真・東方夜伽話

Destiny lovers

2010/03/21 00:26:54
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Destiny lovers

Lu

†およそ33000字
†レミリア×咲夜
†フランドール×咲夜
†フランドール様ふたなりです
†精神的にサディスィックな表現を多分に含みます














 















 ――十六夜咲夜は淫乱な快楽の虜



 私の運命を操っている貴女が、全てお決めになったことなのですか?
 だとしたらお嬢様、貴女は本当に罪な御方――















「ん、はぁんっ……いい、咲夜……気持ちいいよぉ…………あぁんっ!」

 漆黒の闇夜、私に跨るお嬢様のかん高い嬌声が室内に響く。
 私の運命を掌握したその白くか細い指先を私の脚に絡ませて、一心不乱に秘裂を押し付けてくる。
 闇と同化した紅い悪魔の黒い翼は、まるで天使のように美しい。
 月明かりだけが照らすベッドの上で、永遠に赤い幼き月は血を浴びるように、私を貪っていた。




「あぁ……お嬢様ぁ、そこぉ……い、いい…………あはぁ、ん、ひぅっ!」

 快感を求めて腰が浮いて、うわずった声を上げてしまう。
 お嬢様は形の良い真っ白なお尻をくいくいと動かして、ねじ込むようにヴァギナをこすり付けてくる。
 下衆な民に慈悲を与えるような、夜の王にふさわしい矜持に満ち溢れた威圧的な仕草で。
 私に主導権がある事柄なんて、何ひとつないのだ。
 それでも……構わない。
 お嬢様が何よりも私を寵愛してくださっていることは、私が一番よく知っているから。



「あ、ふぁ……あぁ…………咲夜ぁ……腰、止まらないの、ぬちゃぬちゃしてて気持ちいっ……いい…………」

 お嬢様が快感を得ようと腰を動かすたび、エメラルドブルーの髪がふわりとなびいて、甘い吐息を漏らす。
 互いの秘裂がこすれるたびに蜜がしとどに溢れ、私の尻肉を伝って零れ落ちてシーツに染みを作っていた。
 ヴァギナが快楽に疼いて入り口を開き、中がぎゅっと締まる感覚に頭がおかしくなりそう。
 

「は、あぁ……んぁ、はっ…………そこぉ、お嬢様ぁ……ふあぁぁ……っ…………あぁぁんっ!」

 紅い満月の下、二人だけの部屋に媚びるような嬌声が反響する。
 お嬢様はしなやかに腰をひねりながら、じゅぷじゅぷと卑猥な音を奏でて秘裂を犯していく。
 快感が身体にゆっくりと染み渡る心地良い刺激。
 私は狂ったようにお尻を持ち上げてお嬢様のヴァギナを求めた。



「咲夜、ちゃんとどこが気持ちいいのか教えてちょうだい?」
「……お嬢様、意地悪です」
「お、し、え、て?」

 お嬢様は悪戯っぽい笑みを浮かべながら、快感によがり狂う私のお尻を押さえつけるように秘裂を密着させてきた。
 ぱっくりと開いた陰唇が吸盤のように吸い付いて、お嬢様の熱く濡れた口が蜜を吐く。
 その生暖かい感触は脳内麻薬を投与されるような、頭が少しずつ麻痺していく感覚。
 遠くなる意識を必死に引き止めようと、私は声を荒げた。



「アソコ……ぉまんこが……咲夜のおまんこが気持ちいいんですっ! あ、はぁぁ……熱い…………お嬢様のおまんこ素敵ぃ……」
「うふっ、いい声で鳴いてくれるのね。ほんといやらしい子なんだから、咲夜は」

 お嬢様の嗜虐心は、本当に子供のような無邪気さ。
 私が恥ずかしがって顔を赤らめるのが余程面白いらしい。

「……お嬢様が、こんなにしたのではないですかぁ……ひゃぅっ!」

 そう呟いた瞬間、秘裂の上でむき出しになった突起を指でなぞられて、私はあられもない声を出してしまう。



「ほら、もっと楽しみましょう? 咲夜……素直に受け入れていいのよ、感じて欲しいの、私を……」

 お嬢様は妖艶に微笑むと、再び腰をくねらせながら密着した秘裂を動かし始めた。
 愛液が絡み合って、ねちゃねちゃと悩ましい音を室内に響かせる。
 花びらがほころぶように広がった内側の粘膜がこすれるたび、意識が遠のきそうな快楽が頭を駆け巡って行く。



「ぁ、はぁんっ……感じて…………、やっ、あはぁ……いいぃ! おまんことろけちゃぅ!」
「咲夜のおまん……こぉ、はぁんっ…………とても熱いわ……私おかしくなりそう……」
「お嬢様のだって……ほら、こんなに……ん、はぁんっ……ぁあ……」

 アソコが果実のように甘く熟れていくような、いやらしい熱を帯びる。
 ねっとりと粘着したラビアは、動かすたび愛液をローション代わりしてぬるぬると妖しい感触をもたらした。
 最愛の人のいやらしい部分と繋がっている悦びは、何事にも代え難い。
 ただもっと、気持ちよくなって欲しくて。
 お嬢様の秘芽に自分の秘芽をこすりつける。



「あはぁ……ひゃうっ!?」

 あの誰もが恐れる夜の王、レミリア・スカーレットが快楽に顔を歪ませる。
 お嬢様に快楽を与えられることが、何よりも嬉しい。

「ここぉ……お嬢様もクリを弄られるが大好きですものね、うふっ…………あ、はぁ……いぃ……」

 ぷりっとした硬い感触のクリトリスを擦りつけ合いながら、私達はただ快楽に身を委ねた。
 あまりに気持ちが良くて、無意識に腰を振ってしまう。
 お嬢様は切なそうに身体をくねらせて、快楽を一心に貪る。
 私だけに曝け出してくれる、あられもない痴態。



「んっ、ぁはあぁ……こりこりって……そう、大好きなの咲夜、クリ弄られるの大好き。クリ気持ちいいぃ、クリ気持ちいいよぉ! 頭、おかしくなっちゃう!」

 陰核をなすりつけあうたび、直接的な快楽が頭へと駆け上がってさらに気持ちが昂る。
 お嬢様のいやらしく膨らんだお豆は透明な愛液が絡んで、擦りつけるたびにぬるりと滑ってずれてしまう。
 なかなか密着させることができないもどかしさも、私達の情欲をさらにそそった。
 指で弄る快感とは全く違う、焦らされるようなエクスタシー。
 段々と頭の中が真っ白になって、絶頂へと誘われる。



「あぁ、あはぁ……ひゃぁんっ! 感じすぎて気持ちいいのきちゃう、もう我慢できませんっ……おまんこぐちゃぐちゃにされて、もうイクっ、イッちゃいますお嬢様!」
「いいのよ、あぁぁ! イってもいいわよ咲夜、私もぉ……イっちゃうよぉ、一緒にぃ……イこおよ、あぁぁあイクううううううぅっ!」

 ふしだらな絶叫とともに、私達は意識を失った。
 絶頂の淵からゆらゆらと堕ちて行く。
 紅い悪魔に抱かれて。










 ――浮かんでは消える、鮮やかな記憶。
 お嬢様に出会ったあの日、十六夜咲夜と言う名前と共に与えられた運命。
 貴女の傍に居たいと願う気持ちが、私の全てになった。

 ずっと貴女の面影を追い求めて。
 貴女の傍から離れないように、必死で走り続けてる。



 運命の糸を操るのはお嬢様、貴女なのでしょう?
 私はマリオネットのように、お嬢様に弄ばれる。
 でも、いいの。
 お嬢様と身体を重ねるたび、自分が狂っていくのが分かって。
 それがたまらなく気持ちいいから――
 









 ――ふと唇をふんわりと包み込む柔らかい感触で、意識が戻る。
 目を開くとお嬢様が大きな瞳を瞑ったまま、唇を重ねてくれていた。
 白雪姫にキスをする王子様みたいな、可憐な横顔。
 私もふんわり唇を押し返すと、お嬢様は唇を離して、優しく微笑む。



「咲夜、貴女のことが好きでたまらないの。もう貴女がいない世界なんて考えられない」

 嗚呼、またそうやって私の心に刻み付けるのですね。
 貴女のことが、忘れられないように。

 矜持に満ちた声を紡ぐ唇が織り成す、甘い宣誓。
 陶磁器のように白く美しい華奢な身体が、そっと私を抱きしめる。
 お嬢様の僅かに膨らんだ乳房の先端が私の乳首にこりっと触れた瞬間、快楽が脳裏を過ぎって身体が疼いた。

「……私もです、お嬢様。嬉しい」

 こんなにもお嬢様が愛してくれる。
 ただそれだけで、私は幸せ。
 その幸せが表現できる言葉なんてこの世の中に存在しない。
 言葉にならない思いをただ伝えたくて、唇を重ねた。



「あぁ……ん、はぁ……さくぅ……や…………」

 吐息が甘く香る、優しいキス。
 お嬢様は真紅の瞳を儚げに閉じて、唇を受け止めてくれる。

 キスの甘さに、身体が切なく疼く。
 お嬢様の愛が欲しい、もっと欲しい。
 お嬢様の全てが、欲しい。

 そして頭がおかしくなるくらい、お嬢様しか分からなくなるように支配されたい。
 お嬢様にぐちゃぐちゃにして欲しいの。
 十六夜咲夜の全てを、貴女に捧げたい――



「ふ、ぅ……ん、ぁ…………おじょうさ、まぁ……ぁはあ……」

 甘くとろけるような口付けに、このまま時を止めてしまいたくなる衝動に駆られる。
 永遠になってしまえばどれだけ幸せなのだろう?
 でもそれは叶わぬ夢。
 私にできること、それはお嬢様がずっと愛してくださるような、私であり続けることだけ。
 お嬢様に相応しい、私であり続けること。



 それなのに、私は――






 お嬢様は名残惜しそうに唇を離し、私の髪を優しく撫でた。
 頬にふわりと触れる、白く細い指先。
 美しく輝くルビーレッドの瞳は、優しい笑みを湛えてじっと私を見据えている。



「咲夜、貴女は本当に美しい……」

 そのお嬢様の言葉が、嬉しくて、悲しくて。
 歪な背徳感に、私の心は苛まれる。



 ――私は美しくなんか、ない












「そう、咲夜は美しくなんてないものね、ただの淫乱で色情狂、汚らわしいビッチで喜んでおちんぽ咥えてる痴女なのにね。きゃははっ」

 一部始終を見ていたもうひとりの吸血鬼に、お嬢様と私は気付かないまま。
 醜悪に裂けた口先が、無邪気に嘲笑う。
 下半身からいやらしい汁をだらだらと零しながら――










 ◆◆◆◆◆◆










 お嬢様が眠りについたのを見届けてから、私は自室に戻ってバスルームに向かった。
 重ねた身体の熱が冷めやらぬまま、バスタブに座って蛇口をひねる。
 ゆらゆらとたゆたう水面に映し出される、快楽の余韻に浸るような惚気た表情。
 その顔を、じっと見つめた。

 ――欲しい。
 欲しいの、もっと……気持ち良くなりたい。
 お嬢様のことを思い浮かべて、乳房を揉みしだく。



「あはぁ……」

 はしたない吐息が湯気に乗って霧散する。
 あれだけ淫らな行為に及んでも、全然足りないとばかりに身体が快楽を要求していた。
 アソコの奥がずきずきと疼く。

 お嬢様は優しすぎるのだ。
 もっとぞんざいに、蔑むように私を扱ってくださって構わないのに。
 片手で乳首をこりこりとこねくり回しながら、もう片方の手で乱暴にヴァギナに指を差し入れた。



「んふ……きたぁ…………あはっ」

 悦びに震えた嬌声が喉の奥から漏れたのと同時に、私は己の強欲さに嫌気が差した。
 あれほどお嬢様に可愛がって戴いた直後だと言うのに、またすぐ卑しく自慰に興じようとする汚らわしい自分。
 お嬢様が知ったら、さぞ嘆かわしく思われることだろう。
 貴女は美しい、と言ってくださったお嬢様を落胆させたくはないのに――



