楽天通販でのナイフ売り上げNo.1はケラム
のプーッコだったらしい。
これは少し驚き。
確実に、現在のキャンプブームは北欧ナイフ
の人気と連動している。
プーッコはねえ、使いやすいのよ。
形も日本刀的で日本人には馴染み深いし。
ケラムかっこいいよね。
どうせブレードは北欧方式でマルティーニの
供給で、自社で組み立てて自社ブランドと
しているのだろうけど。1960年代~70年代
の日本の金属製モデルガンがそうだった
ように。(MGC以外すべてダイキャストは
マルシン製)
マルティーニ社のブレードを購入してそれ
を組み立ててカスタムしたり自社ブランド
とするのは、北欧で確立された一つの
生産販売システムなのである。
そしてマルティーニ社はどこでブレードを
製造しているかというと、大きなあの駅前
の販売店の裏などではない。伝統的な刃物
製造地があって、そこで下請け、孫請け
生産委託をしているのだ。
これはまるで日本の関市の刃物業者のよう
な仕組みだ。
日本と北欧フィンランド。製造生産販売
過程の構造が似ているのが面白い。
それの世界規模ベースまで拡大したのが
今の中国だ。
日本と北欧を除く世界のほとんどの刃物
メーカーが中国に製造を委託し、そして
欧米メーカーのブランド名で販売している。
大人気のバークリバーがまさか米国製だ
と思い込んでいる人がいたとしたら、
そしてそれがバークリバーユーザーだと
したら余程おめでたい。
私も北欧のプーッコは本場フィンランドや
スウェーデン製を数本持っているが、実に
使いやすくて気に入っている。
なんたって、野営用軍用ナイフもカービング
ナイフもプーッコと来てる。
なかなかいいよ。
北欧の顔たるマルティーニ社の自社版ナイフ
もあるが、これがまた実に素晴らしい。
プーッコというのは、コンシールドタング
以外はメリケンナイフを抜いている。
でも北欧では、氷点下での万一の直持ちの
時に、鋼材に手の皮膚が貼りついてしまう
のを防ぐためにコンシールドは仕方ないん
だよね。
最近の流行に応じてフルタングのプーッコ
もどきが出てきているけど、厳密には
「プーッコ風」であってプーッコナイフ
とは呼べない。
日本でのナイフ叩きのバトニング薪割り
の人気は世界的にも異常で異様な事で
あるので、そこんとこは日本人たちは
間違えないでほしい。ナイフ薪割り
イコールブッシュクラフトでも野外
ナイフの使い方のセオリーでもないと
いう地球規模の基準事実を無知な日本人
たちは是非とも知ってほしい。
巻割りには斧。これが北欧でも北米
でもヨーロッパでもアジア大陸でも
日本でも、大昔からの定理だ。
これはたぶん30世紀になっても変わら
ない。
2020年の現在、人類の道具発生時点
から数千年もやって来たことだからだ。
それを高々登場数年の妙ちくりんな
勘違いによるブームが歴史の定番、
人類史の真実のようなドカンチは
やめろ、という話だ。
巻割りは斧で。
これが鉄板だ。
ナイフで巻割りするのは、あくまでたま
たまのことであって、正当な使い方では
ない。
わきまえよう。本当のことを。
そして、正しく、プーッコはナイフバト
ニング巻割りをするためのナイフでは
ないのである。
プーッコはナイフとしての使い方をする
ために生まれて育まれてきたナイフで
ある。
モンキーレンチをハンマー替わりにする
ような事をナイフでやる事がまっとうだ
とか思ってはいけない。
ナイフはナイフとしての使い方をする
ことが本来の役目だ。
バトニング巻割りをナイフにやらせる
のは、オーバーワークというよりも
本来の使用方法ではないのである。
自分のナイフがバトニング巻割りができる
ナイフかできないナイフなのかを知って
おくことは野外活動のスキルとしては必要
なことだ。
しかし、バトニングできるナイフ=優秀、
バトニングできないナイフ=駄目ナイフ、
というような超絶馬鹿たれ思考の蔓延には
さすがにいくらニワカたちでも、それは
よせよと強く思う。
「自由意識のはき違え」が多く現れている。
そして、刃付けもマイクロベベルを削り
落としさえすれば良い、それが最良という
ようなことを人気ツベマンの真似して
言っているバカタレ若者が非常に増えて
いる。
自分で考えろっつーの。動画見て人の
真似ばかりしてないで。
手を切るぞ、おまいたち。そんな脳活動
やってると。
20/12/24
カテゴリー:open