かを感じた妖夢は家に上げ彼女の話を聞く事にしたのだ。
早苗を家に上げ、お茶をだして程なく早苗が口を開いた。
「実は妖夢さんの腕を見込んで頼みがあるのです。私と一緒に不逞の輩を斬って世直しをしてくれませんか」
あまりに突然な話であった。
しかし、その言葉を聞いた時妖夢の胸の鼓動は一瞬で高まった。
不逞の輩を斬っての世直し。
それは剣の道を志す者なら誰しもが一度は夢見る事である。
しかし、多くの者をその夢を諦める。
あるものは自らの腕の未熟さを知った時。
あるものは銃刀法違反で捕まった時。
あるものは徳川の幕府がとうの昔に滅んだのを知った時。
妖夢もまた忘れかけていた夢であった。
思えば今は博麗の巫女のお賽銭の徴収により里の人心は乱れている。
しかし、自分にそんな事ができるのか。
自らの未熟を知る妖夢は不安げに問うような視線で早苗の顔をもう一度見た。
そこには煌々と瞳に炎を宿した現人神の顔があった。
現人神の瞳に宿る炎。
それは決して信仰を集める。その為だけに燃えている物ではなかった。
それは幼き日にテレビで見た今だ彼女の胸の奥に燻るあの光景。
「はけええ!はかぬかあ!!」
「ひいいいいい。お役人様おら知らねえだ!!」
「ええい。まだしらをきるか!ならばさらに重石を追加してやる!」
「ひぃぃぃぃぃぃ!!」
疑わしき者を縛りを石畳の上で正座させその膝の上に次々と重石を乗せていく時代劇でみた取り調べの光景である。
幼い彼女にはその行為の意味は分からなかった。
しかし、画面のなかでひたすら哀願し悲鳴をあげる男の姿に彼女の胸の鼓動は高まりずっとその光景を眺めていた。
その胸の高まりのまま将来は人の膝の上に重石を乗せる職業につこうとも考えた。
しかし、現代の日本ではそのような職業はない事をすぐに知った。
幻想郷に来る時も幻想郷にならばそのような職があるのではと淡い期待を懐いていた。
しかし、悪い事をした人間は妖怪に食べられ悪い事をした妖怪は巫女に性的に食べられる事で秩序を保つこの幻想郷の社会にそのような職は必要とされていなかった。
しかし、今は博麗の巫女の暴虐により人心は乱れ、治安も悪くなる一方である。
今なら受け入れられる。
否、今こそ望まれているのだ。
人々に道を示す信仰が。
悪に裁きを下す神が。
その全てを備えた悪人の膝の上に重石を乗せる現人神東風谷早苗が。
そんな現人神の胸中など知るよしもない妖夢であるがその瞳の輝きは見覚えがあった。
それは自分が主のおっぱいを吸う計画を思いつき風呂場から手拭いをすべて持ち去った時の自分の瞳にそっくりだったのだ。
「早苗さん!やりましょう!!」
その瞳からも伝わる早苗の熱に妖夢は迷う事なく彼女の手を握りそう言った。
こうして幻想郷にモーストデンジャラスコンビが誕生した。
そして、近い中に幻想郷中に二人の名は広がるであろう。
早苗は確信していた。
なぜなら今の幻想郷に事件の類は事欠かないからだ。
モーストデンジャラスコンビが結成され程なくして、遂に彼女達の待ち望んだ幻想郷中を揺るがす大事件が起きた。
一名の乱心者が寺子屋に立て籠もり教師と生徒等を人質にオナニーショーを始めようとしていたのだ。
乱心したる者の名は十六夜咲夜。
紅魔館の元メイド長である。
彼女が乱心したる理由、そしてメイド長の職を解かれた訳。
それはフランドール・スカーレットとの浮気が主であるレミリア・スカーレットにばれてしまった為である。
最初は不可抗力であった。
部屋の掃除中に突然後ろから抱きつかれ胸を揉まれたのだ。
「フッフラン様!何を!」
「う~ん…咲夜の胸やわらか~い」
突然の事に狼狽するものフランはそんな事など気にも止めず服の上からその小さな手で咲夜の胸を揉み続ける。
「ああ…フラン様…お止め下さい…」
咲夜は抗おうとするも腕にも言葉にも力は入らず振りほどく事もできなかった。
「ねえ…咲夜気持ちいい?」
「そんな事…」
「小悪魔から聞いたの咲夜近頃お姉様の相手でよっきゅーふまんだって、だから気持ちよくしてあげたら治るって」
「ああ…そんな事…」
その言葉が事実無根であれば咲夜は激怒していたであろう。
しかし、怒ることはできなかった。
大方その小悪魔の言葉に嘘はなかった。
主であり想い人でもあるレミリアと咲夜は体を重ねていた。
しかし、長い時を生きつつも性的な知識やそういった経験の無いレミリアとの情事では彼女の身体は満足していなかったのだ。
「だからね。私が気持ちよくしてあげる。お姉様よりずっと」
そして、天使のような微笑で悪魔のような事を囁かれてしまってはもう咲夜に抵抗などできなかった。
「ほら、咲夜。気持ちいいの?私の指気持ちいいの?」
「あううっ!!気持ちいいです!!フラン様の指気持ちいいです!!」
数刻後、そこには一糸纏わぬ姿となり四つん這いになり秘所に差し込まれたフランの指だけで何度も絶頂を迎える十六夜咲夜の姿があった。
「咲夜すごい…指が四本を入っちゃったよ」
「はうぅぅぅ!!きつい…」
フランの小さな手の指とはいえ四本もの指を入れられ咲夜は身を震わした。
痛みではなく今で味わった事のない快楽に。
「咲夜痛くない?」
自分の身を案じる言葉をかけられ、それだけで軽く達してしまいそうになる。
「痛くないです…だからもっと動かしてください!!」
「わかった。いっぱい動かしてあげるね」
「はぅぅぅ!!そんな!そんな激しく動かしたらイキます!またイっちゃいます!!」
「いいよ咲夜いっぱいイって」
「イく!!また咲夜イっちゃいます!!フラン様!!イくぅぅぅぅぅぅぅ」
フランの指によって何度目になるかの絶頂を迎えた咲夜。
しかし、彼女の身体はまだ満足する事はなかった。
「はあああ…もっと…もっとしてくださいフラン様ぁ」
「そんな恰好でお尻振って咲夜っていやらしいメス犬みたい」
「そうです咲夜はフラン様のいやらしいメスなんです。だからもっとしてください!!」
そう言い四つん這いのまま腰を振りさらなる快楽を哀願する彼女の姿は完全にメス犬そのものだった。
「咲夜…何…してるの…」
しかし、彼女の願いは叶う事はなかった。
お茶の時間になってもお茶の一つもでない事を不審に思い館内を探し回っていたレミリアにその姿を見られてしまったのだ。
「お嬢様!あれは違うんです!」
「五月蠅い!!何も聞きたくない!!」
当然のごとくレミリアは怒り咲夜の静止も聞かず自室に閉じこもった。
そうでもしなければ怒りで我を忘れそうだったのだ。
自分の前では見せた事もない咲夜の乱れた姿が、なによりも見つかった時にフランの見せた、勝ち誇ったかのような笑みがレミリアの胸をかき乱す。
そんなレミリアを追って咲夜は服を着るのも忘れ部屋の前で必死の説得続けた。
「違うんですお嬢様!あれは寝取りプレイの一環なんです!!」
寝取りプレイ。
その言葉にレミリアの閉じかけた心がわずかに緩んだ。
寝取りプレイそれは意中の相手にやきもちをやかせ普段より刺激的なナイトライフを送る為の手段の一つだ。
魔法の森の魔法使い二人に倦怠期が来ないのは強制的にこのプレイをさせられているからだともいわれている。
ならば自分が次に行う事は嫉妬にかられ狂ったように咲夜を犯す事ではないのか。
そんな考えがレミリアの頭をよぎった。
あの小悪魔の一言を聞くまでは。
「あっ咲夜さん。この前魔理沙さんにフラン様のコスプレさせて悪戯した時撮った写真天狗が持ってきましたけど何処にかざりましょう?」
「出ていけ」
こうして、十六夜咲夜は全てを失った。
守るべき館も。
仕えるべき主も。
生きる意味さえも。
紅魔館を追い出された十六夜咲夜のその後は燦々たるものだった。
里の小料理屋に転職し、メイド長として銀のナイフではなく、板長として鉄の包丁を振るう日々。
