マニラに戻り、ニノイ・アキナ空港(国内線はターミナル4)からパラワン島にあるプエルトプリンセサ空港へ飛んだ。
マニラ→パラワン島の飛行機は、1日13便以上飛んでいて、1時間20分ほどで到着するので、比較的アクセスは良い。
Google先生によると『車で24時間』だそうな。
猛スピードでタイヤを回転させたら、海の上でも走れるのかもしれない。
今日は、「フィリピン最後の秘境」とも「伝説の楽園」とも呼ばれる『エルニド』へ向かう。
フィリピンの海といえば『セブ島』のイメージだが、現地の誰に訊いても、皆、「海をお探しなら、エルニドに行ってつかぁさい」と言うのだ。
空の青が青すぎるプエルトプリンセサ空港に到着し、エルニド行きの相乗りバスを探していた時、携帯電話が鳴った。
主は、相方の梶原雄太である。
「上沼恵美子さんに嫌われて食いぶちがなくなった。ただちに帰国セヨ!」といった類いの緊急電話かと思いきや、そうではない。
なんと、第4子が産まれたというのだ!
4人目は女の子だそうな。
母子ともに健康で、何より。
キングコングのネタを一本も作ったことがないのに、子供を四人も作るとは見事じゃないか。
国家レベルで考えた時に、梶原の仕事の方が遥かに価値がある。
そんでもって、長男、長女、次男、次女…という見事な産み分け。
お洋服の「おさがり」をフル活用できるので、実に経済的だ。
奥さんが節約家なのだと思う。
しかし、あの梶原が4児のパパである。
その昔、ホテルでオナニーしているところを僕に目撃され、直後、「明日、どのネタでいく?」と下半身丸出しで謎の質問をブチ込んできた梶原が、4児のパパである。
出会った頃のことを思うと、考えられない。
そういえば、出会って16年。
ずいぶん長いこと一緒に走ってきたなぁと感慨深い気持ちになった。
僕はきっとニヤニヤしていたのだろう。
梶原からの電話を切った直後、隣にいたフィリピン人から、「何かハッピーなことがあったのかい?」と訊かれたので、
「たった今、俺のパートナーの子供が産まれたんだ」
と答えたら、
「それはめでたい!皆でお祝いだ!」と、その場にいた他のフィリピン人達に声をかけてくれて、空港前にあった『Ka Inato』 というレストランで、ささやかなパーティーをひらいてくれたのだ。
バスの時間が読めないので、グリーンマンゴーシェイクを注文。
【値段】70ペソ=200円弱
【味】600円分ぐらい美味い!!オススメ!
フィリピン人は本当に優しい。
まさか異国の地で、パーティーの中心になれるとは。
しかし、次々に寄せられる幸せいっぱいの質問内容を聞いて、血の気がひいた。
「日本とフィリピン、どちらで育てるんだ?」
「子供の名前は決めたのか?」
「帰国したら、まっさきにパートナーにキスをしてやるんだぞ」
……激しく勘違いされている。
どうやら僕の嫁が日本で子供を産んだこととして、話が進んでいる。
嫁が子供を産むも何も、そもそも僕には嫁なんぞいない。
僕が言った『パートナー』とは、漫才コンビの相方のことだ。
急いで誤解を解こうと、慌てて、「No! My partner is MAN!(違う違う!僕の相方は男だって!)」と言ったところ、
「ええ? 男なのに子供を作れるのか?」
と余計に話がこじれた。
梶原の第4子誕生がキッカケで、語学力の重要さを痛感したのであった。
久しぶりに梶原と二人っきりでガッツリ喋ってみたくなって、今年の夏に開催する『西野亮廣独演会in東京(8月12日~19日)』の、8月18日の公演のゲストに梶原を呼んでみることに決めた。
コンビを結成して16年。
お客さんの前で、二人だけで1時間半喋るのは実は今回が初めてだ。
(チケットはコチラから→『西野亮廣独演会in東京』)
二人の思い出話、梶原の子育ての話、僕のアジア旅行の話。
つもる話が山ほどある。
8月に日本に帰ります。
とにかく、梶原くん。
第4子誕生、おめでとう。