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こんにちは!Reach One編集部の乾友香です。
ビズリーチでは半年に1度のBizReach Awardsで、「新人賞」を選出します。2019月2月に新人賞を受賞されたのは4名の方々。今回は全4回からなる受賞者インタビューの第1回をお送りします!
※「新人賞」とは? 年2回(2月・8月)にビズリーチウェイを体現し、事業貢献した入社3年目までの新卒社員に対し、これまでの成果・活躍を称えて授与するもの。
𦚰坂 友貴 / Yuki Wakisaka
東京大学工学部、東京大学大学院工学系研究科修士課程修了。2016年にビズリーチへ入社。入社後は、「スタンバイ」の広告配信システムの開発を担当し、2016年11月からはAI室にて自動応答システム・チャットボット「AIIQA(アイカ)」をゼロから開発。2018年2月に現在のマーケティングテクノロジー室へ移動し、全社向けデータ基盤・分析基盤の構築に従事する。2019年2月BizReach Awardsで、「新人賞」を受賞。
情熱を持った仲間と価値あるサービスを提供したい
―大学院ではどのような取り組みをしてきましたか?
大学院では工学科研究科の精密工学専攻に所属していました。精密工学というと、時計などの設計を思い浮かべるかもしれませんが、私はいわゆる有形の「モノ」ではなく、無形も含めた「サービス」を設計していく、サービス工学の研究をしていました。
例えば、レストランで店員一人あたり○○人ぐらい対応できる状態にしたい。ユーザー体験としてはラグジュアリーな空間にしたい、とします。それを要素分解していき、席のスペースはこれぐらいあったほうが満足度が高くなるのではないか、など設計していくのがサービス工学です。その中でも私は、プラットフォーム型のサービスについて研究をしていました。「Amazon」や「Twitter」などのサービスで、ユーザー同士がコミュニケーションをして、新しく価値が生まれる事があると思います。そういうコミュニティが自然発生的ではなく、はじめから設計できる方法がないか、という研究をしていました。
―ビズリーチに入社しようと思ったのはなぜですか?
世の中に対して本質的な価値を提供する大切さを研究室で学んでいたので、就職先を考える際の大前提として「会社が提供しているサービスに私自身が価値を感じるか」という基準がありました。そのうえで、モチベーションの高い人が多く、様々な経験を積める環境を選びたいと思っていました。私は周囲からの影響を受けやすいタイプなので、働く環境は重視していましたね。
その点で、ビズリーチは私の理想にぴったりでした。「価値あることを、正しくやろう」というバリューと提供するサービスに共感しましたし、働く人たちもそれに誇りを持っている。面接が進む中で「今ある人材業界の構造を自分たちの手で作り変えるんだ!」ということを話してくれた社員が多かったことが印象的でした。純粋にこの人たちと一緒に、価値あるサービスを提供していきたいと思いました。
エンジニアは「こういうサービスがあればいい」と考えた時に、自分でプロトタイプを作れるという強みがある。さらに市場価値を高めるためにビジネスの知見やエンジニアリング以外にもチャレンジできる可能性がある「ビズリーチのエンジニア」というキャリアに惹かれ、入社を決めました。
自分自身が「ワクワクできているかどうか」を見つめなおした
―入社後はどのようなポジションに配属されたのですか。
4ヶ月の新卒研修を経て、求人検索エンジン「スタンバイ事業」へ配属となりました。執行役員の園田と二人で広告配信システムを開発するチームでした。そして10月末のある日、現在CTOの竹内から突然「人工知能、やるか!」と笑顔で声をかけられて、「面白そうですね」と答えたら、新設されたAI室への異動が決まりました。AI室では、一人でAIIQA(アイカ)というチャットボット(自動応答人工知能システム)を作ったのですが、チャットボットを作ったことも無ければ、機械学習の知識もない状態からのスタート。周囲の協力を得ながら進めて、なんとか形にしていきました。
責任の大きな仕事を任されてやりがいは感じたのですが、同時にゼロからプロダクトを生み出す苦しさも感じました。一人ではAIIQAの将来的なビジョンを描くことができなかったんです。新しい世界を思い描くことにワクワクするよりも、モヤモヤした気持ちを持っていました。けれど、今の私ができること、やりたいことは、未来を描くことよりも支える仕事なのだと、正直な気持ちに気づくことで、乗り越えることができたと思います。今の段階では、将来的なプロダクトのビジョンを一人で考えるのではなく、他の人たちの力を借りながら描ければいい。それを全力で形にすることから始めようと。自分自身が楽しいと思えることは何か、ということを客観的に考えられたことは、とても大きな収穫だったと思います。
どうすればよりデータを活用した分析がしやすくなるか
―その後、マーケティングテクノロジー室へ異動になりましたが、現在はどのような仕事をしているのでしょうか?
