─
お燐とお空の過去捏造話です
過去話の中でのみですが男・暴力・流血などのシーンがあります
キャラ同士の絡みは次話からとなります
─
「名家が潰れた」
伝書鳩から届いた報せ。数多のニュースの中の一つ。
地霊殿から出ない私はこうしてたまに外を知る。地上のニュースや地底のニュース。
すべては他人事で、余所の世界の出来事。それでもたまには私が目を通さないといけない案件だって起こる。
その時は伝書鳩より先に勇儀さん辺りが飛び込んでくるが。
その中に聞き覚えのある名前を見つけて目を通す。先ほどの名家没落のニュース。
経営不振、大きなスキャンダル、裏稼業の暴露、理由としてはそんな感じのようだ。
有能な腹心はいなくなり粗暴な主が残り、部下も離れていきあらゆる人脈も潰れていった・・・といったところか。
私こと古明地さとりもまた地底の立場ある者として何度か周りの者と接触したことがあるが、まああまり関わりたくないタイプだった。
正直、長くは保たないだろうとは思っていた。関わる全ての人の目が死んでたからだ。
人材を使い捨てた応報が来たに違いない。
多くの清算のために邸宅も売り払われるらしく、そこに住んでた数多くの使用人もそれに伴い放出されることとなったそうだ。
ついでに「雇いたい人はこちらへ」のような広告も挟まってた。
そんなニュースを知った時はまだそんなことは他人事で、「へぇ」ぐらいにしか思ってなかった。
結果だけを先に言おう。
このニュースは最終的に他人事というわけではなくなった。
放出された内の二人を、地霊殿で引き取ることになったのだから。
───
ペットと奴隷は違うんです。 / 序
───
と言うと私が善意を出したようにも聞こえるだろうが、
まあ本当のところを言えば、彼女らに誰も引き取り手がいなかったのだ。
そして、流れ流れて自動的に「地底の隔離場」たるこの地霊殿のところに話が来た。
特別に感慨があるわけでもない話だ。私は多くの動物を拾ってきた。
「今回もまたペットを拾った」とかまあそれぐらいの感覚だ。
拾った動物が人型になるのはあっても、最初から人型になってるのを拾うというのは初めてだけど。
しばらくはここで落ち着かせておいて、
その後は地霊殿の中に住むか、外に行って旧都の街に住むかだけだ。
よほどでなければ後者だ。人の思考を持つ者達は私から離れていくのだから。
どうあれ家が出来るまではしばらく地霊殿に住んでもらうのだが・・・、特に出入りを制限しようとも思ってない。屋根を貸す程度のものだ。
旧都に家が出来たら後は好きにしてくれればいい。餞別も少しは渡してやろう。
それぐらいの関係で、終わるのだ。
いつだって、そうだ。
そう思っていた。今回も。
これが大きなうねりを呼ぶなんて、当時の私は知るよしも無かった。
──
こうして、二人を出迎えた。
赤い髪をした猫の耳を生やした子、黒い髪で翼を生やした大きな子。
「よろしくお願いします!」
ぺこりと頭を下げたのは赤い髪、おさげにリボンが跳ねる猫耳少女。
割と細身、ゆったりとした黒に近い緑色の服だがそれでも見れば分かる程度に出るところは出ている。
二つに分かれた尻尾は猫又の証だろう。
表情豊かに笑みを浮かべる、だがそれは貼り付けたような笑顔。少し無理をして出した、熱を帯びた明るい声。
不自然さが多少に見られる、見た目以上に緊張しているようだ。
少し陰はあるものの、人に気にいられるようにと努力をしてきた少女だろうと思った。
覚としてでなく純粋に経験から。仕草の一つ一つに愛嬌は見られる。
「・・・おねがいします」
「もうちょっと明るく挨拶しなよ。新しいご主人様なんだよ」
隣にいた黒い髪でロングの少女のほうは生気が無かった。
目に何も映し出してない、抑揚一つ無い声。
身長も高く髪も長く衣服の上からでも分かるほど女らしい体つきはしているが、表情が全く動いてない。
「生きているだけ」といったような"動いてるだけの"少女。
手を引かれてる様は、ぱっと見だと赤髪の子の持ってる人形とも思える。
何があったかは薄々察している。
おそらく生きるために全てを自分から切り離し、抜け殻の自分を別の視点から見ながら身体を動かし続けてきたのだろう。
どこかこいしとやってることは似ているのかも知れない。
「えーっと、ご主人様は女の方?」
「私は古明地さとりです。さとりでいいわ」
