年末年始を前に新型コロナの感染が再び広がる中、自主的にPCR検査を受ける人が急増しています。
福岡の現状を取材しました。
▼岸本記者
「こちら鞍手町の病院です。自主的にPCR検査を受けようという人たちが、次から次へと車に乗ってやって来ています」
ここは8月から「ドライブスルー」でPCR検査を受けられる鞍手町の病院です。
▼検査スタッフ
「こういったボトルに唾液を10CCぐらい入れて頂いて、蓋をして頂きます。検体を取る時は、窓を閉めた状態で車の中でやって頂いています」
一体、どんな人たちが自主的に検査に来ているのでしょうか?
▼検査を受ける人
「鹿児島に帰っておふくろに会いに帰るんですが、その前に念のためと思って。(Q・いつ鹿児島の実家に帰るんですか?
「きょう帰るかもしれません。先週、東京に行っていたので、ちょっと念には念をいれて」
「正月とかですね、実家に帰って親が歳をとってますので」
「自分がなる分にはしょうがないけど、人にはうつしたくないなと思います」
検査を受ける動機の中で最も多いのは、新型コロナウイルスに感染していないことをいますぐ証明したいというもの。
検査は「保険適用外」で、1万円かかりますが、検査結果をわずか4時間後に電話で知らせてくれることもあり、年末年始の予約はすでに一杯だといいます。
▼くらて病院・河野公俊理事長
「実際に陽性が出ることもあるんですけど、陽性の方に聞きますと、行政からは濃厚接触者とは言われなかったと、でも感染者が近くにいたと。なかなか全ての方を行政が把握して全員検査するのはまだ厳しい状況なので、自分で心配であれば、是非、来て検査して、陰性を確認して、生活をしていった方が良い」
自宅で唾液を採取するタイプのPCR検査も、申し込み数が急増しています。
▼にしたんクリニック銀座院・荘司英彦院長
「検体を扱ったら最短で3時間、24時間以内に必ずメールで検査結果を報告しています」
無自覚、無症状の人を対象としたこの検査は、申込者数が8月からこれまでに全国で15万人を超えました。
▼看護師
「このあたりをマッサージすると唾液が出やすくなるので、マッサージをしながら唾液をとってみて下さい」
希望する人はオンラインで診療を受け、公的な「陰性証明書」の発行も受けられます。
この検査には日本航空も連携しています。
▼JAL Web販売部・多田直人さん
「国内線航空券と宿泊施設を自由に組み合わせて頂けるダイナミックパッケージというのがございまして、こちらの商品を申し込んで頂いた方限定でPCR検査を1万円でお申し込み頂ける」
GoToトラベルの一時停止を受け、旅行のキャンセルが相次ぐ中、どうしても飛行機に乗る必要がある人などが申し込んでいるということです。
ただ、医師は、自主的なPCR検査の結果が「陰性」であっても、決して安心せずに予防対策を怠らないでほしいと釘を刺します。
▼クリニック医師
「PCR検査で陰性だったとしても、今後感染しないという訳ではないので、気を緩めずに新型コロナウイルスの対策をとってもらえればと思います」