真・東方夜伽話

ペットと奴隷は違うんです。  /  結

2013/07/30 11:11:18
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ペットと奴隷は違うんです。  /  結

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・こちらは
 「ペットと奴隷は違うんです。  /  序
 「ペットと奴隷は違うんです。  /  燐
 「ペットと奴隷は違うんです。  /  空
 の続編となっております。
 そちらをご一読するとなおさら楽しめると思われます










私は嫌われていることに今は感謝してますよ。


あなたに罰を下せるのだから。






───


ペットと奴隷は違うんです。  /  結


───







夕刻。


いやしないだろうか、と思って外を見たらいた。二人。


お燐とお空が昼寝をしてた。
右手を枕にして寝てるのと、堂々と仰向けで寝てるのと。


「こら」


近寄って、二人を起こす。


(!?)
(さとり様!?)

目を丸くする二人。来るはずがないとでも思ってたつもりだろうか。
それとも私の表情が思いのほか怖かっただろうか。


「洗濯物をお願いしてたはずだけど」

見たところ、かかってない。
物干す縄が二、三本空しく張り巡らされてるだけ。
そして桶には服が降り畳まれて積もっている。どう考えても完遂してはいない。


「だってお燐が」
「先にお空が横になったんじゃないさ」


なるほど。吹く風が気持ち良くて横になってたと。
お互いにどっちが先だったかを論じあう。お燐が桶を持っていたらお空がやってきて
なんやかんやと話しているうちにお空、お燐の順番で横になり始めたと。

私の出した結論は、


「両方有罪です」


二人の頭をチョップではたく。
ばつが悪そうに二人は顔を見合わせ笑った。


「しかしそうなると・・・」

とりあえず洗濯物だ。
すでに光は定時上がり。今から干しても生乾きだろう。
ある程度になら代理は利かせられるが、それが出来ないものもある。



「明日一日あなたたちには下着無しで過ごしてもらうことになるわね」


「ええ!?」(それは困る)
「え?」(別にいいけど)


桶の中には二人の下着が混ざってるのだ。
だから、当人達に任せたのに。




私のを貸すのは、ああ、そうね。サイズがね。
同じもの食べてるのになぜこうも差がつく。おのれ。

まあ、一日出歩かさなければいい話だ。
買い物する必要も特にはないのでさしたる支障も無いだろう。



そして、もう一つだ。


「久々にお仕置きが必要かしらねえ」

二人の顔をじっと眺める。
あくまでも今は主として、そういった振る舞いを取る。


「あっ・・・はい」(承知、しました)
「ん・・・」(分かりました)


二人の目が色を帯びる。ぼっと顔に火がともり、顔が紅潮する。
全く。困った方向に成長させてしまったものだ。


「一人ずつ来なさい」


───




ノックの音が入ってくる。きちんとした強さの音。
どうぞ、と一言。


「さとり様ー!」


扉がガンと開く。
ベッドに飛び込んでくる。赤い波に押し倒される。
お燐が身軽に飛び込んできたのだ。


「甘えん坊ね」

「だってぇ、久々なんですよ」
「そんな空けた訳でもないでしょうが」

まあ、そうだ。
二人が治ってからは、通常形態になったのだから。
お燐の時は治療の一環で夜伽を多用したけれど、その必要が無くなってるから。

「寂しいんですよ、こちとら一人で火照った身体を持て余し・・・」
「二人で一部屋じゃないの」

お空と絡めとは言わないけれど。

適度に会話が弾む。
すっかり慣れきったお燐はこうして口を回らせるのだ。私を楽しませるために。
人に何かをする、というのが好きなのだ。
そうなると、自分が気持ち良くなるらしい。猫はもう少し気まぐれに生きてていいはずなのだが。


「さとり様」

直接言ってこないけれども身体を擦りつけてくる。
十分にお風呂に入ってきたらしい、石鹸の香りがする。
「撫でて」と頭でも体でも訴える。


お望み通りに撫でてあげる。
髪の毛を這わしながら、耳の裏、うなじに至るまで。


「えへー」
私に笑顔を伝える。年頃の少女の可愛らしさ。
背伸びもしない、大人ぶらないちゃんとした姿。

「どこも?ここも?」

今度は全身へとその手を広めていく。
背中、お腹、手首から足首に至るまでの細部。
おおよそ猫・・・というよりお燐の好きな箇所を全部。
色々と撫でながら、少しだけ宙を仰ぐ。
こうやって素直に受け入れてくれてることにふと思い出した。最初は、手すら怖がっていたのにと。




「さとりさまぁ・・・」(身体、熱くなってきました)


雰囲気が、変わる。
どこか妖艶に、私に近寄ってくる。目には熱が宿り私を見上げる。
一番最初は、ひたすら怯えていた。
自分から奉仕しようとしていた、怖がりながら。
それを今こうなってくれてることに感慨が出てきた、それだけのことだけど。


「あのぉ・・・」(これ、つけてほしいです)


すっ、とポケットに入れてた首輪を私に差し出す。握らせる。

お燐が自室から持参したものだ。


「さとり様だけのペットにさせてください」


回復してからしばらく後。働いてた二人に何かを与えてあげようと思った。
お空はペンダントだった。赤い色をした大きめのもの。
そしてお燐はこれを望んだ。赤い色で少し太めの革の首輪。


お燐が望んだ形。
顎を上げて首を私に差し出す。
赤い革の留め具を外して、円から面に。お燐の細い首へと回していく。


カチャリと一度金属の音がする。お燐は二度、三度と己の首を撫でる。
この革の感触に満足気な顔。



この時だけは、一人の猫のようになる。甘えてくれる。
どんなに羽目を外しても嫌わない、と私を信じてくれるから。


今日は少し長い鎖をつける。鎖の長さは気分で変わる。
鈴がつく日だってある。
じゃらりという音がする、お燐の身長よりはるかに長い。二倍かもしくはそれ以上。
鎖の先を探す、先にお燐が見つけて手渡す。
私は、それを受け取ると自分の手へと巻き付ける。余分な長さを潰しておく。

ピンと張られる、クイと引っ張る。
お燐の身体が少し傾き、恍惚の笑みになる。

すでに思考は茹であがっている、自分の服従する相手へと。

「にゃぅん・・・」

猫撫で声が漏れ出てる。



少し長めのリボン。プレゼント用に使うような。
お燐に手を出すように言う。


「とりあえず今日は」
「はい」(さとり様に、縛られてる・・・)


緩く、けれど確実に。お燐の手首を結びつける。
前に結ばれた両手。
お燐は愛おしそうに手首を眺めて一つ唇をくっつけた。

(さとり様に喜んで頂けるのなら、動物だってなりますよ)

そこまでは、求めてない。




お互いに服を脱いだ。



私は、部屋に備えとして置いといた物を手に取る。
猫用のミルクの缶。


卵を持つような形を作る。自分の右手に白い液体が注がれる。
ミルクが掌に満たされていく。

この私の手の椀を、お燐へと差し出した。


「はい・・・」(さとり様の、手ずから・・・)


特に何も言わなかったが、お燐は手を使わず舌だけを伸ばして掬いとる。
少しでこぼこのある舌の感触がこそばゆい。
ぴちゃ、ぴちゃと音がする。

唇の端から白い滴が垂れる。
それすらお構いなしに、私の右手に舌を伸ばす。
ペットとしての隷属感。動物だった頃の原体験もきっとあるのだろうか。


「お燐」

追加してあげようかと止めさせた。
既にミルクがなくなってる、

けれど舌は止まらない。
手を引く、けれどお燐は止まらない。
まだ私の手に舌を這わし続ける。待っている。私の次の動きを。


「こら」

空になった手で、お燐の舌をつまんだ。

「あみゃっ」

期待された通りのことをしてあげた。
こうして、叱責されることが目的だったのだから。


「卑しい舌はこれかしら?」
「あふ・・・」(さとり様を欲しがる悪い舌ですぅ・・・)


目がぼんやりとなっている。紅潮している。
私にパーツを握られていること、それがお燐にとってはたまらないようだ。


親指と人差し指でしごいていく。
ぬるぬるとしてて、少しざらついた舌。
少し白の混ざってる涎が引き出される。

「はっ、あふゃぁっ、はぁ・・・!」(さとり様の指・・・)

言葉にならない声を出す。
指が潤う、お燐の目も潤ってくる。
閉じることも出来ない口の、左右の端から垂れてきてお燐の顎を濡らしていく。

「みゃ、ああ、ふぁぁ・・・」(舌なぞられて、気持ちいい・・・)

声に艶が混ざってくる。部位は関係無く私からの刺激が嬉しいようだ。
一頻りに舌をざらつかせた後、解放した。


肩に一つしなを作って、私に近づいてくる。

「おかわり、ください・・・」
「全く」


お仕置きがあったばかりだというのにもう求めている。
また顎を撫でる。うっとりとした表情を私に見せる。




今度は、私自身の全身にミルクをかける。
ベッドに滴るのも気にせずとにかく白く染めていくように。


「ほら」


首輪を軽く引いて、催促する。
お燐を猫のように扱う。ぐっとかかる感触。
振り回されてる自分が心地良く感じているようだ。


「はいっ」(さとり様の肌・・・)

自分が今からやるべきこと。それに多くの歓喜が湧いている。

「失礼、します」

声は冷静を装ってるけど、もはや興奮は収まってない。
すでに息は荒く獣の姿勢になっている。
私が許可を出すとすぐさま飛びついてきた。


「ちゅ、んむっ・・・」

首に、生暖かいお燐の舌が這わされる。
赤い三つ編みに顔をくすぐられる。


お燐の顔は添って下に、私の胸についたミルクへと。
私の谷無き谷間に舌の感触が来る。

「んあぁっ・・・」(こっちも・・・)


舌に白い液を少し載せながら、乳首を口に咥えてくる。
そこにミルクは垂れてないが、お燐の考えた事だ。口を挟むでもない。

「はむ、くぅ・・・」(これ・・・なんだか落ち着く)

舌で舐めるだけでなく、唇も使ってくる。
ミルクを口に含みながら私の胸も舌でなぞりあげる。
もう片方も同じように、舌で掬って口に含まれた。

「あはぁ・・・」

お燐が口を離した。白の混ざった橋がかかる。
一息だけついたあと、再び私に舌を這わし始める。

(こことか、好きですよね)
「んんっ」

私の腹部。こそばゆい感覚、思わず小さく声が出る。
そこがいいと分かったのか、お燐は集中的にそこを攻め立ててくる。

鎖で音を立てて制止させる。
このままさせてもいいのだが、今回はまだお預けさせる。


(下、は・・・?)