「じゃあ、えっと、さとり様。よろしくお願いします」(あたいより小さいな)
「あなた達の名前は?」
「あっ、えっと・・・」(8と9・・・じゃなくて)
「「8と9」・・・?」
「え?」
赤毛の子にきょとんと驚きの顔が浮かぶ。ああ、実に気持ちがいい。
覚りはこれが欲しくてやってるのだ。
まあそれはともかくだ、
「私は心を読むことが出来るんです」
先んじて伝えておかなければならない。私の嫌われる理由を。
今、猫の子が考えてることは文字としても音声としても私の目に入ってくる。
質が違うから実際に発された声と混同することは無い。
記憶している過去の出来事を映像として見ることも可能だ。
例えばここに来る前の二人の会話のシーンなどだ。
(「ケチくさい人だったねえ、どっちか一人だけなんて」
「"はち"は良かったの?私ならどこでも・・・」
「その名前はもうやだってば。
あんた置いていけないよ。それより"くー"も良かったのかい。
あたいだけだったらどうにか探せると思う」
「私も・・・離れたくないもん」
「いいの?次に行くとこは地底の中でも嫌われ者なんだってさ」
「ん、私は・・・大丈夫」
「ま、あたいがどうにか仲良くなって楽させてやるさね」
「無理・・・しないでよ。傷だらけになるの、見たくないよ・・・」)
ただ、時間がある程度経った出来事に関しては映像が見れても音声は再生されないか、もしくはノイズが混ざる。
催眠術と併せて強引に「想起」をさせればその音声も鮮明になる。
だが本人もそれを思い出す弊害がある。これを弊害と言えるのかは使い方次第だが。
私は少なくともそっちの害の使い方のほうが多い。「トラウマを呼び起こす」とはこの事だ。
で、数字が浮かんだのはどういうことだろうか。名前を聞いたのに。
ついでに言うと先ほどの"傷"もどういうことだろうか。
「思い出」と言うぐらいの記憶は、水を向けたりしないと読めないのだ。
「・・・すいません」
「なぜ?」
そうとは知らずに、の言葉が付け足された。
(さとり様、か・・・あ、見られてるのかな)
(あー、えっと、よろしくお願いします)
(どうしよう、うまく考えられない)
赤髪の子のほうが頭を巡らせてる。覚と対面した多くの人とだいたい同じような感じだ。これほど友好的にはしてくれなかったが。
だいたいはそのまま気味悪がって逃げるというのに。
黒髪の子のほうは・・・読んでも何も見えてこない。先ほどの会話もすでに忘れかけになりつつある。
本能に溢れた動物達より何も考えてない。かなり面白い存在であるとも言える。
おそらく赤髪の子に引っ張られてこれまで生活してきたのだろうことは想像だに難くない。
「短い付き合いかも知れないけどよろしくね」
結局はこの二人もおそらく出ていくだろう。いつものことなのだ。
そんな事を考えながら出た軽口に二人の心はいたく震えた。
(や、やっぱり、あたいら・・・)
(何も無いから・・・)
「取って食いやしないわよ」
不穏な気配は心の隅に追いやった。
──
読むことを恐れられることは慣れている。
それは別にいいのだが、それよりもっと問題がある。
彼女達に名前が無いということだ。
「それ以前は?」
「特に・・・あたいら名前で呼ばれることがなかったので」
「8」「9」 そんな名前があるわけはない。
本当にただ個性を与えられることなく生かされてきたのだろう。
ほとんどの者は勝手に名乗りだしたりするものであるが・・・
おそらくはそれすらも許されることなく生きてきたのかも知れない。
「それではまず名前をつけましょう」
立ち話を続けるのも何なのでとりあえず応接間へと案内した。
遠慮がちに周りを見回してる二人を尻目にいくつか候補を出す。
動物を拾った時のためにいくつか名前リストを作っているのでそれを挙げてるだけだが。
私の最初の仕事の結果。
猫っぽい名前で赤い髪、性格の明るさを見ながら何となく火を連想し、
会話中の「その名前はやだ」と言ってた思考から、それをかき消すように「燐」 「お燐」と呼ぼう。
大きな体を見て思いついて、"くー"からなるべく変えないように「空」
本来の読み方は「うつほ」 きちんと頭が動くようになった時に改めて覚えてほしいから読み方を変えた。
いつもは「お空」と呼ぶ。
「じゃあ、よろしくね。お燐、お空」
「はい、よろしくお願いします!」
「よろしくお願いします」
(りん・・・あたいの名前!)
(おくう・・・私が?)