いつも狂ったように玉葱を刻み涙で顔をボロボロにし視界が悪くなったせいで水あめを頭からかぶりアリにたかられる始末。
そこには瀟洒で完璧なメイドと言われた彼女の姿はなかった。
ただそれだけなら人里に落ち着きの無い板長が新たに生まれた。
それだけの話だった。
しかし、運命は彼女を駆り立てた。
見てしまったのである。
寺子屋で生徒に手を出した事がばれ、口止め料として子供におっぱいを要求される上白沢慧音の姿を。
羨ましかった。
早速咲夜は自分で撮った恥ずかしい写真を片手に寺子屋に向かい、これを使って脅迫していかがわしい行為をしろと脅迫。
要求がのまれない場合はオナニーショーもじさないと寺子屋に立て籠もり今にいたる。
里の者が強行突入を試みるも、変なマネをすればこの日の為に鍛えたパーフェクト水流が潮を噴くと脅され手も足でない状態だった。
この元メイド長の乱行に責任を感じたのか紅魔館の緊急対策本部が寺子屋の前に設置され事件の解決にあたっていた。
しかし、その肝心の対策本部長のパチュリー・ノーレッジは乱心した従者を正気に戻す方法を書物より模索しているのだが。
「これならいけそうね、まず裸でマラソンをする羞恥プレイをして最後に叫ぶの『ここにいるぞ!』とそしたら正気にもどるそうよ。とういう訳でレミィ裸で走って頂戴」
「そっそんな事できる訳ないじゃない!!」
「そうね、この本によると最初に親友を生贄に捧げないといけないみたいだから一人二役は無理そうね」
といった様子で事件の解決の糸口は未だ見えそうにはなかった。
この人里を震撼させる事件は瞬く間に伝わり。
オナニーショーが見れると多くの人々が寺子屋の回りには集まっていた。
(舞台は整いました)
瀟洒なオナニーショー開幕への期待にテンションを上げる人だかりの中、一人冷静にこの熱狂の渦の中東風谷早苗はたたずんでいた。
早苗には確信があった。
もう誰も打つ手のないこの事件。
自分の起こす奇跡なら解決できる。
しかし、それだけでは足りない。
奇跡という曖昧な力では里の人々全てを畏怖させる事はできない。
必要なのは単純で分かりやすい万人を納得させる力の証明。
そこでパートナーとして選らんだのが魂魄妖夢である。
彼女がその刃で悪党を斬り。
自分が疑わしき者の膝の上に重石を乗せればいくら愚鈍な者でも理解する事ができよう。
東風谷早苗は現人神だと。
現人神はすごいのだと。
彼女の目蓋の裏には鮮明に映っていた。
悪を許さず、疑わしき者は膝の上に重石を乗せる厳粛な現人神の東風谷早苗の姿が。
「神様!お許しくだせえ!オラ何もやってねえだ!!」
「あら嘘をつく悪い人にはまた重石を追加しないといけませんね♪今度はこのお地蔵様を乗せちゃいましょうか♪」
「ひぃぃぃぃ!!オラ本当に知らねだあ!!」
「う~ん、本当に演技がうまいですね♪でもこのよくしなるゴボウさんの前でも同じ事が言えますか?」
「ひぃぃぃぃ!!神様!!許してくんろう!神様!!」
もうこれが妄想でなくなるのだ。
早苗もまた、集まった者達同様これから訪れるであろう未来の姿に胸を高鳴らせ。
パートナーである魂魄妖夢の到着を待った。
早苗より連絡をうけ寺子屋に急行していた妖夢だが思わぬ事態に直面していた。
「ほらてゐ、ここなら誰も居ないしキスしてくれるでしょ?」
「ヤダヤダ!私鈴仙とそんな事したくない!」
「てゐったらまだ素直にならないの?姫様や師匠みたいに宇宙人椅子にしたら素直になるのかな?」
「ひいっ!鈴仙お願いだからこんな事止めて…」
「そっか、てゐったらわざと嫌がって私の事興奮させてくれてるんだ可愛いなあ」
「鈴仙…何を言って…」
「ふふ、本当にてゐは可愛い…キスだけじゃ我慢できない」
「鈴仙ヤダ!やめて!やめてぇぇ!!」
レズレイプ現場である。
もはや会話もまともにできぬ狂った宇宙兎が地球兎をレズレイプしているのである。
助けなければ。
そう思い刀の柄に手をかけた瞬間、妖夢に迷いが生じた。
今、自分の助けをせつに求めてる人は他にいるではないか。
それは今や無明に落ちたかつて憧れでもあった元メイド長であり。
それは今や相棒となり共に世直しをすると誓った山の風祝である。
今こうしている間にも元メイド長はどんどん人の道を外れ、それを止める為に一人早苗は闘っているのではないか。
だが、このレズレイプも見逃す事はできない。
激しい葛藤のすえ妖夢はついに答えをだした。
(これは地球外知的生命体の侵略プレイだ邪魔をしてはいけない)
そう自分に言い聞かして二人の邪魔にならぬよう音も立てずその場を去った。
決して報酬のおっぱいが小さいからそのような結論に至ったのではないとも自分に言い聞かし。
「そこの刀を背負ったお姉さん。ちょっと遊んでいかないかい?新装開店!乳霊殿!今なら可愛い女の子のおっぱい揉み放題だよ」
兎の情事を見なかった事にして寺子屋に急ぐ妖夢。
しかし、里に入ってすぐにそんな客引きとおぼしき赤いおさげの猫の妖怪に声をかけられた。
里では霊夢のお賽銭の徴収により生活が貧窮しこのようないかがわしい店が乱立するまで治安が悪化していた。
嘆かわしい事だが今、妖夢にはそのような者にかまっている暇などなかった。
「今、急いでいるんです!ほっといてください!!」
「そんな事言わずにさ♪ちょっとだけ遊んでいきなよ、サービスするからさ♪」
この妖怪身のこなしは早く妖夢でもかわせぬほどすばやく腕を組んできた。
その腕にあたる柔らかい感触に妖夢は少しだけ寄り道をする事を決めた。
(二人ならたぶん大丈夫。少しぐらいの寄り道なら問題ないはず)
先ほどとは打って変わって迷いなくそう考え猫の妖怪に導かれるまま店へと進む妖夢。
しかし、まだ見ぬおっぱいに淡い期待を懐きながら店に入った瞬間妖夢は絶句してしまう。
それはおっぱいと言うにはあまりに大きすぎた。
大きく、重く、丸く、そして、乳首が複数ついていた。
それは正に乳牛だった。
あまりの事に妖夢は自分の身に何が起こっているか理解する事ができなかった。
おっぱいを楽しむお店に入ったのに何故そこに牛さんしかいないのか。
「どうしました?可愛い女の子のおっぱいですよ?いくら揉んでもいいんですよ」
この店の店主と思しき第三の眼もつ妖怪がまるで妖夢の心の中を見透かしたかのようにそう声をかける。
その言葉に妖夢はもはや悪意しか感じる事ができなかった。
以前師匠が外の世界で「びでお」なる映像を記録する不思議な物を買ってきた時。
「タイトルと中身が全然違うではないか!!」
と怒りに我を忘れる事件が白玉楼でもあったが。
これはそんな生易しいものではない。
許せなかった。
おっぱいを楽しむ為にやってきた人々に牛さんのお乳を揉ませる非道を。
おっぱいを楽しみに来た人々の笑顔を奪う悪逆を。
店の前では客引きの腕がいいのかおっぱいを楽しむ為に多くの男達が長蛇の列を作っている。
皆気持ちがいい程の笑顔だ。
店に入ればその笑顔は絶望の涙へと変わるだろう。
気が付けば抜いていた。
無念である。
この神を畏れぬ悪逆非道の所業に涙を飲んだ人々の無念が妖夢の刀を抜かせたのだ。
店主の方もまるで妖夢が刀を抜くのを分かっていたかのように慌てる事なく後ろに下がり、代わりに用心棒と思しき金髪の鬼が前にでた。
その用心棒の立派なおっぱいを見て妖夢の怒りはさらに加速し。
妖夢の怒りと騙された人々の無念を宿した楼観剣が放たれた。
(遅い…、いくらなんでも遅すぎます。どこで道草を食ってるんでしょうか)
妖夢がおっぱいに泣いた人々の無念を背負い怒りの刃を振るっている頃、寺子屋の前では早苗が痺れを切らしていた。
まさか妖夢がおっぱい寄り道をしているなど夢にも思わず。
(このままでは紅魔館の人達に事件が先に解決されてしまいます!!)