「……いけない、駄目よ」

 理性が本能を遮って、ふと我に帰った。
 お嬢様がお望みになる十六夜咲夜、それは完全で瀟洒なメイドである私のはずだ。
 いやらしい子なんて、お嬢様にふさわしくない。
 私はお嬢様が誇れるような、自慢できるような存在であらなければならないんだから。

 仕事もまだ山ほど残っている。こんなことをしている暇はない。
 シャワーから噴出すお湯を浴びて、お嬢様の残り香がふんわりと匂う身体を洗い流す。
 その香りはあまりに愛しくて、勿体無い。
 髪を丹念に洗ってから、もう一度身体を手早く洗い流してバスルームを出た。






 用意しておいたふりふりのフリルがあしらわれた黒のブラとショーツを身に着けて、クローゼットから衣装を取り出す。
 紅魔館に来た直後に渡された服もあるけど、今仕事に使っている服は私服と言ってもいい。
 全て私が里で購入したものだ。
 私服とは言っても、メイドらしく見えるよう私なりにコーディネートして着こなしている。
 外向きには支給されたメイド服を着るし、勿論お嬢様公認。

 黒のシックなミニワンピースに袖を通し、白いエプロンの紐をぎゅっと結ぶ。
 鏡台に向かい、目立たないくらいに薄い化粧をする。
 目元がぱっちり見えるように睫毛をカールさせて、淡いリップをきゅっと塗って。
 香水は薔薇を基調としたフローラル・フローラル。
 お嬢様が綺麗だと褒めてくださった、とびっきりのお気に入りをいっぱいに詰め込んだ。



 ただ、お嬢様に振り向いて欲しくて。
 お嬢様が微笑んでくれたら、それでいい。






 ――鏡の中の私をじっと見つめる。
 紅魔館で働き始めた頃に比べたら、私も随分とお洒落になったものだ。
 皆が「咲夜は艶っぽくなったね」と言ってくれるし、それはとても嬉しい。
 完全で瀟洒なメイド、なんて二つ名は結構気に入っていたりする。

 時を止めて、ゆっくりと瞳を閉じた。
 そのきっかけになった、ある出来事を私は思い出す――










 ††††††










「咲夜、貴女には私の妹の世話をしてもらうわ。フランドールには粗相のないようにと伝えてあるけど、あの子に振り回されないようにね」

 紅魔館に来て間もない頃、私はお嬢様のメイドとしての仕事と同時に、フランドール様の身の回りのお世話を言いつけられた。
 お嬢様からその言葉を聞いた瞬間、心は大きな失望と恐怖でいっぱいになったことを今も良く覚えている。



 ――どうして?
 私はお嬢様だけのモノ。
 貴女のためなら、世界を敵に回すことだって厭わない。
 私の全てはお嬢様、貴女だけのために存在している。

 それなのに。
 どうして、独り占めしてくださらないのですか――?
 
 お嬢様の専属ではない、と言う事実が私は気に入らなかった。
 お嬢様と一緒に過ごす時間だけが、私にとっての全て。
 ただお嬢様の傍に居たいと願う私を、そのか弱い腕から離さないで欲しかったのに。
 私の気持ちを知ってなおフランドール様のお世話を命じたお嬢様を、その時初めて恨んだ。



 それに、フランドール様のこと。



 ――悪魔の妹、フランドール・スカーレットは狂っている
 
 妖精メイド達は皆、彼女のことを狂気と評した。
 ある者は掃除に行ったまま部屋から戻ることなく消息を絶ち、また別の者は頭がおかしくなって死んでしまったと言う。
 フランドール様に仕えることは死を宣告されるようなものだと、誰もが口を揃えて話す。
 何より、お嬢様がフランドール様についてほとんど教えてくれないこと。
 それが私の恐怖を助長していた。
 お嬢様が話したがらないのには訳があるのだろうけど……
 得体の知れない禁忌に触れるような恐ろしさが、そこに存在している気がして。



 お嬢様の命令は絶対。
 心を押し殺して、ただ「承知しました」と答えた。 
 必ずお嬢様を後悔させてみせる、そんな倒錯した感情を心の奥に燃やしながら。







 覚悟を決めてティーセットを用意して、フランドール様のいる地下室へ向かう。
 銀のナイフを懐に忍ばせ、すぐに力が発動できるように神経を研ぎ澄ます。

 フランドール様の部屋は紅魔館の地下、まるで牢獄のような場所に人目を隠すかのように存在していた。
 重々しい金属扉の前で、ひとつゆっくりと深呼吸。
 ロザリオを握り締めて、居もしない神に祈りを捧げた後、静かにドアをノックする。



「失礼します。フランドール様、いらっしゃいますか?」

 応答はない。
 薄暗い通路に、甲高いドアのノック音だけが反響する。

「フランドール様、フランドール様?」

 ここから出ることを禁じられているフランドール様が、ご不在とは考えにくい。
 失礼しますと小声で呟いてから、静かにドアを開いて室内に入った。



 外の監獄のような景色とはうって変わり、室内は赤を基調とした紅魔館の部屋と全く変わらない造りをしている。
 キッチンやバスルームも兼ね備えた、私が使っているのと同じタイプの部屋だ。
 食べかけのマーマレードやクッキー、大きなソファーに無造作に放り投げられたうさぎのぬいぐるみと毛布。
 誰かが生活しているであろう痕跡がいくつも残っているのに、フランドール様の姿は見当たらない。

 私はティーセットをテーブルに置くと、ふと奥に続く木製のドアがあることに気付いた。
 この部屋にはベッドがないので、あちらは寝室だろうか。
 もしかしたら、フランドール様はお休みになられているのかもしれない。
 一度だけノックして、反応が無かったら時間を置いてからまた来よう。
 そう思い立って、ドアを軽く叩いた。



「フランドール様?」
「……だあれ?」

 カナリヤが鳴くような、美しい声が扉の向こうから返ってくる。

「今日からフランドール様のお世話をすることになりました、十六夜咲夜と申します」
「どうぞ、入って」
「失礼します」

 薄暗い室内に虹色の歪な羽が美しく輝いて、鈍い光がフランドール様をぼんやりと映し出していた。
 無残に引き裂かれて腸が飛び出したクマのぬいぐるみを抱き、口元に僅かな笑みを湛えて私をじっと見つめている。
 お嬢様のような威厳とは全く違う類の、神をも嘲笑うかのように純粋無垢で無邪気な威圧感。
 私はドアの前から一歩も動けず、正気を保つのが精一杯だった。



「咲夜、貴女のことはお姉様から聞いているわ。さあこっちに来て、その綺麗な顔を見せてちょうだい……?」

 ベッドに座っているフランドール様は無邪気な声で、私を呼ぶ。
 本能が訴えていた。
 殺される以上の残酷な仕打ちが待っているかもしれない、と。

 ナイフをいつでも抜けるよう、悟られない程度に身構えながらゆっくりとフランドール様に近付く。
 手を伸ばせば身体に触れることができるくらいの距離に詰め寄ったその刹那――






 私の目前に一振りの剣が突きつけられる。
 破滅をもたらす災いの枝、レーヴァテイン――
 瞬きよりも早く、フランドール様は微動だにせず一連の仕草をやってのけた。
 切先は威嚇するかのように、眼前で鋭い光を放っている。

 フランドール様はしどけない横座りのまま下を向いて、私を見ることさえしない。
 黄金色に輝く美しく整った前髪が、目元をすっかりと隠してしまっている。
 しかし僅かに見える口元は、歪に笑っていた。
 無抵抗の子供を虐待して楽しむような、醜悪な笑み。

 神剣を握るその手はおぼつかなく、ゆらゆらと切先が動くたび、七色の翼の光が乱反射してキラキラと輝いている。
 そして刃は私の頬をかすめて、真紅の血がぽたりと滴り落ちた。
 私は黙ってフランドール様を見つめ続けることしかできない。
 力を使う余裕なんて、与えてくれないことはすぐに分かってしまった。



「あはっ、咲夜。貴女は簡単に壊れたりしないのね。さすがお姉様がうつつを抜かすような人間、と言ったところかしら?」
「……私を試すおつもりですか?」
「ふふ、咲夜はおかしなことを言うのね。吸血鬼の私が下賎な人間である貴女を試す価値なんてこれっぽっちもない」
「それではこれは一体……」

 フランドール様は下を向いたまま、冷徹な笑みを浮かべている。
 お嬢様と同じ真紅の瞳の先が何を見ているのか、私には全く想像がつかない。
 今ここにあるのは、ただ凍てつくような恐怖だけ。



「咲夜、貴女にひとつ言いたいことがあるの」

 オクターブの高いフランドール様の声が、冷たく部屋に響く。
 聞く者全てを震え上がらせるような、虚ろな声。

「何なりとお申し付けください、フランドール様」

 フランドール様に心臓を直に触られているような、気持ち悪い感覚が頭を支配している。
 彼女なら武器など使わなくても赤子の手を捻るように、私を殺せるのかもしれない。
 死を宣告されるような面持ちで、私はフランドール様の言葉を待った。
 十秒、二十秒……時が止まったように錯覚してしまいそうな間を置いて、フランドール様の低い声が耳に届く。











「貴女、身嗜みくらいきちんとなさい」









 私は一瞬何のことか理解できず、きょとんとしてしまう。
 そんな私の顔を見て、目の前にいる悪魔はけらけらと笑い出した。



「あはっ、はははははっ、あははははは! 咲夜なにその顔っ! 端整な顔立ちが台無しよ」
「ちょっと……意味が分からないのですが、フランドール様」
「意味も何も、そのままよ。貴女も年頃の女の子なんだから、きちんとお洒落くらいしなさい。私に仕える者として華がなさすぎるわ」
「私はちゃんと支給されたメイド服を着ていますし、最低限の化粧もしているつもりですが……」
「そういうことじゃないのよ、咲夜。貴女は主役なの。私やお姉様の引き立て役なんかじゃない」
「……」

 フランドール様の言いたいことが、いまいちよく分からない。
 確かに地味かもしれないけど、それの一体どこが悪いと言うのだろう。
 私達メイドはあくまで黒子。
 主役はお嬢様以外考えられない。
 召使いに華を持たせる理由が、私には全然理解できなかった。



「じゃあこう言い換えましょう。咲夜、貴女にも凛として美しくあって欲しいと、お姉様は考えている。紅き王に相応しい美しさを兼ね備えて欲しいと。これでどうかしら?」

 幼さが残るあどけない顔は、先程の狂気とは裏腹の矜持を示すように微笑んでいる。
 重なる面影。
 お嬢様の妹君であられるお方なのだと、私ははっとなった。



 お嬢様に相応しい――私。
 そうあって欲しいと言うメイドとしての心構えをフランドール様は説いているのだろうか。
 勿論、私だってそうありたい。
 お嬢様が片時も手放したがらないような、従順で忠実な僕になる覚悟はもうとっくにできている。
 どんなことをされたって構わない。
 お嬢様が愛でてくだされば、それだけで私は幸せになれるのだから。



「しかし、私はお嬢様やフランドール様のように、美しくなんてありませんから……」
「そういう自分を卑下するような考え方、私大嫌いなの。お姉様も多分、そうだと思うわ」

 確かにその通りだと思う。
 お嬢様も同じ台詞を仰るだろうことは、容易に想像できた。
 口に出したことを思わず後悔する。

「では私は一体どうすればよろしいのですか?」
「最初に言ったじゃない。貴女は美しいのだから、服装なり化粧なりもっと気遣ったらいいのよ。そうしたらもっと綺麗になる」

 フランドール様がくすくすと笑う。
 私は素直に考えることにした。
 自分がもっと艶やかで美しくあるように心掛けていれば、お嬢様は今以上に私のことを好いてくださる。
 そうした方がいいよ、と言うことをフランドール様なりに忠告してくださったのだと。
 剣は突きつけられたままだし、何かと物騒ではあるけども。
 お洒落を許していただけるのだ。私には何の損もない。
 フランドール様の提案は、一理あるように思えた。