首輪に引かれた後、無言で見上げてくる。
このまま私の秘部に触れていいのかと。
ミルクはこの位置まで垂れている。
けれど私の許可なくして触れてはならない、とそう思っているのだ。

「ええ」

上からお燐の頭を手で押さえる。
優しく、嫌がらないぐらいに受諾の合図。

抵抗無く頭は沈んでいく。
目を閉じて、舌を伸ばしていく。今度は優しげに丁寧に。
垂れていったミルクを舐めていく。水音が立つ。

「んっ・・・」

温かい感覚。肌越しよりはるかに大きく伝わってくる。
お燐の舌で少しずつ湿り気が広がっていくのが自分でも分かる。
じわりと頭に染みこんでくる、舌の刺激の気持ち良さ。
三つ編みと前髪のくすぐったさも一つの助けになっている。お燐の頭が動くたびにそれらも刺激になる。

このまま任せていたくなる。



けれど、途中で身を引いた。


「あっ・・・」(まだ・・・)

鎖を通じて首輪を持ち上げて、お燐の動きを支配する。
最後までやってもらってもいいけれど、今日はそういう方じゃないのだ。
お仕置きのほうが済んでないのだから。





「さとりさま・・・」(何でもしますから・・・)

太ももをすり合わせている。
私に奉仕し尽くしたことですっかり出来上がっている。


「そう、ね。もう一つやってもらおうかしら」


「あたいのシてるとことか、見ますか?」
「それもいいけど・・・」

秘部に指を挿れてみる。

「あふあぁ・・・」

ねちゃり、と感触がする。
これで自慰させるのでは流石に罰にはならないだろう。



「少し下がりなさい」

鎖を背中に回す。足を上にあげて、その鎖を跨がせる。

私は枕の上に座る。お燐を少し離れさせて、膝立ちになるように命令。
ピンと張らせた鎖。

「手を使わずこっちに来なさい」

触れてはダメだ、という警告。
お燐は必然的に両手を胸の前に持っていく。

その仕草の後、私の目を見る。

「・・・はい」(こう、かな)

触れないだけなら顔の前ぐらいで十分だ。
けれど、お燐はさらに上へと持っていった。頭の上まで。
私に全てを見せられるように。

枕の上に腰掛けたおかげで、お燐の秘部より鎖の位置は少し高い。
少し動くだけで鎖は秘部に触れる。

「んっ・・・!」(冷たい・・・)

刺激が走るのが伝わる。
温もりのある人の肌と違って、金属に温度は無いし、おまけに固い。

シーツが擦れる音がする。
不自由な体勢で一生懸命、膝を擦りながらこちらに近づいてきてくれる。
そのたびに鎖が秘部に刺激を与えている。

柔らかい布地の上で膝を滑らせるのは結構難しい。
身体を浮かせて歩けば済む話だが、そういう無粋は互いに許さないだろう。
これは遊びなのだ。真剣にやるものではない。


折を見て、ぐいいと鎖を上に持っていく。

「あはああぁぁっ!?」

驚いた声がでる。股下を通した鎖が刺激したのだ。
急な刺激に踏ん張って、膝の角度が開く。
手に巻いた鎖に重みが出てくる。

「びっくり、しました・・・」

ちょっとだけ非難する目。泣き出しそうにもなっている。
口元も波打ってて、私に訴えたがっている。

「ほら」
「んみゃあぁ!?」(食い込・・・!)

けど、それを関せずに追い立てるように引き上げる。
二度連続の刺激。目を白黒させながら背筋を伸ばして膝が角度を高くする。


「さとり、さまぁ・・・」(せつないですよぉ・・・)
「早くいらっしゃい」


引っ張る。鎖は前に行く。首を引っ張られたお燐の身体は後ろへ行く。
ともすればお燐の間から生えてるように見える灰色の鎖。
鎖の分だけ距離を感じている。お燐はその距離に孤独を感じている。


まだ三割近く。
道中で、何度も何度も鎖を操った。
左右に動かしてはバランスを崩させる。
バランスを崩せば、鎖にも当然体重がかかる。かかれば当然、刺激も増える。

全身を舐められた私としても早く頑張ってほしいものだが、
そこはそれ、お燐の躾をするのも務めである。



ずり、ずりと布団の擦れる音が聞こえる。
一生懸命に膝を動かしている。


「焦れったいわね」
「さと、り、さま・・・!?」(それは・・・)

手に巻きつけてた鎖を多少緩める。束から、多少の緩みを作って一本の蔦を作る。

「ほら」
「ひゃあ!?」

鎖の先で軽くお燐の脇の下辺りを叩く。
痛みを与えるほどではない。見た目と、少し冷たい程度。
それでも鉄の固まりが飛び交う様は恐怖を感じさせる。

(怖い・・・)
(でも気持ちいいよぉ・・・)
(あたいが怒らせてるのに)

いつ強く打たれるかという恐怖が恍惚に変わる。
鉄の音が響くたびにお燐が反射的に身を固くする。
私を畏怖して尊敬の心を抱く。



意識がそちらに向いてる隙に鎖を思いっきり、上へと持ち上げた。


「はぁぁああぁんっ・・・!」



上半身をくの字に曲げてくず折れるのを押さえようとする。
不意を突かれたお燐がいつもより大きな声をあげる。

「ふあ、にゃあ・・・」

鎖だけに寄りかかってて、秘部だけでいま支えている状態。

ぐい、と引くだけでお燐の秘部に鎖が走る。
そのたびに大きく跳ね上がる。

泣きそうな顔でいながら上気した頬も浮いてる。
(さとりさまにあやつられるの、すきぃ・・・)


その内に、様子が変わる。
足に力が戻ってるにも関わらず自分から擦りつけてきているのだ。
前後だけじゃなくて左右に腰を振っている。
鎖から光を反射して、光の雫も垂らし始めている。

「あ、はあっ・・・」(振って、ください・・・)

鎖を振れば首輪にも動きが来る。
どんな動きでも私に動かされることにお燐は快感を覚えている。

進み続ける。
ゆっくりと確実に。刺激に耐えながら、力尽きないように。

(さとりさまにあそばれてる)
(じれったいのに、きもちいい・・・!)


奥深くに触れないことが逆にお燐を焦らし続ける。
けれど尖りや入り口を刺激し続けることで冷まさせてくれないのだ。


「だ、やっ、やぁっ・・・!」

既に八割の位置。
近づいてくるにつれ鎖の動きは大きくなる。
私の手の動きが直接伝わるからだ。

ここまできたらもう何も無い。ただひたすらに刺激を与え続ける。
引きちぎれるほどに引っ張って、お燐の身体ごと持ち上げる。
尖りへの冷たい感触、お燐の顔には悦びが浮かぶ。
秘部からはもう溢れていて抵抗を感じることが何一つ無い。



「んぁ・・・はあ・・・っ」(・・・やっと)




弄んでいる内に、お燐はようやく鎖の距離を消化しきった。


私の側まで来ると、その体勢のまま倒れてきた。
きちんと肩を受け止めてぎゅっと支え込む。

「さとり様ぁ・・・」(がんばりましたよぉ・・・)
「ええ」


お燐の顎を持って、唇を重ねる。
熱い息に包まれながら、まだ少しミルクの味が残っている口の中を嬲っていく。
手が不自由なお燐は私に身を預けてくれる。
どんなに制圧しても逃れられない。お燐も逃げようとはしない。

「好きになさい」


頑張ったお燐にご褒美をあげる時間だ。


まずは手を自由にしてあげようか、そう思って手を伸ばす。

「あっ・・・」(そんな、しなくても)

お燐は手を引いてそれを拒んだ。

「あの、このまま・・・」(さとり様に・・・してもらいたい)


お燐は、私に制御させられたがった。
飼い猫という自覚をさせられること。それがお燐の望みだった。



「じゃあもっと、する?」
「え?」


手に持った鎖を顔へと持っていく。
両手でピンと張って、お燐の口元へ。

「・・・あ」(なるほど)


あえて結ばないで、その箇所ごとお燐の口に咥えさせる。


「んあ・・・」(全然、喋れないです)


下を見る。少し長さを調整。
お燐の股にはまだ鎖が通っている。口から秘部までピンと張らせるようにする。

「上」
「んい?」

指差して、鎖を咥えたまま上を向かせる。

「んうぅ!」(冷たっ!)

その直後、お燐の身体が反応する。鎖が秘部を刺激したのだ。
要するに、鎖の緩みを無くしたことでお燐の顔の動きがそのまま刺激に繋がるようにした。

(これ、いいです・・・)

理解してもらえたようだ。
拘束されててもある程度、自分が操作出来るような代物。
とは言えどもどかしいには変わりないだろうけど。



お燐に再び手を上げさせた。
私の目の前に晒されてる乳首を、責める。


「ん、んぅ!んんっ!」


指でお燐の乳首をつまみ、ぐりぐりと捏ねる。
思わずのけぞってしまって、冷たい感触がお燐に走っているようだ。


忘れているだろうが、お燐はまだ膝立ちなのだ。
どんな快感が来ても踏ん張らなければならない、倒れられない。
そもそもろくに動けない。


「んんん、ふぅっ・・・」(ちくび、くりくりされるの、いい・・・)

懸命に首を下げて、息を吐く。
引っ張っては多少の痛み、指先で撫でては快感。
歯で軽く噛んでは、親指でマッサージのようにして嬲る。
そのたびにお燐が息を漏らして私の顔を見る。

「そんなに感じてしまって」
「んむ・・・」(はいぃ・・・)
「いやらしい子ね」
「んっ」(あたいは感じてしまういやらしいペット、です・・・)


目をうっすらと閉じて、ただ私の指に任せるがままの身体になっている。
どんな事であっても信頼してくれてる、と思っても多分いいのだろう。


「んううっ・・・」(あの、下も、そろそろ・・・)


すっかり赤くなってる目で、私にせがむ。
全てを預けるペットとして。


「もっと開きなさい」


お燐が不自由な格好で、膝の距離を遠ざけていく。
その動きで、秘部から糸が一つ垂れた。

入り口を軽くなぞる。説明するまでもなく、すでに準備は完了している。


そのままの勢いで指を挿入する。
火照り続けていたお燐の秘部は、最初に三本入れても問題無かった。


「んっ!んふうう!」(いきなり、すごい・・・!)


鎖と歯が当たる音がする。噛んでいる。あまりの刺激の強さを口に力を込めて逃れようとしているのだ。
声を出せば、鎖が外れてしまうから。


「ん"ん"!んんー!」(かきまわすの、いいよぉ!)


お燐の秘部で感じやすいところに触れていく。
遠慮は無い。シーツに染みが出来るほど、こんなになっているのだから。
ぐちりぐちりと音を立ててただひたすら蹂躙する。
すでに掌の上も液溜りが出来るほどになっている。



口に、乳首を含んだ。

空気を含みながら唇を当てて、わざと音を立てながら吸い付ける。
舌で乳首を転がして何度も何度もなぞりつける。
その間ずっと指も継続、ねっとりとなっている秘部の中を掻き回す。


「んんー!?んーっ!」(そんなに、もう、だめ、ですっ!)