そんな危惧も早苗には起こり始めていたが。
紅魔館の対策本部の方はいうと。
「あった!これならいけそうよ! 『従者がおまえの貧相な体が悪いんだ!』と言って主を棒で叩けば色々と見逃してもらえそうよ。と言うことで美鈴。レミィを棒で叩きなさない。手頃な棒がないからこの肉棒の生えたパンツの肉棒で」
と言ったように的外れな策しか出さず紅魔館の知識人の役に立たなさを露見させていた。
しかし、命じられた美鈴は涙を流しながら首を横にふった。
そんな酷い事ができる訳がない。
真実よりも残酷なものはないと。
そして、レミリアの方を助けを求めるような目でみた。
いつもの彼女ならこんな事を許すはずがないのだ。
しかし、レミリアからパチュリーの提案を拒絶する声は上がらなかった。
実はレミリアにはパチュリーに逆らえぬ理由があったのだ。
それはメイド長を追い出してから少し経っての事。
レミリアは人肌恋しさに無防備なパチュリーを犯してしまったのだ。
「止めてレミィ!何するの!」
と自分を押しのけようとするも魔女の細腕では吸血鬼の力には到底及ばず。
その嫌がる様が、咲夜とは違った柔らかな魔女の裸体が、レミリアの劣情を煽り。
「パチェ!パチェ!!」
「駄目!うんっ…駄目よレミィ…」
その唇もその体も夢中で貪ってしまった。
そして、行為を終えてパチュリーが一言。
「レミィ…責任とってよね」
詰みである。
いくら人肌が恋しかったとはいえレミリアが行った事は明らかな強姦である。
親友をレズレイプしたなど噂が広まってしまえば紅魔館の主の威厳はどこかの神社の巫女なみに堕ち果ててしまう。
咲夜の浮気を咎めて追い出した身としても、姉としてフランに正しい性教育を行う身としてもそれだけは絶対に避けなければならなかった。
「パチェ…この夜の事はどうか他の人には内緒に…お願い…いえ、お願いします」
もはやレミリアは恥も外聞もなく哀願するより他に手はなかった。
「あら、レミィったらそんなに他の人に知られたくないの?恥ずかしがり屋さんね。いいわ、二人だけの秘密ね。恋人どうしで秘密を共有とか素敵ね。あっもう夫婦かしら」
こうしてレミリアは立て続けに従者と恋人と親友を失い変わりに魔女に逆らう事のできない日々を手に入れてしまった。
そんなドロドロの紅魔館の事情など知らぬ美鈴にレミリアが抗議の声を上げぬ理由が分かるはずがなかった。
「困ったわね。美鈴がこの様子じゃ無理だし。レミィを棒で叩ける者なんてそうそういないし」
そもそもレミリア・スカーレットといえば幻想郷でも名の通った妖怪の一人である。
たとえポーズと言えどそんな事ができるものは数少ない。
それこそ余程の実力者か余程の無知な者か。
「はい!はい!是非私にその役をやらせてください!!」
「誰?」
「ただの通りすがりの神様です!!」
それか、野心に目を輝させた現人神ぐらいなものだろう。
相方である東風谷早苗が目的を忘れつつある頃妖夢は人里の路地で一人打ちのめされていた。
やはり弾幕ごっこではなく鬼に真っ向勝負を挑んだのは無謀であった。
しかも相手は怪力乱神を持つ山の四天王の一角。
おっぱいの無念を晴らすこともその立派なお乳を揉む事も叶わず妖夢は敗れた。
迷惑料として二本の刀は没収され丸腰で店裏の路地に放りだされ。
妖夢は一人打ち据えられていた。
その後も店から聞こえる男泣きの声からわかる悪の蔓延るこの世の無情ではなく。
自らの未熟に。
以前にもこれに似た事があった。
「妖夢。以前にもまして腕を上げたの」
「はい!これも師匠と剣の稽古に打ち込んだおかげです!」
「うむ!して妖夢、剣とはなんぞや?」
それは毎日に真面目に稽古に励み剣の腕も上達した頃、師である妖鬼が問うた一言だった。
その一言に妖夢は一瞬にして目の前が暗くのなるのを感じた。
剣とは何か?剣術を扱う身でありがら自分はその初歩とも言えるであろう簡単な問いに答えるどころか考えた事すらもなかったのだ。
言葉が出ず立ち尽くす妖夢に妖鬼は落胆した顔はせず。
「なにお前にもすぐに分かる時がくる」
とだけ言い頭を撫でてもらった事を今でも鮮明に覚えていた。
これが妖夢が自分が未熟であると断ずる一番の理由である。
まだ妖夢はその問いの答えを見つけてはいない。
(師匠…私はまだあの時の答えを見つけていません。今だに分からない事ばかりです)
おっぱいを楽しみにきたのに牛がいて文句をいったら身ぐるみはがされたなど妖夢の想像を遥かに超える事だった。
(私には分からない事ばかりです。でも、これだけはわかります…)
(まだ私は立っている!まだ私はおっぱいにむかって走れます!!)