名前を貰った二人は深く一礼した。
初めて人として扱ってくれた事に。
思わず胸に手を当ててしまう。
一抹の哀愁と、ざわめきを感じずにはいられなかった。
─
「早速ですけど、あたいらは何をしてればいいんですか?」
お燐が率先して立ち上がり、何かを手伝いたがる。
せっかちだ。来てまだ一時間と経ってないというのに。
「今は何も。気が向いたら手伝ってくれればいいわ」
「・・・何も、ですか」
彼女の鼓動が一瞬跳ね上がった。怪訝な表情を浮かべている。
「お役に・・・」という言葉が一つだけ心に出て、そのまま消えた。
働く場所がどうやら欲しいようなのである。
「そんなに気にする必要もないわ。
監禁するわけでもないし、食事ならちゃんと出す。
出来そうなことがあるまでは好きにしててちょうだい。
最悪、気に入らなければ街にでも出ればいいのだし」
別に給料を払う訳ではないから無理して働いてもらう必要も無い。
気軽に過ごして寝ててほしいのだ。出ていくだろうその時まで。
「あ、あのっ! 働きますからどうか・・・」
言葉の裏に「何もしないと追い出される」とでも感じ取ってしまったようだ。
苦笑いを浮かべて「大丈夫」と言ってあげた。
元々、誰も彼もほとんど出入り自由のようなものなのだ、と。
退屈なら外に出て遊んでてもいいし、「私自身が気に入らない」とかであってもその家への出入りを禁止したりはしない。
事態を重く考えないでほしいものだ。
──
「じゃあ今日はとりあえず、ご飯を食べましょうか」
時間を見てみればもう夕方を回っている。
食堂として使っている大広間に移動してみたら、先んじてた周りのペット達も空腹を訴えてきてる様だ。
「あたいら何してたらいいですかね?」
「適当なところに座ってて」
入ってきた二人に食卓の椅子二つを引いて促す。
少なからず手伝いが出来る動物達もいるが、そういう子らでも私がメニューを告げないと動けない。
どのみち一旦は待機させることになる。
「座ってていいんですか?」
「初日から「手伝う」なんて思わなくていいわよ」
さっきまで歩いて疲れてる人をいきなり働かせるほど荒い歓迎はしない。
歓迎の意味を込めて少しだけ豪華にしてあげよう。
歩き通しでろくに食べてないということもあらかじめ知っているのだから。
それにしても・・・先ほどの台詞、変だった。
軽くは流したがさっきの言葉は普通じゃなかった。
「手伝う」以外にはあえて口に出さなかったが、心の中に違う言葉も混ざっていた。
「(椅子に)座ってていいんですか?」だなんて。
─
端々から感じる不穏を疑問に置いておきながらも
野菜、肉を切って軽く味付け、鍋で煮込みいくつもいくつも皿に盛る。
個人用に配分された皿と、全員でつまむ用の大皿。数多くのペットたちに配分しなければならない。
飼い主たる私の仕事の一つだ。好きでやってることだからいいのだが。
ペット達がやってくる。
各々が個人用の皿を持っていく、余裕ある数名には大皿を持っていってもらう。
動物用の餌を床に配置する。
今日来なかった子の分は別途で保存してその日までは保つようにする。
それでも来なかったら適当に狩りでもしてるのだろうと判断して他に回す。
ほぼ全ての皿が持ってかれたあと、一番最後に個人用の皿を取りに来たのは他ならぬお燐とお空だった。
何をしていたのだろうか。
記憶に入ってきた限りだと家を見回ってたとかでなく座ってじっと待っていたようだが。
「あたいら一番新参ですから」
「・・・うん」
「そんな順番気にしなくていいのよ」
うちにそんな約束事は無い。食事は皆平等。
第一に、それを教えて最後に残ってた分を渡して持っていかせる。
ああ、小走りするのは危ないから普通に持っていきなさい。
そして私は最後に全ての器具の片づけをしないといけない。食べ終わったあとの皿が来るので二度手間にはなる。
一緒に食べるということもしたくないわけではないが、ペット達が緊張するだろうと勝手に思ってるだけでもある。
私自身としても数多くの考えが飛び交う場所は好きではない。
まあ、つまりは時間稼ぎだ。
あれ?