予期せぬさらなる刺激に仰天している。
お燐を攻め立てているのは三つ。舌、鎖、指。
長い間、じわじわと炙られてきた身体を今思いっきり燃焼させる。


「むうっ!んっ!」(さとりさまのゆびも、くさりあたるのも、きもちいいっ!)


私が動かすのと同時にお燐も不定期に腰を動かしている。
動きも大きく、ここまで来ると自慰にほど近いかも知れない。

お燐が大きく天を仰いでいる。
自分に鎖を当てている、私の指にも感じている。
私の名前を呼びながら。
ドロドロになっていたお燐の絶頂は早かった。




近い。分かる。消える。お燐の頭の中が。
私の手の上で飛ばされていく。



「んんんっ!んん"ー!」(イくうぅぅ!)





不自由な格好を精一杯伸ばして、天を大きく仰いでイった。








ガクンと、思いっきり首が下がる。

「お燐」


口から鎖を外してあげる。
絶頂の中でも必死で食い縛っていた。脱力してても外さなかった。
自由になった口から、お燐は大きく息を一つ吐く。


「さとり、さまぁ・・・」(名前呼べるの、幸せ・・・)


また、大きく私に身体を預けてくれた。
頭をしっかり撫でて、このペットをたくさん褒める。
言う事をきちんと聞いた忠誠心に溢れているこの子に、きちんと主としての褒章をあげる。




まだまだ、夜は続いていくだろう。
お燐は「まだ私をイカせてない」なんて思っているのだから。






それから、何十分。



「大丈夫?」

「ええ、まった・・・く」(気持ちよかったですよ)


声が声になってない。私も大概だが。
隣ですっかりくたくたになってるお燐の汗を拭う。
どこか夢の中にいるような、そんな顔。

「あっ・・・」(首輪・・・)

首輪を外した瞬間、少しだけ心で寂しがった。
痕は残ってない、大丈夫なようだ。


「・・・また、いくらでもあたいで遊んでください」


お燐は率先してそういった言葉を使う。自分のトラウマになった言葉を。

きっと、上書きしていきたいのだ。お燐なりに立ち向かっているのだろう。
本人が現状で記憶が蘇ってくるようではないので、口は挟んでない。
むしろ挟むと意識してしまうだろうとも思う。

最もこれほど時間も経っているのだ。すでに上書きが終わったからこそあえてこうしているのかも知れない。


「お燐」


「あたいはさとり様に好きにされることが好きなんです」

遮られる。その先の私の言葉を何か聞きたくないようだ。


「好きで好きでしょうがないんですよ」(だから何も、言わないでください)

私の顔を見ながら伝えてくる。本心からの言葉で、直接的な言い方だった。

(機嫌とか取らなくても受け入れてくれるから)
(あたいのこと、気遣わなくっても大丈夫です)


私はどうも過保護なのかも知れない。
少なからずお燐はほとんど問題は無いのだろうか。
けれど、気になってはしまうものなのだ。


「さとり様はきちんと気持ちよくしてくれますから」(自分だけ満足して帰っていかれるよりずっと)
「それが普通なのよ、本当は」
「そう、ですか」(また"普通"かぁ・・・)



少しだけよぎる。暗い影。

「あたい達、ずっと普通じゃなかったんですね」


何も言えない。私の言葉では、何を言っても安い。
黙って頬に手を置く。
うにゃあ、と一つ柔らかい声を出してその手を受け入れている。


「さとり様に、全てを助けられました」
「だからあたいは何だってします」


(「報われない」という事にはもう慣れてます)
(あたいはそれでもいいんです)

「お燐」

寂しくなる事を思っている。お燐はどこか悲観を抱いている。
現実的、と言ってもいいかも知れない。
夢の無かった日常に対処しすぎてて、夢を持つことに慣れてないのだ。
性格的としてというのもあっただろうけど前の生活で基盤となってしまったのだろう。

「さとり様にだったらどんな風に、だって」(奴隷みたいに扱われたって)
「嘘でもそういうことは思うものじゃあないわ」


額を小突く。
私は服従を望んでる訳じゃない。
そういうことまで思い出す事は望ましい話じゃない。




近づける、お燐の身体を。


「お燐は、もう少したくさん甘えなさい」


顔を両手で包み込む。
他人の幸せを自分の幸せだと換算している。
けど、それは本当にお燐が幸せということには決してならない。


「あたいは、十分・・・」(こうしてくれるだけで)
「十分じゃ困るわね」 

要するに妥協してしまっているということだ。
たくさんでなきゃ困る。




「うにゃ、にゃああぁんっ!」


思いっきり、わっしわっしと撫でてやる。
言葉で遠慮されるぐらいならこっちで伝えてやるのだ。


「そのために私はいるんだから」
「はいぃ・・・」(すいませんでしたぁ・・・)

はぁ、はぁ、と大きく息をつく。撫でくり回した結果である。

「じゃあ、あの・・・」

お燐がそのままの格好で求めた。

「もっと・・・してください」
「ええ」



遠慮なんかしなくていい。主とペットってそういうものなのだから。



───




それから少し経って。




寝室に入ったらベッドの掛け布団が人の形に盛り上がってた。
このやたら大きい山は間違いない。

めくる。




やっぱりお空が盛られていた。




盛っていた。
股間と指がすでに濡れている。どうやら一人でしていたようだ。
そのまま寝てしまった、といったところか。

さてどうしようか。このまま起こしてもいいのだけれど。

お空がなかなか起きないのは知っている。
だったら、やってみようか。





「こら」
「・・・んに?」


やってみたら完了してしまったので、お空を起こす。


「・・・あれ?」(手が動かせない)

薄く開いた目を擦ろうとして、
自分の手足が自分の思った通りの動きをしないことに疑問を浮かべている。


当然だ。眠っている間に、縄で縛り付けておいたのだから。

服を脱がして、結構ごろごろ転がした。まさか本当に完遂出来るとは思わなかった。
途中で起きられたらその旨を告げようかぐらいでいた。

手は後ろに回して。膝を折りたたませるようにして。胸にも縄化粧。
足首は縄で固定して、そのままベッドの柱へと。閉じれないように。



頬を軽く引っ張る。
むに、とそれなりにふっくらした感触。お空が少し驚いてる。

「言いたい事は?」

私のベッドで不埒な行為をしていたという点。
それでいてなおかつそのまま眠っていた点。

「その、ね、さとり様の匂い好きだったから」


寝起きで動転しながら言い訳にならないことを言っている。
どこか嬉しそうでもある。期待しているから。


「お仕置きで呼ばれたの、分かっている?」
「・・・はい」


顎を持ちあげてちょっとだけ厳しめに告げた。
流石にそうなると真面目なのは伝わったらしく、しゅんとなった。
まあ、さして怒っている訳ではないのだが、けじめというのはちゃんとやらなきゃならない。


しゅんとさせたままのお空に背を向けて、道具を取りに行く。
お仕置きなのだからこのまま普通にやってもダメだろう。



「あ、あの・・・」(その前にいつもの、してほしい)

帰ってきたらお空が潤んだ目でこっちにねだってきた。

「キスもぎゅーも無しよ」


けれど今日は罰なのだから、お空が喜ぶことはしてあげない。

「ええぇ・・・」(そんな)

お空の顔が絶望に染まった。
目の前で何かが売り切れたような顔。私のほうが罪悪感を抱きそうだ。


「・・・まあ、頑張ったら考えてあげるわ」

うん、やっぱり私はどうも甘い。
お空もお燐も酷い境遇だっただけに、どうも強くは当たれないのだ。
そもそもで粗相もしないのだが。

「頑張る?」(何すればいいのかな)




「そうね・・・耐えなさい」


それだけを告げておく。まず取り出したのは毛筆だ。
太さはそれなり。長い紙で使うようなもの。

「え、あの・・・」(筆?)

筆先を走らせる。
まずは軽く鎖骨の辺り。

「ひゃっ・・・」(くすぐったい)

左、右へとなぞりまわしていく。
この時点ではまだ、ただのくすぐったがりだ。
お空は快い感覚もまだ出てきていない。


じわじわと下へと筆を持っていく。鎖骨から鳩尾、さらに脇の下辺りも。

「あの・・・」(むずむずする・・・)

お空の身体は軽く動いては、私の顔に視線を送る。
脇腹に触れた辺りでは、お空が逃れようとした。
単純にくすぐったくて身を捻りたいのだ。


そうして全身をひたすら撫で回していく。
起伏のあるキャンパスに色を塗りたくるみたいに。
一番感じる箇所には触れることなく、ただ皮膚をなぞるように。






「ああ・・・ふぅ・・・」(早く・・・)


それなりに撫でつくした。
いよいよ、と言ってはなんだが乳首をなぞり始める。

「は、ああぁ・・・」(そこ・・・きもちいい)

何度も筆で乳首をなぞりあげる。
そのくすぐったさにお空が身悶える。
指とは違う感覚、身をよじってはそれから逃れようとする。


集中的に、断続的に攻めていく。
今までと比べると鋭敏な箇所に刺激が来て、お空の息が熱くなる。


(くすぐったい、むずがゆい・・・)
(固いの欲しいよぉ・・・)


お空の目尻に涙が溜まっていく。
最初は少し良かったが、物足りないのだ。結局のところ柔らかい感触しか無いのだから。
こちらに訴えかけてくる。もっともっとやってあげたくなる顔だ。


「さとりさまぁ・・・」(手動かせない、触りたい・・・)


秘部に目をやると少しずつ濡れてきている。
「いいようにもてあそばれてる」という思考がお空に興奮を招いている。
"自分の思い通りにならない"という事実が自分に快感を与えているのだ。


「もっと、強く・・・」
「強く?」
「・・・して」


聞き入れる。筆の毛先を素早く動かす。

「ひゃあぁっ!?」

くすぐったさは加速する。早くすればするほどに。
回転させてみたり周辺をひたすらなぞってみたり、とにかく一本でも多く肌に触れさせる。
乳首は徐々に固くなりつつある。


時折にはひっくり返して、毛先でないほうで刺激を与える。
少しだけ胸肉に埋めてまた元に戻す。それを繰り返す。

「ん、あ、あぁ・・・」(それ、好きぃ・・・)
「してほしい?」


ある程度に弄んだ後、今度は乳首の辺りをつつく。
先端で触れてはお空に反応が起こる。


「う、うん・・・それが、いい・・・」(ぐいぐい、って、ほしいよぉ・・・)
「そう」


お空の言葉を聞いて、一度筆を引っ込める。

筆を適当な箇所に置く。
その後、お空の体に両肘を置いて、じっと正面から今なお戸惑ってるお空の顔を眺める。


「え・・・?」(あの、さとりさま?)