「お心遣いありがとうございます、フランドール様。お嬢様にもフランドール様にもお気に召していただけるよう、身嗜みに気をつけるようにします」
「あはっ、ようやく分かってくれたね、咲夜。嬉しいっ!」

 ずっと目の前にあった切先が空気に溶けるように、すうっと消える。
 同時に心臓を掴まれているような圧迫感から開放されて、少し気が楽になった。
 フランドール様はベッドから立ち上がると、抱きしめていたぬいぐるみを放り投げて、軽やかな足取りで居間の方へ向かって駆けていく。



「今日は咲夜が私のところに来てくれた素敵な始まりの日なんだから、乾杯しましょ? さあこっちこっち!」

 リビングへ戻ると、フランドール様がキッチンに立って「うーんうーん」と小首を傾げながらグラスを選んでいた。
 ホワイトとレッドを基調とした、フリルとレースがふんだんにあしらわれているドレスがとても愛らしい。
 大きな瞳をくるくると動かすその仕草は、気が触れていると恐れられる姿とは程遠い。



「フランドール様。教えて頂ければ私が準備しますから、おくつろぎになっていてください」
「そう、じゃあお願いするわ。戸棚の一番上の右端にあるワインを持ってきて」
「かしこまりました」

 古木で作られた戸棚には、様々な洋酒が整然と飾られている。
 その中の右端にあるワインの瓶は、コの字型で細い試験管を捻じ曲げたような不思議な形をしていた。
 凄惨に殺された人間の血管から噴出した鮮血のような、どす黒い赤い液体。
 長い年月を経て擦り切れたラベルには"Guilty Kiss"と記されている。

 フランドール様はゆったりとしたソファに腰掛けて、ウサギのぬいぐるみの両手をふりふりと動かしながら
 何かを語りかけるように独り言を呟いている。
 幼さが抜けきらない、あどけない少女の横顔には純潔を感じさせる危うい美しさがあった。
 何人たりとも立ち入ることができない狂気を、その小さな身体の内に秘めて。
 私はただ、その姿に見とれてしまっていた。










「フランドール・スカーレットと十六夜咲夜の出会いを祝して、乾杯」

 神に宣誓するかのように、フランドール様は小さな声で呟く。
 グラスを交わして、真っ赤な液体に口をつける。
 気品高く芳醇な匂いがふわりと香り、濃厚な甘さが口中にとろけるように広がった。
 それは禁断の果実。
 私を狂わせる――



「美味しい?」

 隣に座るフランドール様がにたりと笑う。
 
「ええ、とても……フランドール様は悪戯が大好きなのですね」
「何の味がするの? 教えてちょうだい」

 私の答えなんて知っているであろう、フランドール様の意地悪な問いかけ。
 唇の裏側をぺろぺろと舌で舐め回して、甘美なその味わいを確かめる。
 分からないフリをしてもう一度ワインを口に含むと、私が望んで止まない最高の快楽を、その液体は惜しげもなく与えてくれた。



「……お嬢様の、唇の味がします」
「あはっ、そうだと思った。このワイン、口をつけた人間が一番愛してる人とのキスの味がして、エッチな気分になるの。最高でしょう?」
「麻薬、みたいですね」
「違いないわ。罪の味なのよ。接吻は共犯の証。よく言ったものね」

 身体が内側からふしだらに火照る。
 お嬢様のキスがいとも簡単に味わえるなんて、そんなの嫌。
 こんなの紛い物だ。
 そんな理性を引きちぎるかのように、心の奥にいる私が笑っていた。



 ――貴女がずっと欲しがってたモノでしょう? それでいいじゃない。気持ちよくなれるのならなんだって。



「あぁ…………」

 否応なしに身体が切なく疼く。
 いやらしい部分が、きゅんと昂る。
 お嬢様のキスを受け止めた時と同じように反応する身体。
 ゆっくりと熱を持ち始めて……待ちわびている。
 キス以上のエクスタシーを――



「あら咲夜、うふふっ……お酒は弱い方? 顔が赤くなってきたわよ……?」

 笑っている。
 フランドール様の口元が、歪に曲がって。
 悪魔は私が堕ちて行く様を、心底おかしそうに見つめてる。

「はぁ、ん、あんっ……お嬢様ぁ…………」
「きゃはっ、咲夜。お姉様、呼んで来てあげましょうか? メイドがお酒に酔ってふらふらになってるって」
「……いえ、私……大丈夫、ですか……らぁ…………あはぁ……」

 嗚呼、こんな姿……お嬢様に見られたくない。
 擬似的に作られたキスの味なんかで、喘ぐ私なんて。
 お嬢様の与えてくださる快感は唯一無二。
 こんな簡単に手に入っていいものなんかじゃない。

 目の前で悪魔がせせら笑う。
 フランドール様は優雅な仕草でワインを口に含ませた後、ふいに私の身体を抱き寄せて唇を押し当ててきた。
 そしてそのまま、赤い液体を口移しされる。
 お嬢様の匂いがする、フランドール様のキス。
 快楽が口の中で溶けて、ふんわりと染みて広がっていく。



「ん、んっ、じゅるぅ……あはっ、ほらぁ、ちゃんと飲み込んで? 美味しいでしょ? きゃははははっ」

 赤い液体は唇の端からだらだらと零れて、真っ白なエプロンとドレスに真っ赤な染みを点々と作っていた。
 フランドール様の姿が、お嬢様と重なる。
 いつも血を零してドレスを真紅に染めてしまう、お嬢様の面影と。



 ――違う。
 目の前にいる吸血鬼はフランドール・スカーレット。
 決してお嬢様なんかじゃない。
 私が壊れそうになるのを見て愉しんでいるだけ。
 所詮子供のお遊びにすぎない。
 適当にあしらっておけばいいのだ――



「……ちなみに、フランドール様が一番好きなお方とのキスはどんなお味で?」



 ふしだらに火照る身体を必死に押さえながら、私は精一杯の皮肉を言ったつもりだった。
 そんな私の言葉を聞いた瞬間、フランドール様はぴくりと身体を硬直させた後、俯いたまま微動だにしない。
 ゼンマイ仕掛けのおもちゃが動かなくなるかのように。
 凍てつくような静寂が、私達を包み込む。
 





「咲夜の、口付けの味がしたわ」

 フランドール様は低い声で、吐き捨てるように呟いた。
 口元におぞましい笑みを湛えながら。
 その視線は下を向いたまま、虚空を見つめる。
 


「フランドール様にお目にかかるのは、今日が始めてですよね……?」

 フランドール様の言葉が理解できず、パニックになる。
 フランドール様が私のこと……好き?



「うふふっ、あははっ、あはははははは!」

 心底愉快そうに、フランドール様が笑う。

「あはっ、あはは、きゃははははははははは!」

 自分の言ってることがおかしいのか、腹を抱えながら笑う――



「口付けと言っても下の口、咲夜のおまんこの味がしたわよ、ぐちゃぐちゃになったおまんこの味がね! あははっ、あははははは、ひゃははははははは!」

 フランドール様は頭のねじが外れた壊れた人形のように、げらげらと笑い出した。
 頭を振り上げ、美しい金髪を振り乱して、身体をがくがく揺らしながら。



「きゃはっ、ねえほら、咲夜のおまんこから溢れる汁の味? あれと同じ味だったわよ。素敵だと思わない? いやらしい臭いでね、甘くて美味しいの。うふっ、あははっ、あはははははははは!」





 悪魔の妹、フランドール・スカーレットは狂っている――

 




「フランドール様……」
「だからね、咲夜のおまんこの味、確かめてみたいの。いいでしょう? お姉様だって貴女に夜伽を頼んでいるのだから」

 けたたましい笑いから一転、冷めた微笑を浮かべて、フランドール様は私の身体を再び抱き寄せる。
 浅ましく火照る身体は、完全に快楽に溺れ成す術がなかった。
 フランドール様の細い指が、じっとりと汗ばんだ太腿を伝ってスカートの中のいやらしい部分へ移動する。


「それは、フランドール様が私のこと……あはぁ…………」
「咲夜、見えないところだからって下着もいい加減にしない。こうして最愛の人に見られる一番大切な部分でしょう? ふふっ、こんなにべちゃべちゃにして……いやらしい子」

 フランドール様は私の言葉を一方的に遮って、言葉を紡ぐ。
 飾り気のない無地の白いショーツは、はしたない汁でぐちゃぐちゃになっていた。
 内側の秘めた部分は蜜を吐いて、ずっと愛撫を待ち焦がれている。
 フランドール様がそっと布越しに割れ目に指を這わせると、あられもない声が漏れてしまう。



「は、あぁ……んぁ、はっ…………ふあぁぁ……っ」
「ほら、咲夜。さっさとおねだりして見せて? お姉様の何倍も貴女を気持ちよくしてみせるわ。貴女が許してさえくれたら……」

 こんな仕打ちをしておいて、許しが必要なんて話がおかしい。
 それはフランドール様なりの矜持なのかもしれない。
 もうそんなことはどうでも良くなるほど……身体は快楽を求め続けていた。





 心の中の私が嘲笑う。

 ――もういい。
 ほら、キモチヨクナロウ?

 私達を繋ぐ紅い糸が解けないか確かめようとするなんて、お嬢様も本当意地悪なんだから。
 それなら、私にだってお嬢様を試す権利がある。
 教えてあげるの。
 カゴから解き放たれたカナリヤが鴉に食べられちゃうことだってあるんだってね。

 そしたらお嬢様も振り向むいてくれるわ。
 私をちゃんと繋ぎとめてくれないと、傍からいなくなってしまうってことに気付いてくれるはず。
 お嬢様だって、ほんとはもう私がいないと生きていけないはずなのにね?



 ぷつんと、理性の糸が切れる音がした。





「……お嬢様には、内緒にしていただけるのですよね?」
「ええ、約束するわ」
「好きに、なさったらいかがですか? 私めに快楽をお与えください、フランドール様――」



 今になれば思う。
 お嬢様、貴女はこうなることを望んでいたのではないか、と。
 
 悪魔に魂を売ってしまうことに、私はもはや何の後悔も抱くことはなかった。
 これもお嬢様が決めた運命。
 私をフランドール様の元に遣わした、貴女が悪い。
 快楽の虜になるよう運命を操ったレミリア・スカーレット、貴女のせいなのだから――



「うん、いい子ね咲夜は。気持ちよすぎて私しか分からないようにしてあげるわ」

 フランドール様は私のスカートをめくり上げて、ゆっくりとショーツを下ろしていく。
 愛液を存分に吸ったショーツは、ぐるぐると丸まって太腿の辺りで止まってしまう。
 蜜があふれた秘裂を舌でぺろりと一舐めされた瞬間、身体がびくんと震えて力が抜けた。

「ひぅっ!」

 快楽に焦がれた身体が浅ましい歓喜の声をあげる。
 フランドール様がぺろぺろとアソコを嘗め回すたび、快楽の奔流が身体を駆け巡った。
 愛液を舌ですくい取られるたび、悩ましい音が室内に響く。

「あはっ、咲夜のおまんこ、美味しい……瑞々しくて、いやらしいエッチな味がするぅ……でもお口よりこっちで食べちゃいたいの。ふふっ」

 そう呟くとフランドール様は無造作にドロワーズを脱ぎ始めた。
 可愛らしいピンクのショーツの下に隠されていたモノに、私は驚愕する。

 フランドール様の陰部には、男性器のそれが隆々とそそり立っていた。
 充血した性器から、注射器の先端から飛び出す水滴のように先走り汁がぴゅぴゅっと飛び散っている。
 ずるりと皮が剥けた生々しい突起の歪な形は、可愛らしい少女にあまりに不釣合いだった。