大鍋だの包丁だのを洗って戻ってきたら、お燐とお空の姿がない。
他の動物達が集まっているが、人型のペットなんてその中に紛れてれば即座に分かる。
食事は先ほど持っていってるはずだからどこかにいるはずなのだが。
短時間で一気に食べ終わって遊びに行った、というのは流石に無理があるだろう。
放っておいても別にいいのだがいきなりいなくなられるのも気になってしまうので
数多くのペット達の思念を掻き分けて気になりそうな言葉を見つけ出す。
(あ、美味しい)
(初めてだね)
「初めて」なんて言葉、食事じゃ出てこない。私が初めて挑戦したメニュー以外じゃ出ない。
聞こえた方角を探してみる。
いた。
皆が集まってる大部屋から離れて二人で地ベタで廊下に座ってた。
身体を小さく丸めて向かい合って、二人だけの世界が出来てるようだった。
壁を挟むような位置だったので大部屋から見回してる時には気づかなかったのだ。
「テーブルで食べなさい」
「いやー、気恥ずかしいんですよ」(あたいらあそこに居辛いですし)
お燐が「ニャハハ」と笑う。
「笑顔を浮かべると心も笑顔になる」というのがある。
それが示す通り、笑顔で話されると釣られて本心を煙に巻いてしまうことがあるのだ。
そして、お燐はそれが抜群に上手い。
隣のお空はそこまで考えてない。ただ真っ白で今は目の前の食べ物の味にしか反応してない。
「うちは年功序列なんて無いわ」
強いて言うなら私がまとめ役、ってだけだ。
動物達の中で強い=偉い、はあるだろうが人型には関係の無い話。
むりやり引っ張ってテーブルへと座らせた。
食べてる間中、お燐もお空も精神的に不安でいっぱいのようだ。
周りの視線を気にしながらスプーンを進めていた。
大皿に盛られてるような物にもほとんど手をつけてなかった。
まだ地霊殿の一員、というのに壁を感じてるのかも知れない。
新参で人型だったらそれは注目されるだろうが、おおかたすぐに飽きていくから今だけ耐えてもらいたい。
その頃の私はそう思っていた。
私は・・・目を逸らしていた。信じたくなかったのだ。
あんな世界の話など。
──
「しばらく相部屋だけど、そのうちもう一部屋も用意するからね」
食後、二人を部屋へと案内してあげた。
大工曰く六畳程度、家具で多少狭くなってるが問題無いだろう。
いきなり引き離すのも心細いだろうと思いいったんは二人で一部屋。
というのは建前で、二人が来るまでそうそう時間が無く急いで片づけたので一部屋。
望めば一人一部屋でも構わないが、それは今決める話でもない。
(部屋・・・?あたい達の?)
「すごい、広い」
お空は少しだけ光を戻して周りを見回した後、
また全てを切り離してベッドの布団に頭から潜り込んだ。
もぞもぞとベッドの感触を確認したりしている。
(柔らかい)
(こっちは硬い)
布団の下の板まで見たりしている。
ほんの少し、安らぐ表情を見せてくれた。
(久しぶり)
布団の感触を楽しんでいる。ほんの少しだけ安らぐ表情を見せてくれた。
─黒い波が近づいてくる。
お燐はまだ私のそばを離れない。
こういう時にははしゃぐのがよくあるパターンなのだが。精神年齢が高いのだろうか。
ドアのところで止まって、部屋の中に入ろうともしてない。
(ベッド・・・二つ? 二人用?)
「無理に二つ使うこともないのよ」
不思議な疑問を浮かべていた。
一緒に寝たい、というのであれば無理に使う必要もないのだが。
/嫌な予感がする。
─私の前に立ちはだかる。
お燐が口を開く。
「えーっと、それじゃあ」
「さとり様に呼び出されたらここでお待ちしてればいいんですね」
?
(地下室があったりするのかな、この家広いし)
お燐がおかしな事を言う。
ここの部屋の主は私じゃない。呼び出すなら呼び出すでちゃんと私の部屋に呼ぶ。
仮にこの部屋に呼び出されるんであれば私の方だ。
まるで、ここの主は自分達ではないとの言葉だ。
まるで、他人の部屋でも紹介されたかのような言葉だ。
むしろ特定の主を持たない、共用で使うべき部屋であるかのような。
─黒い波が迫る
「遊ぶ部屋、ですよね?」
まあ自由気ままにやってもらってかまわない部屋だ。
寝てもいいし遊んでもらっても構わない。
家具を破壊してもらっては困るが。
/目をそらしたかった
「ここって・・・」
どこか寝る場所でもすでに見つけてるのだろうか。 違う、不穏は確信に変わる。
お空のように全てを切り離した目と、少しだけ傾げた首。私に向けた視線には諦念が混ざっている。
この部屋を紹介した理由を自分の中で察知して全てを受け入れた顔。それが誤解であろうとも。
口元は薄く笑みを浮かべて不快という感情を表に出さないようにしている。
/やめて、形にしないで。あなたの言葉を聞くのが怖い。
「あたい達で"遊ぶ"時の部屋ですよね?」
どす黒い衝動に殴られた。
"遊ぶ" その言葉が出た瞬間、蓋が開いたかのように
お燐の頭の中から夥しい量のイメージが私の頭を蹂躙し始める。
─
少し幼い姿のお燐。
何度も何度も顔を腫らし、何度も何度も地面に頭をつけ、犯され、叩かれ、傷を付けられる様。
涙ながらに何かを叫んでは、おそらく許しを請いている。
男根をひたすら舌と口で奉仕する。
ほどいてウェーブのかかった赤い髪は引っ張られる。
苦悶の表情を浮かべてひたすらしゃぶる。
