新型コロナウイルスの感染拡大を受け、熊本市は18日、市内の病院の病床稼働率が82・3%(17日現在)と、政府の分科会が示した警戒レベルで最も深刻な「ステージ4」に該当していることを明らかにした。
8~14日の新規感染者は117人に上り、1週間当たりで過去最多。15~17日も58人と感染拡大のペースが速まっている。
大西一史市長は18日、市役所で臨時会見を開き、「歓楽街を訪れた若年層の患者が急増し、病床が逼迫[ひっぱく]している。若者から高齢者への感染増加も懸念材料だ」と指摘。重症化するリスクの高い基礎疾患のある人や高齢者に対し、不要不急の外出自粛を求めた。
熊本市は約1万4千人の来場を見込んでいた熊本城での元旦の迎春行事を中止することも決定。高齢者の利用が多い老人福祉センターや地域コミュニティセンター、公民館など市有施設257カ所も、19日から順次、利用を停止する。
大西市長は市民に対し、会食する場合は同居家族など普段一緒に過ごしている人に限定するよう要請。1月11日、熊本城ホールで午前、午後に分けて開く成人式については、「現在9割が午前を希望しており、入場制限もあり得る。3密回避のため、分散して参加してほしい」と呼び掛けた。(潮崎知博)