そう、まだ早苗と交わした約束は生きている。
報酬のおっぱいがなくても早苗さんに揉ましてもらえればいいと。
思った刹那妖夢は路地から飛び出し寺子屋の方角へ向かって駆け出していた。
まだ間に合う妖夢はそう確信していた。
なぜなら妖夢の向かう先、寺子屋への道には依然オナニーショーに期待を膨らました人の列が続いてる。
刀を取り返している時間は無いが今の妖夢に獲物の有無などさしたる問題ではなかった。
その手には刀ではなく民家に干してあった濡れたタオルが握られている。
渾身の力を込めて振り下ろされる濡れたタオルの一撃は鞭にも匹敵する。
図らずしもそれは家庭でもできる簡単SMプレイ濡れタオルスッパキングの極意であった。
知らず知らずのうちに極意を開眼した妖夢は人並みをかき分けそこで見た。
幼女を股間から生やした棒で叩く一目で分かる悪党の姿を。
もはや妖夢には何も迷いは無かった。
その悪党の背中に渾身の濡れタオルスッパキングをあびせかけた。
人を叩いたとは思えぬ乾いた破裂音のち耳をつんざく悲鳴があがる。
幼女を股間から生やした棒で叩いていた悪党の体が痛みで弓なりそり顔が後ろの妖夢にも見える恰好なった、この時初めて妖夢は知った。
自分が濡れたタオルで叩いた相手が東風谷早苗であった事を。
その後、主を辱められ怒り狂った十六夜咲夜が寺子屋から飛び出してきた所を取り押さえられ事件は無事に解決した。
この事件を解決したモーストデンジャラスコンビ事、東風谷早苗と魂魄妖夢であるが。
結成直前に解散の危機に追い込まれている。
しかし、そんなニュースよりも人々に希望を与えたのは博麗霊夢が人里で豪遊中「暗くてオマメがみつかりません」との女郎の言葉に「どうだ明るくなったでしょう」自分の下の毛に火をつけて明かりをつけた結果下腹部を火傷。
その為当分の間お賽銭の徴収にはいけないとのニュースだった。
仁も義もないおっぱい、否、ギャグでございます。
抜けませぬ下ネタばかりかと。
レズセックス・バイオレンス・ロックンロールの蔓延する幻想郷が舞台です。
キャラも当然のごとく壊れております。
しかしながら、そうであっても、おっぱい。
その冬、幻想郷は荒れた。
それは博麗霊夢があるとんでもない事を思いついてしまった事に端を発する。
その年の元旦。
博麗神社は兵糧攻めのなか年を明かした。
年末からの吹雪によりただでさえ少ない参拝客はついに0となり。
食糧も底を付き、神社の回りの食べられる植物は食べつくし荒地となった境内には動物すらよりつかず。
炬燵をかじり「う~う~」と唸りながら餓えを凌ぐその姿は博麗神社の炬燵の主と畏れられ二度と神社には来まいと思わせるだけの迫力はあった。
しかし、幸か不幸か今神社を訪れる人間はいない。
霊夢はもはや何者かの悪意すら感じ、この自身に起きた異変を解決しようとしたが玉串をくらわせ、針を刺す相手が一向に見当がつかないのだ。
しかし、寒さと餓えで意識は朦朧としこのまま家の中で遭難してしまうのかと薄れいく意識の中霊夢が思い始めた時、生命の危機を感じたのだろうか、脳がフル稼働しある革命的な思いつきをしてしまったのだ。
(そうだ参拝客とお賽銭が来ないならこっちから行けばいいじゃない!!)
(皆が入れる事ができなかったお賽銭も自動で回収してあげて!!)
まさに、逆転の発想であった。
入れる事ができなかったお賽銭を自動で回収するという便利なお賽銭の新システム。
これなら神社に来る事もなく自宅にいながらお賽銭を入れることでき、入れ忘れの心配もない。
なんという親切。
なんという真心。
思い立ったが吉日と博麗霊夢によるお賽銭の回収は始まった。
当然のごとく博麗の巫女によるお賽銭の回収は熾烈を極めた。
「巫女様お止め下さい!」
「あるじゃないの!ここにお賽銭が!」
「それは年老いた父が淫猥な本を買う為に貯めたお金なんです。お許しください」
「このお賽銭入れたらエロい事に困らないくらい御利益あるから大丈夫よ」
「ああ!そんな全部なんてお止め下さい。お止め下さい…」
と、隠していたヘソクリを奪われるなどは序の口。
八雲家などはさらに酷い目にあっていた。
「すごい御利益があるお賽銭の徴収にきたわよ」
「ほう、それは一体何の御利益があるんだ」
マヨヒガで巫女を出迎えたのは八雲藍。
賽銭の徴収の事は聞いていたので適当にあしらい追い返すつもりであった。
「そうね…例えば、あんたの家に可愛い式の式がいるじゃない。近頃ぶっそうだから悪い人間に捕まってペロペロされるかもしれないじゃない。それが防げる御利益」
「なっ…!?」
その言葉を聞いて一瞬にして藍は青ざめた。
この巫女の言う悪い人間が誰なのか、それが分からない彼女ではない。
「くっ…いくらだせばいいんだ…」
「あー分かってないわね。お賽銭は額じゃなくて、気持ちよ、気持ち!だからちゃんと気持ちが伝わる額をだしてもらわないと」
それは金銭の要求ではもっとも悪辣な要求の仕方であった。
藍はしかたなく財布ごとお賽銭として差し出すより他なかった。
「あら、すごいこんなにも!これはきっとすごい御利益があるわね!じゃあまた来月もくるから」
来月も来る。
それはあれだけ払っても御利益は1ヶ月しかないという事だ。
その事を告げられ、満面の笑みで帰路につく霊夢の後ろで藍は泣き崩れた。
「おら達もう我慢できねえだ!!」
そして、そのような非情なお賽銭の徴収が続けられ人間の里では人々がついに怒りの声を上げた。
なにしろ博麗の巫女の暴挙はこのお賽銭の徴収だけではないのだ。
それは去年の秋の事。
外の世界から「はろうぃん」という異国のお祭りが幻想郷入りしてきた。
このお祭りの趣旨である「お菓子をくれなきゃ悪戯しちゃうぞ」を博麗の巫女はお菓子を持ってない者には悪戯していいと拡大解釈。
真っ先にその巫女の餌食となったのは、当然のごとく魔法の森に住む魔法使い二人だった。
魔法の森、霧雨邸。
その日突如、訪問した珍しい客人に驚きながらも散らかった部屋を片付けもてなす用意をしようとした魔理沙にむかい霊夢は非情にもこう言った。
「お菓子がないじゃない」
そんな事を突然言われ、縛られベットの上に転がされる魔理沙は今自分に何が起こっているのか。
なぜ自分が縛られないといけないのか理解ができなかった。
「魔理沙全然今の状況が分かってないようだから説明してあげる。今日はお菓子を持ってない人間は悪戯される日なの」
「なっ!!」
自分の上に馬乗りになり恍惚とした表情を浮かべる霊夢からそう告げられ魔理沙は言葉を失った。
「なっなあ、霊夢、冗談だよな?」
この巫女は冗談を言わない。
長い付き合いであるそのくらいは当然わかる。
そうであっても一分の望みをかけそうもらした。
「冗談なわけないじゃない。さあ、魔理沙これをくわえなさい」
そんな一分の望みさえ非情に断ち切り霊夢が魔理沙に差し出したのは自らの下着に装着した卑猥な形のアツアツコンデスミルク発射装置であった。