赤い髪をさらに引っ張り上げられる。
声にならない叫びをあげようとする。
その瞬間に頭を押さえつけられ男根でその口を塞がれる。
せきこむお燐。動きの止まったお燐を殴る。腫らした顔で再び口を動かし始める。
ある程度まで膨らんだところで、動きを止める。
いびつな形となった笑顔を貼り付けて男にすり寄る。
男の腕に胸が挟まるように近づいて、耳元でなにかを囁く。
お燐が四つん這いになる、後背位の形。
尻を色が変わるまで叩かれ
尻尾をちぎれそうなほどに引っ張られてそれに身体を操作される。
上に引っ張られれば腰を浮かし左右に振れば同じく振る、下に引っ張られれば奥まで結合する。
まるで物でも振り回すかのように扱われる。
ほんの少し触っただけで敏感に反応する猫の尻尾をそんな風に扱うなど、
猫じゃない私からしても身震いする。
布団に押し込められた時にシーツを噛んでいるのは色っぽさを出しているからじゃない。
痛みで声を出さないようにだと表情が語っている。
男に見えないように必死の抵抗。見えたところでやめはしないだろうが。
─
長々と思い返しているわけではない。反射的なのだ。
「あんなことがあった」と言われてしまえばそこから連鎖していくように。
反復されるほど繰り返されているのなら、余計に。
「・・・あっ!?」
私の目が自分ではなく、違う方向を見ていることに気付いて
お燐の顔が真っ青になる。
(まずい・・・)
(止まって、止まってよ・・・)
私の特性を思い出し、そしていま自分が何を思い浮かべているのかに思い当たってしまった。
お燐自身は打ち切ろうとしている。
だが意識するなと思えば思うほど逆に思い出す、よくある話である。
それがさらに大きな恐怖の記憶を呼び覚ましてきた。
─
男は、何かが気に入らなかったのだろう。
ベッドでへたってるお燐が蹴り飛ばされ床に落とされる。
したたかに頭を打ちつけ、その顔を掴まれ往復で頬を叩かれる。
何事かを叫ぶお燐だが訴えも空しく今度は踏みつけられる、何度も何度も。
耳を引っ張りそのまま持ち上げられる、そして叩きつけられる。
にやつきながら、その咳き込む様を眺めている。口を開いて出てるのは、謝罪の言葉だろうか。
満足したのかそのままお燐の身体を捨て置いて男は去っていった。
何一つ救いのない扱いをされたお燐の目からはひたすら涙が溢れていた。
口から出る唾液に血も混ざり、全身は赤と白と青いアザでボロボロ。何がなんだか分からない。
体液で塗りつぶされて放っておかれたお燐は身を丸めて目を強く閉じた。
ひたすら泣いて、感情でこの夜を消し潰すように。
─
目の前のお燐が一歩下がる。
今、この部屋の中で今この瞬間にお燐の頬を引っぱたく私。
もちろん現実の私は何一つ動いてない。
「ごめ・・・さ・・・い、 ・・・り、さま」
(「よくもまあ下らない記憶を見せてくれたわね」)
恐怖のあまりお燐の声が途切れ途切れに聞こえる。
違う。今いる私が、私の台詞を読んでいる。被さっている。
創作をしてる時に「目の前のキャラが勝手に動く」ということがある。これと同じだ。
お燐の頭の中にある「古明地さとり」の像が勝手に動き出してるのだ。
前の主のイメージをたっぷり重ね合わせた、外道な「古明地さとり」が。
"私にこう言われるかも知れない"というのを思い描いてしまっている。目の前の危険に備えるために反射的に。
ここから先は想像図。
男の代わりに二人を攻めているのは、私。
大型獣に襲わせて、肉を啄ばませては性交もさせる。
壁に縛り付けられて複数の男に、金を貰って使わせる。
腕ほどもある太さの張り型を足を使って強引にねじりこむ。
事あるごとに、いや、事がなくても殴りつけては全てを奪っていく。
そんな記憶、心象風景が浮かんでは消える。
「させられるかも」だけでここまで光景が浮かぶのは・・・おそらく見た事があるから。
こんな獣姦や売買の光景をどこで仕入れてきたかは・・・考える必要も無い。
もちろん実際に地霊殿であったことじゃない。だが背景はそれなのだ。重ね合わせているのだ。
前の場所であったことはここでも起こる、と恐れて作り出したのだろう。
─
見たくもないのに見えてしまう。
本人が止めようとしても無自覚に私に想像を押し付ける。
「・・・とり様!」
イメージの中で顔を腫らしてた子の顔が目の前に現れる。
腫れも血もない端正な顔だ。
「さとり様!」
目の前にいたお燐が必死の表情で私の方を見ていた。
どれだけの間、私は絶望を眺めていたのだろう。
あまりの光景だった。
陰があることは分かっていたし、正直、予想自体はしていた。
だがそれを、頭の中でまざまざと見せつけられたのだ。
いずれ向き合わなければならない問題だったが・・・
ここまで惨たらしいものだと思ってもいなかった。いかに丈夫な妖怪だからと言ったってあんまりだ。
トラウマの世界から戻ってこれて、今お燐とようやく目が合う。
そして、お燐は今も思っている。
私も前の人と同じ存在だと。危害を加える存在だと。
自分達で"遊んで"、何一つ救済を与えることはない存在だと。
この家も自分にとっては地獄だろうと。
立ち尽くしていたお燐の膝が折れ、お空の姿が目に入る。
「お燐、何、どうしたの・・・?」
異変に気づいたお空が私の方を見る。
「お空、待って!」
「えっ・・・?」(さとり様、怒って・・・る?)