不意打ち。思いっきり乳首を、指で弾く。


「ひいぅ!?」


コインを飛ばせるほどの強さで。
乾いた音が聞こえてくる。



驚きの感情。お空の目が大きく開かれる。


「な、なに・・・?」(なんか・・・痛い)


それが過ぎた後に体が追いついたか、自分の乳首の痛みを感じ始める。
少し痛いだろうが、お空に苦しい感情は見受けられない。驚きがまだ混ざってる。


「痛いの気持ちいいの?」
「そ、そんなことは」(さとり様が、叩いたんだ、指で・・・)


「んっ!」

今度は逆側を弾く。同じ程度の強さ。

「うぅ!」

「うぅん・・・!」


連続で二度も三度も弾く。お空の叫びの中に甘い声色が混ざってきている。
それでもお空は必死で首を振っている。涙目になりながらも。


「素直になりなさい」
「ち、違うもん・・・」(さとり様が、してくれるから・・・)

頬はすっかり赤くなっているし、眉も八の形、しまいには啜りきれなかった涎まで垂れている。
説得力の無い顔でも、言葉では否定する。






お空の前髪をめくって、額の汗を手で拭う。



「持ってきてるんでしょう?」


何を?と疑問の後、即座に思い当たる。
ベッドの下、お空の記憶の通り確かにそれは置いてあった。


張り型。


あの日から渡しておいた、それなりの大きさの物。
私の事を気遣ってるようでお空はたまに持ってくる。


「あっ・・・」(使ってもらおうって思ってたやつ)


お空の目がそれに向かう。
私の手にあることで、大きな期待を抱き始めている。

「ほら、準備なさい」

お空の口元へと持っていく。
動かない首ながら、懸命に舌を伸ばしてそれに唾液を引き伸ばす。

「ん、んぐ」(さとりさまに、くち、されてる・・・)

しばしの後、口の中へとねじ込んでいく。
舌で送り込むようにして、その型を飲み込んでいく。

「んっ、ん、んーっ!」(ちょっと、くるしい、です)

少しだけ奥のほうへと。息苦しいだろうけどきっと許容範囲。
満遍なく乾いたところの無いようにお空の口の中を蹂躙していく。

「ぷはっ・・・」(息、つけた・・・)


お空の下半身に手をかける。
縄を少しずらす。とっくに秘部はどろどろになってる。
逆に、何か挿れないと治まらないであろうほどに。





「ひやあぁぁっ!?」(すごいの、きたっ)

後も先もなく挿入するとお空が大きく叫んだ。
今まで柔らかい感触だけだったお空の身体に、一気に強い刺激。

それだけで、軽く痙攣している。
背中が反れて腰が浮かび上がって私の手から張り型を引き離す。

「くぅ・・・あぁ・・・」(こんな、ゆっくり・・・)

張り型を奥深くまでねじこんでいく。簡単には抜けない位置まで。
お空はそのたび声を出すも、激しい動きが来ないことに疑問を抱いている。

ちょうどいい位置になった。しばしお空の中に固定する。


「おねがい、おねがいします・・・」(きもちいいの、ほしい・・・)


お空が腰をくねらせて懇願してくる。それだけでもかなり劣情的だが、


「これだけじゃお仕置きにならないものね」


私は、先ほどまで使ってた筆を取り出す。
お空の顔に見せ付けるように。


「あっ・・・」(ま、また、胸・・・)
「違うわよ」

顔から離して、張り型がすっぽり入ってる秘部へと毛先じゃないほうを向ける。
細い筒の部分で秘部をつつく。

「そ、そんな・・・っ!」(これ以上なんて)

やることを察したみたいで、お空が離れようと腰を引く。
けれど、すぐさまそれを掴んで秘部を軽くぐりぐりと当てる。

「や、やです、そんな・・・」

不安の色が増していく。
必死で自分の秘部の様子を見ようと首を傾けている。
どうなるのか分からないから。



ポケットへと手を入れる。


私は、万年筆を取り出した。
まだまだ終わらせるつもりはないのだ。
これも同じようにお空の秘部へと突きつける。


「む、無理です、そんな、無理、ですっ・・・」(どれぐらいになるのか、気になるけど・・・)
「心はそうは言ってないみたいだけれど」

こちらは流石に予想外だったようだ。
髪が乱れるほどに首を振り続けるお空。けど、目は半分開いている。
少しだけの興味と不安が湧いてきてしまっているから。


足を閉じようとするけど、縛った縄がギシリギシリとそれを許さない。
恐怖の色が浮かんでいる。自分がどうなってしまうのかという不安。


「んいいぃぃ!」


細い棒状を二本。お空の秘部へとねじこんでいく。
すでに太い張り型を咥えているため、濡れてはいてもかなり抵抗がある。
傷だけはつけないように丁寧に、けれど強引に押し進める。


「待って、おねがい・・・」(こんなに入ったら、私・・・)

お空は目を瞑る。自分の身体を信じないように。
少しだけ目尻から涙がこぼれた。

「あ、ああっ・・・」

やがて、お空の秘部は全てを飲み込んだ。
張り型と筆と万年筆、三本がお空の中から顔を出している。
入りきったお空は呆然となりながら顔だけ横に向けて、脱力している。

「うぅっ・・・」(私、変だ、変だよ・・・)
「変なんかじゃないわ」


秘部はひとまず置いといて、お空の顔に向かい合う。
自分の身体の異常さを嘆いていたお空をしっかりと撫でて「よく頑張った」と言ってやる。
私が望んでそれを完遂したのだ、別に何も悪く思うことはない。


「さとり、さま・・・」(これでもいいのかな)
「ええ」

やり遂げられた顔、私の言うことを聞けた満足感が浮いている。


考えさせる暇もつかせず強引に抜き差し。
秘部からはすでにこぼれるほどに濡れていて滑らかに動く。


「あっ、うう、んあぁ・・・!」(からだ、うごいちゃうぅ!)

私がいいと言ったことがタガを外したようだ。
さっきとうってかわってお空が身体を大きく動かし始める。

「変だとしても、嫌いにならないわよ」


入っている全てを掴んで、往復させていく。
中の肉がめくれて液を撒き散らす。お空の身体が喘ぐ。


「いっ、いうっ、いうぅ!」

昂ぶっていく。お空の身体。
すでに白みがかっていて絶頂が近いことが分かる。

「お空、忘れてない?」
「ふぇ!?」(な、なにを?)

少しだけ動きを遅くする。
多少に水を差すようだけど教えておかねばならない。
一番最初に告げたこと。



「頑張って『耐えなさい』ってこと」



キスやハグの条件。
すっかり忘れていたようなのでここでひっそり思い出させてあげた。



「・・・あ!?」(わすれてた・・・)


お空の顔が思い当たる。
足に巻いてる縄がぎしりと音を立てる。


「や、だめ、まって・・・!」(ダメ、イったら、ダメっ・・・)


考えが、一転する。
必死に首を傾けて、顔を押し付けて気を逸らそうとする。
腰の動きがゆっくりになって、下半身の動きだけで張り型諸々を抜こうとしている。



それを見るや、私は一気にその三本に手をかける。
すっかり抵抗無いそれらを縦横に尽きること無く掻き回す。
じゅばり、じゅばり、と水音は深い。お空はすでに陸の上の魚みたいになっている。


「や、だっ・・・!さとり、さま・・・まって・・・!」(おねがい、おねがいします・・・!)

お空の顔から涙が落ちる。
約束を思い出して、耐えようとしているのだ。イかないように。
力んでしまって、縄がぎりぎりと食い込んでいる。


嫌がってるお空をひたすら突く。
引き絞られた胸もあちこちへと揺れている。
お空が顔をこちらへ向けてくる。謝罪する思いが入ってくる、限界だと分かった。



「や、やあ、ああう、あああぁっ!」



お空が、泣きながら飛んでいった。







「ううっ・・・」(イっちゃった・・・)




ぐずるお空のかすれた涙声が耳に入る。
身体が我慢しきれなかったことに対する後悔が押し寄せている。
無言で縄をほどいていく。浮かべた笑みは見つからぬように。


「お空」
「ひっ・・・」(ご、ごめんなさい)



親に怒られる子供の顔。
昔と違うのは、見ているのは周りの景色ではなく私の顔。
どこかに叩きつけられる事ではなく私を気に掛けているということ。


「お疲れ様」

お空の前髪に指をかけて、口に口を重ねた。
きちんとしたキス。


「え・・・?」(どうして?)


「私、イっちゃダメなんて言ってないもの」


お空が目を丸くしながら疑問を浮かべている。
思わずのことに頭が回ってきてないのだ。


私は「頑張れば」と言っただけだ。それを誤解釈してたのはお空なのだから。



「さとり様・・・」(私、嬉しい・・・)

予想だにしなかった歓喜の行為に笑顔がほころぶ。
この切り替えだ。
こうして頬を拭わなければ、さっきまで泣いてたことなど分からないだろう。



縄をほどき終える。
手首や胸に少し赤い線が出ているが、肌が破れたりはしてない。
指先の痺れなども無いようだ。


「さとりさ・・・」

両手を大きく広げようと思って、お空の動きが止まる。

「あっ」(でも私まだ)

まだ、気にしている。
キスはしてもいいと分かったが、もう一つはまだ許しを出してないからだ。


「いいわよ」



許可を出す。
お空が、飛びついてきた。大きな身体が私を丸ごと包み込む。
ついでに唇も降らされる。私の髪へと。






さて、頑張ろうか。
溜めに溜めてしまった分が来るのを、私は覚悟した。


長くなる。それは今、はっきりと分かる。






相変わらずに、動けない。


「お空、暑い」




大きな柔らかい肉に抱きつかれている。

「さとり様のほうが温かい」
「そうでもないわよ」
「さとり様のこと考えると、頭がぽーってなるもん」

私よりお空の体温のほうが高い。
冬のような時期ならともかく、そうでない時は地獄の境目になる。

「この世界で一番温かい」
「もう少し見聞を広めたほうがいいわ」
「けんぶん?」
「色んなものに触れろ、ってことよ」

お空はまだまだ旧都にもあまり触れてない。
買い物に行かせることは出来るが、自分から世界を広めてはいない。
もう少し人と知り合って、交流していけばその考えも薄れていくかも知れない。
私が言えたことでもない気がするが。

また力が強くなる。

「ずっとこうしてたい」(ひっついてるの、幸せ)
「飽きるわよ、そのうち」
「さとり様は・・・私に飽きた?」


不安げな顔をする。「飽きる」という言葉に棘を感じさせたようだ。


「責任持って最後まで面倒見るわよ」


ペットを途中で捨てる事なんてしない。
そんな悲しさを再燃させることなど。


「最後まで?」(どれくらい?)
「ええ、あなたが飽きるまでは」

出入り自由の地霊殿。
誰であろうと制限は無い。お空が飛び立ちたいのなら止めたりはしない。


「じゃあね、ずっといる」

まぶしい笑顔に照らされた。

「さとり様のペットでいられて幸せだから」(大事な人より、そっちがいい)