「そっ、そんな大きいもの口に入らないぜ!」
「じゃあ、無理矢理入れるだけね」
「うぐっ!?」
抗議の声も空しく、無理矢理卑猥な形のアツアツコンデスミルク発射装置を口に入れられ、あまつさえ腰を動かされ口内を犯される魔理沙。
しかし、苦しめば苦しむほど呻けば呻くほどその声と表情に霊夢の興奮の度合いは増し。
魔理沙の口を犯す霊夢の腰の動きは激しくなっていた。
「魔理沙!!!」
突如、あたりを切り裂くような悲鳴にも似た声が響き霊夢の魔理沙の口を犯す腰の動きは止まった。
見れば部屋の入口に人形遣いが立ち尽くしているではないか。
大方魔理沙の家に食事を作りに来た所でこの光景を目撃してしまったのであろう。
ショックで床に落とした買い物籠から散らばる食材がそれを物語っている。
「あら、アリスいらっしゃい。今、ちょっと魔理沙に罰を与えている所なの」
アリスが来たとて表情一つ変えずそう答える霊夢のあまりにも堂々した態度。
そして、魔理沙への罰という言葉にアリスは魔理沙がまた何かやらかし霊夢に罰を受けている。
そう勘違いをした。
「霊夢お願い!私は…私は何されてもいいから、魔理沙には酷い事しないで…」
「馬鹿ね。私が魔理沙に酷い事する訳ないじゃない。でもね、アリス。素でそんな台詞言える。あんたのそういう所すごい好きよ」
そう言い自分の上でさも計画通りとばかりに頬を歪める霊夢の顔を見た時。
魔理沙は身の毛もよだつ真相に気付いた。
霊夢の今回の標的は自分ではなく、アリス。
「アリス駄目だ!!」
「魔理沙…私は大丈夫だから」
口からアツアツコンデスミルク発射装置を抜かれ、やっとの思いで出した声だが霊夢はもとよりアリスも止まってはくれなかった。
「じゃあアリス。まずは胸を出しなさい」
そんな霊夢の屈辱的な命令にもアリスは素直に従った全ては魔理沙をこれ以上の辱めから守る為である。
ほどなくしてアリスの乳房が露わになった。
その形の整った乳房は大きすぎず、それでいて均衡の整ったアリスの身体のなかではその存在感は圧倒的であった。
我慢はしているが羞恥に顔を朱に染めるアリスの表情とも合わさりその姿は少々の事では動じぬあの博麗の巫女でさえ思わず唾を飲み込んでしまう。
それほどのものだった。
そんなものを見さされたのだ有無も言わさず霊夢の口はその乳首に吸い付き、その手は乳房を揉みしだいた。
「うんっ…本当いやらしいおっぱいしてるわね…」
「やっ…違うの…」
「何が違うの?ちょっと吸われただけでこんなに乳首硬くして…本当いやらしい…いやらしいおっぱい」
「やあっやああ!!」
「アリス!!!」
そんな霧雨邸での一部始終を文屋にすっぱ抜かれ。
お菓子をもっていないと巫女に悪戯されるとその秋の幻想郷の店頭からは甘い物は姿を消した。
そして、今回のお賽銭の徴収である。
里の人々の怒りは納まりがつかないものとなっていた。
「巫女さ犯すだ!巫女さ犯してお賽銭の徴収を止めてくれように説得するだ!!」
そんな説得の方法に誰一人して異を唱える者がいない程に。
こうして、人里の屈強な男衆数名が巫女の説得の為、博麗神社に向かった。
その股間の説得棒に里の人たちの希望をパンパンに詰めて。
しかし、突如股間の説得棒をパンパンにした男衆が訪れても博麗の巫女は顔色一つ変えず。
おもむろに神社の奥より持ち出した立派な形をしたマツタケを手に取り。
無言で針で串刺しにした。
それは男達の説得棒の末路を予見させるものだった。
説得棒を針で串刺しにされるという想像を絶する恐怖に勇者達は我先にと神社より逃げだした。
行きはパンパンにしていた説得棒をシオシオして。
その勇者達が説得棒をシオシオにして里に逃げ帰った姿を見て、人々は希望が潰えた事を静かに悟った。
そんな幻想郷で嘆く者もいれば笑う者もいる。
守矢神社の現人神東風谷早苗は後者である。
彼女は知っていた。
信仰は世が乱れ、人々が貧窮した時に切に求められるものだと。
まさに今がその時である。
しかし、彼女は知っていた。
自分にはまだあの博麗の巫女に対抗しうる程の信仰がない事も。
なにせ脇を出して人里を歩いただけでお賽銭の徴収に怯える人々が逃げ惑い里がパニックになる程なのだ。
博麗の巫女の恐怖と言う名の圧倒的なカリスマに対抗しうるには並の信仰では足りない。
しかし、風はこちら側にふいているとはよく言ったもの。
自らの力を示し信仰を集める算段は早苗にはもうついていた。
絶好の機会もすでにやってきているのだ。
魂魄妖夢。
冥界の白玉楼の庭師であるが今は冥界にはいない。
それは霊夢のお賽銭の徴収が始まる少し前の事。
お風呂の際「体を洗う布がない」との主の訴えに「ならば自分が布となり、幽々子様のお体をお洗いします」と石鹸を自らの体中にぬり主の身体を隈なく洗い、あまつさえ乳首は大事な所なので消毒もかねて口の中で丹念に洗い。
その働き天晴れなりと無期限の暇を与えられたのだ。
今は冥界にも入れず人里から少し離れた場所にある小さな一軒家を借り庭師をしながら暮らしていた。
そんな彼女の元に突然東風谷早苗が訪ねてきたのだ。
何度か宴会などで顔を見た事はあるが面識はそれほどあるわけではない。
しかし、なぜが真剣な面持ちで「大切なお話があります」と言う彼女に何かを感じた妖夢は家に上げ彼女の話を聞く事にしたのだ。
早苗を家に上げ、お茶をだして程なく早苗が口を開いた。
「実は妖夢さんの腕を見込んで頼みがあるのです。私と一緒に不逞の輩を斬って世直しをしてくれませんか」
あまりに突然な話であった。
しかし、その言葉を聞いた時妖夢の胸の鼓動は一瞬で高まった。
不逞の輩を斬っての世直し。
それは剣の道を志す者なら誰しもが一度は夢見る事である。
しかし、多くの者をその夢を諦める。
あるものは自らの腕の未熟さを知った時。
あるものは銃刀法違反で捕まった時。
あるものは徳川の幕府がとうの昔に滅んだのを知った時。
妖夢もまた忘れかけていた夢であった。
思えば今は博麗の巫女のお賽銭の徴収により里の人心は乱れている。
しかし、自分にそんな事ができるのか。
自らの未熟を知る妖夢は不安げに問うような視線で早苗の顔をもう一度見た。
そこには煌々と瞳に炎を宿した現人神の顔があった。
現人神の瞳に宿る炎。
それは決して信仰を集める。その為だけに燃えている物ではなかった。
それは幼き日にテレビで見た今だ彼女の胸の奥に燻るあの光景。
「はけええ!はかぬかあ!!」
「ひいいいいい。お役人様おら知らねえだ!!」
「ええい。まだしらをきるか!ならばさらに重石を追加してやる!」
「ひぃぃぃぃぃぃ!!」
疑わしき者を縛りを石畳の上で正座させその膝の上に次々と重石を乗せていく時代劇でみた取り調べの光景である。
幼い彼女にはその行為の意味は分からなかった。
しかし、画面のなかでひたすら哀願し悲鳴をあげる男の姿に彼女の胸の鼓動は高まりずっとその光景を眺めていた。