「半陰陽、なんて……」
「あら、まさかとは思うけど咲夜、貴女処女? あはっ、余計ぞくぞくしてきちゃうじゃない。私だってもう我慢できないんだからさぁ」

 男性とセックスなんて、経験あるはずがない。
 お嬢様が私の初めてで、全てだったのだから。
 快楽と恐怖で、身体はへたり込んだまま全く言うことを聞かなかった。
 あんなのが身体に入ってくる恐怖に、私はぞっと身震いするしかなく――

「お止めくださいフランドール様、そんなの、入る訳が……ありません…………」
「拒む権利はないわ。咲夜、貴女好きにしていいって言ったわよね?」
「しかし、こんな……」

 逃げることもできず、哀願することしかできない。
 フランドール様は無抵抗な私の身体を乱暴に押し倒して、秘裂にいきり立った肉棒をあてがった。
 


「さあ、最高の快楽を与えてあげるわ。咲夜、貴女がお姉様のことなんて忘れてしまうくらい、気持ちよくさせてあげる。あはっ、ははっ、あははははははは!」

 フランドール様が高らかに嘲笑する。
 その征服感で満ち溢れた、勝ち誇ったような笑い声に私は絶望するしかない。
 
 そして、フランドール様の屹立が容赦なく秘裂を貫いた瞬間、頭が真っ白になった。





「あああああああああああああああああああああああぁ!」

 破瓜の痛みが絶叫に変わり、一筋の涙が頬を伝う。



 ――穢されてしまった。

 お嬢様が知ったら、どんな顔をされるのだろうか。
 堕ちた私でも、可愛がってくださるのだろうか。
 汚らわしい子は嫌いだと、捨てられてしまうのかな。
 お嬢様のお傍に居られない世界なんて、考えたくもない。
 私の生きる意味が、なくなってしまうから――




「あぁ……咲夜のおまんこの中、気持ちいいよぉ…………きつく締まって、あはぁ…………」

 何の躊躇もなく処女膜を突き破ったフランドール様は、蔑むような視線で私を見下ろして、笑っていた。
 私のお尻を両手で掴んで、そのまま乱暴に腰を振り始める。

「あ……か……はっ…………」

 身体の奥底に眠っていたメスとしての本能。
 絶望を全て塗り返してしまうような、浅ましい陶酔感が脳内を満たしていく。
 破瓜の苦痛すら甘く溶けて、身体の芯に染み渡る。
 快楽を求めてアソコが勝手にぎゅうぎゅうとフランドール様の屹立を締め上げた。



「あはっ、いい! いいよぉ咲夜、咲夜のおまんこの中でおちんぽとろけちゃいそぉ……はぁんっ……!」

 フランドール様はまるで盛った猫のように、細い腰をぐいぐいと押し付けてくる。
 性器がこすれるたびに身体中を走る、痛みを伴う鋭い快感。
 全ての感情を屈服させる、至高の快楽がそこにはあった。

「あぁ、ん、はぁん! ひはぁ……んっ、あぁっ…………んんっ!」

 太腿の間のいやらしい部分が、ぬちゃぬちゃと卑猥な音を奏でていた。
 もはやどちらのものか分からない汁が、結合部からだらだらと零れ落ちて。
 ヴァギナの奥まで一杯に入り込んだ肉棒の味に、頭がくらくらする。
 身体の内側が、ふしだらに火照ってただ……気持ちがいい。
 精神が壊れてしまいそうになるくらいに。



「んあぁ……ぁはっ、ごめん咲夜、もう私我慢できない……イっちゃいそう…………貴女のおまんこ、気持ちよすぎて……き、きちゃうよぉ……」
「ぁん……は、ぁ…………フランドール様、ナカは……駄目……どうか、お許しを……ぉ、あぁんっ…………!」

 そんな言葉とは真逆に、アソコは絶頂を促すかのように激しく収縮する。
 いやらしく快楽をおねだりする身体は、歓喜の瞬間を待ち望んでいた。



「嫌よ、許さない」

 懇願する私を嘲笑うかのように、フランドール様は冷たく言い放つ。
 声とは裏腹に紅潮した端整な顔は虚ろに歪み、視線は空を見上げたまま。

「あはっ、あははっ、あはははははははははははっ!」

 感情を爆発させるかのように、涎を吹き飛ばしながらフランドール様が笑い叫ぶ。
 その絶頂に呼応するように、身体ががくがくと快楽に打ち震えた。
 疾走していく景色。
 意識が快楽の波に飲まれて、真っ白に染められて行く――

「うふっ、あははは、きゃははははは! お姉様の大切な人のおまんこに精液出しちゃうぅ……出るっ、あはっ、あはぁ、イく、イッちゃうぅ!」

 フランドール様の膨張した肉棒がヴァギナの中でびくびくと脈打ち、大量の液体が解き放たれる。
 同時にとてつもないエクスタシーが身体中を駆け抜けて、私は絶頂を迎えた。



「んあぁあああああ、イっ……くぅ……あはあぁああぁぁっ!」

 身体が弓なりにしなり、そのまま硬直してしまう。
 フランドール様の射精の勢いは止まることなく、容赦なく精液が壁を撃ち続ける。
 結合部から溢れた液体がごぽごぽと淫らな音を立てて零れ落ちていた。
 そのいやらしい卑猥な音は、これが現実だと言う残酷な認識を確実なものにさせる。
 自分が中出しされて感じまくってイってしまってる、ただの淫乱なメス豚だと言うことを。



「あぁ……咲夜のおまんこ気持ちいぃ…………おちんぽミルク止まらないよぉ……あはぁ……」

 最後の一滴まで精液を搾り取ろうと、ヴァギナは絶頂を迎えてなお肉棒をきつく締め続けようとする。
 長い射精を終えたフランドール様は、そのままゆっくりと肉棒を引き抜いた。
 栓が抜かれた私のヴァギナから、どろどろと液体が流れ出す。
 液体は破瓜の時の血と混じり、白に赤の絵の具が足されたような二色。
 フランドール様はあふれ出す精液を嬉しそうに眺めると、そっと顔を近づけて私のヴァギナをいやらしくしゃぶり始めた。



「やだっ何これ美味しそ……咲夜の血とおまんこと、私の……味ぃ……うふふ、きゃはははははっ!」

 フランドール様が発狂する声だけが頭に響く。
 そのまま眠るように、私の意識はすっと失われた――










 ††††††










 ――時が再び流れ出す。
 消えることのない、鮮やかな記憶。



 あの日から、私はずっと罪を背負って生きている。
 お嬢様の寵愛を受けながら、フランドール様の性欲の吐け口となる生活。

 お嬢様と身体を重ねるたび。
 フランドール様に犯されるたび。
 快楽と言う名の罰を私は悦んで受け入れた。

 こんな汚い私のことなんて全く知らないまま、お嬢様は私を愛し続けてくださる。
 私だって、お嬢様のことが好きでたまらない。
 私の世界はお嬢様を中心に回る。
 お嬢様の隣にいる時だけが、生を与えられているような気がするくらいに。



 ――それなのに、お嬢様は私を独占しようとしてくれない。






「咲夜、貴女がずっと傍にいてくれたら幸せなのは、私も一緒。だけどね、それを当たり前にしたくないの。ずっと貴女を、貴女の与えてくれる幸せを、大切にしたいから」

 私がフランドール様の元で働くことになったあの日。
 ずっと貴女の傍に居たいと訴えた私に対するお嬢様の答えは、酷く納得のいかないものだった。



 お嬢様が大切にしてくださることは、何よりも嬉しい。

 ――けれど。
 だからこそ、籠の中のカナリヤのように、私を閉じ込めて欲しかった。
 翼は切り落として。
 飛べなくなってもいいの。
 その姿を愉しむのはお嬢様、貴女だけでいい。
 貴女だけのものでありたいのに。



 いつまでも私達は、主とメイドのまま。
 私はお嬢様と、それ以上になりたい。
 たったそれだけなのに。
 お嬢様、貴女は私が快楽の虜になるような運命を選んだ。



 お嬢様に振り向いて欲しい。
 もっと、必要とされたい。
 求めて欲しくて。
 たったそれだけの、卑しい気持ちでフランドール様と身体を重ね続けた。
 
 それがいけないことだって、分かっているのに。
 見せつけるように、ばらしてしまいたくなるんだから。



 ――嗚呼、お嬢様

 そんな悪い遊びに興じている私に早く気付いて。
 大切なら奪ってみせて。
 私を壊そうとする、貴女の最愛の妹君から、助け出して。
 フランドール様が与えてくれる快楽に、病み付きになっている私を――



 快楽と言う名前のトリカゴ。
 そのプラチナの檻の鍵を持っているのは、お嬢様。貴女だけ。
 籠から解き放たれたカナリヤは必ず主人の元へ帰る、それはお嬢様が一番ご存知のはずでしょう?
 外に放し飼いにする意味なんて、何もない。
 貴女に幽閉されていても、私は幸せ。

 そして。
 私達二人が結ばれる運命を選択する鍵も、貴女だけが持っているのだから。

 




「酷い、依存ね」

 私はぽつりと独り言を呟いて立ち上がり、部屋を出る。
 朝日が差し込む紅魔館の廊下を歩き、フランドール様の元へ向かった。










 ◆◆◆◆◆◆










「ねえ、咲夜遅いね? まだお姉様といやらしいことしてるのかしら?」

 抱きしめたクマのぬいぐるみをじーっと見つめても、そのボタンでできた瞳は何も語ろうとはしない。
 時計の針は午前6時を回ろうとしていた。
 こんなにも長い間日の当たらない部屋で生活していると、身体の時間感覚がおかしくなる。
 眠くなったら寝て、目が覚めたら起きて。
 ただそれだけ。

 咲夜はお姉様が寝た後に、私のところへやってくる。
 私のお気に入りのおもちゃ、十六夜咲夜――



 お姉様が誕生日にプレゼントしてくれたとっても大きなクマのぬいぐるみも。
 アンティークの食器だとか、絵画とか、服とか。
 ばらばら、全てをばらばらにしてめちゃくちゃに壊してまくって。
 でもすぐに私は、そんなことに飽きてしまった。
 簡単に壊れちゃうオモチャは何にも面白くない。

 壊してて楽しいのは、心を持っている生き物。
 それも力を使ってしまえば簡単に壊れてしまうけど、それじゃつまんない。
 崩れていく様を、壊れていく様を見ているのが楽しい。
 ばらばらになって元に戻らなくなっちゃったものには、何の価値もないのだから。



「失礼します、フランドール様」

 こんこんとノックの音が聞こえて、咲夜が静かに部屋に入ってきた。
 黒を基調としたミニワンピースに真っ白なエプロン。
 真っ白な太腿に、ガーターの黒い線が映える。
 清楚な美しさの中に覗かせる、人を誘惑するような妖艶な色彩。
 咲夜は真直ぐキッチンに向かい、小脇に抱えた小さなカゴからクッキーを取り出すと、慣れた手つきでティーセットを用意し始める。
 その可憐な仕草を、私はただじっと見つめた。



 ――今まで沢山メイド妖精を壊してきたけど、人間である彼女は頑なで、私を楽しませてくれる。
 実際話してみて、お姉様が咲夜に惚れてしまう理由が何となく分かった気がした。



 咲夜は私やお姉様なんて比べ物にならないほど、プライドが高い。
 お姉様から一番愛して貰えるのは自分だ、そんな揺るがない気持ちをずっと抱いて生きているように見えた。
 そのプライドをずたずたに切り裂いてしまうことは、私にとってとてつもない快感。
 身体を重ねるたび、快楽と罰を同時に与えているような、痛快な気分になれる。

 ちょっと緩やかに。
 だけど確実に。
 咲夜が壊れていくのが、私はおかしくて仕方がなかった。
 堕ちていく自分に酔っているかのような素振りさえ見せる咲夜の姿が、とても退廃的で美しくて。



「咲夜、そのワンピ似合ってるわ。綺麗」
「あら、そう言っていただけると嬉しいですわ、フランドール様」

 これからばらばらに壊れるモノに、綺麗な格好をさせるのは私のエゴみたいなものだ。

 美しいものを、壊したい。
 綺麗なものを、汚したい。

 簡単な理屈にすぎない。
 快楽の味を知れば知るほど艶かしくなる咲夜を傷つけるのは、私にとって極上のカタルシス。



「フランドール様、紅茶をどうぞ」
「うん、ありがとう」

 添えてある檸檬だけをぎゅっと絞り、笑いをかみ殺すように紅茶を含む。
 犯す前から楽しみで仕方ない。
 清楚に振舞ってる癖に、本当は淫乱でどうしようもない咲夜をボロ雑巾のように罵ることが。



 ――さあ、私をたっぷり楽しませてよ、咲夜?