私とお燐の光景を見て、お燐が何かやってしまったのだと察するや否やお空に蘇る記憶。
すでに疲弊している私の頭に、追い討ちをかけるように黒い波が再び流れ込んでくる。
─
お空の顔は少し幼く見える。だが十分に女らしい体つき。
ベッドの上に長い黒髪をなすがままに敷いて、ただ横たわっている。
その顔はやはり今みたいにうつろだ。
ここにも男がいる。お燐の記憶の中のと同じ男だ。
身体のあらゆる部位を撫でて擦ってるようだが、お空はさして反応はしない。
いや、撫でて擦ってなんてものじゃない。女の皮膚がゴムででも出来てるかのような扱い方だ。
男は自らの男根をお空の胸の間に持っていく。
顔を殴りつけ、何やら怒鳴るとお空はゆっくりと自分の胸を掴み挟んで男根をしごく。
しばらくそうさせた後、呆れたのか乳房を握りつぶされるほどに掴まれる。
ほんの少しだけお空は顔を歪めて、変わらず胸でしごかれ続ける。
最後には男自らの手でちぎれるほどに胸は圧し潰され射精した。
お空の腹に膝が落とされる。
流石に無表情ではいられなかったらしく目が見開かれる。
二度目、口から男が出したばかりの精液混じりの粘液が吐き出される
その様が面白かったらしく、何度も何度も腹を踏まれては殴打されていた。
お空の目からは一つ涙の粒が落ちた。
しばらく叩き伏せた後、本番とばかりにお空にいきり勃った男根が挿入された。
ピストンが続けられてたが、あまり反応が無いのがつまらなかったようで一度抜いてお空から離れる。
その後、どこからか小さなナイフを持ってきた。お空の目の前にちらつかせる。
二つの空ろな瞳がそれを追い、お空はまた視界を前に向け・・・おそらく意識をまた追いやった。
今から起こることから逃げていくように。
ナイフで肌が刻まれていく。
腕、脇の下、太もも、白い肌は刻まれ赤い筋が走らされる。
深く入っても比較的影響は無い場所だが・・・そういう問題ではない。
お空はただ無反応にそれを受け入れる。痛いはずだ。
それでもなお無言無反応を貫く。しかし涙だけは抑え続けられない。
男は上機嫌になり顔にも傷がつけられる。頬を裂かれて血が垂れる、薄く焦りの色が見られるがすぐに元の殻にこもる。
満足したのか、再びお空に挿入される。男の挿送のリズムに合わせてただ人形のように男の揺れに合わせてガクガク揺れてるだけである。
お空の心があそこにないことなんか、はたから見ててもよく分かる。
二度、三度動かぬお空で射精したあと、ようやく抜かれる。
最後にお空は髪を掴んで口を強引に開かされ、精液でまみれた男根を擦りつけられた。
それが終わると、ついでとばかりにお空の口の中に唾を吐き捨てて男は去っていった。
腫れた顔、無数の赤い筋、顔と下半身から滴る精液がお空の化粧になっていた。何も動かないし、何も見ていない。
しばらく停止していたが、少しの時間が経過した後お空は自分の身体を拭うこともせず立ち上がりその場を後にした。
─
「あなた・・・たち・・・」
涙がひたすら溢れていた。
もう身体を抱えないと保たなかった。崩れてしまいそうだ、今見た光景を現実のものと思えない。
目の前にいるこの子達が、こんな残虐なことをされてきたなんて。
動物達が人間に虐待されてる記憶なら何度か見てきた。少しは慣れてるつもりだった。
だがこれは、こんなのは・・・なさすぎる。何もかも。
「申し訳ありません!」
自分の発した言葉から始まり、最後には主人が泣き出した。
それは紛れもなく自分の過失だ、と考えている。
お燐はただ自分の失言を詫びていた。
お空もとにかくまずいという事は分かったのかこっちにやってきて
二人で私の前に絨毯に頭をつけてひたすら詫びの言葉を繰り返していた。
「すいません変なこと言いました!罰ならあたいが受けますからお空は、巻き込まないでください!」
「私も、私も受けるから・・・お燐にひどいこと、しないで・・・!お燐を殺さないで!」
(「何てものを見せ付けてくれたのかしら」)
(「あなたも同罪よ」)
(「私に逆らうの?卑しい奴隷が」)
二人の想像の中の私が、敵意を向けている。
違う。私じゃない。こんなのは違う。
悲劇はこれで終わりじゃなかった。
まだ入ってくる。その後に続く激しい折檻のイメージ。
─
先ほどのような部屋の中じゃない。
もっと薄暗く湿った空間。
お燐もお空も鎖で手首、足首を床に縛られ転がされている。
粗相をしたのはお燐のほうなのだろう。
床から立たされガッシリと手を机に固定されて身動き出来ない状況にされる。