少し引っかかった。出した宿題。
"これから"にお空の出した答えは少し後ろ向きな気がして。


「ペットでいいの?」
「うん!」

お空が肩に頭を乗せてくる。
私のことをじっと見ながら曇りの無い笑い顔。

「ペットの中で一番になればいいんです。
 さとり様の大事な人は一人だけど、ペットならたくさんいるから」




「だからこれからもペットでいさせてください」




何かを間違っているような気がするのだが、
私からそれをツッコむことは出来ない。
そのうちお燐辺りに訂正されるだろうから、それまで温かく見守っておこう。








「今度、お燐と一緒にしましょう!」(三人で!)
「私が死ぬわ」


獣二人に付き添える自信は、無い。



────




少しだけ、気が重い。
いや、重いのは胃のほうかも知れない。
ケーキってホール半分も食べたら当分必要無いとよく分かる。


甘い物のあとにはコーヒーを一口
こいしから渡された紙を一枚、目に通す。



こんなに近くにいたとはね。




ごめんなさい、お燐、お空。
私ね、あなた達が思うほど優しくて偉大な存在じゃないの。
もう少し邪で、怒りだって感じる矮小な存在なの。


だってね、今からこんなにも、邪悪な事が思いつくんですもの。




────




こんばんは。どうも。



まさかあなたがこんなところに来ていたなんて思いもしませんでしたよ。
いえ・・・もしかしたら妹が無意識に気を回したのかも知れませんね。
なんでもないです、こっちの話です。







え、ああ、そうか。知りませんでしたっけ。私は嫌というほどあなたの顔を見ていたのですが。


初めまして。地霊殿当主をやっております古明地さとりと申します。
ええ、そうです。あの嫌われ者です。この地獄一帯のね。



素敵な一張羅ですね。
はい、そうです、ただの皮肉です。
昔に誰かに着せてたものと実にお揃いで実によくお似合いですよ。


まあそんなに怒らないでくださいよ。
実は昔にあなたが名家の主だということを聞きまして。相違はないですか?


その時のお話、少し聞かせて頂いてもよろしいでしょうか。
ああ大丈夫です。決して表に出すことはありません。"そういう稼業"だと前もって聞いておりますので。
殺したりなんかはしませんよ。私にも評判というのがありますので。




ほほう、なるほど。実に興味深い。
扱ったのは10人以上もですか。詳しく言えばどれくらい?ああ、もう覚えてないんですか。
分かりました。



ところで奴隷とはいったいどんなものだったのでしょうか。

・・・なるほど。お金出して買うものだから好き勝手扱っていたと。
せめて売り物であるのなら大事に扱おう、といったことは? 
そうですか。妖怪は頑丈だからいくら働かせてもいいと。人間を扱うよりはるかに楽だったと。

親から継いでの家業だったのですか、なるほど。

いえ、別に私が女だからと言って気にすることはありませんよ。私も似たようなものですし。


しかし、その奴隷というのはどこから仕入れてくるんです?
話を聞いたところ借金をこさえるような年の妖怪は少なそうですが。若い女性型もいるようですし。

「言えない」ですか。どういうことでしょうか。
まあ・・・そうですね。裏稼業ということに対してさして問い詰めませんよ。分かりました。




そうだ。「悪い」と思ったことはありますか?
奴隷達に対してですよ。聞いたところ相当に酷使したと見受けられますが、今この状況になって気持ちに変化はありますか?


・・・そうですか。分かりました。






ええ、よく分かりました。

やはりあなたと分かり合える気は無い。
自分の力だけを振るって、奴隷として扱った者達にさしたる罪悪感を抱かず、あまつさえまた同じ商売を始めようともしている。
死ぬほどに後悔や懺悔の心があったのならばまだ少し変えるかも知れませんでした。
しかしやはり当初の通りに実行します。



私はあなたに、極刑を申し付ける。






あなたは罪の無い人に死ぬより辛い地獄を強いた。


だから私は、あなたを死ぬより辛い地獄へ放り込む。







想起。









おやおや、思いのほか大暴れですね。



どうしたんです?

こんな小さな釘を見ただけでそんな鉄板でも焼けたかのようにのた打ちまわって。
ぎゃあぎゃあと騒がないでくださいよ、聞こえてますよ。
ゆっくりと沈んでいくような感じですか。ええ、そうですね。そういう風にしましたからね。


私はただ、昔にあなたが娘達に与えた痛みを再現しただけですよ。幻肢痛みたいなもんです。

それでは続きましてこちらのペンチでもご覧ください。
何に使うのか、あなたならよくお分かりですよね。
ああやっぱりそうやって使ってたんですね。そんなに指を押さえてしまってどうしたんでしょうか。

おや、私のコードがどうしました?ああなるほど。締め上げたんですか。
予想外ですね、そういう事もやっていたなんて。



爪、殴打、針、木の杭、火かき棒、 あと何でしたっけ。まあ私もほとんど覚えていないのですが。
あなたのやったことがあまりにも多すぎますので。


それに、顔も直に変わってくるでしょうね。
先ほどこの握り拳を見たおかげです。もうすぐ腫れてくると思いますよ。
見た目に変化があるかは分かりませんけど。

「歯がグラグラする」ですか。そりゃそうです。
「腹も痛い」ですか。そりゃあれだけ殴ればそうなりますよ。
女の子の腹を殴るとですね、子供が出来にくくなるんですよ、知りませんでしたか?


まああなた自身が何をやったか追々思い出すことでしょう。
残念ながら二人分しか思い出せないので、ざっと1/4.5ってことなんですがね。
失礼。もっと割合は低いですかね。あなたがどれだけ遊んでいたのかを把握してませんので。




おっと。


おや、まだ動く気力が残ってましたか。いえ、気力が動かしたと言ったところでしょうか。
まさか躊躇無く顔に行くとは思いませんでした。流石に手慣れてらっしゃいますね。
まあいいのですが。


どうせ殴ったほうが痛いでしょうしね。


釘を生やした手を叩きつければそうなるに決まってますよ。

おやどうしました?もう一度殴ったっていいんですよ。
「躾は殴ったほうが痛い」とかよく言いますね。
最も、あなたの場合はただの虐待でしたが。





あら、お気づきになりましたか。

そうです。実は私はですね、あなたの所有していた奴隷をお引き受けしたんですよ。

8番、9番と呼ばれていたようですが。
覚えていますか?あなたに数多くの傷を背負わされて望まぬ仲違いをさせられ心もボロボロにされたあの二人です。


大変苦労しましたよ。


あなたは、親友以上であった二人の友情を壊そうとした。戯れで、友情を壊れゆく様を見ようとした。
だけど、皮肉ですね。あなたが手をつければつけるほど二人は仲を深めていった。


あなたはとことん人を信用しなかった。なまじ自身に力があったから。
だから、二人を裂こうとしたのでしょう。目の前にいる友情がうらやましくて。
そのしょうもない自尊心で二人がどれほど傷ついたか。あなたは露も知らずでしょう。



ほら、メモがね、あるんですよ。9番があなたから受けた仕打ちを。
私もまさかこうして使う時が来るとは思いもしませんでしたが。覚えていますか?いえ、思い出させますよ。
少しずつ、ゆっくりね。




そうですね。悪魔です。私は、善人などではありませんよ。気もおかしいのかも知れませんね。


けれど、復讐をせず公権力に任せるべくが善人だと言うのならそんな「善人」など喜んで突き返します。
あなたに罰を与えられぬというのならばそんな評判いりません。




あなたがたとえどんなに同情的な過去を持ってたとしたって、
私には全くもって心に響きやしませんね。
辛かったって言うのでしたらその時に消えてもらえると助かったんですけどね。無駄な犠牲が出ずに済んだのに。

本当なら塵一つあなたに存在してほしくないんですよ。
これからの救いなど微塵もあなたに与えません。極悪人として、永劫あなたは生きてもらいます。
未来を奪っていった者に過去の酌量を得る資格などありません。








ところで、今日来たのはあなたに苦痛を与えるだけじゃないんですよ。



お手数ですが残りの奴隷をどうしたのか思い出していただけませんでしょうかね。



私共も四方八方しているのですが、やはり本人から直接問いただすのが一番かと思いましてね。
周りの部下を失ってるあなたなら直接関与しているでしょうしね。捌ききれず二人も放逐してしまってるようですが。
ああいや思い出すだけで結構です。どうせやったことなんて同じでしょうから。
どうのこうの言っても引っ張り出すだけですけどね。



ああ、思い出してくれたようですね。頭に思い浮かべてくれただけで十分です。



では、こちらの紙に書いていただけますでしょうか。
「さっきと言ってることが違う」ですか?
何を言ってるんですか。あなた自身が約束を守ったことなどありましたか。
「一回釘を刺せば終わる」と言って親友を傷つけさせ、そのあと十何本も刺させたあなたが。



「手が動かない」ですか。そりゃそうでしょうね。
爪は剥がされて骨は折られて踏み潰されたりした痛みが全部あるでしょうからね。
筆記具を持つことすら激痛でしょうね。よく知ってます。


まあそんなことはどうでもいいんですよ、書いてくださいよ。
時間はいくらでもあります。いくらでもお待ち致しますよ。
ほら、早く。泣き言は聞きませんよ。あなたは泣き言漏らした彼女達をさらに泣かしてましたからね。
そんな顔しないでくださいよ。気色悪い。




1番は・・・はい、人間。すでに死んでると。
2番は・・・ああ、地上に貰われていったと、もう少し思い出してください。ルートを特に正確に。
3番・・・



おや、奴隷のことを思い出したついでにやったことを思い出したみたいですね。


耳を・・・ってそうですか。あなた、馬鹿なんですね。


では、追加致しましょうか。全く。
頭抱えて馬鹿みたいですよ。




ついでなので関係者もいたら思い出してもらっていいですか。
奴隷達を買った者、売った者、それら全ての情報を。
ええ、もちろん強引に思い出させますけどね。






はい、ご協力ありがとうございました。


へえ・・・表面上爽やか面してたあの人も、ですか。
「何に使うんだ」ですか。あなたには関係の無いことですよ。
これの有効利用を思いつかないようなあなたには。



ところで、まだ終わってませんよ。質問が一つ済んだだけではないですか。
何を終わった気でいるんですか。やりきった面してるんですか。



そうですね、まだまだ処罰するべき箇所が残ってます。


どうしましょうかね、同性は勘弁してあげましょうか。万が一で性癖が変わってしまっても困ります。
そうだ。あなたの母親にしましょう。親のいない子達を狙っていたのですから、たっぷりと顔を思い出すのもいいでしょう。


ああ、何の話をしてるか、ですか。


あなたのその忌々しい性欲についての処罰ですよ。


これを放置しておくことは後々、損害を与えるかも知れません。
まあ、すでに与えてるのですけれど。
どうしたものでしょうかね。あまり肉体的損傷は与えたくはないのですが。去勢などしてはあなたにトラウマを植え付けられない。



おや、こうして靴の裏で撫でられても勃つのですか。相当溜まってるんですね。

あなたは性欲がたいそう旺盛みたいですね。奴隷を何人も襲ってたのです、それぐらいはあるのでしょうね。
そしていまあなたはちっとも女に触れてない。こんな生活なら当然でしょう。

おや、どうしたんです?ズボンの上から、靴の裏で、擦られるだけでそんな顔になって。
あなたは今の立場がどうなってるのか分かってますか?