「ねえ咲夜、気持ちよかった?」

 ティーカップを置いて、はやる気持ちを抑えて咲夜に訊ねる。

「何のことでしょうか?」
「お姉様との、セックス」

 咲夜は一瞬顔をしかめた後、小さく溜息をついた。
 相変わらず貴女は意地悪だ、と言いたげに。

「……見ていらしたのですか?」
「ええ。咲夜がいやらしくおねだりする様を、しっかりとね」
「フランドール様にしては気品の足りない行いですね、覗き見なんてはしたない」
「あら、はしたないのは咲夜、貴女の方でしょう? 淫乱な貴女だったら、むしろ見られたかったんじゃない?」
「そんなこと……ありません」

 私の隣に立ったまま、咲夜は端整な顔をほんのりと赤らめて俯いている。
 お盆に掛けた手が、微かに震えていた。



「ねえ、私に見せつけてたわよね? 恥ずかしげもなく股を開いて、腰を振って、汚らわしいメス豚にお似合いの姿をね」
「違います、そんな……全く気付きませんでしたし……」

 湖のように澄んだ碧眼の目元が僅かにうるんで、羞恥に身体を戦慄かせる。
 最愛の人との交わりを屈辱的な表現で例えられる苦痛に、咲夜はじっと耐えていた。
 私は感情を押し殺すように、言葉を紡ぐ。



「じゃあ咲夜、教えてちょうだい。私とお姉様、どっちが気持ちよかった?」

 私との関係に罪悪感を感じているであろう、咲夜の傷をえぐる快感。
 咲夜のプライドをずたずたに切り裂くのはただ、楽しかった。

 答えてみてよ、咲夜。
 それはそれで、面白いから。
 壊れるのは咲夜とお姉様の関係だけなんだしね。



「言えません、そんな……」

 あはっ、知ってるよ。
 貴女の答えはひとつなのに、言えないことなんて。

「口答えは許さない。答えなさい、咲夜」

 罪人を裁くような、痛快な気分。 
 咲夜、あの時貴女は薄々気付いていたのに、あえて私の誘いに乗った。
 お姉様に構って欲しい、なんてくだらない目的に私を使おうとして。
 でも結局お姉様は何の興味も示さないまま。
 そうよね、私はいやらしいビッチですなんて自分から言えるはずないわよね。
 自業自得なのよ。あは、あはははははっ!



「もうやめてください、フランドール様……何でも、貴女の仰るとおりにしますから、どうかお許しを」

 堕ちたものね、咲夜。
 でもそんな貴女、嫌いじゃないわ。
 私がたっぷり可愛がってあげる。
 貴女が私に跪くまでね――



「咲夜、貴女は本当にいけない子。答えられないのなら、分からせてあげるまでよ」

 ドロワーズとショーツを脱いで、ぎんぎんになった肉棒を咲夜の前に晒す。
 お姉様と咲夜のセックスを見て発情した、いやらしい汁まみれの突起。

「お姉様と貴女を見ていたら私も欲情しちゃったの、だから咲夜、おしゃぶりして慰めて? 貴女のせいなのだから」
「……はい」

 咲夜は地面に膝を付いて、淡い桃色の唇を一杯に開いて私の肉棒を咥え込む。
 呼吸するたび、甘い吐息が喉から押し寄せて先端に吹きかかる。



「あむ……んんっ……はぁ…………んっ……」

 咲夜の顔がたゆたうように揺らぎ、口をゆっくりと動かす。
 端整な唇を淫らに崩し、真紅のルージュが溶けそうなほどに唾液を垂らしながら屹立をしゃぶり始めた。
 熱く潤んだ柔らかな唇が先端を磨き上げるように、上下に移動して快楽を与えてくれる。
 完全で瀟洒な従者のあられもない痴態に、私は心の底から湧き上がる感情を必死で飲み込んだ。

「ちゅぱっ、んんっ……ふっ、ん、はあっ……んっ、じゅるっ……」

 咲夜の瞳には、倒錯の色を帯びた妖しい光が宿っていた。
 茎や先端に舌をねっとりと絡ませて、先走り汁を舐め取ってところ構わず塗りたくる。
 生暖かい舌が這う感触が、抜群に気持ちいい。

「んっ……ふぅあ……ぉ、おおきい……フランドール様の……たくましい……おちんぽぉ…………」
「あはっ、咲夜、貴女もう発情しちゃったの? そんなおいしそうにしゃぶっちゃって。うふふっ、可愛い」

 そうよね、咲夜。
 貴女は快楽の虜。
 貴女が快楽に抗えないってことは、私が一番良く知ってる。
 私はお姉様なんか全然比べ物にならない、至高の快楽を与え続けてきた。
 咲夜、貴女は私に絶対逆らえない――



「ふぅ、んっ、んんっ、ちゅぱ、ん、はぁ……じゅる、じゅるぅ……」

 唾液と先走り汁がぐちゃぐちゃに混ざった液体を、咲夜が艶かしく嚥下する。
 粘っこい液体をすくい上げるように絡め取りながら、肉棒をなぞるように舌が蠢く。
 口を動かすたび唇の端からだらだらと零れる雫が、だらしなく糸を引いてぷつんと切れた。
 アイスキャンディーのようにぺろぺろと、無心で肉棒をしゃぶる咲夜。
 その姿はお姉様に見せつけてやりたくなるくらい、色っぽくて美しかった。



「……ねえ咲夜、貴女のそのはしたない牛みたいなおっぱいで、挟んで?」

 咲夜は肉棒を咥えたまま、器用にワンピースのボタンをぷちぷちとはずし始めた。
 襟元が勢いよくはだけて、黒いレースのブラジャーに包まれた大きな乳房があらわになる。
 量感たっぷりのバストはふっくらと蒸しパンのように盛り上がって、触れるまでもなくその柔らかさが想像できた。

「やったことありませんし、フランドール様がお気に召すかどうか分かりませんが……」
「いいわよ、貴女の好きなようにやってくれて構わない」

 咲夜は一度肉棒から口を離してブラのホックを外すと、たわわな乳房がたゆんと零れ落ちた。
 下着の保持がなくても、美しい曲線を描いてそのボリュームを誇示する大きなおっぱい。
 その小さな手では収まりきらない乳肉を、咲夜は両手で下から持ち上げて肉棒に寄せる。
 そして、そのまま覆い被せるようにバストで挟み込んだ。

 ふんわりとした、柔らかくて暖かい不思議な感触。
 優しく抱きしめられているような、あやされているような気持ちよさがそこにはあった。
 麗しいメイドはゆっくりと身体を上下に揺らして、しなやかな肌を押し付けてくる。



「あぁ……気持ちいいよぉ、咲夜…………ん、ぁあ……」

 そのもちっとした感触に、甘ったるい声が出てしまう。
 バストを持ち上げる咲夜の指は完全に乳房の中にめり込んで、乳肉が指の間からむにゅりとはみ出している。
 ほんのりと桜色に染まった小さな乳輪の頂点は、既にいやらしく勃起していた。

「ふ、ぅ……ん、ぁ…………」

 咲夜は人差し指の腹で乳首をこりこりと弄りながら、切なそうに身体をよじっている。
 快楽が欲しくて仕方なさそうなその仕草に、私はほくそ笑む。
 深く刻まれた胸の谷間は私の先走り汁でべちょべちょに濡れていた。



「あらあら咲夜、お口がお留守になってるわよ。欲しいのならちゃんとおねだりしなきゃだーめ」
「申し訳ありません……あぁ、むうっ、ぁふっ……じゅるぅ…………」

 咲夜の美しいプラチナシルバーの髪を撫でながら催促すると、豊満なバストからわずかに顔を出した剛直にキスされた。
 一番感じやすいところに受ける刺激は格別で、思わず腰が弾んでしまう。
 乳房でぎゅっと押さえつけたまま、じゅぱじゅぱと音を立てて肉棒をしゃぶる咲夜。
 快楽に溺れるその痴態は、気位がおそろしく高そうな普段の咲夜とは程遠い。

「あはぁ……いい、いいわ、気持ちいいよぉ……咲夜、もっと、もっとぉ……」

 咲夜から注がれる快楽を無心で貪る。
 唇から伝わる甘美なエクスタシーに、頭がおかしくなりそう。
 咲夜を服従させている陶酔感が、ただ私を狂わせていた。

 壊してやりたい。
 もっと、なぶるように。
 快楽の泥沼に沈んでいく快感を、存分に味わわせながら――
 


「ん、はぁ、じゅぱぁ……じゅる、じゅるぅ……」

 留め留めもなくあふれ出る先走り汁を嚥下する、艶かしい卑猥な音が室内に響く。
 咲夜は精液を催促するかのように、鈴口の割れ目をこじ開けて舌をねじ込んできた。
 その刺激に昂りは最高潮に達し、底から押し寄せてくる感情を抑えきれない。

「あはっ、出すわよ咲夜、零したら許さない。全部飲むのよ、いいわね?」

 咲夜は何も答えず、ただ無心で肉棒をしゃぶり続ける。
 まあ貴女に拒否する権利なんてないしどうでもいいけど。
 ただその美しい顔がぐちゃぐちゃになる様が見たい。
 遠慮なく壊れていいのよ、咲夜。
 悲しむのはお姉様だけなんだから、きゃははっ!



「ああっ出るっ! 出ちゃう! 濃いミルクぶびゅーって出ちゃうのおおおおおお!」

 おっぱいで挟まれていた肉棒を無理矢理口の奥まで突っ込んで、咲夜の頭を手でぐいっと押さえた後、口の中に大量の精液をぶちまけた。
 びちゃっ、びちゃっと咲夜の喉奥に精液が当たる音が、最高のエクスタシーをもたらしてくれる。
 咲夜はぎゅっと目を閉じて、嗚咽を漏らしながら精液を飲み込んでいた。
 精液を飲み干そうと喉がこく、こくと妖しく鳴る。
 その姿はまるで、吸血鬼が血を求めるかのよう。

「あはっ、犯されてる気分はどう? 貴女の大好きなおちんぽミルク飲まされてる気分は? あは、あははぁあ気持ちいい精液どぴゅーって咲夜の口まんこに出してるよお!」

 どくどくと脈打ったままの肉棒を引き抜いて、咲夜の顔に精液を浴びせかける。
 快楽に蕩けて上気した端整な顔が、一瞬で不透明な白色に染められあげていく。
 飲みきれなかった精液が唇の端からどろどろと零れて、大きく開いた胸元の谷間に水溜りを作っていた。
 


 ――その穢れていく様が、愉快で仕方ない。
 もっと咲夜、貴女をばらばらに破壊したい。
 お姉様のことが一切口から出なくなるまで、ずたずたに切り裂いてあげる。
 そして壊れちゃったら、お姉様の前ではべらせてやるの。
 私お姉様に殺されちゃうね、あはっ。



