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中国シノバックのコロナワクチン、有効率50%超-ブラジル臨床試験

  • 会社側の要請で公表を遅らせていた-50%は米当局が定めた最低基準
  • モデルナとファイザーのワクチンは90%を大きく上回る有効率達成

中国の科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)が開発した新型コロナウイルスワクチンはブラジルでの臨床試験で50%を超える有効率を示したが、同社の要請で研究者側は公表を遅らせていた。

  有効率50%は米当局が定めたコロナワクチン緊急使用許可の最低基準。米モデルナと米ファイザーがそれぞれ開発した「メッセンジャーRNA」ワクチンは大規模な臨床試験で90%を大きく上回る有効率を達成した。

  ブラジルで行われたシノバック製ワクチンの後期臨床試験には約1万3000人が参加。同ワクチンは「安全で効果的」であることが示されたとブタンタン研究所とサンパウロ州は説明し、契約合意に従い中国で徹底検証がなされるまで情報を広めないよう要請されたことを明らかにした。

  同州のゴリンスタイン保健長官は記者会見で、「目標は有効率50%超だった。ワクチンが少なくともこの目標を達したことは朗報だ」と述べた。 

  研究者らによると、現地時間22日午後9時ごろに中国側が発表を遅らせるよう求めてきた。シノバックはインドネシアとトルコでも臨床試験を実施している。

原題:Chinese Vaccine More Than 50% Effective, But Data Withheld (1)(抜粋)

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