お空のほうは口を布で塞がれてお燐のほうをじっと見つめさせられてる。
とんでもない器具が眼前に突きつけられた。
ペンチだ。人の手で大きな力を出せる器具。
爪を、剥がされる。
顔を大きくそらし口から悲鳴をあげてるのだろう、大きく開かれている。
それを、右手の五枚、つまり五回は繰り返した。
拘束を外してそのまま引き倒され、痛みしか感じてないであろう剥き出しの指を
デコボコした靴底で何度も踏みにじられている。
お空が思わず目を背ける。それを見つけた男にお燐の血のついたままの靴で顔を蹴り飛ばされた。
何度も何度も蹴り飛ばされて踏みつけられて、お空の目の片方は青黒く腫れていた。
起き上がれないままのお燐は血に染まった手を掴まれ、壁にかかってた鎖に繋がれる。
床に置いてあった鉄の棒を手にとり、お燐の指先を何度もつつく。
口を開くたびに、顔、肩、胸、腹、足、とにかくどこかを殴られる。振り回して無作為に当ててる。
気を失う寸前のお燐に、最後とばかりにそのまま秘部にその棒を突き入れた。無配慮に。
もはやサディストなんてものじゃない、外道だ。
人にやる行為じゃない。使用人としか聞いてなかったがそんな立場じゃない。
奴隷だ。彼女達は、奴隷以下の立場だ。
─
場面は変わる。・・・光景はまだ続く。
腕を吊り下げられたお燐の前で、釘を持たされるお空。
二人の身体はまたもボロボロで、ここまで何をされたかなんてもう分からない。
すでに考える事なんて麻痺してしまっている。
お空は釘を両手で持ったまま、震えて動かない。戸惑って、時に許しを願うように男の顔を見る。
業を煮やした男がお燐のところに行って顔や腹に拳を落とす。何度も何度も力を込めて。
泣きながらお空が何かを叫ぶ、おそらく「やめて」といった一言。
その声は届いただろうが聞き入れてはくれてない。
男は釘を手に持ち、お燐の目先に釘の先端を向ける。
瞼の周りを尖った箇所で引っ掻き傷をつけながら、徐々に徐々に眼球へと近づく。
恐怖を煽っているのだ、二人に向かって。
お空はおそらく察した。
自分が親友を酷い目に合わせない限り、親友はもっと酷い目に合う。
覚悟を決めた顔、おそらく謝っているだろう口の動き。お燐はそれを受け入れるように痣と血にまみれた口に笑みを浮かべる。
口の奥でじっと歯を食い縛って、お空に罪悪感を与えないように。
与えられる苦痛に耐えながらただ終わるのをじっと待ち続けているだけだ。
お燐の肌に泣く泣く釘を突き刺し終えたお空が振り返ると、新しく箱から多くの釘が取り出されて
─
目の前に光が射す。
陰鬱なイメージから抜け出せた時、初めて光景が過去の出来事であることを感謝した。
自分が死ぬ悪夢から覚めた時より気分が悪い。
思わず上が向けなくなる。光が眩しすぎる。
目まいがする。吐きたくなる。
まず感じたのは激情。とんでもなく強い感情。ただひたすら下方向に、まっすぐ。
感情を表す言葉のうち下方向なもの全て。怒りや悲しみ、あらゆるものを。
このまま倒れて思考を停止させたい、が、ダメだ。
俯いた先に床に頭をつけている二人の姿を見てどうにか踏みしめてこらえる。
(ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい)
(蹴られるのかな踏まれるのかな耐えなきゃ、来るの耐えなきゃ)
(「あらいい記憶を持ってるのね。では早速お望み通りにしましょうか」)
(私も一緒にならなきゃ私と一緒でお燐を殺されないようにしなきゃ)
今ここで全てを投げ出して倒れる訳にはいかない。まず何らかの形でケリをつけなきゃならない。
私の能力に気を回そうとしてるお燐はどうにか意識してるが、
そんなことを露知らないお空が引き出してしまってるのだ。
罪悪感を持ってる方は、強烈に覚えているものだから。
私は違う、私はそんなことしない。
こんな世界があって、いいはずがない。
─
「違う!あなた達の、使う部屋・・・だか、らっ・・・!」
凶悪なイメージを振り払うかのように張り上げた声。
それがまずかった。私の逆鱗に触れたと勘違いさせた。彼女達をよけいに怖がらせた。
二人の心が一瞬だけ真っ白になり、苦も哀も悲も全てが消えて心の声すら崩れて伝わってきた。
「あたいの・・・」
三者三様。全員の感情が極まっていた刹那、お燐が顔を上げて涙を流しながら口を開いた。
「あたいの指を折ってください。踏み潰してもいいです。ぶたれるのも出来ます。歯も折ってください。
