横浜の常勤保育士8人の保育園、5人が一斉退職「安全対策の改善聞き入れられず」

読売新聞 / 2020年12月29日 14時6分

 横浜市神奈川区の認可保育園「とうよう片倉町保育園」で、常勤保育士8人のうち5人が一斉退職することが、市などへの取材で分かった。31日付の退職届を出しているという。事態を重く見た市は、園への立ち入り調査などを通じて指導や助言を行う一方、園の来年度の園児新規預かりを一時取りやめとしている。

 市によると、この園は山梨県都留市の社会福祉法人「東陽福祉会」が4月に開園。0〜4歳児クラスで計39人を預かっている。保育士5人とともに、給食の調理員3人のうち2人も退職するため、当面は弁当を提供する。園側は市に対し、来月以降は保育に必要な人員を確保できる見通しだと説明しているという。

 退職届を提出した保育士の一人は取材に対し、「園児の安全対策などの改善を求めてきたが、聞き入れられなかった。力至らず、園児や保護者に申し訳ない」と話した。

 28日に園が開いた説明会に参加したという保護者は「不安な気持ちを抱えたまま預けられない。早く転園させたい」と話した。

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