その胸の高まりのまま将来は人の膝の上に重石を乗せる職業につこうとも考えた。
しかし、現代の日本ではそのような職業はない事をすぐに知った。
幻想郷に来る時も幻想郷にならばそのような職があるのではと淡い期待を懐いていた。
しかし、悪い事をした人間は妖怪に食べられ悪い事をした妖怪は巫女に性的に食べられる事で秩序を保つこの幻想郷の社会にそのような職は必要とされていなかった。
しかし、今は博麗の巫女の暴虐により人心は乱れ、治安も悪くなる一方である。
今なら受け入れられる。
否、今こそ望まれているのだ。
人々に道を示す信仰が。
悪に裁きを下す神が。
その全てを備えた悪人の膝の上に重石を乗せる現人神東風谷早苗が。
そんな現人神の胸中など知るよしもない妖夢であるがその瞳の輝きは見覚えがあった。
それは自分が主のおっぱいを吸う計画を思いつき風呂場から手拭いをすべて持ち去った時の自分の瞳にそっくりだったのだ。
「早苗さん!やりましょう!!」
その瞳からも伝わる早苗の熱に妖夢は迷う事なく彼女の手を握りそう言った。
こうして幻想郷にモーストデンジャラスコンビが誕生した。
そして、近い中に幻想郷中に二人の名は広がるであろう。
早苗は確信していた。
なぜなら今の幻想郷に事件の類は事欠かないからだ。
モーストデンジャラスコンビが結成され程なくして、遂に彼女達の待ち望んだ幻想郷中を揺るがす大事件が起きた。
一名の乱心者が寺子屋に立て籠もり教師と生徒等を人質にオナニーショーを始めようとしていたのだ。
乱心したる者の名は十六夜咲夜。
紅魔館の元メイド長である。
彼女が乱心したる理由、そしてメイド長の職を解かれた訳。
それはフランドール・スカーレットとの浮気が主であるレミリア・スカーレットにばれてしまった為である。
最初は不可抗力であった。
部屋の掃除中に突然後ろから抱きつかれ胸を揉まれたのだ。
「フッフラン様!何を!」
「う~ん…咲夜の胸やわらか~い」
突然の事に狼狽するものフランはそんな事など気にも止めず服の上からその小さな手で咲夜の胸を揉み続ける。
「ああ…フラン様…お止め下さい…」
咲夜は抗おうとするも腕にも言葉にも力は入らず振りほどく事もできなかった。
「ねえ…咲夜気持ちいい?」
「そんな事…」
「小悪魔から聞いたの咲夜近頃お姉様の相手でよっきゅーふまんだって、だから気持ちよくしてあげたら治るって」
「ああ…そんな事…」
その言葉が事実無根であれば咲夜は激怒していたであろう。
しかし、怒ることはできなかった。
大方その小悪魔の言葉に嘘はなかった。
主であり想い人でもあるレミリアと咲夜は体を重ねていた。
しかし、長い時を生きつつも性的な知識やそういった経験の無いレミリアとの情事では彼女の身体は満足していなかったのだ。
「だからね。私が気持ちよくしてあげる。お姉様よりずっと」
そして、天使のような微笑で悪魔のような事を囁かれてしまってはもう咲夜に抵抗などできなかった。
「ほら、咲夜。気持ちいいの?私の指気持ちいいの?」
「あううっ!!気持ちいいです!!フラン様の指気持ちいいです!!」
数刻後、そこには一糸纏わぬ姿となり四つん這いになり秘所に差し込まれたフランの指だけで何度も絶頂を迎える十六夜咲夜の姿があった。
「咲夜すごい…指が四本を入っちゃったよ」
「はうぅぅぅ!!きつい…」
フランの小さな手の指とはいえ四本もの指を入れられ咲夜は身を震わした。
痛みではなく今で味わった事のない快楽に。
「咲夜痛くない?」
自分の身を案じる言葉をかけられ、それだけで軽く達してしまいそうになる。
「痛くないです…だからもっと動かしてください!!」
「わかった。いっぱい動かしてあげるね」
「はぅぅぅ!!そんな!そんな激しく動かしたらイキます!またイっちゃいます!!」
「いいよ咲夜いっぱいイって」
「イく!!また咲夜イっちゃいます!!フラン様!!イくぅぅぅぅぅぅぅ」
フランの指によって何度目になるかの絶頂を迎えた咲夜。
しかし、彼女の身体はまだ満足する事はなかった。
「はあああ…もっと…もっとしてくださいフラン様ぁ」
「そんな恰好でお尻振って咲夜っていやらしいメス犬みたい」
「そうです咲夜はフラン様のいやらしいメスなんです。だからもっとしてください!!」
そう言い四つん這いのまま腰を振りさらなる快楽を哀願する彼女の姿は完全にメス犬そのものだった。
「咲夜…何…してるの…」
しかし、彼女の願いは叶う事はなかった。
お茶の時間になってもお茶の一つもでない事を不審に思い館内を探し回っていたレミリアにその姿を見られてしまったのだ。
「お嬢様!あれは違うんです!」
「五月蠅い!!何も聞きたくない!!」
当然のごとくレミリアは怒り咲夜の静止も聞かず自室に閉じこもった。
そうでもしなければ怒りで我を忘れそうだったのだ。
自分の前では見せた事もない咲夜の乱れた姿が、なによりも見つかった時にフランの見せた、勝ち誇ったかのような笑みがレミリアの胸をかき乱す。
そんなレミリアを追って咲夜は服を着るのも忘れ部屋の前で必死の説得続けた。
「違うんですお嬢様!あれは寝取りプレイの一環なんです!!」
寝取りプレイ。
その言葉にレミリアの閉じかけた心がわずかに緩んだ。
寝取りプレイそれは意中の相手にやきもちをやかせ普段より刺激的なナイトライフを送る為の手段の一つだ。
魔法の森の魔法使い二人に倦怠期が来ないのは強制的にこのプレイをさせられているからだともいわれている。
ならば自分が次に行う事は嫉妬にかられ狂ったように咲夜を犯す事ではないのか。
そんな考えがレミリアの頭をよぎった。
あの小悪魔の一言を聞くまでは。
「あっ咲夜さん。この前魔理沙さんにフラン様のコスプレさせて悪戯した時撮った写真天狗が持ってきましたけど何処にかざりましょう?」
「出ていけ」
こうして、十六夜咲夜は全てを失った。
守るべき館も。
仕えるべき主も。
生きる意味さえも。
紅魔館を追い出された十六夜咲夜のその後は燦々たるものだった。
里の小料理屋に転職し、メイド長として銀のナイフではなく、板長として鉄の包丁を振るう日々。
いつも狂ったように玉葱を刻み涙で顔をボロボロにし視界が悪くなったせいで水あめを頭からかぶりアリにたかられる始末。
そこには瀟洒で完璧なメイドと言われた彼女の姿はなかった。
ただそれだけなら人里に落ち着きの無い板長が新たに生まれた。
それだけの話だった。
しかし、運命は彼女を駆り立てた。
見てしまったのである。
寺子屋で生徒に手を出した事がばれ、口止め料として子供におっぱいを要求される上白沢慧音の姿を。
羨ましかった。
早速咲夜は自分で撮った恥ずかしい写真を片手に寺子屋に向かい、これを使って脅迫していかがわしい行為をしろと脅迫。
要求がのまれない場合はオナニーショーもじさないと寺子屋に立て籠もり今にいたる。
里の者が強行突入を試みるも、変なマネをすればこの日の為に鍛えたパーフェクト水流が潮を噴くと脅され手も足でない状態だった。
