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“変異種”の遺伝子分析 何に役立つ?専門家に聞く[2020/12/24 23:30]

https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000202358.html

変異しながら感染拡大している新型コロナウイルスを、遺伝子解析で追跡する試みが世界中で行われています。最前線で治療にあたっている国立国際医療研究センターの忽那賢志先生に話を聞きます。

(Q.今後、コロナと戦っていくうえで、遺伝子解析はどれだけ重要なものになりますか?)
忽那賢志先生:「今回のイギリスの事例が象徴的ですが、南アフリカの変異ウイルスを早期に検出することによって、国内での流行を防ぐことができるかもしれません。日本でもすでに行われていますが、今の国内流行株がどこから来て、どのように広がっているのかという情報を知ることができます」

遺伝子解析をすることで、コロナウイルスの弱点を見つけることで「治療薬の開発」につながっていくことが期待されています。

(Q.「クラスター発生原因の特定」や「水際対策の強化」にも期待されているということですが、どういうことですか?)
忽那賢志先生:「国内での感染例の株を分析することも重要ですが、海外からの侵入を早期に検出するためには、空港検疫所で見つかった陽性者に遺伝子分析を行うことが効果的だと思います。新たなタイプが国内に入ってくるのをいち早く検知できて、今回の変異種のように感染力が高いタイプだと疑われる場合には、早く対策を打つことができます。また、高齢者施設や病院などでクラスターが発生した場合、遺伝子配列を見ることで、流行がどこから来ているものなのか、単一か複数かなどを見ることもできます」

(Q.今後、遺伝子解析をうまく活用できれば、医療体制への負担も減っていきますか?)
忽那賢志先生:「医療機関の負担軽減は、直接的にはないかもしれませんが、流行の拡大を早期に防いだり、クラスター対策に役立つという意味では負担軽減になると思います」

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