「全然、物足りないわ。咲夜」

 咲夜はまつげを切なく伏せたまま、下を向いて肩で息をしている。
 その吐息すらも、儚げに響かせて。



「……もっとくださるのであれば、是非。フランドール様の全てが……欲しい」

 堕ちた快楽の虜は小さな声で囁く。
 私が欲しいと。
 その口元に、歪んだ笑みを湛えて。





 嗚呼、実はもう壊れちゃってるのかもしれないわね、咲夜、貴女は――










 エプロンの紐を解いて、咲夜をソファーに四つん這いにさせてスカートをめくり上げる。
 スラリと伸びた美しい太腿に、小振りに引き締まったヒップライン。
 メイド服が黒いだけに、しなやかな内腿とお尻の白さは際立って扇情的だった。
 捲り上げる必要もないくらい短いスカートの中の黒いショーツは、蜜でぐちゃぐちゃに濡れている。
 ゆっくりとそれを脱がせて、物欲しいそうに涎を垂らす咲夜のアソコに、膨張しっぱなしの肉棒を後ろからゆっくりとあてがった。



「あはっ、こんなに熟れて美味しそうにしちゃって、いやらしい子。壊れても知らないんだから」

 咲夜のしなやかな腰がヒクつくように震えている。
 まるで自分から入れて欲しいとせがむような、あられもない反応。
 私は心底おかしくなって、無造作にずぶりと咲夜のアソコを貫いた。

「あっあっ、きたぁフランドール様の大きいの……どうしよぉ……こんなぁ……広がっちゃ……ああっ!」

 咲夜が悦楽の声を上げる。
 そのしなやかにくびれた腰を両手で抱えて、肉棒を根元までぐいっと押し込む。
 咲夜のヴァギナの中が火傷しそうな熱さを帯びて、それを迎え入れてくれた。
 頭がとろけるような快楽が全身を駆け抜ける。

「あぁ…………咲夜のおまんこぉ…………熱くて、気持ちいい……あ、んっ、はぁ……」

 ゆっくりと腰を動かすと、濡れた口がじゅぷじゅぷと卑猥な音を奏でる。
 ヴァギナがぎゅうぎゅうと締め付けてきて、圧迫される感覚が最高に気持ちいい。

「ひぃあぁんっ! あっ、はぁ、んんっ! 太いのがぁ……ぁあんっ!」

 咲夜の腰が緩やかな楕円を描いてくねり始めた。
 整った顔は切なげに歪み、長いプラチナの髪は軽やかに踊る。
 無心で快楽を貪るその姿は、恋に堕ちていく女神のように麗しい。
 そんな天使をぐちゃぐちゃに犯す。
 くく、と私は必死に笑いをかみ殺した。

「ほらぁ、咲夜のおまんこ、根元まで咥えちゃっていらやしい……んっ……んっ……あぁ……は、ぁ……」

 腰を律動させてじゅぷじゅぷと咲夜の中をかき回す。
 咲夜のお尻と私の腰がぱんぱんと当たる音が室内に響き渡って、甘ったるい体臭がふんわりと鼻をかすめた。
 私達を狂わせる、麻薬を燻したような香り。
 狂っちゃってるのは最高に気持ちがいい。
 ああそう、そういうことなのね。
 咲夜も狂っちゃったって言う、あはっ。



「はぁんっ! だめ、ぁ、気持ち、良すぎ……っ、あ、はぁ、んっ、あぁんっ!」

 豊かなお尻をくいくいと揺すりたてて、浅ましくおねだりしてみせる咲夜。
 腰を突き入れるたび、肌蹴た胸はぶるんぶるんといやらしく弾む。
 私は身体を押し倒して、そのたわむおっぱいを両手で思いっきり掴んだ。

「うふふっ、咲夜のおっぱい、マシュマロみたいに柔らかい……」
「ああっ! 駄目ですそこ感じちゃ……そんな揉んじゃやだぁ……あはぁ……、いい、感じるちゃぅ……」
 
 片手せ収まりきれない咲夜の胸を乱暴に揉みしだく。
 ぷりぷりでもっちりとした触感に、肌はすべすべで、まるで絹のような柔らかさだった。
 指の間からはみ出たおっぱいが、お餅みたいに膨らむ。

「いいのよ、咲夜、感じても。貴女に快楽を拒む理由はないもの。あはっ」

 両手で支えていないと、重力に引かれて零れ落ちてしまいそうな咲夜のおっぱい。
 パンをこねるように乱暴な手つきで乳房を揉みながら、親指と人差し指で尖った乳首を摘む。
 柔らかい肌とは真逆の、こりっとした感触がまたいやらしい。



「ひぅんっ! あぁおっぱい弱いのフランドール様ぁそこ駄目っ! あぁんっ、きちゃう、イっちゃいます、ん、ああっ!」

 咲夜の身体がびくんと跳ねて、がたがたと震え始める。
 荒れ狂う快感に耐えられず、抗う術なく壊れ始めた咲夜の姿はとても痛快だった。

「だーめ、イく時は一緒なんだから。私がいいって言うまでイっちゃ駄目よ」

 感じまくってるであろう乳首を指の腹でこりこりと弄りながら、ヴァギナの奥深くまで怒張を押し込むと
 咲夜は精液をおねだりするかのように浅ましく腰を振って、お尻を突き上げた。
 濡れた粘膜はぎゅうぎゅうと肉棒を締め付けて、私を絶頂へと誘う。

「あぁ……フランドール様ぁ、もう無理です、お許しを……あはぁ……ん、あぁんっ!」
「そんなに欲しいのならちゃんとおねだりしてみせて? 何が欲しいのか教えてくれないと、分からないわよ」

 お尻が上下に揺れ弾んで、肉棒を貪るように食い荒らしていく咲夜のヴァギナ。
 もう快楽の奔流に飲まれて、咲夜は完全に自制が効かなくなっていた。



「あはぁ、咲夜のぉ……おまんこにフランドール様のそのたくましいおちんぽ……くださぁい。もう我慢できないのぉ……精液いっぱい注いで、ぐちゃぐちゃにして……」
「ちゃんと言えたね、咲夜。一緒にイきましょう? 天国に行けるかもしれないわ、きゃはっ!」

 瀟洒なメイドの台詞とは思えない、恥辱に満ちた言葉でおねだりしてみせる咲夜。
 腰を律動させるたび、咲夜は引き締まったお尻を狂ったように上下に動かす。
 ヴァギナの奥底まで肉棒を突っ込んだ後、咲夜の乳首を思いっきり摘み上げた。



 ――嗚呼、これで咲夜は完全に壊れるかもしれない。
 まあ別にいいよね。
 壊れた咲夜をお姉様に見せたらどんな顔をするのだろう。
 お姉様、ラブドールになった咲夜でも愛するのかな?
 壊れた咲夜の顔におまんここすりつけて。
 あんあん鳴くお姉様。
 きゃははっ。
 考えてるだけでもぞくぞくしてくる。

 でも大丈夫よ、咲夜。
 貴女が壊れたとしても、ずっと私が可愛がってあげるから。
 綺麗なお洋服を着せて、お部屋に飾っておくの。
 こんなに愛しい玩具になってくれると思わなかった。
 うふふっ、素敵――



「あぁんっ! あはぁぁっ、フランドール様、あっ、イクっ! あぁ、イクっ、イッちゃう、イッちゃううううううう!」
「私もイクっ、イっちゃう、イっちゃうよお……あ、ああっ、きたぁ、奥からおちんぽミルク来ちゃう……あぁああああああああああああ!」

 荒れ狂うリビドーが咲夜の中に解き放たれていく。
 快楽の先にある狂気に、私達の理性は一瞬完全に失われた。
 頭の中が真っ白になる、幻覚のような陶酔感。
 咲夜は身体を強張らせたまま、ヴァギナだけを精液を搾り取るようにぎゅうぎゅうと蠢かせている。
 どこまでも強欲なオモチャに、私は笑いが止まらなくなった。



「きゃははっ、はは、あははははっ!」
 
 ありったけの精液をぶちまけた肉棒を引き抜くと、咲夜はソファーの上にへたり込んでしまう。
 アソコから白い液体がごぽごぽと噴出して、涎のように流れ出している。
 中空を彷徨う碧眼は、完全にイっちゃってる。
 いやらしいメス豚にお似合いの姿が心底おかしい。

「ねえ咲夜。それでさ、私とお姉様、どっちが気持ちよかった? まだ聞いてなかったわよね。教えて? 貴女の口から。あはっ、きゃはははははっ!」

 私の嘲笑する声だけが、室内に響く。
 壊れた人形にそんなことを問うのが、あまりに滑稽で、おかしすぎてお腹が痛くなる。
 答えられるはずもないのに、お馬鹿すぎて笑いが止まらない。
 さあ跪きなさい、咲夜。
 壊れた心臓の中身、見せて?









「……お嬢様」

 ――――は?



「もう一度言って」
「お嬢様が、好きです」

 咲夜の消え入るようなその声を聞いた瞬間、虫唾が走って思わず「目」を握り締めてしまう。
 テーブルに置いてあったティーポットが、がしゃんと音を立ててばらばらになる。
 蟻を何の躊躇もなく踏み潰して遊ぶ子供のように、咲夜を殺してしまいそうな衝動。
 何なの、その答え。
 気に入らない。

「お姉様の方が、ずっと私なんかよりいいってことかしら?」
「いえ、フランドール様もとても素敵だと思いますわ」
「そんな答えは聞いてない。どっちって聞いてるの」

 快楽の余韻はあっと言う間に覚め、苛々とした感情がふつふつと湧き上がって来る。
 不満を露にして、咲夜を問い詰めた。
 咲夜を破壊する「目」をそっと掌に乗せて。




「私、お嬢様が注いでくださる愛が何よりも素敵だってこと……ちゃんと分かっていますから。それを確信に変えてくれたのはフランドール様、貴女です」

 咲夜の言葉に、私ははっとなった。
 ――そう、そういうことだったの。

 咲夜。貴女はお姉様を誰よりも、愛していて。
 自分が絶対に壊れないってこと、最初から分かってて私と戯れていたのね。 
 私になんて壊されたりしないって絶対の自信と、快楽の虜になっている自覚があるからこそ、こんな真似に及んだ。
 堕ちていくことに快感を覚えても、お姉様を慕い続けたまま。
 寧ろ、私に犯されることを楽しんでいた。 
 あれだけ快楽を貪っておいて、私の顔には泥を塗るような真似を平気でやってのける――



「ふふっ、あはは、あはははは、あははははははははっ!」

 こんなにおかしい話があるだろうか。
 ただの人間に吸血鬼であるこの私が、好き勝手に利用されて、弄ばれている。
 私が思いのままに服従させていると思ったら、逆に私が咲夜に操られていたんだから。
 咲夜に快楽を与える道具として扱われていたと思うと、笑いがこみ上げてきて仕方ない。

「あははっ、そうね。狂ってるのは、咲夜。貴女の方だったのね。くく、あはは、あはははははっ!」

 殺す気すら失せた。
 狂ってるのは私なんかじゃない。
 咲夜、貴女の方が何倍も何倍も狂ってるわ。

 お姉様に与えられた快楽に頭がおかしくなっているとしか思えない。
 貴女は主からの寵愛のためなら、誰を殺すことだって厭わないだろう。
 眷属に成り下がった者だけが知る、捻じ曲がった狂気。
 愛とかその類の、くだらない幻想が貴女をそうさせてしまっているの?