ところで覚えてます?

9番の一番最初。


ああ、逃がしませんよ。
よく覚えているじゃないですか。手首をねじこんだ話なんて。
ええそれはもう彼女にとってはおおいにトラウマになってましたよ。
思いっきり泣いてね、血を吐き出すほどでしたよ。どれほどの苦しみだったか分かりますか?
いえ、今から分かるでしょう。既にもう、頭の中で出来上がってるようですからね。


どうしたんです?お尻押さえて叫び声をあげてしまって。
押さえる手も痛いでしょうに、必死になって。


・・・そりゃ「裂ける」ってなるに決まってるでしょう。
あなたに処女膜が無いのが実に残念です。あれが剥がれる痛みを体験させてあげたいのに。
出来なくはまあ無いですが・・・あまりやりすぎるとショック死してしまいますからね。


で、どうしたのですか。こんな状態でもずいぶん隆々させてしまって。
あなたなんなんですか、Mだったんですか。


ああ、違いますね。あなたはただ刺激に飢えてただけ。
他人にこうされること自体が久々なだけ。
だから靴の裏でこうされても反応してしまう。その屈辱的な顔、全くもって汚らしい。


ずいぶんと飢えた毎日を送っていたようですねえ。大半は自業自得ですが。
奴隷を穴にして使ってた頃に比べたらずいぶんと粗末になったようですね。


ああ、いいですよ別に。出しても。あなたのズボンが汚れるだけですし。
ボールみたいに蹴り飛ばされて、踏みつけられて、名家の主だったとはとうてい思えませんね。
そろそろですか。別に構いませんよ。私は汚れませんし。





ああ、成功したみたいですね。




射精するたびに母親の顔が目に浮かぶように刷り込んであげました。


なんでしたら勃起するたびに浮かべるようにしてあげてもいいんですよ。
条件反射と一緒です。性的なことを考えたら恐怖が沸き起こっていた9番の時のように。


実の母に精液をかける妄想はいかがですか?嫌ですか、そうですか。実に結構。


あなたは親のいない子達を狙って稼いでいたのです。
それに比べたらいつでも親の顔が浮かぶなんて恵まれてるんじゃないですかね。
何でしたらもう一度やってさしあげましょうか?
あなた自身の罪悪感が沸き起こるでしょうから、何回でも。


あと臭うのでさっさとズボン変えてきてもらえませんかね。




「勘弁してくれ」ですか。あらあらどうしたんです?今更土下座でも致しますか。
そんなに命乞いをして。でもあなた、そうやって地に頭をつけた子に何をしましたっけ?

ああ、やっぱりそうですね。
そうやって頭を踏みつけていったんですよね。床を舐めさせるように。
ええ、メモに書いてありましたよ。酒瓶でずいぶん殴ったそうじゃないですか。

ガラスの上からもやっていましたよね、そうやって。
顔を押しつけてね。それをやったら考えもしましょうか。
割れた破片ならさっき外に落ちていましたよ。もしよろしければ敷き詰めて差しあげましょうか。


「やめてくれ」ですか。じゃあ結構です。


まあすでに遅すぎるのですが。
あなたが海より深く反省しようが、皆につけた傷はそれより深いのですよ。
反省など、あなたの自己弁護に過ぎませんよ。
「謝って済む」からはとっくに逸脱してるんですよ、あなたの所業は。
取り返しのつかないことを幾度も行った。多くのものを失わせた。どんなに当人達が許しても、私はあなたを無罪には決してしない。


来世がどうだ輪廻がどうだ魂がどうだ、私は全く考えていませんよ。
現世のあなたが苦しんでもらわなければならないのですよ。





と、まあここまで言ってはなんですがこのままあなたを解放します。
最初に言いましたからね。あなたを殺しはしませんと。



え?ああ、その体の痛みですか。
そうやって地を這ってたらいいんじゃないですかね。
もしくは空中にでも浮かして触れないようにしてれば少しは楽なんじゃないでしょうか。



すいませんね。私、治し方知らないんですよ。
植えつけることは出来ても、治すほうは専門外ですもので。





まあ、うちにまでたどり着ければ食事ぐらいは与えますよ。出入り自由ですので。
あなただって受け入れますよ、嫌われ者。

しかしまあ、その足では難しいかも知れませんね。
爪が剥がれて指が折れて鎖も巻き付けられて膝も割れているんですものね
でもそれあなたが全てやったものですよ。やったことがただ単に返ってきただけです。





おや、刃物なんか持ってどうしましたか。自殺を考えてるのですか。


どうしたんです?楽になれるんですよ?怖いんですか?
そうでしょう。


でもダメですよ、あなたは死ねません。危険察知と生存本能が敏感になってます。
死地に向かえど死ぬ勇気は湧かないでしょう。
刃物を首に当てれど引けず、縄で首を吊ろうにも蹴り出せず、水に飛び込もうにも足は動かずでしょうね。
そういう風にしましたからね。




とにかくあなたは生きるんですよ、生きてもらわねば困るんですよ。

一生生きて恥をかいて苦痛に塗れ泥を啜ってもらわねば困るんですよ。




ふむ。名前を吹聴して回られると確かに困りますね、それでは言えないようにしておきましょう。
私の名前を出すことがトラウマになるように。ああ、ペット達のこともですか。
番号だけ伝えられて何が分かると言うんですか?
きちんと名前をつけていたら、話も別だったでしょうに。








すいませんそろそろ夜も明けてきましたので私は帰ります。ペット達が今日は張り切ってしまってましてね、帰って止めてやらねばいけないんです。
ええ、奴隷などではありませんよ。ペットです。



とっても可愛い二人になりましたよ。あなたの時と違って。
私と会っても震えません。あなたの時は震えてました。
家事だってしっかり出来るようになりましたよ。あなたの時は恐怖を抱いてましたね。
二人は仲良く手伝ってくれます。あなたは二人を利用していましたね。
夜伽もね、望んで来てくれるんですよ。引き込んでたあなたと違って。
望めば自らに傷もつけるでしょう。私はそんなもの望みませんがね。あなたと違って。


私は同じように働かせています。しかし彼女達は奴隷ではない。ペットとなってくれました。
どういう風に言っても「ペットである」としっかり言ってくれました。


・・・何を申し上げてるんですかね。しまいには考えることすら出来なくなりましたか。同じな訳はないでしょう。


私はですね、あなたのように壊すのは好きではないのですよ。感情が無くなってしまうから。
私はですね、暴力で従わせるのは嫌いなんですよ。黒で塗りつぶしてしまうから。
全くもってそんなものは綺麗じゃない、不細工過ぎる支配です。今のあなたの格好のように。

望むものを与えてきちんと矯正して居所を作る。
そうすれば、力で押し込むよりはるかに良い働きをしてくれるようになる。
支配というのは、本人に気づかせないようにやるものです。





生まれた位置は奴隷でも愛を注げば立派なペット。
あなたはそれすら怠った。ペットと言う資格など一切無い。






ペットと奴隷は違うんです。








では、良きご余生を。「ご主人様」
歓迎しますよ。あなたが地獄にいる限り。















ごめんなさいね、二人とも。


あなた達のことを考えたら・・・やっぱりこいつは殺せない。





────





おお、この辺じゃ見ない顔だな。旧都に来たばっかかい?






なんだい、そんなに驚いた顔をして。
ああ、あいつの様子か?
なるほど。あいつに出会って訳分からないってとこかね。



あいつは、あばら家に住んでる狂人さ。



腕が痛てぇ、足が痛てぇ、背が痛てぇ、ケツが痛てぇなんてある夜から突然騒ぎ出してね。


しまいにゃ目が怖ぇとか言い出してどこかに引きこもっちまうわけだ。
何とか引きずり出してお医者様に診てもらったんだが外傷一つありやしねえ。
骨が折れてるわけでも血が出てるわけでもねえ。
だから嘘なんじゃねえかって事になりつつあるんだ。悪いのは体じゃなくて頭だ、ってな。
痛いのなんて血でも出てなきゃ俺達には分からないからな。


今かい?
あいつは箸を持つことすら痛いって言いやがる。
俺らがたまに食い物を持っていってやったりしてるんだが、
箸も椀も持たないでどうやって食ってるんだかねえ。ああ考えたくないねえ。

炊事洗濯だって俺らのことを怖がって協力すら仰ぎやしねえ。相当臭うぞ、今は。
箸すら持てないってんじゃあ働きたくても働けないだろうしなあ。
これからどうするのかねえ。頭いい奴だったとしても筆は持たなきゃいけないだろうしなあ。
立ち上がることすらしんどいって言いやがる。あいつはもうどうしようもないねぇ。



昔はでかいお屋敷持ってたらしいんだけどねえ、
気でもやっちまえばああも惨い姿になるんだろうなあ。

人身売買なんてやってたらしいが、相当扱いも荒かったってんだ。
今の状況はその祟りなんじゃあないか、ってもっぱらの噂だ。

腕が痛てぇって騒ぎ出した夜、小さい子の姿を見たなんて巷の噂もある。
くわばらくわばらだぁねぇ。
「死にたいけど死ねない」なんてついぞ愚痴をこぼしててなあ。




ありゃあもう生き地獄だ。
神様ってやつも、いっそ殺してやれば楽かも知れねえのに残酷だねぇ。





おお、話が暗くなっちまったな。
ところで新入りさん、ここに来たならまず一献だ。ほら、いい場所紹介してやろう。


──






「お空は、やっぱり・・・」
「そう、ね」




後遺症。




顔を何度も叩かれ頭を何度も打ち付けられて、
加えて数多くの悲痛な記憶に耐えるため、お空の脳は正しい姿でいられなかった。

お空は短期記憶が途切れ途切れになる。

大きなことは覚えててもすぐ近くの小さい事を覚えられない。
「○○を持ってきて」や「○○に伝えて」とかの何気なく申し付けた事がかなりの確率ですっぽ抜ける。
特に文字や人の顔を覚えない。私やお燐の顔は別だが。あと、なぜか数字も忘れない。
ピリッとした雰囲気で伝えれば覚えてはくれる。


強いストレスを感じると、自分が何をやっていたかを忘れてしまう。
例えば、買い物の途中で誰かともめる事があったりするとそのままどこかへ散歩してしまう。
買った物を持ってるのならそれ関連で思い出すけど、その前の段階だとポケット探ってメモを見るまで買い物そのものを忘れてしまうのだ。