マーケティングテクノロジー室は、ビズリーチをデータに強い会社にしたいという目標を持ち、ビズリーチ社内にストックされている膨大なデータの整理や連携、および分析基盤の構築を通して、各部署のデータ分析機能の向上やデータドリブンな意思決定を行う文化の醸成をミッションに掲げています。メンバーそれぞれが専門分野を持っているので、業務内容はかなり幅広いですね。
その中で、私が担当していたのは「ビズリーチ事業」の分析基盤の構築です。ビズリーチ事業部のカスタマーマーケティング部が、効率的に機能し、データを深く分析するためにはどうすればよいかという視点で開発を行いました。
具体的には、カスタマーマーケティング部の人たちがスプレッドシートや分析ツールで管理していた広告の実績データを、ビズリーチの分析基盤に入れることで、「ビズリーチ」サービスが持つデータと一元化できるようにしました。
これまでは求職者の方が「ビズリーチ」へ登録に至った経路と、「ビズリーチ」を利用して転職に成功した人の情報がバラバラになっていて、必要に応じて突き合わせなければいけませんでした。それを最初からまとめて数値が見られることで、効率よく深い分析ができるようになるわけです。単に会員数が増えることを目標とせず、フィットする方に「ビズリーチ」を勧めるにはどうするべきかを考察しやすくなったと思います。
もう一つは、「ビズリーチ」の新規会員の登録を促すために数多くのwebメディアに掲載しているネット広告の実績データを自動取得できるようにしたことです。出稿したネット広告の成果は毎日、メディアが実績データをあげてくれます。従来はカスタマーマーケティング部で、それぞれのメディアの管理画面に手動でアクセスして取得していたのですが、掲載箇所が多いので毎朝1時間ほどかかっていたんです。それを毎朝、ミーティングが行われる時間までに、自動で実績データを取得し、レポート形式で見られるシステムを作りました。
システムを構築するには、メディアによってデータの取得方法が異なるので、各メディアに合わせたプログラムを組まなければいけません。メディアの数も多いので、本当に一つずつ、地道に構築し続けました。
この自動化によって、毎朝手動でデータ取得するために使っていた時間が1時間、例えば手動でデータ取得を8名がしていたとすると、1日1時間×8で8時間、約一人分の労働時間を、他のクリエイティブなことに使えるようになりました。精度の高いマーケティング戦略を立てるための支援につながったと思います。
―そのような分析基盤を作るにあたって、苦労した点や工夫した点はどのようなところですか?
AI室でチャットボットを作っていた時は、一人でゼロから創り出す部分に苦労したのですが、逆に土台がない分、思うように作れていた部分もあったんです。でも今回は、メディアが出すデータや取得方法は決まっており、データを入れる基盤もある程度できている状態でした。制約がある中でいかに良いものを作れるか。そこが大変な部分でもあり、面白いところでもありました。
また、分析基盤を構築するうえで、データを活用した分析をしやすいものを作るためには、実際にデータを扱う社員や事業部が描いている事業の未来像を深く理解する必要もあり、多様な視点が求められる難しさもありました。でもそれは、カスタマーマーケティング部の方人たちとコミュニケーションを取りながら作り上げていく楽しさがありましたね。
今を楽しみながら成長していきたい
―ビズリーチで働く中で、学んだことなどはありますか?
エンジニアとしての技術はもちろんなのですが、精神的に成長できたところも大きいと思っています。臆さず走り切ろうという気持ちを持てるようになりました。
私はもともと、周りからどのようにみられているか、迷惑をかけるのではないかを気にして、考えを言い出せないタイプでした。ところが、ビズリーチでは、とりあえずやってみればいいという空気を作ってくれるんですね。上司も同僚も、価値のあることであれば協力してくれるという安心感があるんです。小心者だった私が、やりたいことはやってみて、ダメなら直せばいいと思うようになれたのは、かなり大きな変化だと思います。
―今後の目標ややりたいことはありますか?
今、とても仕事が楽しいので、これからも仕事を楽しんでいきたいというのが一番です。私も仕事を楽しんで、周りの人たちも仕事を楽しんでいる、この環境がとても好きなんです。また、入社の時にビズリーチ社員から感じた、社会に貢献できる仕事をしている誇りや情熱を、私も持って働けていることに満足しています。
サービスを作り出したいと思っていた時期もありましたが、現在は「組織の成長」に興味を持つようになり、「価値あるサービス作りに打ち込む人たちを支える仕事」に面白さを感じるようになりました。これからもエンジニアリングを軸として、組織の成長を後押ししていきたいと思います。キャリアの途中で、プロダクトを作る側に参加することで、エンジニアとしての技術もさらに高めたいという気持ちもあります。楽しんで仕事をしながら、自分自身も成長させていきたいですね。