来客用布団を「持たない&手放す」工夫。マットの2枚重ねで省スペース化も
押入れやクロゼットでかさばりがちな来客用布団。「たまにしか使わないけれど、ないと困るから」となんとなく手放せないでいる、という方も多いかもしれません。でも、発想を切り替えることで来客用布団を手放すことができる、と話すのは整理収納アドバイザーのFujinaoさん。詳しく教えてもらいました。
来客用布団を「持たない&手放す」ための6つのアイデア
1.マットレスを2枚重ねで普段使いし、来客時のみ1枚ずつに分ける
わが家では普段使いのマットレスを薄手のものにして、2枚重ねて使っています。来客時のみ1枚ずつに分割して使うことで、専用の収納場所を確保せずに済みます。ただし布団の場合は、上げ下げの手間が倍になるので、少し面倒に感じるかもしれません。
2.来客のタイミングで買い換える
たとえば産後のサポートで実家の母が泊まり込むことになった、という場合。そのタイミングで新しい寝具を購入し、母が帰宅した後は自分たちで使う、というのもありだと思います。もちろん、それまで自分たちが使っていた古い寝具を同時に処分する、という前提です。
私も母や妹が産後のサポートで泊まりに来てくれたタイミングで新しい寝具を買い、帰宅後に古い寝具を処分したことがあります。
3.レンタル布団を利用する
布団のレンタルは整理収納アドバイザーがよくおすすめする方法です。「ハードルが高い」と感じる人も多いかもしれませんが、清潔に管理された布団が自宅に届き、回収までしてくれるので快適。
布団を保管するスペースの確保、また布団を干したりシーツを洗濯したりという管理の手間を考えると、ひとつの選択肢としてありだと思います。
4.アウトドアグッズを活用する
最近はアウトドアがブームなこともあり、寝袋や簡易的なベッド(コット)、エアマットなどを持っている方も多いかもしれません。1泊や2泊の短い滞在であれば、アウトドアグッズを使う、という方法も。
自宅でありながら非日常感も味わえて、却って楽しさが増すかもしれません。ゲームやジャンケンで使う人を決める、などすると、それもまた楽しい思い出になりそうです。
5.エアーベッドを活用する
整理収納のお手伝いをしているお客様の家で、時折見かけるようになったエアーベッド。来客用の寝具として活用しているお宅もありました。使っていないときは場所を取らずに収納できるので、来客用の寝具としてとても理想的。電動式のものなら、空気の出し入れもそれほど大変ではないようです。
6.冷暖房を活用することで寝具の枚数を減らす
ホテルのベッドを想像していただくとわかりやすいと思いますが、冷暖房で室内の温度を調整することで、夏専用や冬専用の来客用布団を揃える必要がなくなります。最低限の寝具だけ備えておき、あとは季節に合わせて冷暖房でゲストの方が好みの室温にする、という方法もありだと思います。
「来客用布団」について悩んでいる人は多い
これまで数百件のお家に伺い、お客様と一緒に収納システムを整えてきましたが、「来客用布団」についてお悩みの方は大勢いらっしゃいました。ですが、最近の住宅事情を見ていると「間取りが来客用布団を持つ前提になっていない」と感じることもしばしば。
とくにマンションやコンパクトな住宅では押入れがないケースも。間取り的に「来客用の分まで賄う」というところまでは考えられていない住まいが増えていると感じます。
昔と同じように来客用布団を所持するのが当たり前の時代ではなくなってきているのかもしれません。とはいえ、両親や親しい友人、子どもの友達など、誰かが泊まりにくる機会がまったくない訳でもないのが悩ましいところ。
そんなときのために、今回ご紹介したアイデアが参考にしていただければ幸いです。
●教えてくれた人/Fujinaoさん
整理収納アドバイザー。転勤族の経験から「少ないモノで豊かに暮らす」アイデアと暮らし方を提唱している。個人宅の片付け実績は300件超。モノの呪縛から解き放たれる魔法のような言葉を載せたインスタが人気を集めている