ついに2020年も終わりを迎えつつあるので、改めて今年のウイスキー事情を振り返ってみます。
新しいノンエイジは白いラベルで、数量限定販売となりました。しかし発売当初から出回りがいいとは言えず、12月時点でも1.5倍以上のプレミアがついています。
なお、17年、21年は引き続き販売していますが、ノンエイジですらこのような状況なので、これらのボトルもまともに市場に出てこないでしょう。
キリンは500mL、アルコール度数50度という高い度数を持つ「陸」をリリース。
元々キリンは、ロバートブラウンから海外の複数の地域からのウイスキーをブレンドするノウハウを持っていて、御殿場蒸溜所においてもバーボンのような原酒を作る設備を持つなど、他の日本のメーカーとは一線を画す環境を持っていますが、改めて海外の原酒を使うことは、キリンも原酒不足の不安があるのかもしれません。
一方でニッカも「セッション」をリリースしました。
元々ニッカは、スコットランドの西ハイランド地方にあるベン・ネヴィス蒸溜所を所有していますが、このセッションでは余市、宮城峡とともに子の蒸溜所のモルトを使っているのが特徴的です。
こちらはそれ以外の地域のモルト、グレーンは使っておらず、ニッカらしさを維持したブレンドになっています。
すでにほかのメーカーでも、スコッチウイスキーのバルクものを輸入してブレンドするケースもあり、人気が落ち着く、または増産されたモルトの熟成が完了するまでは、この傾向が続くでしょう。
日本の法律上ではウイスキーの熟成年数に関する規定はありませんが、厚岸蒸溜所ではスコットランドの基準に沿い、3年以上の熟成を経たものをウイスキーと呼んでいます。
これまでは、ニューボーンという、1~2年熟成のボトルを4種類リリースし、それぞれ異なるモルト、樽を使ったものになっていました。
サロルンカムイでは、ノンピートのバーボン樽、シェリー樽、赤ワイン樽と、ピーテッドのミズナラ樽原酒を使用しています。
そして厚岸蒸溜所では、10月より新しく「二十四節気シリーズ」というシリーズものをスタートさせ、第一弾として「寒露」をリリースしました。
フルボトルであるものの、お値段は15000円と、おいそれと買えるものではないですが、世界に向けたウイスキーリリースを本格的に進めるようです。
残念ながら数量限定で販売が終了しましたが、来年早々に、「津貫 PEATED」をリリース予定です。
来年には複数のクラフト系蒸溜所も3年熟成のウイスキーが出荷できる体制となるため、新しいジャパニーズウイスキーの時代を肌身に感じられるかもしれません。
竹鶴ピュアモルトがリニューアル
3月に、竹鶴ピュアモルトのノンエイジがリニューアルされ、従来の黒ラベルのものは販売終了、2013年のリリースから7年弱で姿を消しました。新しいノンエイジは白いラベルで、数量限定販売となりました。しかし発売当初から出回りがいいとは言えず、12月時点でも1.5倍以上のプレミアがついています。
なお、17年、21年は引き続き販売していますが、ノンエイジですらこのような状況なので、これらのボトルもまともに市場に出てこないでしょう。
キリン、ニッカがワールドウイスキーをリリース
昨年、サントリーが複数の産地の原酒をブレンドしたワールドウイスキーとして、「Ao<碧>」をリリースしましたが、今年はキリン、ニッカも追随しました。キリンは500mL、アルコール度数50度という高い度数を持つ「陸」をリリース。
元々キリンは、ロバートブラウンから海外の複数の地域からのウイスキーをブレンドするノウハウを持っていて、御殿場蒸溜所においてもバーボンのような原酒を作る設備を持つなど、他の日本のメーカーとは一線を画す環境を持っていますが、改めて海外の原酒を使うことは、キリンも原酒不足の不安があるのかもしれません。
一方でニッカも「セッション」をリリースしました。
元々ニッカは、スコットランドの西ハイランド地方にあるベン・ネヴィス蒸溜所を所有していますが、このセッションでは余市、宮城峡とともに子の蒸溜所のモルトを使っているのが特徴的です。
こちらはそれ以外の地域のモルト、グレーンは使っておらず、ニッカらしさを維持したブレンドになっています。
すでにほかのメーカーでも、スコッチウイスキーのバルクものを輸入してブレンドするケースもあり、人気が落ち着く、または増産されたモルトの熟成が完了するまでは、この傾向が続くでしょう。
厚岸蒸溜所から待望の「ウイスキー」がリリース
北海道第二の蒸溜所として誕生した、北海道東部にある厚岸蒸溜所から、待望のウイスキーとして「サロルンカムイ」が発売されました。日本の法律上ではウイスキーの熟成年数に関する規定はありませんが、厚岸蒸溜所ではスコットランドの基準に沿い、3年以上の熟成を経たものをウイスキーと呼んでいます。
これまでは、ニューボーンという、1~2年熟成のボトルを4種類リリースし、それぞれ異なるモルト、樽を使ったものになっていました。
サロルンカムイでは、ノンピートのバーボン樽、シェリー樽、赤ワイン樽と、ピーテッドのミズナラ樽原酒を使用しています。
そして厚岸蒸溜所では、10月より新しく「二十四節気シリーズ」というシリーズものをスタートさせ、第一弾として「寒露」をリリースしました。
フルボトルであるものの、お値段は15000円と、おいそれと買えるものではないですが、世界に向けたウイスキーリリースを本格的に進めるようです。
本坊酒造 津貫蒸溜所モルトのボトルをリリース
鹿児島に本社のある本坊酒造では、元々長野県にある信州蒸溜所でマルスウイスキーを出していましたが、2016年に鹿児島県に津貫蒸溜所を建設、2020年になって最初の3年熟成のシングルモルトウイスキーをリリースしました。残念ながら数量限定で販売が終了しましたが、来年早々に、「津貫 PEATED」をリリース予定です。
まとめ
今年は新型コロナウイルスの影響で、鬱積した毎日を送っていた方が多かったと思いますが、ウイスキーについては、先行して建設されたクラフト系の蒸溜所から新しいウイスキーが誕生する記念すべき年でもありました。来年には複数のクラフト系蒸溜所も3年熟成のウイスキーが出荷できる体制となるため、新しいジャパニーズウイスキーの時代を肌身に感じられるかもしれません。