日用品をよく失くしたりもする。
自分の物というのにあまり執着心が無いらしくてそこかしこで発見される半端な消耗品は数知れない。
買ってあげたペンダントのように重要な物を失くさないのが幸いだけれども。


「どうにも甘やかしちゃいましてねぇ」


治療の最中、どうしても符号の一致しないところがあったのはこれだ。
罪悪感の一番根っこを忘れていたり、トラウマなのに原因が分からなかったり。

元々、かなりの記憶容量を持ってる子だった。
けれど、悪い記憶しか詰め込まれてこなかった。未熟だった脳はそのストレスに耐えきれなかった。
精一杯の抵抗で、唯一のブレーキだったのだ。忘れていくことが。
精神の崩れは肉体の崩れを招く。消耗しきってしまっていた。



お空にはまだそういう風には言ってない。
本人はただ「物覚えが悪い」という自覚止まり。
脳をやられてるんじゃないかなんて知ったら、今度は頭に焼けた棒を押されかねない。


そしてこの問題は私でも対処の範囲外だ。脳の機能を蘇らせるなんて、記憶を弄ってどうなるものでもない。





強いて言うなら、望みだけは少しある。


成長し続ければそのうち戻るんじゃないか。
「自分はこれを覚えられるようになった」と思い続けていれば、と。


人間と違い、妖怪は精神が大きく関係する。だから「治す」という形ではなく「別のものになる」という形として。
正直、根拠は薄い。妖怪が神と呼ばれることもあるから、程度。
地獄烏が敬われることなんて、無いだろうけど。





「またあなた一人に抱え込ませてしまっている」
「十分です、お空が元気になっただけで・・・いいんです」



お燐にだけ、そのことを告げておいた。
前々から察していたのかも知れない。お空の記憶が正常ではないことを報告してきていたから。
私に助言を求めていた。理解して欲しがっていた。


「疲れたら、私のところにいつでも来なさい」


気休めにしかならないだろうけど、これしか言えなかった。


もう少しうまくやれただろうか。
それとも、私は余計なことをしてしまっただろうか。



「さとり様がいなかったら、あたいらずっとボロボロのままでしたから」(だから、自分を責めないでください)


慰められてしまった。
どうも我ながら、最近ネガティブだ。
二人の前ではせめて今まで通りに優秀な主といたいものなのだけれど。


──


「なあ、古明地の」
「何ですか?」
「改めて聞くが」
「ああ、例の」
「やりすぎじゃないか」
「そうですかね」
「私も正直、鼻にはついてた。しかし、だ、あれは」
「勇儀さん」


「当事者以外は常にそう言います」
「・・・」
「痛みを感じたことなんて無いのに当事者の意見を酌んだつもりで勝手に意見を述べる」
「・・・当事者以外はそれしか出来ない」

「手をお借りしてもいいですか?」
「ああ」
「私の目を見てください」


「! なんだ、今のは」(手に何かしたのか?)
「当事者の痛みです。1/100程度ですが」




「私は否応なく当事者になりました」


「私が読んだそれは酷い状況でした」



「あなたにその記憶が無くて、覚でもないのが残念です。ぜひお伝えしたい」
「分かった分かった」



「彼を哀れだと思い、手を下すならご自由にどうぞ。
 ただ、きっと鬼からも逃げるように身を眩ますと思いますよ。自らの心に反して」


「・・・お前さんはやっぱり」
「嫌われ者ですよ。楽なものです」
「もう少し愛想良くしたっていいんだぞ」
「苦手ですので」

(ペットに対しては普通に笑えるのにな)
(なんでそう私らには悪巧みしてるような顔になるんだ)


「すいませんね、そういう顔なんですよ」





「話は変わりますが」



「やっと怨霊の管理を始められるようになりました」

「そうか。・・・まあうちらの誰も困ってはいないんだが」
「お燐のほうが怨霊と会話出来るそうなので」
「猫のほうか。もう一人のほうは?」
「お空も温度の管理をさせるつもりです。身体が丈夫なのでちょうどいいかと」

「そうか、まあ私が鍛えたからな」(しつこいほどに)
「そうですね。よく成長したものですよ」



「二人が組んだらいずれ私も出し抜かれるかも知れませんね」
「覚のあんたを出し抜ける奴など」
「どうでしょうね。二人とも、互いが互いを思いやる力はとんでもないので」
「地上にさえ出なければ私がどうとでもする」



「悪い大人に騙された時は危ないでしょうね」
「もっと悪い大人に飼われてるのにか?」
「言いますね」





「お前さんは猫より多く考えているくせに烏より多く自分を出さない」


──



小高いとこから見る景色 広がる景色はざっくばらん

あたいら二人の住んでた居場所

今やとっくに家は無く 光無いのが住むばかり



「ねえお燐」
「んー?」
「最初にあいつみた時どうだった?」
「細切れにしようと思ってたよ」


町を歩いた。あいつに出会った。
立ち向かおうとした。様子がおかしかった。


「でも足がすくんだ」
「私も」
「それに、今のあいつを殺したらダメだと思う。哀れで見てられない」

何かに怯えて、あいつは逃げ出した。
あいつは人の目が怖い、都ではそういう噂になっていた。

「あたいがまた下に落ちる気がする」
「やっぱり祟りなのかな」
「さあ・・・ね」


お空が気付いてるかは分からない。
でも、噂を聞けばみんなが分かっている。
あんなこと出来るの一人しかいないって。




「ねえ、飴無い?」
「また忘れたのかい」
「んー、ごめん・・・」
「あたいが食べてないのにあたいの方が減りが早いんだけど」

ポケット適当に突っ込んで取り出した飴。
色々な飴を食べ比べてきたけど、やっぱりこれがいい。
今はどんな色だって食べられる。


「手、繋ぎたい」
「うん」
「さとり様に会いたくなった」
「うん」

お空も何か思うところがあるようだ。
何となく不安げで、あたいに寄ってくる。




一度だけ、振り返る。
"あれ"はきっと・・・さとり様があたい達に打ち付けた釘なんだ。



普段は、すごく優しい人だ。
でも本当に心の底から怒らせたらああなるんだ、って。
あいつはそれをやってしまったんだ。

もしかしたら、そんな深いことじゃなくて、
単に危険を排除しただけなのかも知れない。
あたい達が街に出れるようにあらかじめ無力にさせておいたのかも知れない。

さとり様は何も言っちゃくれない。あたいの思うこともただの推測に過ぎない。


「撫でられたりとか褒められたりとか、色んなお話したい」


でも、そんな好意的な解釈をしてしまうほど、あたいはさとり様のことが好きだ。
お空がそう思うかは分からない。



「さとり様は・・・優しい人だよね」
「・・・そうだねえ」



命も何もかも救われた。だから、命を捧げてもいいと思っている。
そんなことを考えたら苦笑されるけど。


『さとり様に好きにされる』

なんて、痺れる感覚だろう。










応接室で座ったまま少しだけ考える。



もし私が、あの二人を金で「買った」としたらどうだろうか。
死ぬほど働かせたのではないか、とふと思ってしまう。

「買う」と「拾う」は明らかに違うものだ。
私は、「拾った」からこそ二人を救おうと思ったのではないか。


二人の一番最初に浮かび上がっていた「古明地さとり」は
もしかしたら「買った」場合の私の振る舞いだったのかも知れない。
損得の理由を盾に、したい放題するかも知れない。人をしたい放題する理由なんて特に無いけど、ふとそういった仮定も考えてしまう。




まあ、しょうもない話だ。無意味で無駄な思考実験。
私がお金出して人を買うなんてこと無いのだから。



働くための人手が欲しいのならきちんと雇う。
望まない子に首輪はつけない。
出入りだって制限しない。
人手は別に多くて構わない。
家にいる場所がなければ、旧都にいけばいくらでもある。
「働け」と強制はしない。促しをする程度。


幸せに暮らしてるならそれでいい。死んでしまっているのなら、それでも構わない。
だがもしも、食べるに困る暮らしをしているのなら是非うちに呼び出したい。



帰ってきたら「おかえり」と声をかけてやって、美味しい食事を出そう。
しっかりとした家としてここを拠点にしてもらうのだ。
地霊殿は色んな人から拒否された者が集う場所。ここの居心地を悪くしてはならない。



もちろん出ていったって構わない。
私はあくまで嫌われ者で、ここにいる以上は「嫌われ者の飼ってるペット」なのだから。




横目で時計を見る。
しまった。ケーキの新しいレシピを探していたらもうこんな時間になってしまった。
早く皆の食事を作らなければ。あと名前リストも探さなきゃ。




なにせ今日からまた一人、増えるのだから。



何から手をつけよう。とりあえず最優先は迎えることで、
台所には誰か来てくれないだろうか。二人は外に行かせてるしここに来るのもそうそういないし。





ああ、もう来てしまったようだ。しょうがない。まずはお出迎えをしよう。




──




いらっしゃい。

私が主の古明地さとりです。
いいの、そんなにかしこまらないで。うちでは歓迎するわ、誰でも。


あなたの名前は? そう、分かった。じゃあとりあえず中に入りましょうか。
そしたら、まずはあなたに名前をつけるとしましょう。呼びやすいように、ちゃんとしたものを。



夕ご飯は?まだなのね。ええ、じゃあ食卓に案内するわ。こっち。
ああ、そんなところにいなくていいわ、きちんとテーブルにいなさい。
ここはあなたも使っていい場所なのだから。
そうそう、夜中にお腹が空いたら台所にあるからね。




大丈夫だから、ゆっくりと落ち着いて。
あなたの境遇はよく分かる。少しずつ私に教えてくれればいい。時間はたくさんあるわ。
それに、ここには似た境遇の子が二人もいるの。
後で紹介するけれど二人とも優しい子だから、大丈夫。そんなに怯えなくていいの。
私は前みたいな主とは違う。あなたをきちんと、受け入れられる。


食べ終わったら部屋に案内するわ。
大丈夫。地霊殿はとにかく広いの。空いてる部屋なんかいくらでもある。
廊下で寝ることも外で寝ることも無いわ。ここでいいの。そう、ここで。
あなたはこれから私のペット。奴隷として扱う気なんて全く無い。

唯一命令するとしたら、そうね、







幸せに、生きなさい。











『ペットと奴隷は違うんです。』  完
こ「お姉ちゃん!「285番」がいた!」
さ「ちょっと待ってもらおうか」

---



というわけで足掛け2ヶ月以上となりましたがどうにか完結致しました。
多数のコメ、感想、呟きなども本当にありがとうございます。
これらに励まされなかったらおそらく2013年が終わるほうが早かったかも知れません。


さとりは身内にだいぶ甘いタイプだと思います。外では相当に厳しそうだけど。
ただ怒る時はきちんと怒る。放任主義っていうよりは厳しい規律で縛ったりしないタイプでしょう。門限も決めてなさそう。
あとメンタルは半端無いと思う。そうでないとペット屋敷は管轄出来ないんじゃないだろうか。
少なくとも仕事任せるほどにコミュニケーションは取ってますし。