 だとしたら、咲夜。
 貴女は大切なことを見失っている――



「咲夜、貴女にひとつ忠告したい」
「……何なりと」

 咲夜。貴女が秘めた狂気の行く末を、私も見てみたくなったわ。
 私が壊すことができなかった貴女の未来。
 その運命の結末を。



「咲夜は、私からもお姉様からも、与えられてばかり。それを大切に閉まっているだけ。だから貴女からも……与えてあげて? きっと、お姉様はそれを待っているんだと思う」

 狂言だ、と自分で呆れるような台詞を吐き捨てた。
 気だるい身体を起こして、寝室へ向かう。



「ありがとうございます、フランドール様」

 何かが吹っ切れたような、凛とした咲夜の声が私を引き止める。
 もう貴女の顔はしばらく見たくない。



 でもね。
 私だって、本当は貴女のこと。
 好きだったかもしれないのに――




「……いい? 咲夜。必ずお姉様を幸せにしてあげてね。それまでここに来なくていい」

 ああ、つまんない。
 私はベッドにどさっと身体を投げ出して、そのまま眠った。
 ――お姉様、新しいメイドはまた人間がいいな。










 ◆◆◆◆◆◆










 時が止まった、紅魔館の廊下を歩く。
 自分の部屋に戻る途中、ずっとフランドール様に忠告された言葉の意味を考えていた。



 ――私は、望んでいてばかりだった。
 お嬢様の愛が欲しいと叫ぶだけで、与えられてばかりで。
 何もかも、お嬢様が決めることなのだと思っていた。
 運命を操る。
 それはつまり、私はお嬢様の意のままでしかないと言うこと。
 
 それでも構わない。
 ずっとそう思い続けて、生きてきた。
 しかしそれは全部お嬢様のせいにしていただけ。
 快楽の誘惑に負けてフランドール様と身体を重ねたのも、全部自分のせい。
 全て私が望んだことだから。



 そう。
 お嬢様のことが、好きでたまらないことも。
 私が望んだ、嘘偽りない真実。
 そんな大切な想いを、私はお嬢様にはっきり伝えていない。



 十六夜咲夜は、レミリア・スカーレットを愛しています、と――
 








 今すぐにでも、お嬢様に会いたい。
 はやる気持ちを抑えて、部屋に戻った。

 時刻は十五時ちょうど。
 お嬢様が起きてくるまで、後二時間程ある。
 肌蹴た衣服をベッドに脱ぎ捨てると、ふと枕元に小さな箱と便箋が置いてあることに気付いた。
 淡い桃色の紙に記された流麗な英字の走り書きには、お嬢様のサイン。









  ――親愛なる咲夜へ

  もう私は誓ってしまったわ。
  貴女に全てを捧げるって。
  何もかも奪われてしまっても構わない。
  咲夜。貴女にもその覚悟があるのなら、受け取って欲しい。

  私だって貴女が望む未来と同じ世界を夢見てる。
  そう信じてるから。
  その先はね、二人だけのワンダーランド。
  世界のサイハテで私達は、永遠に咲き誇る赤と白の薔薇になるの。

  貴女に委ねたいの。
  私達の未来。



  だから。
  私の運命は、貴女が決めて?











「――お嬢様」

 万感の想いがこみ上げてきて、涙が零れた。
 脳裏に浮かぶ、お嬢様の優しい笑顔。
 いつも意地っ張りで、私の言うことなんて聞いてくれない癖に。
 こんな時だけ、ずるい。
 どうして、今になって言うかな。
 私、ずっと待ってたのに。


 
 小さなアンティークの箱には、指輪が収められていた。
 お嬢様の瞳をくりぬいたかのような、真紅の宝玉を付した美しい装飾が施されている。
 ただうっとりと、その指輪を眺め続けた。



 ――ねえ、お嬢様?
 貴女の真紅の瞳に導かれて、私は此処まで辿り着くことができました。
 罪を重ねて、幾億の夜を越えて。

 甘いキス。
 重ねた身体の優しい熱。
 繋いだ手と手――

 お嬢様が与えてくれたものは、何もかも皆素敵。
 全てが鮮やかな記憶、美しい物語のページとなって私の心に傷をつける。
 私はそれだけでも十分、幸せなのに。
 貴女は未来さえも、私に捧げようとしている。
 こんな、私なんかに。 

 指輪に委ねられたお嬢様と、私の未来。
 貴女の運命を私が握ってると考えただけで、怖くなる。



 ――だけど。
 私が必ずお嬢様を幸せにしてみせる。
 お嬢様に最も相応しいのは、絶対私なんだから。
 もっともっと、お嬢様を愛することができる私になりたい。
 全てが大好きって言えるように。
 





 心から溢れる、幸せな気持ちと揺るがない決意。
 私は急いでお風呂やメイクを済ませて、クッキーを焼き始めた。
 キャラメルナッツを生地に練りこんで作る、お嬢様が大好きな上品な甘さのショートブレッド。
 同時にポットを温めながらお湯を沸かして、茶葉を蒸らす。
 ダージリンの独特な香りがふんわりと鼻をかすめる。
 うん、完璧!
 指輪が収められた箱を懐に閉まい、ティーセットを持ってお嬢様の部屋へ向かった。






 主の居ない部屋。
 赤と黒半々に染まった夕空に、紅みがかった月が顔を覗かせている。
 庭で摘み取った真紅の薔薇の花束を、そっとテーブルに置いた。

 心はお嬢様のことで一杯なのに。
 不思議と落ち着いて、ただその時を待ち焦がれている。
 夢にまで見たその瞬間。
 世界の終わりを、見届けるかのように。
 お嬢様を待ち続けた。










 ◆◆◆◆◆◆










 懐中時計の針が17時ちょうどを指した頃。
 エメラルドブルーの髪を颯爽となびかせて、お嬢様が部屋に入ってくる。
 驕慢そうに見える顔立ちが、いつにましてツンとしているような気がした。



「おはようございます、お嬢様」
「……おはよ」

 絶大な自信と矜持に満ち溢れたお嬢様の、ちょっと照れくさそうな素っ気ない声。
 お嬢様は私と目が合った瞬間、恥ずかしそうに顔を逸らして俯いてしまった。
 その仕草があまりにも可愛らしくて、思わず笑みが零れてしまう。
 紅茶をそっと差し出すと、お嬢様はティーカップにゆったりと口付けて「美味しい」と小さな声で呟いてくれた。

 静かな夕景。
 お嬢様はソファーに腰掛けたまま、私の方をちらっと見ては、気恥ずかしそうにまつげを伏せる。
 そんな子供っぽい仕草が、何かと可愛い。



「ねえ、咲夜」

 ちょっときまりが悪そうに、お嬢様が私の名前を呼ぶ。

「はい、お嬢様」
「……手紙の方が気持ちを伝えやすいって言うけど、時と場合によると思うの。私には直で伝える方が性にあってるみたい」
「確かに、お嬢様にはその方がお似合いかもしれませんね」
「咲夜がいないのが悪いのよ。おかげでどきどきしっぱなしでろくに眠れなかったし、どんな顔をして貴女に会えばいいのか分からなくなったんだから」
「あら、自信なさげなお嬢様も可愛らしいですわ?」
「もう咲夜ったら! 本当に恥ずかしいんだからからかわないでよ」

 ぷいっと顔を横に振るお嬢様。
 何もかもが、愛しい。
 お嬢様の隣に座って、そっと指輪の入った箱を差し出した。



「指輪、お嬢様につけていただきたいんです」

 頬を膨らませて不満そうにしていたお嬢様の顔が、気品に満ちた微笑に変わる。
 上気させた目元を優しく細め、その瞳は真直ぐに私を捉えて。

「……信じてたわ、咲夜が受け取ってくれるって。嬉しい」

 お嬢様がそっと私の手を取る。
 白い指を手首に添えて、誓いの環をゆっくりと薬指に収めてくれた。



 ――真紅の宝石に零れ落ちた、一滴の涙。
 嗚呼、泣かないって決めてたのに。

 指輪がはめられた手を満足そうに見つめた後、かしずくように頭を垂れて、掌に軽くキスするお嬢様。
 その姿はまるで王子様みたいで。
 留め止めなく溢れる想いが、涙の川になって頬を伝う。



「大好きです、お嬢様」

 もう泣いてしまってるなんてばれているのに、そんな顔を見られたくなくて。
 我慢できずお嬢様に抱きついた。
 その小さな身体が優しく、ぎゅっと受け止めてくれる。

「咲夜、貴女を必ず幸せにしてみせる。だから、ずっと私と一緒にいて?」

 耳元にふんわりと響く、悪魔の甘い宣誓。
 お嬢様は私のうなじに軽くキスしてから、悪戯っぽく歯を突きたててはにかむ。



「お嬢様ぁ……」

 お嬢様をソファーに押し倒して。
 答える代わりに、乱暴に唇を奪ってみせた。

「ふ、ぅ……ん、ぁ…………さく、や…………」

 お嬢様の、かぐわしい吐息の匂い。
 気高く麗しいのに、あどけなさを残す口当たり。
 私を虜にした味――

「……ぁ、んっ……おじょうさ、まぁ……んんっ、ぁはぁ……」

 重ねた唇から伝わる、お嬢様の全て。
 それはもう私だけのモノ。
 傲慢かもしれない。
 だけどそう思うと嬉しくて、もっと愛おしくなって。

 しっとり濡れた柔らかな表面を舐めまわすと、塞いだ唇から吐息が漏れる。
 唇の隙間にそっと舌を差し入れると、お嬢様が優しく受け止めてくれた。

「ちゅっ、ちゅぱっ……ん、あはっ……さくやぁ、あはっ……ぢゅるぅ…………」

 深く舌を絡めて、飴みたいな液体をぐちゅぐちゅと作りあう。
 私がだらだらと零すたび、お嬢様の真っ白な喉がこくんと鳴る。
 艶かしく唾液を嚥下する姿は、まるで血を吸っているかのよう。

「ぢゅぷぅ、ん、っ……ちゅぱっ…………ぁは、ぁ……」

 口の中で甘くとろけて、切なく身体が疼く。
 私をおかしくする、お嬢様のキス。
 いけない薬をやっているみたいな、幻覚のような快感。



 ――嗚呼、欲しい。
 浅ましくおねだりすれば、お嬢様はすぐにでも私を可愛がってくださる。
 だけど。
 これからはもっとお嬢様に愛を与えられるようになりたい。
 ただ、お嬢様の快楽に惚気た顔が見たくて。
 純白のドレスに、そっと手を忍び込ませた。



「ん、はぁ……ちょっとさく……や……? あ、あぁんっ!」

 甘く引きつった声で鳴くお嬢様。
 ショーツの布越しに割れ目をさすりながら、お嬢様を焦らすようにお伺いを立てる。

「いけませんか? お嬢様……」
「……ううん、構わないわ。咲夜の好きにしたらい、い……あぁ、ん、ひゃうっ!」

 ショーツの上からのもどかしい刺激を受けるたび愛液が溢れて、恥丘のふくらみがくっきりと浮き出している。
 秘裂を覆う布の部分をずらして、直接手で触れるとひくひくとお嬢様の身体が震えた。



「キスだけでこんなに濡らして、お嬢様ったらほんといやらしいのですね。そんな子には罰を与えないといけませんわ」

 お嬢様の雪のように白いうなじをぺろりと舐めて、耳たぶを甘噛みしてみる。
 快楽にびくんと身体が震えて、顔が切なそうに歪む。

「はぁんっ! あぁ……咲夜…………そんないじめちゃ、やだぁ……」
「うふふ、お嬢様、感じてるんですね。おまんこ、ぐちょぐちょにして……可愛いですわ」

 白いショーツを太腿に掛かるくらいまで下ろして、ふっくらとした腿の狭間を優しくなぞる。
 いやらしく膨らんでむき出しになった秘芽をくりっと摘むと、お嬢様のあられもない声が室内に響く。



「あぁんっ! クリいじっちゃいやあぁ……ん、あはぁ……」

 お嬢様が上半身を切なげにくねらせる。
 まるでダンスを踊るかのような、可憐で扇情的な仕草。
 快感に悶えるお嬢様の嬌声に、従者にあるまじき嗜虐心はさらに増すばかり。

「お嬢様、もっと聞かせて欲しいの。いやらしい貴女の……あられもない、声」

 ただ快楽にわななく声が聞きたくて、クリトリスを弄りながらお嬢様のヴァギナにそっと指を差し入れた。
 指を飲み込んだ秘裂からこぽっ、と音がして愛液が滴り落ちる。
 
「ああぁあぁぁぁ…………入ってくるぅ……咲夜の指、入ってるよぉ…………ん、あはぁ、動かしちゃ、ゃだ、あはぁんっ!」

 甘美な愉悦に酔いしれる、艶やかな声。
 ずぶっと私の指を咥え込んだお嬢様のヴァギナは、貪るように脈動してぎゅうぎゅうと締め付けてくる。
 蜜をかき出すように指を動かすたび、アソコはぐちょぐちょと卑猥な音を奏でた。



