政界は一気に緊迫ムード

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「いったい、なんで、どうして…」。年の瀬の永田町に衝撃のニュースが飛び込んだ。旧民主党政権で国交相を務めた立憲民主党の羽田雄一郎参院議員が53歳の若さで27日、急死したのだ。新型コロナウイルスに感染したとみられ、発熱からわずか4日での急変。政界は一気に緊迫ムードに包まれた。

 複数の関係者によると、24日に発熱した羽田氏は27日に会合に出席。「胸が苦しいと訴え、午後3時半に秘書の運転する車で病院に向かったが、道中で体調が急変したそうです。救急車を呼び、都内の大学病院に救急搬送されたものの午後4時34分に病院で死亡が確認された」(永田町関係者)

 発熱したことからコロナに感染した可能性が疑われ、27日にPCR検査を受ける予定だったが、その前に体調が急変したことになる。議員秘書は「死亡原因は調査中ですが、新型コロナに感染し、急変した可能性が高い。羽田さんは持病があり、心筋梗塞だったようです」と話す。羽田氏は羽田孜元首相の長男で、1999年の参院長野選挙区の補選で初当選し、当選5回。旧民主党の野田政権では国交相に就任し、下野後は国民民主党などを経て、新生・立憲民主党に合流。参院幹事長の要職に就いていた。

 前出の秘書は「国会議員にもコロナの感染者が複数出ていたが、永田町は緊張感に欠け、どこか人ごとでした。ただ羽田さんがわずか4日で急変しての訃報には志村けんさんの時以来の衝撃で、ショックが広がっています。年末年始は会合の自粛が要請されていますが、徹底されるでしょう」と話す。

 菅義偉首相がソフトバンクの王貞治球団会長や杉良太郎ら多人数でのステーキ会食で批判を浴びた後も自民党の宮腰光寛元沖縄・北方担当相が懇親会に参加し、飲酒の末に骨折。竹本直一前IT担当相が政治資金パーティーを開催した揚げ句、コロナに感染したことが分かるなど、永田町は緩みっぱなしだったが、同僚議員の死で、コロナの怖さを痛感したハズだ。