きっと、治りますから、だから、だか、ら・・・」
涙で潰れた笑顔で、常軌を逸した"お願い"
「私の!私のを折ってよ!お燐のより長いし、頑丈だから!長く、出来るから・・・!」
そんなこと望まれたって出来やしない。
機嫌取りの顔じゃない。本心からの願いだ。
何度も、やったことがあるのだ。この行程を。そしてその願いを成就されることを。
その"お願い"をして命を助けられたことが、きっと何度もあるのだ。
(「どうしたの?あなたの出した提案でしょう?」)
(「お空、抑えなさい。ゆっくりゆっくり折ってあげるわ」)
(「まだ九本もあるじゃない。何を安心してるの?」)
指を立てさせ、それを足で逆方向に体重をかけていく私がいる。
ゆっくりと苦しみを長く続けさせるように。
やめて。想像の中の私を外道にしないで。
古明地さとりはそんな存在じゃ、ない。
─
部屋の鍵をむりやり二人に握らせて私は駆けだした。
とにかく離れたかった。
この部屋から。暴力に包まれたこの部屋から。
想像をはるかに越えた暴虐のイメージに何もかもが折れそうになりながら。
醜悪な心ならはるかに読んできた。自分に向けられてのイメージならどんな事だって受け流した。
だが、目の前にいた少女らが、人の形をした少女らが暴力を受けてるのはきつかった。
いや、暴力なんて超えた、はるかにひどい横暴。
少し離れたところでへたりこむ。
振り返って部屋を見る。数分前まで見慣れた光景だったのに。
今ははるかに凝縮された黒がまだあの部屋に残っているようなイメージがある。
(怒られちゃったね・・・明日、生きていけるかな)
(ごめんねお空、あたいのせいで)
(ううん、お燐だっていつも私のこと庇ってくれてたもん)
二人の心の声が聞こえてくる。
どうやらここはまだ、範囲の中のようだった。
(柔らかい布団なんていつぶりだろ)
(私達が使っていいのかな)
(ちょっと、広いね)
(一緒に寝ようよ)
(うん、狭いほうがいい)
(明日には・・・分からないもんね)
明日の心配をしている。食事ではなく命のことを。
私が命を奪うだろうという可能性を。
(女の人だもん・・・叩かれても、少しはマシだよ)
(覚、だって。心を読むんだよ。あたいらのこと全部、分かっちゃうんだよ)
(大丈夫だよ・・・私が代わりになるから)
扉越しに聞こえる心の声は何度も何度も私を抉り続けた。
今日一日の無事を振り返っている。けど、彼女達の会話に未来への想像図は無い。
あくまで明日一日を生き延びようとしているだけ。
どうすれば私に命を奪われずに済むか、どこまで傷つけられるか。無傷という言葉は前提に無い。
前の主というのは果たして彼女達に何を与えどれほどのものを奪っていったのだろう。
きっと、そのたびに二人はああして互いに守り続けてきたのだろう。
あの"お願い"は・・・おそらくだが
「友人を奪う」「命を奪う」と主に決意される前に何かを捧げて許しを乞う、ということから出た言葉だ。
暴利だらけの取引、血で染められた防波堤。
狂った世界の壊れた常識、純然たる少女達が・・・やっていいものじゃない。
割れるような頭の中に理不尽な感情が渦を巻き始める。
二人が何をしたというのだ。彼女達が罪を犯した記憶は無い。
床を爪で引っ掻き回す。それでもなお止まらない。溢れてきて止まらない。
決めた。
彼女達を、助けてやろう。
傷ついた動物は放っておけない。
彼女たちは傷はついてないが大きく傷ついている。放っておくことなど出来ない。
そして私が・・・私自身がトラウマの前に屈するなど許さない。
何より、これから二人は私の「ペット」だ。
全てのペットは私の前で不幸になるなどあってはならない。
ペットを幸福にするのは、飼い主の義務なのだから。
このお燐とお空たちが幸せでとろとろになるところ見てみたいな
続編楽しみにしています
次回作を楽しみにしておりますm(__)m
頼む、最終話までにハッピーエンドを・・・元気になった二人の姿を俺に見せてくれ!
というわけで、次回作待ってます!
なんて陰鬱なのだろう! これはハッピーエンドに期待せざるを得ない!
続編に期待しています。
これからのさとりの行動とか、お燐やお空がどう変わっていくのか…。
続きが気になる作品でした。続編待ってます
でも、さとりさんも、おりんちゃんも、おくうちゃんも眼をそらさない、そこに打たれました。
次回作楽しみにしています。
導入がものすごく良いと思いました。次も期待