「あはぁ、お嬢様のおまんこの中、熱くて素敵い……」

 ――喉が妖しく鳴る。
 お嬢様のおまんこのはしたない汁、味わっておかしくなりたい。
 スカートを捲り上げて、両指を広げて割れ目をゆっくりと開く。
 どぷぅっと零れた愛液が、いやらしいメスの匂いを漂わせる。
 水を振りまいたようにびしょ濡れになったお嬢様のヴァギナに顔を近づけて、そっとキスした。

「ひゃうっ! だめ、咲夜ぁ、気持ち、良すぎ……っ」
「あぁ……お嬢様のおまんこ汁、おいしぃ……はぁ、ぢゅぷ、ぢゅるぅ……」

 開いた割れ目に舌をねじ込んで、お嬢様の中を蹂躙する。
 内側の粘膜に舌を這わせて、蜜をいっぱいにすくい取って喉に流し込む。
 私をおかしくする、いやらしい味。
 お嬢様の全てを支配しているような錯覚――



「あぁ、ん、はぁんっ! いいの、咲夜気持ちいいっ、もっと、おまんこぉ……舐めてっ、あはぁ、んんっ!」

 お嬢様はされるがまま、私の奉仕にただよがり狂っている。
 ヴァギナの中で舌を縦横無尽に這いずり回らせて、貪るようにその味を楽しむ。

「ぢゅぷっ、おじょうさまぁ……ぢゅぷっ、ああぁ……んっ、ぢゅるぅ…………」

 お嬢様の悦びが自分の快楽へ変わる。
 無心で快楽をねだる紅い悪魔の姿はとても艶やかで、美しくて。
 そのあどけない横顔が儚げに煌くたび、私の身体も切なく疼く。
 あの気高いお嬢様を一方的に犯している。
 罰を与えるような倒錯の色を帯びた快感に、私は病みつきになった。

「あぁ咲夜もう駄目っ、私イッちゃう、イくぅ、イかせてよぉ……ああぁあっ!」

 懇願するように叫ぶお嬢様。
 真紅の瞳は虚空を見上げて、焦点が定まっていない。
 快楽を一心に貪る華奢な身体はがたがたと震えて、絶頂を迎えようとしていた。

「お嬢様、イって……お嬢様のおまんこ汁、咲夜にいっぱいください……ぢゅるぅ……あぁ…………」

 上目遣いで見上げるお嬢様は、とても素敵。
 クリトリスをぺろぺろと舐め上げるとしなやかな身体がびくんと仰け反って、お嬢様の意識が快楽の頂へと駆け上がった。



「あっ……イクイクイっちゃううううううううう、はあぁああああああン!」

 ――お嬢様の運命を握っているのは、この私。
 びちゃびちゃと顔に吹きかかる蜜を浴びながら、眩暈のするような陶酔感に酔いしれた。
 最愛の人に奉仕できる悦びを、ぎゅっと噛みしめる。
 いつまでも、こんな快楽を与え続けられるような存在でありたい。
 
 お嬢様をもっと愛して。
 お嬢様に愛してもらえるような自分になりたい――






「うふふっ……お嬢様、本気汁出しすぎ……あはぁ…………」

 漆黒の羽を大きく伸ばしたまま、お嬢様の身体は美しく翻って彫像のように静止している。
 ヴァギナだけがひゅくひゅくと震えて、甘い蜜を吐き続けた。
 ゆっくりとお嬢様の身体を抱き寄せると、ぷいっとそっぽを向いてしまう。



「も、もうっ咲夜ったら本当意地悪なんだからっ! 主である私に何もさせないでこんな目にあわせるなんて……」

 お嬢様は頬を赤くしてツンと顎をあげながら、恥ずかしそうに目をそらしている。
 一方的にされるがままだったので、流石にプライドに障るものがあったのかもしれない。
 そんな強がりなお嬢様も、また愛くるしいのだけど。

「お気に召しませんでしたか? お嬢様があまりに可愛らしかったもので、つい悪戯してみたくなってしまいました」
「……ううん、そんなことないわ。私、咲夜にね。今みたいにされてみたかったから……嬉しかったの。咲夜がこんなにも私のこと、求めてくれて」
「お嬢様が儚げに顔を歪める姿を見ているだけで、私も幸せな気持ちになれますわ」

 お嬢様の幸せと、私の幸せはもうイコールで。
 与える幸せも。
 与えられる喜びも。
 全てが、ひとつに。



「でも、こんな悪い遊びを覚えてしまったメイドには、お仕置きしないといけない」

 お嬢様は悪戯っぽく笑うと、ふいに私の唇を奪った。
 その接吻は私を何度でも狂わせる魔法。

「ん、あはぁ……お嬢様、お仕置きになっていませんわ……はぁむ、ん、あぁ……」

 甘くとろけるその味に、再び身体が切なく疼き始める。
 唇の先から伝わるエクスタシーに、頭がおかしくなりそう。




「お仕置きはベッドの上でたっぷりしてあげる。仕事はしなくていいから、今すぐ来ること。いいわね?」
「かしこまりました、お嬢様」

 これから可愛がっていただけるのだと思うと、身体は浅ましい歓喜に震えた。
 心から幸せがあふれて、また涙が零れそう。
 蒼い髪をなびかせて立ち上がったお嬢様の後ろ姿を、ただじっと見送る。

 部屋から立ち去ろうとするお嬢様が、ふとテーブルに置かれた薔薇に目をやって、それを手に取った。
 赤い薔薇の花束からそっと抜き取った一輪の薔薇は、純潔の白。
 サイハテに咲く、私――



「真紅に染まることのない白い薔薇……素敵ね」

 お嬢様は自嘲気味にそう呟くと、目を細めて微笑む。
 真紅の瞳が、純白の薔薇を愛おしそうに見つめていた。










 ††† Epilogue †††










 紅い月。
 カーテンの隙間から僅かに差し込む月明かりだけが、うっすらと私達を照らしていた。
 隣で眠るお嬢様の麗しい横顔。
 すうすうと呼吸を繰り返す音色だけが、優しく耳に届く。



「ねえ、お嬢様」
「……なあに? まだ物足りないのかしら? 貴女が望むならいくらでも可愛がってあげるけど」

 そう言って頬に軽くキスをしてくれるお嬢様。
 大きな瞳が、眠たそうにとろんとしている。



「私、自分の運命は……名前を授けられたあの日からずっと、お嬢様に操られているものだと思っていました。でも……それは違ったのですね」
「うん、そうよ。咲夜の運命に触れたのは、その時だけだもの」

 お嬢様がにっこりと微笑んでみせる。
 真実に辿り着いた私を、褒めてくださっているような優しい笑顔で。



「お嬢様を愛している。それはただ純粋に、私が心から望んでいることだった。いつからか、それを見失ってしまっていたんですね、私……」

 お嬢様が何故好きなのか?
 そんな大切なことが、分からなくなっていた。
 何もせず、お嬢様に愛してもらいたいとだけ願っていた。
 ただお嬢様からの愛を貪るだけ貪って――



「でも、咲夜はちゃんと気付いてくれたわ。貴女の意志で、貴女が望んだ運命だってことにね」
「お嬢様はいつも変わらぬ愛をくださっていたのに、私は……」
「いいのよ、咲夜。信じてたから。貴女のコト、全てね」
「お嬢様……」

 ぎゅっとお嬢様の小さな手を握る。
 繋いだ手と手。
 私達だけの絆。
 こんなにも私を想ってくれることが、何よりも嬉しい。



「確かにね、咲夜の運命を決めたのは私かもしれない。だけど私の運命を決めたのも咲夜、貴女なの。共犯なのよ? 私達はね」
「お嬢様と共犯、悪くないですわ」
「うふふっ、そうでしょう? 咲夜と犯す罪は血より甘くて、頭がおかしくなるもの」

 くすくすと笑うお嬢様は、心底嬉しそうで。
 あどけない表情が、たまらなく愛しくなる。



「お嬢様が、こんな私に罰もお与えくださるのですよね?」
「そうよ、お互いに罰を与え合うの。心を傷付けて、共犯だって忘れないようにね。今日みたいに、いっぱいいっぱい、咲夜に可愛がってもらいたい。咲夜がいないと、生きていけないようにして欲しいの」
「私も、お嬢様にもっともっと可愛がっていただきたいですし、愛したいんです。お嬢様の全てが、大好きだから」

 ずっと伝えたくて、伝えられなかった言葉。
 でもようやく言えた。
 
 ――大好きって。



「咲夜、約束よ?」
「大丈夫です。指輪をいただいた時にもう、お嬢様に全てを捧げると誓いましたから」
「うん、ならいいの」

 お嬢様は満足そうに頷いた後、ぎゅっと抱きしめてくれた。
 真紅の瞳を儚げに閉じて、顔をそっと私に近づける。



「ねえ、咲夜。約束のキス、して?」
「大好きです、お嬢様」

 重ねた唇は、何度でも私を狂わせる。
 お嬢様のためなら神だって殺してみせよう。
 私の存在の証明は、お嬢様の快楽。
 ただそれだけでいい。

 私の運命を決めた、永遠に赤い幼き月。
 貴女が授けてくれた狂気は、この世界のどんな存在よりも美しい――
ハローハロー
夜伽でははじめまして、Luと申します
こんなに長い作品を読んでいただいて本当にありがとうございました
前回のコンペよりは成長してるといいなあと思いつつ、手習いがてら書き始めたらこんな長さに…

俺も甘々大好きなんですけど、その流れにささやかな抵抗を試みるべくこの作品は生まれました
生々しいガチエロが大好きなので
とにかくネチョを一杯盛り込むこと、登場人物全員ビッチって言うのがテーマだったんですが
ご覧の有様だよ!



咲夜さんってちょっとゴスロリ+メンヘラ入ってそうな子だよねとか
妄想をいっぱい詰め込んだつもりなので、楽しんでいただけたら幸いです
ま、なにはともあれおっぱいおっぱいってコトで。It's so fabulous!!
Lu
コメント




1.tukai削除
最後に丸く収まってしまう辺り流れに逆らえ切れていない。
だが、それがいい。

常日頃、ゆかりんやレミィに対して、この咲夜さんみたいな事言ったり思ったりしているので、フラン様の言葉がぐさりと刺さりましたw
二次元相手だからこそと今一度実感。

あ、ネチョ部分はごちそうさまでした。
ふたなりは正義です。

ここで言うことかちょっと迷いますが、こんぺの作品結構好きです。
各コンペ内で5本の指に入る程度には。
2.山猫削除
狂っているのにレミリア様を真っ直ぐ愛せる咲夜さんがとても素敵に描かれていて、もこたん命な私が咲レミに呑まれるとこでしたw

以前コメントを頂いた時に細かく評価を頂いて「どんな文章を書いている方なんだろう?」と思っていたんですが、夜伽の方はこれが始めてだったんですね。
物語は繊細なのにネチョは打って変わって濃厚で……ここまで上手く書けるのが羨ましいです。妬ましいですw

感想は他にもたくさんあるんですが、全部書いたら大変な長さになりそうなのでこの辺で失礼致しますw
3.名前が無い程度の能力削除
レミ咲!レミ咲!いいぞもっとねちょれレミ咲!
ふたなりになるのはレミリアだと思っていたらフランちゃんでしたか
4.名前が無い程度の能力削除
美しい
5.名前が無い程度の能力削除
フランちゃん天使すぎる
6.JENO削除
甘甘な流れに抵抗?
けしからん・・・全力で応援する
甘甘カップルああ妬ましい妬ましい

最後まさかのレミ受け
なかなか斬新でよかったです
7.名前が無い程度の能力削除
ガチエロすぎてけしからん!
フランちゃんのネジのはずれ方が非常に壊れててよかった
8.名前が無い程度の能力削除
レミ咲の幸せ話でもあるけど、フランドールの失恋話じゃないですかー
早く幸せになってほしいですね