この元メイド長の乱行に責任を感じたのか紅魔館の緊急対策本部が寺子屋の前に設置され事件の解決にあたっていた。
しかし、その肝心の対策本部長のパチュリー・ノーレッジは乱心した従者を正気に戻す方法を書物より模索しているのだが。
「これならいけそうね、まず裸でマラソンをする羞恥プレイをして最後に叫ぶの『ここにいるぞ!』とそしたら正気にもどるそうよ。とういう訳でレミィ裸で走って頂戴」
「そっそんな事できる訳ないじゃない!!」
「そうね、この本によると最初に親友を生贄に捧げないといけないみたいだから一人二役は無理そうね」
といった様子で事件の解決の糸口は未だ見えそうにはなかった。
この人里を震撼させる事件は瞬く間に伝わり。
オナニーショーが見れると多くの人々が寺子屋の回りには集まっていた。
(舞台は整いました)
瀟洒なオナニーショー開幕への期待にテンションを上げる人だかりの中、一人冷静にこの熱狂の渦の中東風谷早苗はたたずんでいた。
早苗には確信があった。
もう誰も打つ手のないこの事件。
自分の起こす奇跡なら解決できる。
しかし、それだけでは足りない。
奇跡という曖昧な力では里の人々全てを畏怖させる事はできない。
必要なのは単純で分かりやすい万人を納得させる力の証明。
そこでパートナーとして選らんだのが魂魄妖夢である。
彼女がその刃で悪党を斬り。
自分が疑わしき者の膝の上に重石を乗せればいくら愚鈍な者でも理解する事ができよう。
東風谷早苗は現人神だと。
現人神はすごいのだと。
彼女の目蓋の裏には鮮明に映っていた。
悪を許さず、疑わしき者は膝の上に重石を乗せる厳粛な現人神の東風谷早苗の姿が。
「神様!お許しくだせえ!オラ何もやってねえだ!!」
「あら嘘をつく悪い人にはまた重石を追加しないといけませんね♪今度はこのお地蔵様を乗せちゃいましょうか♪」
「ひぃぃぃぃ!!オラ本当に知らねだあ!!」
「う~ん、本当に演技がうまいですね♪でもこのよくしなるゴボウさんの前でも同じ事が言えますか?」
「ひぃぃぃぃ!!神様!!許してくんろう!神様!!」
もうこれが妄想でなくなるのだ。
早苗もまた、集まった者達同様これから訪れるであろう未来の姿に胸を高鳴らせ。
パートナーである魂魄妖夢の到着を待った。
早苗より連絡をうけ寺子屋に急行していた妖夢だが思わぬ事態に直面していた。
「ほらてゐ、ここなら誰も居ないしキスしてくれるでしょ?」
「ヤダヤダ!私鈴仙とそんな事したくない!」
「てゐったらまだ素直にならないの?姫様や師匠みたいに宇宙人椅子にしたら素直になるのかな?」
「ひいっ!鈴仙お願いだからこんな事止めて…」
「そっか、てゐったらわざと嫌がって私の事興奮させてくれてるんだ可愛いなあ」
「鈴仙…何を言って…」
「ふふ、本当にてゐは可愛い…キスだけじゃ我慢できない」
「鈴仙ヤダ!やめて!やめてぇぇ!!」
レズレイプ現場である。
もはや会話もまともにできぬ狂った宇宙兎が地球兎をレズレイプしているのである。
助けなければ。
そう思い刀の柄に手をかけた瞬間、妖夢に迷いが生じた。
今、自分の助けをせつに求めてる人は他にいるではないか。
それは今や無明に落ちたかつて憧れでもあった元メイド長であり。
それは今や相棒となり共に世直しをすると誓った山の風祝である。
今こうしている間にも元メイド長はどんどん人の道を外れ、それを止める為に一人早苗は闘っているのではないか。
だが、このレズレイプも見逃す事はできない。
激しい葛藤のすえ妖夢はついに答えをだした。
(これは地球外知的生命体の侵略プレイだ邪魔をしてはいけない)
そう自分に言い聞かして二人の邪魔にならぬよう音も立てずその場を去った。
決して報酬のおっぱいが小さいからそのような結論に至ったのではないとも自分に言い聞かし。
「そこの刀を背負ったお姉さん。ちょっと遊んでいかないかい?新装開店!乳霊殿!今なら可愛い女の子のおっぱい揉み放題だよ」
兎の情事を見なかった事にして寺子屋に急ぐ妖夢。
しかし、里に入ってすぐにそんな客引きとおぼしき赤いおさげの猫の妖怪に声をかけられた。
里では霊夢のお賽銭の徴収により生活が貧窮しこのようないかがわしい店が乱立するまで治安が悪化していた。
嘆かわしい事だが今、妖夢にはそのような者にかまっている暇などなかった。
「今、急いでいるんです!ほっといてください!!」
「そんな事言わずにさ♪ちょっとだけ遊んでいきなよ、サービスするからさ♪」
この妖怪身のこなしは早く妖夢でもかわせぬほどすばやく腕を組んできた。
その腕にあたる柔らかい感触に妖夢は少しだけ寄り道をする事を決めた。
(二人ならたぶん大丈夫。少しぐらいの寄り道なら問題ないはず)
先ほどとは打って変わって迷いなくそう考え猫の妖怪に導かれるまま店へと進む妖夢。
しかし、まだ見ぬおっぱいに淡い期待を懐きながら店に入った瞬間妖夢は絶句してしまう。
それはおっぱいと言うにはあまりに大きすぎた。
大きく、重く、丸く、そして、乳首が複数ついていた。
それは正に乳牛だった。
あまりの事に妖夢は自分の身に何が起こっているか理解する事ができなかった。
おっぱいを楽しむお店に入ったのに何故そこに牛さんしかいないのか。
「どうしました?可愛い女の子のおっぱいですよ?いくら揉んでもいいんですよ」
この店の店主と思しき第三の眼もつ妖怪がまるで妖夢の心の中を見透かしたかのようにそう声をかける。
その言葉に妖夢はもはや悪意しか感じる事ができなかった。
以前師匠が外の世界で「びでお」なる映像を記録する不思議な物を買ってきた時。
「タイトルと中身が全然違うではないか!!」
と怒りに我を忘れる事件が白玉楼でもあったが。
これはそんな生易しいものではない。
許せなかった。
おっぱいを楽しむ為にやってきた人々に牛さんのお乳を揉ませる非道を。
おっぱいを楽しみに来た人々の笑顔を奪う悪逆を。
店の前では客引きの腕がいいのかおっぱいを楽しむ為に多くの男達が長蛇の列を作っている。
皆気持ちがいい程の笑顔だ。
店に入ればその笑顔は絶望の涙へと変わるだろう。
気が付けば抜いていた。
無念である。
この神を畏れぬ悪逆非道の所業に涙を飲んだ人々の無念が妖夢の刀を抜かせたのだ。
店主の方もまるで妖夢が刀を抜くのを分かっていたかのように慌てる事なく後ろに下がり、代わりに用心棒と思しき金髪の鬼が前にでた。
その用心棒の立派なおっぱいを見て妖夢の怒りはさらに加速し。
妖夢の怒りと騙された人々の無念を宿した楼観剣が放たれた。
(遅い…、いくらなんでも遅すぎます。どこで道草を食ってるんでしょうか)
妖夢がおっぱいに泣いた人々の無念を背負い怒りの刃を振るっている頃、寺子屋の前では早苗が痺れを切らしていた。
まさか妖夢がおっぱい寄り道をしているなど夢にも思わず。
(このままでは紅魔館の人達に事件が先に解決されてしまいます!!)
