コロナ重症者だった医師が語る 後遺症を防ぐ退院後の行動
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「わたしの体にはすでにしっかり抗体ができています。今後新型コロナウイルスのワクチンを打つ必要はありません」
仕事場のクリニックでこう語るのは日本大学医学部大学院講師で、みかわしまタワークリニックの岡野匡雄医師(75)だ。
実は岡野氏は4月に新型コロナウイルスに感染し、ICUを含め3カ月間の入院治療を経験した重症患者だった。
新型コロナの治療では、英国、米国などでワクチンの接種が始まっているが、国内で接種が開始されるのは来春の3月以降になる。そのため国内の重症者を含めた感染者の治療は、治療薬の選択肢が限られるなかでやらざるを得ない。その中心となっている治療が、10月に承認申請され患者の了解と医師の判断で使用されているアビガン(富士フイルム富山化学)になる。
重症の新型コロナ患者だった岡野氏はアビガンの投与で一命を取り留め、医療現場に復帰した一人だ。岡野氏が体調の異変を感じたのは4月17日。自宅で39度の高熱に見舞われ、日大板橋病院に行きPCR検査で陽性反応が出て新型コロナウイルスに感染していることが判明、そのまま入院した。どんな治療だったのか岡野氏に聞いた。