さとりの刑については割と考えました。

警察に連れてって終わったり、死んで終わったり、それだけで満足でしょうか。

アニメでもゲームでも創作でもそういうのが大抵ですが、自分はどうも物足りないんですね。
悪党はもうちょっと残虐にやられるべくであると思う。特に絶対悪みたいなのに関しては。
ネウロとかでも丸々1週使って痛めつけるのとかありましたよね。ああいうのは良かった。

でも、前回のコメで思った以上にコロコロを望む声があってコワイワーニンゲンコワイワーになったのは秘密。



書き始めたきっかけだとか、そういったSSについては色々と振り返って書きたいこともありますが、
長くなるので後日にブログとかでゆっくりまとめます。書いたらこちらに追記するとします。
(追記)→後書きが出来ました。


ここまで見てくださって本当にありがとうございました。
次回どうするかなどは未定です。

機会があればこれを本にして作ってイベントに出してみたいです。


>1様
ありがとうございます。
悪人に対する仕打ちのためここまでやれるのであって、純粋無垢な子に対してコンナコトガ出来ルカ分カラナイデスネー
ところで残虐描写を勉強してどうするんですかね・・・?(恐怖)

>2様
ありがとうございます。
序から気晴らしの際にコツコツ書いててメインの流れはだいたい出来てました。
誰か一人でも彼の側にいるような人がいればまた違うのでしょうが、それが果たして出来るかどうか。

>3様
ありがとうございます。前々から自分が書いてみたかった"悪人の末路"です。
さとりは家族やペットにはやたら優しい人だとは思ってます。その上で悪い事したら怖い面もきっちり見せる柔剛織り交ぜる感じ。

>4様
ありがとうございます。人間の業をかいま見た気がしました。ニンゲンコワイワー

>5様
ありがとうございます。
笑顔なキャラが怒っただけで「キャラ崩壊」とか言う人がいますが、普通は誰しも喜怒哀楽の感情は持ってますよねえ。
だいぶ長くなりましたがお待ち頂きましてありがとうございました。
アナザーは、うん。これを読んでからそっち読むとえらい事になりそう。でも魅力は感じてます、正直。

>6様
ありがとうございます。
テレビで見ただけの事に口を出す、よくあることだと思います。でも大抵の人はそれしか出来ないのも事実。
次回はまあ未定ですが基本バッドエンドは苦手なので光は常にあります。(ただしキャラと読者のハッピーが一致するかは不明)
彼は踏み外しすぎて本来の道を見失いました。というよりそもそも道がどういったものなのかが分からなかったのかも知れません。

>7様
ありがとうございます。
闇を照らすには光ってやつですね。携わった者の情報も芋ヅルでありますし直に無くなることでしょう。
「保護」という目的に対して「町を綺麗にすればいいじゃない」というやり方もあると。
最後の台詞はけっこう多種多様に取れると思います。素直に取ればおっしゃる通りで素直に取らないと実はえらいことに。

>8様
ありがとうございます。
うん、こいしちゃんはごめん。この状況でさとり以外と絡むとたぶん大変なことになるので散歩しててもらいました。
「ペット」とさとり様もお燐お空も言うからにはきちんと愛でてるんだと思います。 
本が出来たらまたブログでお知らせします。 
心綺楼の背景の地霊殿だと本当に300人ぐらいは入りそうだから困る。

>9様
ありがとうございます。
一緒に遊べば問題無いってことですよね。片一方だけの「遊び」だからこそ不幸になる。
コロコロすればすっきりはしますが、それだと大して現状が変化しない。
で、それゆえにこの苦痛を与える裁きは有罪確定でなければならない。冤罪は許されない。
その点だとさとりは問題無さそうですが。
これが生きてる限りさとりは相当に気にするでしょうがきっとペットや妹が支えることでしょう。

>10様
ありがとうございます。
いつでもコメしてもいいのよ。ひっそりとDMとかWeb拍手でもいいのよ。
全員が成長しましたね。さとりもきっとこの出来事が無ければもう少し不精なままでしたでしょうね。4面中ボスで出て後は他に任す、とかだったかも。
お燐のさとりに対して「余りある好意の中、どこか隅っこに恐怖がある」ってのが好きです。

>11様
ありがとうございます
最後に妖怪らしいところを出して終わらせられたと思います。反面では恐怖も与えられる辺りを。
時間かければ誰の好感度も下げずに激しいことが出来るんですよね
でも嫌がるのがいいって人もいるから難しいですね

>12様
ありがとうございます
こういう被害者が救済される話は得てして加害者が逃走しっぱなしというのが多いので
そういうのも含めてスッキリするような話にしようと思いました。
個人的にはレイプ物よりこういう動物虐待物のほうが心が重くなります。

---
(追記) 12/18
冬コミ3日目にて「ペットと奴隷」シリーズ全部まとめたものを書籍として出すことになりました。詳細は追って報告致します
12/22
C85にて 3日目 西ひ07aにて出すことになりました
詳細はこちらにて→http://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=40430362
ハイK
http://twitter.com/Highkaru
コメント




1.フライゴン削除
いやー 今かいも楽しく読ませてもらった・・・このシリーズを呼んで主にいいたいことが一つ・・・つぎガチガチの陵辱ものを書いてください(ゲス顔) 主の残虐な描写はとても勉強になるのでどうかよろしくお願いします!
2.橙みかん削除
もう続きが投下されているとは恐れ入ります。
死ぬより辛い、って言うは易しな言葉ですが、前主人の苦しみっぷりがとても伝わってきました。彼はこの先どう生きるんでしょうね。
あと285番w 
10人以上は居たとか、嘘じゃないけど・・・ 嘘じゃないけどさ!w
3.名前が無い程度の能力削除
デザートいいっすね~、あくまで「ペット」ってのが一層良い

コーヒーもイケてますわーイケイケですわー、コロコロしちゃうよりずっと良い、まさにインガオホー…

そして最後の新しい子を迎え入れる場面から伝わるさとり様に対する絶対的な安心感、こなひとになら全てを委ねられるという想いを読者に抱かせられるのはシリーズ通して積み上げられてきたさとり像と作者様の筆力、ワザマエ!
4.絶望を司る程度の能力削除
ふははははははは!ざまぁ見やがれ!!! 永遠に苦しんで無様に塵となれ!
堂々の完結、お疲れさまでした!次回も楽しみにしています!
5.(ry削除
おお、苦い苦い
こういう性格大好きです!なんか現実味があるw

二ヶ月にわたっての大作もとい力作
お疲れ様でした!

また気が向いたらでいいので新作期待しておきます
脳細胞に名作者としてハイKと刻み込みました

アナザーストーリー的なので
『さとりがお空とお燐を買った場合』
とか書いてもいいんですよ?(キチスマ)
6.すがいむ削除
元主人ざまあ(( 当事者以外は真実を知ることは出来ない。だからこそ同情を抱いてしまう。これ、現実で気づかない内にやってしまっていることなのだと思います。貴方様の作品にはこういう現実で有り得る考え方が盛り込まれているから引き込まれるのかな。次回作、僕としては今作の様な光があって、現実での生き方を考えさせられる様なものを望みます。

元主人からも、踏み外しすぎた道はもう戻れないのだと気づかされました。
7.名前が無い程度の能力削除
この2か月、本当に素敵な作品をありがとうございました。本当に楽しかったです。

前作から、復讐について考えていたのですが、前の主人を痛めつけるとすっきりはします。
でも、一番大切なのは、見せしめにして、新しい人身売買の被害者を出さないこと、お燐やお空を守ることなのではないかなとおもっていました。

こんかいのハイKさんのような流れなら、地獄から人身売買が一掃されそうですし、二人も守られるし、単に復讐するよりも、素敵かなとおもいました。
何より、2人の事があるから殺せなかったという事に打たれました。
色々考えさせられたことも良い思い出です。ありがとうございました。
8.くれねこ削除
「ペットと奴隷は違うんです」、重い言葉ですね。
完結おめでとうございます。とても楽しく読ませていただきました。
(こいしちゃんが絡んでくるストーリーも読みたいな!な!)

ペットか、奴隷か
家族愛、排他的愛情
当事者にしかわからぬ苦
最後の姐さんとの会話がすごく良かったなぁ。
本が出るなら是非ほすぃ!作者さんの書く幻想郷がもっと読みたい。
次回作が今から楽しみですー!

しかし285番て…w地霊殿キャパシティでかすぎィ!
9.名前が無い程度の能力削除
堂々の完結、お疲れ様でした。
前半の二人とのシチュエロはもうたまらんでしたwお互い楽しめる「遊び」ならお互い幸せになれるんですよね。さとり様の覚りとペットの信頼でその関係が分かりやすく裏付けられているから安心してみれました。

激おこさとりんのスカッとしない裁きに惚れ惚れしました。なんかこう、胸に黒いものが残る感じがいいですね。
根元悪みたいな人はコロコロさせずに苦しみながら生き長らえればいいと思うんです。余談ですが、この国に死刑制度があるのは、極刑人を収容するスペースに余裕がないからであって、本当は死刑賛成派も死ぬまで罪を自覚させたいと思っているはずだと考えています。ただの妄想です(ぇ


シリーズ全作すべて楽しませてもらいました!
またいつか、ふらりと新作あげてくれないかなーって勝手に期待しちゃいますチラッチラッ

名作ありがとうございました、ハイKさん!!
10.名前が無い程度の能力削除
まずは完結お疲れ様です
以前の作品にもコメしようと思っていたのですがうやむやになってしまっていつのまにか完結してしまうとは……orz

覚りの能力に振り回される序のさとりんと逆にそれを思う存分活用して元凶を完膚なきまで痛めつける今作のさとりん。
ペットの二人もビフォーアフターで楽しめて一粒で何度もおいしいSSでした。
おまけにさらっとながら地霊殿本編での燐の振る舞いにつながりそうなエピソードもあってもう満足です!
11.あっち削除
二ヶ月間おつかれさまでした
わーい身内に甘いさとりさまに飼われたいぞー

安易にコロコロしちゃうとそこで終わっちまいますからね その点さとりさまは能力生かして痛めつけられるので・・・おおこれぞ心を読む妖怪,こわいこわい
まさに支配者ですな

肝心のエロいシーンで
旧主人の酷い行為とさとりさまとのイチャコラの対比 差が良く現れていて良かったです
単にいぢめるのと お互い信頼があって相手のことを考えた思いやりのあるいぢめるのは違うんだよ!



・・・でもちょっとこの表現力でガチ陵辱ものも読んでみたいかも(チラッ
12.甘々を好きにならせる程度の能力削除
普通にいぃ話! 虐待なんて許さん!有り難う御座いました!!