そんな危惧も早苗には起こり始めていたが。
紅魔館の対策本部の方はいうと。
「あった!これならいけそうよ! 『従者がおまえの貧相な体が悪いんだ!』と言って主を棒で叩けば色々と見逃してもらえそうよ。と言うことで美鈴。レミィを棒で叩きなさない。手頃な棒がないからこの肉棒の生えたパンツの肉棒で」
と言ったように的外れな策しか出さず紅魔館の知識人の役に立たなさを露見させていた。
しかし、命じられた美鈴は涙を流しながら首を横にふった。
そんな酷い事ができる訳がない。
真実よりも残酷なものはないと。
そして、レミリアの方を助けを求めるような目でみた。
いつもの彼女ならこんな事を許すはずがないのだ。
しかし、レミリアからパチュリーの提案を拒絶する声は上がらなかった。
実はレミリアにはパチュリーに逆らえぬ理由があったのだ。
それはメイド長を追い出してから少し経っての事。
レミリアは人肌恋しさに無防備なパチュリーを犯してしまったのだ。
「止めてレミィ!何するの!」
と自分を押しのけようとするも魔女の細腕では吸血鬼の力には到底及ばず。
その嫌がる様が、咲夜とは違った柔らかな魔女の裸体が、レミリアの劣情を煽り。
「パチェ!パチェ!!」
「駄目!うんっ…駄目よレミィ…」
その唇もその体も夢中で貪ってしまった。
そして、行為を終えてパチュリーが一言。
「レミィ…責任とってよね」
詰みである。
いくら人肌が恋しかったとはいえレミリアが行った事は明らかな強姦である。
親友をレズレイプしたなど噂が広まってしまえば紅魔館の主の威厳はどこかの神社の巫女なみに堕ち果ててしまう。
咲夜の浮気を咎めて追い出した身としても、姉としてフランに正しい性教育を行う身としてもそれだけは絶対に避けなければならなかった。
「パチェ…この夜の事はどうか他の人には内緒に…お願い…いえ、お願いします」
もはやレミリアは恥も外聞もなく哀願するより他に手はなかった。
「あら、レミィったらそんなに他の人に知られたくないの?恥ずかしがり屋さんね。いいわ、二人だけの秘密ね。恋人どうしで秘密を共有とか素敵ね。あっもう夫婦かしら」
こうしてレミリアは立て続けに従者と恋人と親友を失い変わりに魔女に逆らう事のできない日々を手に入れてしまった。
そんなドロドロの紅魔館の事情など知らぬ美鈴にレミリアが抗議の声を上げぬ理由が分かるはずがなかった。
「困ったわね。美鈴がこの様子じゃ無理だし。レミィを棒で叩ける者なんてそうそういないし」
そもそもレミリア・スカーレットといえば幻想郷でも名の通った妖怪の一人である。
たとえポーズと言えどそんな事ができるものは数少ない。
それこそ余程の実力者か余程の無知な者か。
「はい!はい!是非私にその役をやらせてください!!」
「誰?」
「ただの通りすがりの神様です!!」
それか、野心に目を輝させた現人神ぐらいなものだろう。
相方である東風谷早苗が目的を忘れつつある頃妖夢は人里の路地で一人打ちのめされていた。
やはり弾幕ごっこではなく鬼に真っ向勝負を挑んだのは無謀であった。
しかも相手は怪力乱神を持つ山の四天王の一角。
おっぱいの無念を晴らすこともその立派なお乳を揉む事も叶わず妖夢は敗れた。
迷惑料として二本の刀は没収され丸腰で店裏の路地に放りだされ。
妖夢は一人打ち据えられていた。
その後も店から聞こえる男泣きの声からわかる悪の蔓延るこの世の無情ではなく。
自らの未熟に。
以前にもこれに似た事があった。
「妖夢。以前にもまして腕を上げたの」
「はい!これも師匠と剣の稽古に打ち込んだおかげです!」
「うむ!して妖夢、剣とはなんぞや?」
それは毎日に真面目に稽古に励み剣の腕も上達した頃、師である妖鬼が問うた一言だった。
その一言に妖夢は一瞬にして目の前が暗くのなるのを感じた。
剣とは何か?剣術を扱う身でありがら自分はその初歩とも言えるであろう簡単な問いに答えるどころか考えた事すらもなかったのだ。
言葉が出ず立ち尽くす妖夢に妖鬼は落胆した顔はせず。
「なにお前にもすぐに分かる時がくる」
とだけ言い頭を撫でてもらった事を今でも鮮明に覚えていた。
これが妖夢が自分が未熟であると断ずる一番の理由である。
まだ妖夢はその問いの答えを見つけてはいない。
(師匠…私はまだあの時の答えを見つけていません。今だに分からない事ばかりです)
おっぱいを楽しみにきたのに牛がいて文句をいったら身ぐるみはがされたなど妖夢の想像を遥かに超える事だった。
(私には分からない事ばかりです。でも、これだけはわかります…)
(まだ私は立っている!まだ私はおっぱいにむかって走れます!!)
そう、まだ早苗と交わした約束は生きている。
報酬のおっぱいがなくても早苗さんに揉ましてもらえればいいと。
思った刹那妖夢は路地から飛び出し寺子屋の方角へ向かって駆け出していた。
まだ間に合う妖夢はそう確信していた。
なぜなら妖夢の向かう先、寺子屋への道には依然オナニーショーに期待を膨らました人の列が続いてる。
刀を取り返している時間は無いが今の妖夢に獲物の有無などさしたる問題ではなかった。
その手には刀ではなく民家に干してあった濡れたタオルが握られている。
渾身の力を込めて振り下ろされる濡れたタオルの一撃は鞭にも匹敵する。
図らずしもそれは家庭でもできる簡単SMプレイ濡れタオルスッパキングの極意であった。
知らず知らずのうちに極意を開眼した妖夢は人並みをかき分けそこで見た。
幼女を股間から生やした棒で叩く一目で分かる悪党の姿を。
もはや妖夢には何も迷いは無かった。
その悪党の背中に渾身の濡れタオルスッパキングをあびせかけた。
人を叩いたとは思えぬ乾いた破裂音のち耳をつんざく悲鳴があがる。
幼女を股間から生やした棒で叩いていた悪党の体が痛みで弓なりそり顔が後ろの妖夢にも見える恰好なった、この時初めて妖夢は知った。
自分が濡れたタオルで叩いた相手が東風谷早苗であった事を。
その後、主を辱められ怒り狂った十六夜咲夜が寺子屋から飛び出してきた所を取り押さえられ事件は無事に解決した。
この事件を解決したモーストデンジャラスコンビ事、東風谷早苗と魂魄妖夢であるが。
結成直前に解散の危機に追い込まれている。
しかし、そんなニュースよりも人々に希望を与えたのは博麗霊夢が人里で豪遊中「暗くてオマメがみつかりません」との女郎の言葉に「どうだ明るくなったでしょう」自分の下の毛に火をつけて明かりをつけた結果下腹部を火傷。
その為当分の間お賽銭の徴収にはいけないとのニュースだった。
そしてまともな人物が一人もいねぇや。
しかし、キャラ崩壊してる筈なのに全員が生き生きしてるって凄いなぁ。
オチに来た時は、あー霊夢ちゃんのお賽銭騒動だったんだなー、と思うほど勢いの良いものでしたおっぱい。
登場人物全員がブッチぎってダメすぎるだろうこれw
脅迫するよう脅迫するとか咲夜さん瀟洒過ぎておっぱい
炸薬か?フィリピン爆竹か?wwwwwww
まともなのがひとりもいないなw
それでは今回もコメをくださった方に感謝の気持ちをこめて!
遅くなったけどうっかりコメ欄でコメ返し大会を行いたいと思います!
1様
おっぱいがあるとね、テンションがそれはもう。
そんなテンションなのでまともに書く事の方が困難です。
しかし、そんな壊れた幻想郷の皆でも心からやりたい事をやっているから皆生き生きとするのではないでしょうか。
他人の迷惑は省みず。
2様
一応、この話のきっかけは霊夢さんですが、主役は妖夢さんと早苗さんだったりします。
しかし、ネチョは咲夜さんがメインという不思議。
でも、霊夢さんはいつもどうりです。
レズ友人のレズ恋人をレズ寝取り!おっぱい!
3様
本当お待たせしました。
ずっと書いてたんだけどなかなか完成できなくて。
次も皆ダメっぽいけど今回ほど待たなくていいはずです!たぶん!おっぱい!
4様
本当、僕が投稿する時に心配してるのはエロくないのではないかですがエロく感じて楽しんでもらえて幸いです。
そして、脅迫するように脅迫するのはドSでドMな咲夜さんならではの行動で瀟洒!そして、おっぱい!
5様
笑っていただいて嬉しい限りですが、脳に刻み込まれたせいでレズレイプが無意識に口からでるようになると危ないので咄嗟の時の言い訳を考えました。
「レズレイプランテーション農業、あっ地球規模の農業について考えていて」
6様
そうか!頭の中に爆弾が!そんな事言ってると乗り物から放り出されそうなので止めときましょう。
僕の頭に詰まっているとものを一言で表すなら……おっぱい!!
7様
勢いは大事です!本当に。
というか勢いがないと書けないんです。
でも勢いで思いついた搾乳剣はボツにしました。
でも、みんなまともじゃなかったですね。
8様
お褒めにあずかり光栄です。
でもやっぱり紅魔館勢の浮気がひどいと言われる原因なのかなと思いだす今日この頃。